2024/8/2 UP!
みなさんは、普段クルマを運転している時、運転席から見ることができない「死角」を、いつもしっかりと意識していますか?死角に潜む危険について、あらかじめ意識したり、予測したりしておくのは、安全運転をする上でとても大切です。
そこで今週は、「クルマの死角に注意する」をテーマに、気を付けたい点などを、いくつか取り上げていきたいと思います。
【クルマの周りの死角】7月29日(月)
まず、クルマの周りにはたくさんの死角があるということは、みなさんもご存知だと思います。
例えばクルマの前後には、大きな死角がありますよね。特に後方は、前方より死角が大きくなります。そうした場所に、小さいお子さんが入り込んでしゃがんでいたりすると、運転席からは確認することが出来ません。ですから発進やバックをする際には、周囲の十分なチェックが必要です。シートからよく見えない場合には、クルマから降りて、直接確認するようにしましょう。
そして、ドアの窓から下も、全て死角です。こちらも背の低いお子さんがそこにいると、窓から外を見るだけでは、発見できないことがあります。子供の多い場所などでは、ドアを開ける時、ドアミラーですぐ横などを確認してから、開けるようにしてくださいね。
また、みなさんに一度試して頂きたいのは、誰かにお願いして、運転席から見える範囲ギリギリの所に立ってもらい、クルマを降りて、その死角の広さを確かめてみることです。きっとその範囲の大きさに驚くと思いますよ!その感覚を、ぜひ日ごろの安全運転に役立ててくださいね。
【ピラーの死角は大きい】7月30日(火)
今週は、「クルマの死角に注意する」をテーマにお送りしています。
きのう、クルマの周りに出来る死角についてお話しましたが、運転席からの視界を邪魔するものとして、甘く見てはいけないのが、ピラーです。
ピラーというのは、ボディと屋根の部分をつないでいる窓の柱のこと。クルマの屋根を支え、さらに衝突した時の衝撃を抑えて、ボディの剛性を高めるためにも必要不可欠なパーツです。フロント部分から順にAピラー、Bピラー、Cピラーなどと呼ばれます。
そんな重要なピラーですが、実は、意外に大きな死角を作ってしまうんです。特に問題となるのは、交差点を右左折する時。ピラーの陰になって、歩行者や自転車を見落としてしまうことがあります。中でも右側のAピラーは、ドライバーさんの目の前にあるので、死角が大きくなり、より注意が必要です。また、右折する時のクルマの動きと道路を横断中の歩行者の動きがシンクロして、歩行者がずっとAピラーに隠れたままになってしまうこともあるんです。
そういう状態を防ぐために大切なのが、頭を左右に振って、死角にいる歩行者を見落とさないことです。ピラーの向こう側もしっかり確認すること、日ごろから習慣づけるようにしましょう。
そして、後方のピラーも要注意ですよ!進路変更などをするときには、ルームミラーだけでなく、サイドミラーによる確認と、直接目で見る目視を組み合わせて、死角による見落としなどがないように、努めてくださいね。
【車種による死角の違い】7月31日(水)
「クルマの死角に注意する」をテーマにお送りしている今週の「千葉トヨペット レガーメ・ワンダフル・ドライブ」。
一口に「死角」と言っても、クルマの大きさや車高が違えば、死角にも差が出ます。そこで今朝は、タイプ別に、それぞれ死角の違いを見ていきましょう。
まずは、コンパクトカー。コンパクトカーの車体は小さめですが、セダンなどと比べると車高がやや高いので、車体の周りで、地面に近いところの死角が広くなりがちです。注意しましょう。
続いて、セダン。セダンは車高が低めなので、車体のそばの低い位置の死角は、比較的小さいといえるでしょう。とはいえ、もちろん他の車種と同様に、注意は必要ですよ。
そして、ステーションワゴン。セダンと同じく車高が低めの車種です。ただ、車体後方にピラーが複数あるので、斜め後方の死角が多くなります。左折や車線変更などの際には、特に十分な安全確認が大切ですよ。
次にミニバンですが、車高が比較的高いため、車体のすぐそばの死角が大きくなるのが特徴です。クルマを移動する時や、駐車する時などは、車体周辺の安全を、忘れず確認するようにしましょう。
最後は、SUVです。こちらも車高が高いですし、さらにボンネットも長めに設計されているクルマが多いですね。そのため、前方の死角が他の車種に比べて大きいのが特徴です。もちろん、車体スグそばの死角にも、しっかり注意を払うようにしてくださいね!
【バックカメラの有効性】8月1日(木)
今週お送りしているテーマは、「クルマの死角に注意する」です。2022年5月から、新型車においてバックカメラの装備が義務化され、今では多くのドライバーさんたちが、このバックカメラを利用していると思います。その目的はもちろん、リアウインドーからでは見えない、クルマの後方の死角を無くすためですよね。
では、このバックカメラを利用すれば、どこまで死角を無くすことができるんでしょうか?JAFが以前行ったユーザーテストの結果を元に、ご紹介したいと思います。
まずバックカメラでは、クルマの真後ろに置いたものや、真後ろで遠くにあるものは、見ることが出来ました。特に小さな子どもや三輪車など、背丈の低いものは、目視やミラーなどでは確認できなかったので、バックカメラの有効性がより示された形といえます。
ただ一方、バックカメラにも死角があることが分かったんです。例えば、車体近くの右後ろや左後ろなどにあるものは、見ることができませんでした。また車体の横の方にあるものも、確認することができなかったんです。ただ、そうしたバックカメラで見ることが出来なかったものは、目視やミラーを使うことで確認できる場合があります。ということで、バックカメラは死角を減らす非常に便利なアイテムですが、後方をすべてカバーする訳ではありません。ただ漠然と頼りっぱなしにするだけではなく、目視やミラーも加えて、常にしっかりと安全確認を行うことが、大切ですよ。
【死角があったら“かもしれない運転”】8月2日(金)
「クルマの死角に注意する」をテーマにお届けしてきた今週ですが、運転席から見えない死角には、クルマの構造上から見えない、というだけでなく、道路上にあるさまざまな障害物による死角もあります。
停留所で停車中のバスの陰から、歩行者が道路を横断してきたり、見通しの悪い信号のない交差点で、自転車が突如飛び出して来たり…。こうした道路上の死角から、予想しない形でクルマや自転車、歩行者などが出てくれば、確かに驚くでしょうし、事故になる危険性だって高いですよね。
そこで、そんな事故を防ぐのに大切なのが、あらかじめその死角に、危険が潜んでいるかもしれない、と予測しながら運転することです。そう、何も想定していないから事故に遭う可能性が高くなるんです
十分注意し、あらかじめ減速などして備えておけば、事故になる可能性は、大きく減らせるはずです。
こうした運転を、「かもしれない運転」と呼びます。
「人が、飛び出してくるかもしれない」「バイクが、対向車の陰から出て来るかもしれない」など、
常に様々な危険を予測しておけば、瞬時における反応や動作などが、随分と違ってくるはずです。
皆さんも普段から、「かもしれない」を意識して運転するよう心がけてくださいね!
今週は、「クルマの死角に注意する」をテーマにご紹介しました。