2025/7/18 UP!
今年の夏も、厳しい暑さとなっていますね。日々の暮らしにおいて、この暑さにはもううんざりという方も多いでしょうが、実はカーライフにとっても、様々な影響を及ぼしているんです。
そこで今週は、「猛暑で気をつけること」をテーマに、注意点などを取り上げていきたいと思います。
【わずかの時間でも子供を車内に置き去りにしない】7月14日(月)
まず、改めていうまでもないと思いますが、暑い日には、車内に小さなお子さんやペットなどを残して、車を離れてはダメですよ!
JAF・日本自動車連盟では、気温摂氏35度の夏の炎天下にクルマを置いて、車内の温度がどのように変化するか測定する実験を行いました。それによりますと、サンシェードや窓開けなどの対策を行わなかったクルマでは、車内の最高温度は57度まで達し、ダッシュボードの最高温度は、79度まで上昇したといいます。
また車内の温度が、摂氏20度程度の状態から、エアコンを停止すると、わずか15分ほどで車内温度はおよそ31度まで上がり、熱中症になる可能性が高い危険な状態となりました。いかに少しの時間で、危険な温度になるか分かりますよね。確かにエアコンをつけていれば、温度上昇は抑えることができますが、エアコンは故障やガス欠などで、いつ止まってしまうか分かりません。
ということで、どんなにわずかな時間だと思っても、お子さんやペットなどをクルマに残して離れるようなことは、絶対しないでくださいね!
【車内でのヤケドに注意】7月15日(火)
きのうは、炎天下に停めていたクルマの車内温度が、すぐに危険な温度に達してしまうことについて、お話ししました。ただ、熱くなるのは、空気だけじゃありません。車内の様々なモノが、想像を超える温度になることがあります。
そこで、そんな高温状態となっているクルマに乗り込む時、注意したいのが、思わぬヤケドです。
中でも、特に気を付けたいものの一つが、チャイルドシートです。チャイルドシートの本体やバックル、ベルトの金具部分などが、非常に熱くなっていることがあります。大人であれば、「熱い!」と思ってはねのけることができますが、小さな子どもの場合、それができないこともあるでしょう。
そこで子どもを座らせる場合は、各部分に触ってみて、ヤケドをしない温度か、確かめた上で使用するようにしましょう。
もし非常に熱くなっている場合は、濡れタオルを用意して、2、3回、その部分をぬぐうと、温度を抑えることができます。手軽にできるので、クルマにはタオルを、数枚常備しておくと便利ですよ。
その他、ドライバーさんにとっては、ハンドルやシフトレバーが非常に熱くなっていて、驚くことがありますよね。対策としては、クルマを離れる前に、ハンドルなどに遮熱カバーやタオルなどを掛けておくといいですね。
もし熱くなってしまったら、やはり先ほどご紹介した、濡れタオルを使うと、温度を下げることができますよ。
【運転中の脱水に注意】7月16日(水)
カーエアコンが効いた車内にいると、「こまめに水分を摂らなくちゃ」とは、あまり思わないかもしれませんね。ところが、気づかないうちに、脱水症状に陥っている可能性があるんです。
でも、涼しい車内にいて、どうして脱水症状を起こすんでしょうか?実は、車内で私たちは、意外と汗をかいているんです。
特に気を付けなければいけないのが、長時間のドライブや渋滞に巻き込まれた時です。運転中、運転席や助手席に座っていると、横からだけではなく、フロントガラスからも日差しを浴びますよね。さらに渋滞中は、停止した車の中で日光にさらされる時間が長くなりがち。そんな時に、私たちは多くの汗をかいているんです。しかし、車内の空気はエアコンによって乾燥しているので、汗をかいてもすぐに蒸発してしまい、気づきにくいんです。
また運転中は、トイレにすぐいけないことを心配して、水分を摂ることを控える人もいますよね。そのため、気づいたら脱水状態になっていることがあるんです。その結果、熱中症やエコノミークラス症候群などに至る危険性もあります。
そこで、クルマを運転中は、1時間に15分程度は休憩をして、水分補給を行ってください。これは一緒に乗っている人も同じです。特に高齢者や子どもには注意を払ってくださいね。
【炎天下の車内に放置してはいけないもの】7月17日(木)
今週は、「猛暑で気をつけること」をテーマにお送りしています。
炎天下に停めたクルマの車内は、摂氏50度以上に達するといいます。そんな高温の中では、身の周りの何気ないモノから、思わぬトラブルが発生することがあります。今朝は、そんな高温の車内に、置きっぱなしにしてはいけないモノをご紹介していきましょう。
まずは、使い捨てライターやスプレー缶です。中に燃えやすいガスが充填されており、それが高温によって膨張し、破裂・発火する危険性があるため、放置しておくのは大変危険です。
そして、ペットボトルの飲み物も要注意ですよ。炭酸飲料は、やはり炭酸ガスが膨張して、破裂してしまう可能性があります。また炭酸入りでなくても、一度口をつけた特に甘いドリンクは、雑菌によって発酵が進み、ガスが発生してしまうんです。その結果、やはり膨張・破裂する危険性があります。
さらにスマートフォンやモバイルバッテリーなど、リチウムイオン電池を使用しているモノも、危険です。高温によって膨張して、壊れてしまうだけでなく、発火して、車両火災が発生することもあるんです。
その他、ETCカードも要注意です。ETC車載器に挿しっぱなしにしている人がいますが、高温になると、カードに埋め込まれたICチップが故障する可能性があります。休憩の時などは、カードを抜いて持ち出すようにしてくださいね。
【猛暑でのブレーキトラブルに注意】7月18日(金)
今週は、「猛暑で気をつけること」をテーマにお届けしてきました。
今朝は、猛暑によって危険性が高くなるブレーキのトラブルについて、取り上げたいと思います。
それが、「フェード現象」や「ベーパーロック現象」と呼ばれるものです。
「フェード現象」は、長い坂道を下る時など、フットブレーキを使い過ぎることで発生します。ブレーキディスクとブレーキパッドが摩擦によって加熱し過ぎることで、摩擦力が極端に低下し、ブレーキが効かなくなる現象です。
もう一つの「ベーパーロック現象」は、やはり長い下り坂などで、フットブレーキを使い過ぎることで発生します。ブレーキペダルを踏んだ力をブレーキに伝える液体が沸騰し、中に気泡ができることで、ブレーキに力を伝えることが出来なくなってしまう現象です。
どちらも、ブレーキの熱が関係した現象ですよね。そのため猛暑の高温下では、ブレーキの部品や液体がもともと高い温度になっているため、こうした現象がより起こりやすいといいます。
ということで対策としては、特に夏場は、長い下り坂を走行する時は、エンジンブレーキなどを上手に使って、フットブレーキの使い過ぎには十分注意しましょう!
今週は、「猛暑で気をつけること」をテーマにご紹介しました。