2024/9/27 UP!
みのりの秋、首都圏にありながら、海の幸にも山の幸にも恵まれた千葉県には美味しいものが勢ぞろいしてきていますが、そう言った美味しいもののお供といえば、、、、、日本酒なんかいいかがですか?
世界的にも人気が高まっている日本酒。米どころでもある千葉県には、40近くの酒蔵があり、それぞれに個性的な酒造りをしています。でもなかなか、自分の好みに合ったお酒に出会えないとか、もっと色んな味を知りたいなんて思う方もいらっしゃるんではないでしょうか。今回は、千葉の酒蔵をはじめ、全国の酒蔵に足を運びその味や作りのこだわりをチェック。お客さんのニーズにしっかりと応えてくれると評判の街の酒屋さんをご紹介します。
利根川や江戸川などの舟運を活かして、江戸時代から酒造りが盛んに行われてきた千葉県。いまも歴史ある酒蔵が多く残っています。そんな千葉の美味しいお酒を紹介してくれるのが、千葉市稲毛区穴川にある「させ酒店」です。まずは店主の佐瀬伸之さんにお店が大事にしているポリシーを伺いました。
佐瀬さん:千葉市稲毛区穴川で酒屋専門店を営んでます。佐瀬酒店の代表取締役の佐瀬伸之と申します。酒問屋の営業が25歳。でそのそのまま続いたんで、25歳から今48歳なんで23年営んでおります。うちはやはり駅から離れてまして、立地が良くないのは自分でも重々把握なので、やはり昔から僕自身も意識しているのがわざわざ来ていただくお客さん、、時間を使ってね、来ていただいているお客さんに対して、必ず恩返しをしろっていう形で接客。必ず声をかけて、お客さんにぴったりなお酒を選ぶということを信念に持って日々努力しておりますそうですね。全国でもね、珍しい酒屋だと思うんですけども、店頭で並んでるお酒は社長である僕はすべて飲んでますんで。日本酒類に限って言えば、月40種類から50種類は変わっていけますけども、もちろんこちらもテイスティングしてますんで。なんでも聞いていただければと思います。
もともと、ご両親が営んでいる酒店を手伝いながら、東京農業大学の醸造学科でお酒の作り方もしっかりと学び、それを元に、お客さんへのおもてなしをしていこうと考えた佐瀬さん。酒店を継いでからは、実際に酒蔵へ足を運んで得た「豊富な知識と人脈」を活かし、こだわりの品揃えと丁寧な接客を心掛けているそうです。お客さんの好みや希望を把握してから商品を提案する「させ酒店便」という個人宅配も行っていて、そのリピート率は8割以上!なんです。
豊富な知識と経験、接客の丁寧さがあってこそ。もちろん県内の酒蔵も訪ねていろいろ情報を集めている佐瀬さん。千葉県のお酒について、二十数年前と今の評価の違いなども解説していただきました。
佐瀬さん:もちろんそのお酒一本一本にね、酒蔵さんがあるので、その酒蔵さんのストーリーも生き様もね、一緒にお客さんに伝えさせていただいて、少しでもそのお客様がその酒蔵さんのファンになっていただけると僕も嬉しいです。(千葉に酒蔵は)まあ、40ぐらい、まあ実際はあるんですけれども、実際悲しいことにええ、自分のところでしっかりと作っているのは20蔵と聞いております。昔というと、まあ僕が酒屋継いだね。23年前のお話になっちゃいますけども、全国の酒蔵さんから見ると、まあ有名な県から見ると話題にも出ないような千葉県だったんですけども、今ではね、ちょっと気になって千葉にうちの酒屋に顔を出してくれた違う県の酒蔵さんが興味を持って、「佐瀬さん、ここの蔵一緒に行きたいんですけど、連れてってくれますか?」っていうぐらいに千葉の酒蔵を興味を持っていただいているってことは、千葉の酒蔵さんの味わいとその設備も含めて会社の体制というのが気になっているんだと思います。
評判をきいた日本酒がお好きな方はかなり遠方からも訪れるそうで、他の県の蔵元やバイヤーの方も直接、穴川のお店に来るようになったそうです。お店には日本酒だけでなく、焼酎やビール、ウィスキーやワインなどの洋酒も所狭しと並んでいます。お店に普通に入って行くと、佐瀬さんが声をかけてくれて、好きなお酒の味などについて話すとすぐさまお店の中にあるたくさんのお酒の中から好みにあうおすすめのものをいくつか出してきてくれるんです。机の上に、「これと、これとこれ!」みたいにその人にあったお酒を並べてくれるそうです。
