2026/5/22 UP!
成田の『瓜の鉄砲漬』はご存知ですか
カリカリとした食感とピリッと辛い味わいが特徴で、成田や香取の名産品として広く知られていますよね。今回はこの「瓜の鉄砲漬」を作っている「沢田漬物」の挑戦についてご紹介していきましょう。

成田山新勝寺の門前町として栄えてきた成田市。特に江戸時代、初代市川團十郎が深く信仰したことから、江戸庶民の間で「成田詣」が大流行し、多くの参詣客で賑わいました。
今も新勝寺の表参道には食事処や土産物屋が立ち並んでいますが、そこに店舗を構えるのが「沢田漬物」。千葉県産の野菜を使って「瓜の鉄砲漬」などの漬物を生産する老舗です。
さっそく、沢田漬物の代表取締役沢田克洋さんに、まずはその歴史をうかがいました。

沢田さん:昭和35年に、私の先代、先々代から始めたと。うちの家系は代々農家でございまして、それで、農家がなんで漬け物を始めたのかなと思って聞きましたら、成田山のほうで、鉄砲漬けというものがだいぶはやったということで、鉄砲漬を作ってくれないかというふうな依頼があって、漬け物の製造を始めたというふうに聞いております。多くの方が、成田山新勝寺の方にお越しいただいておりまして、お土産物を買っていくわけなんですけれども、その中で鉄砲漬けというのが大変ブームになりまして、それでですね、たぶん作るのが間に合わなくなったという時代的な背景がありまして、うちにも作ってくれないかというような話がきたと思います。農家の方もやってたんですけれども、農家の方が手が回らなくなるぐらいですね。今度、逆に漬け物がメインになってきたというふうなことだったと思います。

一説によると、成田の有名な料亭の女将が瓜の鉄砲漬を考案して出し始めたのが最初らしいんです。農家さんが、頼まれて作り出したら、農業が続けられなくなるぐらい忙しくなっちゃうって、どれだけ需要があったんでしょう?
一大ブームが起きるほど人気となった瓜の鉄砲漬。沢田さんに基本的な作り方を教えていただきました。そして、沢田さんが、より多くの鉄砲漬を生産するため、合理化を図っていくんですが、これがちょっと不安を生み出すことになりました。

沢田さん:この辺、白瓜がよく取れていまして、使ったお漬け物なんですけれども、両端をカットして、中の種をくりぬいて、塩漬けにして、とうがらしをしその葉っぱで巻いたものを筒の中に差し込んで漬け込んだものが、鉄砲漬けというふうに呼んでおります。うちの方も漬け込みの方をやってたんですけれども、だんだん工場の面積的な部分もありまして、手が回らなくなりまして。そのあとですね、海外から。塩漬けにしたものを輸入するようになりまして、それでどうにかお客様からのですね、注文をこなすというような形で、海外に一時期ですね、原材料をシフトしたという時代がございました。当然、安いというのがあったんですけれども、作業効率がとにかく簡単に済むということもありまして、地元のですね、瓜を取らなくなってしまう、ということがございまして、地元の農家さんにはですね、多分迷惑かけたんじゃないかなと。いうふうには思っております。20年から30年ぐらいですかね。海外の方にシフトしていました。

成田山新勝寺門前や表参道で人気のお土産、瓜の鉄砲漬。原材料と一時、加工を海外に委ねてしまっていた2、30年の間に、沢田さんは「このままで良いのか」と考えさせられる出来事があったと言います。それは、お土産を買うお客さんから「この瓜はどこのものなの?」と聞かれた時に、答えづらいという声がお土産屋さんなどから届き始めたことでした。そこにあるきっかけが訪れて、成田の白瓜で作られた鉄砲漬プロジェクトがスタートします。沢田さんに、その時の様子を伺いました。でも最初は大変だった様なんです、、、

