2023/2/10 UP!
クルマを運転する時、ドライバー全員が遵守しなければいけない、たくさんの交通ルールがありますね。中でも大切なものの一つが、信号を守ることです。ところが、街なかを見ていると、信号に対して、実にテキトーな人が少なくありません!
そこで今週は、「信号に注意!」をテーマに、正しい知識や注意点など、改めてチェックしたいと思います。
【赤信号を正しく知る】2月6日(月)
まず今朝は、赤信号の正しい意味についてです。
「赤信号はとまれでしょ!?」と思っている方、ひょっとしたら多いかもしれませんね。それは、大まかには合っているんですが、もう一つ、大事なことが抜けているんです。道路交通法に書かれている基本的な意味は、「赤信号では、停止線を超えて進んではいけない」ということ。つまり、止まるのはもちろんのこと、停止線をオーバーしてはいけないことになっているんです。
時々、停止線を大きく超えて止まっているクルマを見かけることがありますが、厳密に言えば、信号無視として検挙される可能性があるんです。そうなれば、違反点数2点、反則金は、普通自動車で9000円、軽自動車で7000円です。
ただし、一部例外もあって、赤信号でも前に進める場合があります。それは、停止線を越えて左折や右折を始めている時に、信号が赤になったときです。
例えば、右折レーンに従って交差点の中ほどで対向車が通過するのを待っているうちに、赤信号になってしまったケースなどが、それに当たります。交差点の中で止まっていると、余計に危険ですからね。
そんな際は、安全を確認して、速やかに通行するようにしてください。
【青信号を正しく知る】2月7日(火)
きのうは、赤信号の正しい意味について確認しましたが、今朝は「青信号」です。その意味を改めてチェックしてみましょう。
青信号の意味を聞かれたら、おそらく多くの方が「すすめ」と答えるんじゃないでしょうか。
一見、合っているように思うかもしれませんが、実は、大事な所が違っているんです。
では道路交通法には、どのように書かれているかというと、(青信号は)『軽車両以外の一般のクルマの場合、「直進し、左折し、右折することができる」』と書かれているんです。
ちょっと聞いただけでは、「すすめ」とどう違うのか分からないかもしれませんね。でも、この文章の中の「することができる」という所が、大切なんです。
「することができる」というのは、「何が何でもそうしなさい」という意味ではありません。つまり、歩行者や自転車、そして他のクルマなどとの、「事故の危険がなければ、進んでもいいですよ」というニュアンスがそこにはあるんです。一方、単に「すすめ」だと、「どんな状況でも進みなさい」ということになってしまいますからね。
ということで、例え目の前の信号が青になった場合でも、十分な安全確認をしてから、発進するようにしましょう。もし危険を見落として発進し、事故を起こせば、「安全進行義務違反」ということで、検挙される可能性もあります。
みなさん、青信号での安全確認、くれぐれもお忘れなく!
【黄信号を正しく知る】2月8日(水)
月曜日は赤信号、火曜日は青信号、そして水曜日のきょうは、もう一つの、黄信号の意味について、
改めてチェックしようと思います。
まず、黄信号の意味と言われて、「注意して進め」と思っている方、きっとたくさんいらっしゃるんじゃないでしょうか?でもそれは、交通量の少ない場所などで時々見かける、「黄色の点滅信号」の意味です。普通の黄信号では、全く意味が違うんです!
実は、道路交通法で黄信号は、「停止位置を越えて進行してはならない」と規定されています。
つまり、基本的な意味は赤信号と同じなんです。
ただ黄信号の場合、例外があります。
黄色に変わった時、すでに停止線に近づいていて、急ブレーキをかけなければいけなかったり、後ろのクルマに追突される危険性があったりするなど、安全にとまれない場合に限って、通過することが認められています。
おそらくこの例外を、多くの人が拡大解釈しているうちに、いつの間にか「黄色のうちに通過すればセーフ」とか、「注意して進めばOK」といった間違った考えが、生まれていったのかもしれませんね。
ということで、黄信号で十分止まれる距離なのに通過してしまうのは、立派な信号無視です。それを繰り返しているうちに、赤信号になっても、平気で通過するような運転がクセになることもあります。
みなさん、黄信号、ちゃんと守ってくださいね。
【歩車分離式信号も注意】2月9日(木)
最近、街なかで「歩車分離式信号」をよく見かけるようになりました。
「歩車分離式信号」というのは、クルマの通過と歩行者の横断が重ならないように、それぞれの青信号のタイミングを分離、つまりずらしている信号のことです。例えば、十字路の交差点の場合は、縦方向と横方向の歩行者が一斉に交差点を横断し、その時には、クルマが通らないように全方向赤信号になっているんです。人とクルマが交わらないので、交差点の事故を減らす効果があります。
しかし、安全性が高いはずの歩車分離式信号ですが、注意しなければいけないこともあります。
例えば、進行方向が同じ歩行者信号が青になった時に、クルマがそれにつられて、うっかり発進してしまう可能性があるんです。歩車分離式信号では、歩行者信号が青になったからといって、車両用の信号も青になる訳ではありません。勝手な思い込みで発進しないよう、特に初めての場所では、よく信号を確認するようにしてくださいね。
また歩行者側も、うっかり発進する危険性があります。信号待ちの時、同じ方向のクルマが発進すると、つられて横断を始めてしまう可能性があるんです。
そのためドライバーさんは、歩車分離式の交差点を通過する時、歩行者は渡らないはず、と油断せず、
必ず発進前に、安全確認をしっかり行うようにしてくださいね!
【点滅信号では十分注意】2月10日(金)
皆さんも、黄信号や赤信号がピカピカ点滅する点滅信号を、ご覧になったことがあると思います。夜間や交通量が少ない交差点などで、運用されることが多い点滅信号ですが、その意味を、ちゃんと理解していない人が、意外と多いようです。
その正しい意味はといいますと・・・「黄色の点滅」は、他の交通に注意しながら進んでよし。
「赤色の点滅」は、一時停止して、その上で注意しながら進む、ということを表しています。
しかし、特に夜間の点滅信号のある場所では、ひとたび事故が起こると、死亡・重傷事故が発生しやすいといわれています。
その理由としてまず考えられるのは、点滅信号がある場所や時間帯は、交通量が少ない場合が多いですよね。そのため、信号無視をするクルマが少なくないということです。また、黄信号が点滅する側のクルマやバイクは、クルマが来ていないかどうかには気をつけても、歩行者への注意が十分でないケースも多いんだそうです。これが、重大な歩行者事故の一因となっています。
点滅信号の交差点を通行する場合は、信号を守るのはもちろん、
歩行者が横断してくるかもしれないと考え、安全運転の徹底をお願いします。
今週は、「信号に注意!」をテーマにご紹介しました。