2025/9/19 UP!
きょう9月15日は、「敬老の日」ですね。今後ますます進むと見られる、高齢化。それに伴って心配されるのが、高齢者が関わる交通事故の増加です。
そこで今週は、「高齢者と交通事故」をテーマに、様々な注意点などを取り上げていきたいと思います。
【高齢者の交通事故の状況】9月15日(月・祝)
まず、65歳以上の高齢者の交通事故発生状況について千葉県警の令和6年のデータを例に、見てみましょう。
去年、千葉県で発生した全ての事故は、1万2587件。その内、高齢者が関係する交通人身事故は4561件で、全体のおよそ36パーセントを占めていました。
しかし、死者数に限って見ると、高齢者は事故全体のおよそ51.9%、 実に半数以上を占めているんです。いかに高齢者の事故が、悲惨な結果となっているかがわかりますね。
では、そうした高齢者は、どんな状態で事故にあっているんでしょうか?
最も多かったのは、自動車の運転及び同乗中の事故で27人。次いで、歩行中の25人、そして自転車乗車中の11人、バイクの乗車中の5人と続いています。例年、最も死者数が多いのは歩行中の事故だったのですが、去年はこれがおおきく減少。その代わりに自動車運転中の事故が増加し、最多となりました。
では、高齢者を交通事故から守るためには、どうしたらいいのでしょうか?
明日から、その注意点などを取り上げていきたいと思います!
【高齢の歩行者に気をつける】9月16日(火)
今週は、「高齢者と交通事故」をテーマにお送りしています。
きのうも触れましたが、去年、千葉県内で発生した交通事故で、歩行中に亡くなった高齢者は、25人。これは、歩行者全体の死者数の半数を大きく超えています。では、高齢の歩行者の事故が、どうしてこれほど多いのでしょうか?そしてドライバーさんは、どんなことに気を付けるべきなんでしょうか?
まず高齢者は、一般的に視力が低下するうえ、足腰などの筋力も衰えることで、前かがみの姿勢になりやすくなります。そのため、視線も足元に向かいがちです。すると、近づいて来るクルマの発見が遅れたり、距離やスピードについて、判断を誤ったりすることがあります。
その結果、クルマの接近に気づかないまま、道路を横断し始めたり、立ち止まったり、引き返したりと、ドライバーさんが思いもよらない行動をとることがあります。
また、運動機能が低下している人も多く、クルマに気づいたとしても、走って道路を渡るなど、とっさに危険を回避できないケースもあるでしょう。
ということで運転中に、高齢者を道路脇で見かけた時は、急に道路を横断してくるかもしれないと考え、その動きに、十分注意を払うようにしてください。そこが、横断禁止の場所や歩行者信号が赤の場合でも、決して油断しないことが大切です。
そして、もし高齢者が道路の横断を始めたら、一時停止や減速などして、先に渡ってもらうようにしましょうね。
【高齢歩行者が注意すべきこと】9月17日(水)
今週は、「高齢者と交通事故」をテーマにお送りしています。
高齢歩行者の交通事故を防ぐためには、ドライバーさんが気をつけるのはもちろんですが、高齢者のみなさん自身の注意も必要です。
そこで、日ごろはドライバーさん向けに情報をお送りしているこのコーナーですが、今朝は、高齢の方、そしてそうしたご家族がいる方々に向けて、いくつか注意点などをご紹介したいと思います。
実は、高齢の歩行者の事故は、自宅から半径500メートル以内という近所で多く発生しているのをご存知ですか?通り慣れた道でも油断しないで、安全確認をしっかりして、クルマや自転車に十分注意しましょう。
そして何と言っても、交通ルールを守ることが大切ですよ!
歩道や路側帯、道路の右側など、正しい場所を歩きましょう。また、信号無視や横断禁止場所を横断するのは、重大な事故につながる危険な行為です。絶対にやめてくださいね!
夕暮れ時から夜間、明け方にかけては、明るい場所を選んで歩くようにします。その際、明るい色の服を着るようにしたり、反射板やLEDライトを身に着けたりして自分を目立たせることも、事故を防ぐためには大切ですよ。
ご高齢のみなさん、十分に注意してくださいね!
【はればれ運転を心がける】9月18日(木)
月曜日にも取り上げましたが、千葉県では、高齢のドライバーさんが関わる交通事故が増加しています。そこで千葉県警が呼びかけているのが、『はればれ運転』です。
『はればれ運転』とは、「危険を避けるため、運転をする時と場所を選び、運転能力が発揮できるよう心身そして環境を整え、加齢による運転技能の低下を補うような運転方法を採ること」をいいます。
例えば、雨の日は視界が悪くて、路面の状態が分かりにくかったり、他のクルマや歩行者が見えづらかったりしますよね。そんな時には、急用がないのであれば、クルマの運転を控えることが大切です。
また体調が悪い時には、運転に大切な判断能力などが低下するもの。そこで体調が悪い時には、運転をやめて、タクシーを利用したり、家族に運転をお願いしたりすることも、この『はればれ運転』に当たります。
そして長時間や長距離の運転は、疲れから事故につながる可能性があります。運転は近所のスーパーや病院など、近場までにするようにしましょう。
高齢ドライバーのみなさん、ぜひ、心と体に余裕をもった、この『はればれ運転』を心がけてくださいね!
【免許証の自主返納について】9月19日(金)
今週は、「高齢者と交通事故」をテーマにお届けしています。
ところで、高齢のため、最近自分の運転に不安を覚えたり、家族から、そろそろ運転をやめるように促されたりしたという方、いらっしゃるんじゃないでしょうか。そんな時に考えていただきたいのが、免許証の自主返納です。
運転免許証やマイナ免許証の返納は、やむを得ない事情がある場合を除き、本人が直接申請する必要があります。申請の手続きは、千葉県内では、「運転免許センター」や、千葉県内の全ての警察署・幹部交番、そして「印西警察署白井分庁舎」で行うことができます。
免許証の返納を行うと、「運転経歴証明書」を申請することができます。
これは免許証と同じサイズで、住所や氏名、生年月日などが記載され、身分証明書として、一生涯使うことができます。またマイナンバーカードに、運転経歴情報を記録することもできますよ。
自主返納した方は、バスやタクシーなどの公共交通機関の乗車運賃割引など、様々な「支援措置」を受けることができます。詳しくは、千葉県警のホームページなどで確認してください。
あなたも免許証の自主返納、真剣に考えてみませんか?大きな事故を起こしてからでは、もう手遅れですよ。
今週は、「高齢者と交通事故」をテーマにご紹介しました。