沢田さん:せっかく成田山に来てもらって、お土産物を持たせるのに、海外のものを使った商品でいいのかなというのは、常々、思っておりました。JA成田さんからですね、地元の野菜を使った加工品を作りたいということがあったと思うんですけども、鉄砲漬けを作ってくれないかというような問い合わせがありまして、私どもですね、国産の千葉県地元のですね、鉄砲漬けを作りたいなと思ってましたので。本当に良い提案をいただいたなというふうに思いました。じゃあ、いざ実際にですね、農家さんが作ってくれるのか、説得できるのかというところは、1つ問題がありまして、20年、30年作ってない方で、以前作ってた方を探すのが、まず大変だったこと、そして作り方をちょっと特殊なものですから、それをですね、今度教えていかなきゃいけないということが課題がございました。たまたまですね、以前やってた方がいらっしゃいまして。その方にリーダーになっていただきまして、勉強会開いてですね、みんなで作っていただこうと、これだったら作れるんじゃないかというふうに、まず農家さんに思っていただいて、その辺がちょっと大変だったですかね。今にして思いますと、、、、、

農家さんに、長い間作るのを辞めていた野菜白瓜をまた作ってください、というのは、こちらの都合で海外産のものに切り替えていった手前、なかなか難しい話だったんでしょうね。瓜の作り方の勉強会から始めたということですから、技術的にもゼロからのスタートに近い状態だったんでしょうね。。。
JA成田が地元のオリジナリティを出していきたいということで、瓜の鉄砲漬けを作らないかと提案、それが再び成田で白瓜を生産していくことにつながっていったんですね。
スタジオにも用意いたしました。

いやー これはですね。お酒のつまみにも、ご飯のお供にもちょうどいいですね。このピリッとする味がたまりませんね。クセになっちゃう
丸ごとの物もありますし、スライスされた物もあります。
一時は海外に白瓜の加工の一部を任せていたので、成田産の白瓜に切り替えたことで、当然作業も増えていきます。でも沢田さんはそれでいいのだとおっしゃっています。同じ地域の水で育った野菜たちの組み合わせでないと美味しくできない。こうした思いから、解体してしまったウリを塩漬けにする施設を再び作り直し、農家のみなさんに、もう一度成田の白瓜を作ってもらうための覚悟を見せ、頭を下げてお願いしたそうです。その熱意が伝わり、再び、成田で白瓜が作られるようになりました。今では沢田漬物の瓜の鉄砲漬、およそ8割が地元産の白瓜を使用しているということです。こうして名実ともに、「成田の特産品」になった瓜の鉄砲漬。最後に、最近特に人気の商品を教えていただいたのですが、それはもともとインバウンド向けに考えていた商品なんだそうです。でも、そのニーズは意外なところにありました。
沢田さん:とにかく、インバウンド向けの鉄砲漬けを作ろうと思って、小袋の鉄砲漬けなんですけれども、いざふたを開けてみたら、日本人の方のニーズがそこにありまして。今もう大人数じゃないんで、 小人数なので、小さい袋でパッケージで十分なんだということで、今売れ始めてきたところであります。鉄砲漬けを食べていただきたいのは、当然なんですけれども、なかなか食卓に漬物が乗る機会というのは少なくなってきているんじゃないかなと思っております。これをどうにか毎日とは言いませんけれども、食卓に漬物が1つでも乗るようになっていただければいいかな、というふうに思っております。昔、家庭で必ず漬物をテーブルに乗っかっていましたので、そういったふうになっていただいて、漬物を楽しんでいただければ、食卓の名脇役として並べていただければ、ありがたいなというふうに思います。

小さいパッケージでちょっとしたお土産にと考えたけれども、実は多くの日本人が今の生活スタイルから、便利だということで人気商品になっていったそうです。歴史と生活スタイルの変化、健康に対する意識の変化によって、塩分の量も昔に比べると少なくなりました。その分白瓜のおいしさが分かりやすくもなっています。
時代に合わせていくことで今も人気なのがわかりますね。それで、このパッケージの大きさがまたお土産にちょうどいいんです。デザインも可愛いですね。まさに成田を代表するお土産。沢田漬物の商品は、参道にある店舗のほか、オンラインショップでも購入可能です。そのほかにも、千葉県産の野菜を使った漬物を多く作っていますので、詳しくは沢田漬物のホームページ、インスタグラムをご確認ください。
https://www.instagram.com/sawatsuke