取材スタッフも、日本酒の好みを佐瀬さんに言ったら、あっという間に3種類、提案されて、しかもそれぞれの酒蔵のストーリーや味の特徴、こんな料理に合いますよみたいな情報がマシンガンのように出てきて、結局どれも買いたくなり、話を楽しみながらも悩むという時間を過ごしたようです。
千葉市で酒店を営んでいる佐瀬伸之さん、県内だけでなく、全国の酒蔵に実際に足を運んで、その年の出来栄えもチェックしているそうです。そんな佐瀬さんが感じている、県内での酒造りの変化についてお話しいただきました。
佐瀬さん:なんか全国でやっぱり出張行ってると、千葉はやっぱりお人好しが多いなって。昔から思ってて優しいんですよね。だからちょっとなんか他県の様子を見て、後から手を出してくるというか、そういう感じだったんですけども、やっぱり今となってはね、千葉の酒蔵さんもしっかりと他県の酒蔵さん見学して刺激を受けて、そこでいろんな技術提供を受けて、自分の会社で持ち帰ってスタッフとちゃんと話して、それを形にして、それが味わいに、あのやっぱり浸透してやっぱり味も美味しくなって評価されていると思います。僕らがね。やっぱりあの東京農大醸造学科で学ばせていただいたことは、そういうなんか杜氏さんの勘とかって話を聞いたんですけども、勘とかってよくわからないので、大学時代からしっかり分析して数値化して。まあ数値だけでは表れないものもあるんですけども、基礎としてやはりその酒造りをデータ化数値化することによって重ねていくって形ですかね?そうすると日々のその作りが進化していくって形でしょ?データ化すると、その中でやっぱりオリジナリティを自分の中で出して、ちょっと個性を出したお酒になってきているっていうのが、千葉県のお酒だと思います。
もちろん、データで全てが表せるわけではないですが、そのデータの部分などを最近は蔵元同士が情報を共有したりしているのだそうです。酒造りに関する昔はいわゆる企業秘密だったものでもオープンになってきているところもあり、佐瀬さん曰く、そう言った意味では千葉県の酒造りもだいぶ変わってきているそうです。
そして、これからの季節、佐瀬さんがおすすめするお酒のお供と飲み方、きいています!
佐瀬さん:あえて言うんだったら秋だったらね、やっぱり焼き魚とか、あとまた今みたいな暑くないので、鍋とかが増えてきますから、日本酒の魅力といえば、やはりいろんな温度帯で飲める冷酒もあれば、常温もあれば燗酒っていうのもあるので。まあ、あの結構今ポピュラーな飲み方っていうのは冷酒、冷やして飲むって形なんですけども、あの特にね、アルコールの分解、、体内の分解っていうのは、ある程度自分の体温に近くなってから分解し始めますから、結局健康的にお酒を飲むってことは燗にして飲むと体温に近い温度帯ですから、お酒のね抜けが早くなって健康的に飲めますし。鍋なんか食べるとやっぱり鍋があったかいですから、温度で相性がいいですからね。ぜひ冷酒ばっかりね、飲んでる方が多いからあえて言いますけども、冷酒は冷酒で美味しいんですけども。うちの店頭でもう本当、何でもいいんで質問していただければ、しっかり考えてあの提案差し上げますんで、ぜひちょっとご来店いただいてお話しさせて頂ければと思いますんで、よろしくお願い致します。
千葉県の恵みを丸ごと楽しめる鍋なら燗酒。土地の水で作ったお酒が合わないわけがないですよね。
お店で佐瀬さんに「○○鍋をするんで、これに合うお酒なんですか?」とかきいて太鼓判をもらった千葉のお酒を楽しむ。なんかいいじゃないですか!今回は、お話の中で具体的な千葉のお酒の名前が出てきていませんが、それは、佐瀬さんが、それぞれの銘柄にそれぞれのストーリーや味の特徴があって、これが特におすすめ!っていえないよ!と千葉の銘酒全部推しだからなんです。
そんな一歩踏み込んだお話は、お店に直接行ってお話聞いて、そして佐瀬さんにお酒を選んでもらいたいですね。