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◆ スピードの弊害

2024/2/9 UP!

みなさんは普段、安全なスピードで運転していますか?

警視庁が以前行った調査によりますと、規制速度を超過、つまりスピード違反の状態で起きた交通事故は、そうでない場合に比べて、死亡事故に至る確率が11.9倍も高かったといいます。つまりスピードの出し過ぎは、死亡事故へつながる、大変危険な行為だということです。

そこで今週は、「スピードの弊害」をテーマに、スピードを出し過ぎるとどんな危険性があるのかを、
改めて、取り上げていきたいと思います。

【速度が速いと停止距離が延びる】2月5日(月)

まず、スピードが速くなるにつれてどうしても長くなるのが、「停止距離」です。

ご存知の通り、クルマはすぐには停まれません!危険を察知して、アクセルをブレーキに踏みかえてから、実際にブレーキが効き始めるまでに進む距離を「空走(くうそう)距離」といいます。この空走距離は、ブレーキが全く効いていない状態ですので、スピードが速ければ速いほど、前に進んでしまうのは当然のことですよね。また、ブレーキが効き始めてから、クルマが停止するまでの距離を「制動距離」といい、この制動距離も、速度が2倍になると、4倍も長くなってしまうそうです。そして、この「空走距離」と「制動距離」を合わせたものが、「停止距離」です。あくまで目安ですが、時速60キロで走行中、急ブレーキをかけた時の停止距離は、44メートルにもなるといいます。

このようなことからも、スピードを出せば出すほど、危険を回避することが難しくなるのが分かりますよね。みなさん、ハンドルを握ったら、くれぐれも安全なスピードで運転をお願いします!

【速度が速いと衝撃力の大きさも増大】2月6日(火)

「スピードの弊害」をテーマにお送りしている、今週の、「千葉トヨペット レガーメ・ワンダフル・ドライブ」。運転中、スピードを出し過ぎると、さまざまな危険性が増大していきます。そんな危険を伴う弊害の一つが、事故を起こした時に受ける衝撃力の大きさです。

例えば、スピードが2倍になると、壁などに衝突した時の衝撃力は、どのぐらい大きくなるか、みなさんはご存知でしょうか?

「スピードが倍なんだから、衝撃力も倍かな…」なんて思うかもしれませんが、そんな程度では済まないんです。実は、クルマが衝突したとき、衝撃力はスピードの2乗に比例して大きくなっていきます。
つまり、スピードが2倍になると衝撃力は4倍に、スピードが3倍になると9倍にもなってしまうんです。

例えば、時速60キロの普通自動車がコンクリートの壁に衝突した場合では、その衝撃力は、高さ14メートルから転落したのとほぼ同じと言われています。高さ14メートルといえば、ビルの5階に匹敵する高さです。これが倍の120キロで衝突したとなると、衝撃力が4倍になるわけですから、高さ56メートル、ビルの19階から転落したのとほぼ同じになるというワケです。この高さは、富津市に立つ東京湾観音と同じで、そんな所から落ちたらと思うと、ゾッとしますよね。

スピードの出し過ぎは、そんな大きなリスクが常に付きまとうということを、みなさん、絶対忘れないでくださいね!

【速度が速いと遠心力も大きくなる】2月7日(水)

今週お送りしているテーマは、「スピードの弊害」です。スピードを出し過ぎることで、様々な危険性をともなう弊害も増えてきます。その一つが、遠心力の大きさです。

カーブなどを曲がろうとするときには、クルマの重心に遠心力が働き、クルマは外側に滑り出そうとします。この力も、スピードが速くなると大きくなっていくのは、ドライバーのみなさんなら、よくご存知だと思います。ちなみに、今週ご紹介しているスピードの出し過ぎによる様々な弊害ですが、スピードの2乗に比例して大きくなるものが、度々出てきましたよね。ブレーキの制動距離や衝突した時の衝撃力もそうでした。実は、きょう取り上げる遠心力もそうなんです。

つまりカーブなどでハンドルを切った場合に、速度が2倍になれば遠心力は2×2で4倍に、速度が3倍になれば、遠心力は9倍にもなってしまうんです。

その結果、速すぎる速度でカーブへ進入すると、予測以上に遠心力が働いて曲がり切れなくなってしまいます。そして、ガードレールに激突したり、反対車線にはみだして対向車と正面衝突したり、また、クルマ自体が外側に振れて横転したりする危険が伴うという訳です。でもコレ、裏を返せば、スピードを半分にすると、その力は4分の1になる、ということでもあります。

みなさんもカーブなどへ入る時は、遠心力を最小限にして安全に曲がり切るようにするために、手前で十分にスピードを落とすこと、しっかりと心がけてくださいね。

【速度が速いと視野が狭くなる】2月8日(木)

「スピードの弊害」をテーマに、今週はお送りしています。

きのうまでご紹介してきた、スピードを出し過ぎることで発生する弊害は、クルマに物理的にかかる力が中心でした。しかしスピードを出し過ぎることのマイナスは、それだけではありません。運転している人にも、影響があるんです。それが特に現れるのが、視力です。

実は、スピードを出せば出すほど、視力が低下してしまうんです。ちなみに、私たちが普段、視力検査で測るのは、止まったものを止まった状態で見る視力で、「静止視力」と呼ばれています。対するクルマの運転で使っているのが、動いているものを見る視力で、「動体視力」と呼ばれるものです。

例えば、静止視力が1.2の人の動体視力は、時速50キロでは0.7ぐらいだそうですが、これが時速80キロになると、0.3以下にまで低下してしまうといいます。さらにスピードを出すことで、見える範囲、つまり視野もせまくなります。例えば、時速40キロの場合、視野は100度程度あるものの、時速130キロになると、わずか30度ほどになってしまうそうなんです。

ヒトは、運転に必要な情報のほとんどを、目から得ているといいます。それだけに、視力が低下するということは、危険の見落としや、発見の遅れにつながる可能性が高くなり、改めて言うまでもなく、非常に危ない状態と言わざるを得ません。運転操作を妨げ、重大事故につながるスピードの出し過ぎは、
知らぬ間にドライバーの視界をも奪っています。みなさん、くれぐれも注意してくださいね!

【速度が速いと運転も難しくなる】2月9日(金)

「スピードの弊害」をテーマにお届けしてきました、今週の「千葉トヨペット レガーメ・ワンダフル・ドライブ」。スピードを出し過ぎることで起きる、さまざまな危険性について、月曜からお話してきましたが、その影響はまだありますよ。

例えば、スピードを出すことで、運転はどんどん難しくなります。同じようにハンドルを切っても、スピードが速い方が、クルマの反応が敏感になり、挙動が大きくなっていきます。当然、それだけ操作ミスをする可能性も高くなりますし、また、修正することも難しくなっていく訳です。

このように、さまざまな弊害をともなうスピードの出し過ぎですが、そもそもスピード違反について、意外と軽く見ている人たちが、実際のところ、多いのではないでしょうか?そのため、スピード違反で捕まっても、「運が悪かった」「なんで自分だけが」などと考える人が、今もってかなりいるようです。

「ちょっとした違反だから」と考えるのは、大きな間違いです。月曜日にも紹介しましたが、スピード違反は、死亡事故にもつながりやすい、非常に重大な違法行為です。どうかこの機会に、自分の運転を見つめ直し、安全運転を心がけていただくことを、つよく願います。

今週は、「スピードの弊害」をテーマにご紹介しました。

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