2025/6/27 UP!
視界が悪く、路面も滑りやすくなる雨の日の運転。
首都高速道路会社の調べによりますと、雨天時の1時間当たりの死傷事故の件数は、雨が降っていない時に比べて、およそ4倍も多くなるといいます。それだけに、慎重に運転することが大切です。
そこで今週は、「雨天での運転のポイント」をテーマに、さまざまな注意点などを取り上げていきたいと思います。
【雨天時の安全運転の基本】6月23日(月)
まず今朝は、雨の日の運転で気をつけるべき基本をチェックしておきましょう。
雨が降り始めたら、スピードを抑えて運転するようにしてください。雨の日は視界が悪いので、歩行者や自転車などに気付くのが遅れがちです。危険を見落とすことのない、より慎重な運転が求められます。
また、雨が降ると路面が滑りやすくなり、ブレーキを踏んでから車が停止するまでの距離も長くなります。スリップ事故の危険性も高くなってしまうので、スピードの出し過ぎには気を付け、車間距離も十分取るようにしましょう。
そして、雨の日の運転で重要なのが、周囲の安全確認です。水滴が付いたウインドーやドアミラーだと、後方からやって来るバイクや自転車などが見えにくくなります。雨の日は特に、左折や進路変更をする際は、ミラーだけでなく、実際に振り向いて自分の目で確認することを徹底し、くれぐれも見落とさないようにしてくださいね。
【雨の降りはじめに注意】6月24日(火)
雨が降っている時の運転では、常に気を付けなければならないのはもちろんですが、中でも「雨の降り始め」は、より注意したいポイントがあるんです。
まず雨の降り始めは、路面にホコリや泥が浮いて、特に滑りやすくなるといいます。ちなみにスリップ事故の要因で、一番多いのが、スピードオーバーだそうです。雨の日、普段と同じ感覚でカーブに進入すると、タイヤが横滑りしてコントロールが効かなくなり、接触事故などを起こす可能性があります。きのうもお話ししましたが、雨の日には、スピードを抑えて運転するようにしましょう。
その他、雨の降り始めで注意したいのが、歩行者や自転車などの動きです。
雨が降り始めると、カサを持ってない歩行者は、濡れずに先を急ごうと考えて、左右の安全確認を十分しないままに道路を横断したり、周りをよく見ずに、車道へ飛び出したりすることがあります。また、自転車も同じで、急に道路を横断したり、後方の確認もせずに、車線を変更したりすることがあります。
雨の降り始めは、歩行者や自転車が、このような予想外の動きをしがちだということを頭に入れて、
その一連の動きには、十分注意を払うようにしましょう。
【雨の日にはヘッドライトなどで目立つように】6月25日(水)
今週は、「雨天での運転のポイント」をテーマにお送りしています。ご存知の通り、雨の日は視界が悪くなります。ただこれは、他のクルマや、歩行者・自転車などにとっても同じこと。そのため、相手から見落とされないように配慮することも、雨の日の安全運転のためには大切です。
そこで今朝は、雨が降る中での、自分のクルマを目立たせるためのポイントを取り上げてみましょう。まず、雨で薄暗い時には、昼間であっても、早めにヘッドライトを点灯しましょう。よくスモールライトだけ点灯しているクルマを見かけますが、雨の中においては、少し離れてしまうと、スモールライトはほとんど目立たなくなってしまいます。昼間なので、ヘッドライトを点けることに少し気おくれするのかもしれませんが、どうせ点けるなら、しっかりとヘッドライトを点灯するようにしましょう。
そして、道を右左折する時には、早めにウインカーを出すようにしてください。見通しの悪い雨の中では、ウインカーをちょっと出しただけでは、周囲のクルマなどに、認識してもらえない可能性があります。すると、道を曲がろうと減速したところで、追突されるなど、事故につながる可能性があります。普段から、曲がる直前の一瞬にしかウインカーを出さない、というのが習慣になっているようなドライバーさんは、特に要注意です。しっかりとウインカーを出すよう、心がけてくださいね。
【水はねや泥はねにも注意】6月26日(木)
今週は、「雨天での運転のポイント」をテーマにお送りしています。雨の日には、いつにも増して、事故に注意して運転しなければいけませんが、その他にも、気を付けるべき注意点があります。それが、水や泥をはねて、歩行者にかけてしまわないようにすることです。
ぬかるみや水たまりを通行するとき、徐行などしないで、人に泥水などをはねかけ、迷惑をかける行為は、実は道路交通法で、しっかり禁止されているんです。
もし違反した場合、違反点数はありませんが、反則金は、普通自動車の場合は6000円。中型車や大型車では、7000円となります。このルール、ベテランのドライバーさんたちでも、知らないという人、意外にも多いようですね。
では、どのぐらい徐行すれば、泥や水をはねとばさなくて済むのでしょうか?JAF・日本自動車連盟では、この「水はねによる歩行者への影響」について、以前、検証する実験を行っています。
その実験によりますと、深さおよそ1センチの水たまりを、時速40キロでクルマが通過した時、高さにして1メートル以上、距離はおよそ2メートルまで水がはねたそうです。それを例えば50センチ以下に抑えるためには、時速10キロまで落とさないといけなかった、といいます。歩行者のそばに水たまりなどがある場所を走行する際は、慎重かつ十分注意したうえで、運転してくださいね。
【豪雨の時の注意点】6月27日(金)
今週は、「雨天での運転のポイント」をテーマにお届けしてきました。
ところで、これから迎える夏場は、梅雨末期の大雨に限らず、ゲリラ雷雨や台風など、豪雨に見舞われることがよくありますよね。そんな時期の運転には、特に注意したいポイントがあります。
例えば、豪雨の際に、近年各地で起こっている道路の冠水。
ニュースなどで、その水の中をクルマが勢いよく走っている映像を見ますが、実はあれ、決してオススメできる行動ではないんです。冠水路は、見た目には、どのぐらいの深さがあるか分かりません。
うかつに進入し、マフラーなどを通してエンジンに水が入れば、廃車となってしまう、重大な故障につながる可能性があるんです。道路が冠水している場合は、決して無理に通らず、迂回するようにしましょう。
そして、豪雨の時に危険なのが、アンダーパスやトンネルなど、周囲より低くなっている場所です。
こうした場所には、周辺から雨水が流れ込んできます。ここで立ち往生してしまうと、クルマが水没してしまう危険性があり、命の保証もありません。そうした場所は、避けて通行するようにしてくださいね。
さらに、極端な豪雨時においては、運転をすること自体が危険です。そんな時には、決してムリをしないで、運転を見合わせることも考えるようにしましょう。
今週は、「雨天での運転のポイント」をテーマにご紹介しました。