2021/12/24 UP!
2021年も、残り少なくなってきました。これからクリスマスや年末年始など、何かとお酒を飲む機会が多くなるシーズンです。そんな時だからこそ、声を大にして言っておきたいのが「飲酒運転は、絶対にしてはダメ!」ということ。そこで今週は、「ストップ!飲酒運転」をテーマに、その危険性や注意点などをお伝えしていきます。
【アルコールの影響】12月20日(月)放送分
まず今朝は、飲酒運転がなぜ危険なのか、その辺りを、改めて確認しておきましょう。
お酒を飲んで血中のアルコール濃度が高くなると、大脳皮質の働きをコントロールしている「毛様体」という所が、麻痺した状態になります。その結果、顔が赤くなったり、視力の低下や視野が狭くなったりするなどの影響が現れ、運転能力をつかさどる部分の働きが抑制されてしまうんです。すると、安全運転に必要な情報を処理する能力や、注意力、判断力などが低下するほか、気持ちが大きくなって、スピードを出し過ぎたり、運転が乱暴になったりすることもあります。また、集中力や判断力が低下しているので、とっさの状況の変化に対応できなくなってしまうんです。
そして、運動を司る神経が麻痺しているため、ハンドル操作やブレーキ操作が遅れがちになります。さらに、体の平衡感覚が乱れてまっすぐ運転できず、蛇行運転をしたりしてしまう、という訳です。そんな状態では、クルマはまさに走る凶器です。少しでもお酒を飲んだら、絶対に運転してはいけませんよ!
みなさんも今一度、肝に銘じてくださいね!
【飲酒運転の罰則】12月21日(火)放送分
今週お送りするテーマは、「ストップ!飲酒運転」です。
ご存知の通り、重大な事故につながる飲酒運転には、非常に重い罰則が設けられています。そこで今朝は、飲酒運転の罰則について、改めて確認しておきましょう!
まず飲酒運転は、「酒気帯び運転」と「酒酔い運転」の2週類に分類されています。
「酒気帯び運転」は、呼気の中のアルコール濃度が、1リットル当たり0.15ミリグラム以上含まれる状態です。ただし、アルコール濃度が0.25ミリグラム以上含まれている場合は、より重い行政処分が下されることになっています。一方、「酒酔い運転」は、呼気などに含まれるアルコールの濃度には関係なく、酒に酔って、運転が困難だと思われる状態で運転することを言います。そのためアルコール濃度が0.15ミリグラム未満でも、体質によっては酒酔い運転に当たることがあるんです。
では、それぞれの罰則ですが、「酒気帯び運転」では、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金となっています。違反点数は、アルコール濃度が0.25ミリグラム未満なら13点で、90日間の免許停止。アルコール濃度が0.25ミリグラム以上の場合は25点で、一発で免許取り消しです。
一方、「酒酔い運転」の場合は、5年以下の懲役、または100万円以下の罰金。違反点数は35点で、もちろん免許取り消しです!また、飲酒運転中に人身事故を起こせば、重い刑事罰が科せられます。
みなさん、飲酒運転が重大な犯罪であることを、お忘れなく!
【周囲の人々の責任と罰則】12月22日(水)放送分
今週は「ストップ!飲酒運転」をテーマにお送りしています。
きのうは、飲酒運転の罰則について取り上げましたが、飲酒運転で罰せられるのは、ドライバーだけではありません。今朝は、そんなドライバー周辺の人々への罰則について、チェックしておきましょう。
まず、お酒を飲んだことが分かっている人にクルマを提供した人には、「酒気帯び運転」で3年以下の懲役、または50万円以下の罰金。「酒酔い運転」の場合なら、5年以下の懲役、または100万円以下の罰金となります。これは、飲酒運転をしたドライバー本人とまったく同じ罰則で、それほど責任が重いということですね。
そして、クルマを運転する人に、飲食店などでお酒を提供した場合も、厳しい罰則が設けられています。ドライバーが「酒気帯び運転」をした場合は、2年以下の懲役、または30万円以下の罰金。「酒酔い運転」なら、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金が科せられます。
また、ドライバーがお酒を飲んでいることを知りながら、そのクルマに乗った人も、「酒気帯び運転」で2年以下の懲役、または30万円以下の罰金。「酒酔い運転」なら、3年以下の懲役、または50万円以下の罰金となります。つまり、お酒の提供者とまったく同じ罰則ということです。さらに、こうした周囲の人についても、運転免許を持っているなら、免許停止、または免許取消しになる場合もあります。
【飲酒運転に関する思い違い】12月23日(木)放送分
今週のテーマは、「ストップ!飲酒運転」ですが、飲酒運転について、間違った思い込みをしている人が、未だに少なからずいるようです。今朝は、その辺りをチェックしておきましょう。
まず、自分はお酒が強いので、少しぐらい飲んでも大丈夫、と思っている人、いませんか?実は、お酒に強いといわれる人も、ほんの少しのアルコールでも摂取すると、脳に確実に影響を及ぼし、運転操作などに影響が出ることが、多くの調査・研究によって明らかになっています。お酒に強いか弱いかは、飲酒運転には関係ありません。少しでも飲んだら、運転してはダメですよ!
そして「仮眠すればアルコールが抜ける」という話もよく耳にしますが、その考えも大きな間違いです。むしろ寝ている時の方が、起きている場合と比べて、アルコールの分解スピードが遅くなります。少しぐらい寝ても、アルコールが抜けることはないんです!
また、お風呂やサウナなどに入って、汗をかくと、アルコールが早く抜ける・・・。昔からよく言われることですが、これも明らかな間違いです!アルコールは肝臓で分解されない限り、体から抜けることは、ほとんどありません。むしろ、汗をかくことで、軽い脱水状態になり、悪酔い状態や血行障害などの原因にもなりかねません。お酒を飲んでからの入浴は、むしろ危険なんですよ!
アルコールの分解に、裏ワザなどはありません!勝手な言い訳をこじつけて、クルマを運転することがないように、皆さんもしっかりと自覚してくださいね。
【二日酔いにも注意】12月24日(金)放送分
ところで、飲酒運転をやってはいけないのは、お酒を飲んだあとだけではありません。実は、翌朝も注意が必要なんです。というのも、アルコールの分解には、思っている以上に、意外と時間がかかるものなんです。
アルコールの代謝にかかる時間は、個人の体重や体質によっても違いますが、目安として、ビール500ミリリットル中に含まれるアルコールが抜けるまでに、およそ4時間かかると言われています。これは、日本酒1合やグラスワイン2杯に含まれるアルコールもほぼ同じ。倍の量を飲めば、分解にかかる時間も倍になります。つまり、深夜まで大量のお酒を飲んだ場合、翌朝になってもアルコールが体内にしっかりと残っているんです。
ということで、お酒を飲むときには、翌日の運転の予定も考えて楽しむようにしましょう。例え少量であっても、運転する12時間前までには、お酒を飲み終えるのが理想的。眠れば、アルコールがリセットされる訳じゃないこと、くれぐれも忘れないでくださいね!
今週は、「ストップ!飲酒運転」をテーマにご紹介しました。お酒を飲む機会の前にはぜひチェックして、安全で楽しいワンダフルドライブ、楽しんでくださいね!