2024/6/21 UP!
道路のどんな所で交通事故が多く発生しているか、みなさんはご存知でしょうか?
それは、交差点です。
例えば、警察庁の統計では、2022年に発生した全国の交通事故30万839件のうち、交差点で発生したのは42.8%で、交差点付近の13.9%と合わせると、6割近くを占めていました。
そこで今週は、「交差点での注意点」をテーマに、交差点を通過する時のポイントについて、いろいろ取り上げていきたいと思います。
【一時停止は正しく停止する】6月17日(月)
まず、信号のない交差点では、交差する道路のいずれかに、一時停止の標識や道路標示があることが多いはずです。そんな場所で、みなさんは正しく一時停止していますか?街なかを見ていると、交差点の手前でちょっと徐行するだけで走ってしまうクルマや、見通しの悪い交差点で、運転席から左右の道路が見渡せる場所まで進んでから停車し、発進するクルマなどを目にします。これだと、ボンネットがすでに交差点内に突っ込んでいますから、ちょうどクルマや自転車、歩行者などが来ていたら、事故になりかねませんよね。そこで意識して頂きたいのが、二段階停止です。具体的には、まず停止線の直前で、一度停止します。その後、ゆっくり前進してボンネットの先端を交差道路に少しずつ出し、接近しているクルマや歩行者などに、自分の存在を知らせます。そして、左右の状況を確認できる位置まで徐々に進んで再び停止。安全が確認できたら発進します。面倒に思うかもしれませんが、事故を防ぐためです。一時停止と安全確認は、確実に行うようにしてくださいね。
【危険なあおりハンドルはやめよう】6月18日(火)
今週は、「交差点での注意点」をテーマにお送りしています。
ところでみなさんは、「あおりハンドル」という言葉をご存知ですか?「あおり運転」ではありませんよ。「あおりハンドル」です。
これは、左折する時、ハンドルを一旦右に切ってから左折する行為を指します。そんな運転をするクルマに遭遇したことのある方、多いのではないでしょうか。でも、この「あおりハンドル」、実は非常に迷惑で危険な行為。自動車学校などでは「やってはいけない運転」と、習うはずです。
では、どんな点が問題なんでしょうか?
まず、左折する時には「できる限り道路の左端に沿う」のが、道路交通法で定められた、正しい左折です。でも、一旦右にふくらんで左を開けてしまうことにより、後続のバイクや自転車などが直進できると考えて、その空いたスペースへ進入する可能性があります。すると、左折時に巻き込んでしまう危険性が高いんです。
また、左にウインカーを出すと、後続車は少し右側に寄りつつ、そのクルマを追い抜こうとすることもよくあるでしょう。ところが逆に、突如、車体を右に振ってくるため、接触してしまう恐れもあります。さらには、ハンドルを右に切れば、左に出したウインカーはキャンセルされてしまうはずです。中途半端なウインカーに加え、ハンドルを右に左に切るんですから、これは、周囲からすると危険極まりない行為ですよね。
「あおりハンドル」が習慣になっている人も、少なくないようです。ご自分の左折の際のクセをもう一度見直して、基本に忠実かつ、安全な左折を行うようにしてください!
【コンビニワープは危険!】6月19日(水)
「交差点での注意点」をテーマにお送りしている今週の「千葉トヨペット レガーメ・ワンダフル・ドライブ」。
きのう、危険な「あおりハンドル」についてご紹介しましたが、今朝も、交差点周辺で見られる危険な運転について、取り上げたいと思います。それが、「コンビニワープ」などと呼ばれる運転です。これは、次の交差点で左折、または右折するクルマが、信号待ちを避けるために、交差点の角にあるコンビニや飲食店などの駐車場をショートカットして、左折や右折をする行為をいいます。
確かに、信号を無視している訳ではないので、法律的に取り締まるのは難しいかもしれません。でも、この「コンビニワープ」、皆さんが思っている以上に危ない運転なんです。
というのも、駐車場の中では、停まっているクルマの陰から、歩行者が急に出て来る可能性があります。そんな場所を、素通りするつもりで走るんですから、速度も通常より速いでしょう。
また、こういったドライバーが、慎重に安全確認をしているかといえば、疑わしいと言わざるを得ません。さらに歩行者のほうも、駐車場を素通りする目的でクルマが走り抜けるなんて、まず考えていませんから、十分警戒できていない可能性があります。
実際に、コンビニワープが原因で、歩行者がはねられて、死亡する事故も発生しています。「コンビニワープ」は、まさに身勝手な迷惑行為にほかなりません。リスナーの皆さんは、絶対にしないでくださいね。
【右直事故に注意】6月20日(木)
今週は、「交差点での注意点」についてお送りしています。
交差点での交通事故でよくあるのが、右折しようとしたクルマと、対向車線を直進してきたクルマが衝突する、いわゆる「右直(うちょく)事故」と呼ばれる事故です。
直進車と右折車では、みなさんもご存知の通り、原則として直進車が優先ですので、直進車のドライバーさんは、自分が通過するまで、右折車は待ってくれると考えるでしょう。ただ、この考えをあまり過信し過ぎるのはよくありません。というのも、中には強引に右折してくるクルマがいるかもしれない、からです。
ということで交差点では、直進車であっても、自分のほうが優先だからとタカをくくらず、右折車の動きには十分気を付けましょう。また前方の信号が、赤信号はもちろんのこと、黄信号になっているのに、強引に直進するのは右直事故などにつながる危険な行為です。絶対にやめてくださいね!
一方、右折側のドライバーさんも、安易な見切りによる右折は事故の元です。直進車のスピードや距離を的確に判断して、無理のない右折を心がけてください。特に、反対車線から直進してくる対象がバイクの場合は、要注意です。バイクは車体が小さいため、一見すると、スピードが出ていないように感じてしまいがち。この見間違いは、錯覚によるものなので、完全には防げないかもしれませんが、バイクのスピードは、見た目と大きな誤差があるということ、日頃から、しっかりと認識しておくようにしましょうね。
【死角のバイクに注意】6月21日(金)
「交差点での注意点」をテーマにお届けしてきた今週ですが、きのう、右折する車と直進車による事故、「右直事故」に注意して欲しい、というお話をご紹介しました。そこにバイクが絡むと、クルマはより慎重な運転が必要となります。というのも、車体の小さなバイクは、クルマの死角に入って、見えなくなることがあるからです。
例えば、渋滞している時など、交差点付近でクルマが停まっているような状況では、右折しようとした車が、その陰から直進してきたバイクを発見するのが遅れて、衝突してしまうことがあります。
そこで、右折側のクルマは、交差点付近に停まっているクルマがある時には、「バイクが来るかもしれない!」ということを常に想定するようにし、停車車両の屋根越しや窓越しに、バイクの姿を見ることが大切です。また、停車しているクルマの前を通過する際は、一時停止をし、安全確認を行うようにしましょう。
一方、右折車の後ろにバイクが続いている場合も、クルマの陰になって、直進車からはバイクが確認しづらくなります。右折車に続いて、バイクも強引に右折してくる可能性がありますので、右折対向車がある時は、その後ろにバイクがいないか、十分注意するように心がけてくださいね。
今週は、「交差点での注意点」をテーマにご紹介しました。