2021/11/12 UP!
最近は、キャンプなどのアウトドア人気も手伝って、コロナ禍による「密」を避けるために、旅先でも宿に泊まらずクルマの中で就寝する「車中泊」が、ちょっとしたブームになっているようですね。でも車中泊をするには、気をつけたい点がいろいろあるんです。そこで今週は、「車中泊のポイント」をテーマに、様々な角度から取り上げていきたいと思います。
【車中泊の魅力】11月8日(月) 放送
まず、初日のきょうは、車中泊の魅力やメリットについて、チェックしてみましょう。
まず一番のメリットといえるのが、自分のクルマに宿泊するので、旅の費用をおさえられるということ。特に、車中泊が許可された観光施設の駐車場などを使う場合は、宿泊費用がゼロなんてこともあります。これは旅をする上では、嬉しいポイントですよね。
また、時間の制約が少ない点も、大きな魅力の一つです。交通機関を使って宿に泊まる旅行だと、飛行機や鉄道・バスなどは、キッカリ時刻通りに運行されますし、宿泊施設では、チェックイン・チェックアウトタイムや、食事の時間も決まっているのが普通ですよね。その点、車中泊の場合は、すべてのスケジュールを自由に設定できるので、決められた時間に制約されることなく、ドライブの途中で寄り道をしたり、予定を早めたり、といったことも自由にできます。
そんな魅力いっぱいの車中泊ですが、そこには勿論、守らなければいけないルールやマナーがあります。明日からは、そうした点もご紹介していききたいと思います。
【車中泊する場所】11月9日(火)
今週お送りするテーマは、「車中泊のポイント」です。
まず、車中泊をする上で大切なのが、場所選び。というのも、クルマを停められる場所なら、どこで車中泊をしてもいい訳ではないからです。例えば、公園の無料駐車場などは、車中泊禁止の場所もありますし、夜は閉鎖されてしまうこともあるので、注意しましょう。
全国にある「道の駅」は、24時間利用できる駐車場やトイレなどがあって、車中泊をしている人が多い施設です。ただ、原則として道の駅は「休憩施設」とされていて、中には「車中泊禁止」の看板を出している場所もあります。そうしたところでは、車中泊はやめましょう。また、高速道路のサービスエリアやパーキングエリアも、車中泊の場所として選びやすいスポットですが、あくまでも「仮眠や休憩のための設備」であって、宿泊が認められているわけではないことを、十分認識しましょうね。
そんな中、オートキャンプ場なら、料金や予約は必要になりますが、気兼ねなくクルマを停めて車中泊することができます。また「日本RV協会」が推進している、「RVパーク」も便利です。これはいわば「車中泊公認の駐車場」で、料金も格安。24時間利用可能なトイレや電源設備もあり、ゴミの処分も可能。入浴設備が近くにあることも多いですよ。
ということで、車中泊をする場合は、必ずその場所のルールを守って、行うようにしてくださいね。
【車中泊の注意点】11月10日(水)
今週は、「車中泊のポイント」をテーマにお送りしています。
昨日は車中泊する場所について取り上げましたが、その他にも、車中泊を行うには、さまざまな注意点があります。今朝は、その辺りをチェックしてみましょう。
まず一番気をつけたいのが、エンジンをかけたまま車中泊をしないことです。エンジンをかけたままにしておくことは、騒音や環境汚染などの点から見て、よくありません。それに何らかの理由で排気ガスが車内に流れ込んで、一酸化炭素中毒に陥る可能性があるので気をつけましょう。
また車中泊では、防犯も大切なポイントです。就寝中は、必ずドアの鍵をかけるようにしてください。貴重品やバッグなどを、外から見えないような場所に隠すことも大切ですよ。
それに、バッテリー上がりにも気をつけましょう。夜、車内灯をつけっぱなしにすると、バッテリーがあがってしまい、翌朝エンジンがかからないということもあります。車内で明かりが必要なら、LEDランタンなどの照明があると安心です。
そして駐車場を使用する場合は、1台分しか使ってはいけません。中には、隣のスペースにテーブルやイスなどを置いたり、オーニングという日よけを張ったりする人もいるようですが、マナー違反ですよ。その他、車中泊が許可された駐車スペースでも、コンロなどで調理をするのはマナー違反になることがあります。
車中泊をする際は、その場所に応じたルールやマナーを事前にチェックすること、ぜひお忘れなく!
【エコノミークラス症候群に注意】11月11日(木)
今週のテーマは、「車中泊のポイント」ということで、きのうは実際就寝するときや防犯、マナーについてお話しましたが、車中泊するにあたり、もうひとつ、十分気を付けなければいけないコトがあります。それが、いわゆる「エコノミークラス症候群」です。
狭い場所に座って、長時間同じ姿勢でいると、血行が悪くなり、血管の中に血の塊、いわゆる血栓ができやすくなります。その血栓が血管の中を流れると、肺に詰まって肺塞栓などを起こす可能性があるんです。これがエコノミークラス症候群で、胸が痛い、呼吸が苦しいなどの症状が出て、重くなると死亡する可能性もあります。もともとは、飛行機のエコノミークラスの乗客によく見られることから、この名前で呼ばれたんですが、もちろんクルマの中でも発症することがあります。
そこで車中泊をする時には、座った姿勢ではなく、出来るだけフラットな状態で寝ることが大切です。また、水分をこまめに摂るようにしましょう。アルコールは、飲むとトイレが近くなり脱水を起こしやすいので、ほどほどにしてくださいね。そして足と体を時々動かすようにします。その他、ベルトを緩めたり、ゆったりとした服装、例えばパジャマなどに着替えるといった対策も有効です。
車中泊は、旅行などの時だけでなく、災害が起きた際の避難方法としても注目されています。そんな、やむを得ずクルマで過ごす場合にも、このエコノミークラス症候群には、十分気をつけてくださいね。
【車中泊のアイテム】11月12日(金)
今週は、「車中泊のポイント」をテーマにお送りしてきました。
クルマでの寝泊まりとはいえ、そこはやっぱり快適に過ごしたいもの・・・。ということで最終日の今朝は、満足する車中泊のために準備しておきたい代表的なアイテムを、いろいろ取り上げてみましょう。
まずは、マットです。シートがフルフラットになるようなクルマでも、どうしてもシートの形によって、デコボコが出来てしまいます。するとそれが気になって、熟睡するのが難しくなってしまうんです。そんな時、アウトドア用の厚めのマットなどがあれば、快適に過ごすことができますよ。
また、就寝中の温度管理も大切です。特に秋から春にかけて欠かせないのが、寒さ対策。自宅で使っている布団を、そのまま積み込んでいくのもいいのですが、大きかったりして、積み下ろしや収納が大変ですよね。そこでオススメは、キャンプなどで使うシュラフです。ただし、どんなものでもいい訳ではありませんよ。お出かけ先の夜の気温に合ったものを、用意するようにしましょう。
そして、窓を覆うカーテンやシェードなども便利です。車内のプライバシーを守るだけでなく、外の強い照明や朝日、また窓から侵入してくる冷気を遮断することができます。
ほかにも、車中泊に便利なアイテムがいろいろと市販されていますので、気になる方はぜひチェックしてみてくださいね。今週は、「車中泊のポイント」をテーマにご紹介しました。皆さん、秋のワンダフルドライブ、楽しんでくださいね!