2025/4/11 UP!
みなさんは4月8日が「タイヤの日」だということをご存知ですか?
これは、社団法人「日本自動車タイヤ協会」が2000年に制定したもので、「4月」は春の交通安全運動が行われる月であり、また「8」は、車輪のカタチ、つまりタイヤをイメージさせることから、この日が選ばれたといいます。
そんなタイヤは、通常、乗用車だと4本ですが、その1本ずつが地面と接している面積は、わずかハガキ1枚程度だといいます。それだけの面積で、クルマを支え、走り、曲がり、止まるんですから、いかにタイヤが重要か分かりますよね。
そこで今週は、「タイヤの取り扱い」をテーマに、タイヤの性能を十分に発揮するための様々なポイントを、取り上げていきたいと思います。
【タイヤの空気圧は大切】4月7日(月)
まず、普段運転する時常に意識していただきたいのが、タイヤの空気圧です。
空気圧が不足していると、接地面積が広がるため、摩擦が大きくなり、燃費が悪化します。そして、タイヤが変形しやすくなるので、ハンドリング性能も低下。また、タイヤの端の部分など、特定の部分だけが摩耗しやすくなり、高速で速走行していると、パンクやバーストの危険性もあるんです。さらに、雨の日などのスリップの原因にもなるといいます。
空気圧を適正に保つためには、日頃からの定期的な確認が欠かせません。
少なくとも月に1度は、チェックをするようにしてくださいね!
【タイヤに窒素を充填】4月8日(火)
ところで皆さんは『タイヤの中に、空気の代わりに窒素を入れるといい』というお話を聞いたことがありませんか?実は、普通の空気よりも、窒素の方が、タイヤから抜けにくいというんです。それは、なぜなんでしょうか?
まず、普通の空気の場合、中に含まれる酸素の分子が、タイヤのゴムの分子の隙間を通り抜けていったり、さらに、微量ですが、ゴム分子の隙間に入り込んだりするといいます。その点窒素は、酸素に比べると分子の動きが遅く、ゴム分子の間を、通過しにくいという性質があります。そのため、空気圧ならぬ、窒素圧が低下しにくいんです。
また、それだけではありません。タイヤの内部には、スチールワイヤーなどの金属が使われているんですが、タイヤに空気を入れた場合、ゴム分子の隙間を通過した酸素分子が金属と反応して、金属が錆びてしまうこともあるといいます。その点、窒素は金属と反応しないので、サビが発生することはありません。
このように、タイヤへの窒素の充填は普通の空気にはない、さまざまなメリットがあります。愛車のタイヤへの窒素充填に興味を持たれた方は、ぜひお気軽に、お近くのカーディーラーなどへお問い合わせくださいね!
【タイヤの寿命】4月9日(水)
ところでご存知の通り、タイヤは走るうちに摩耗していきます。では、消耗したタイヤはどこまで使えるか、皆さんご存知ですか?今朝は、そんなタイヤの基本について、改めてチェックしておきましょう。
ポイントとなるのが、タイヤの溝の深さです。この溝が浅くなると、雨の日、路面とタイヤの間の水をかき出す力が弱くなって、スリップしやすくなるほか、駆動力や制動力も不足していきます。
そこで、溝が1.6ミリ未満になると、そのタイヤはそれ以上使用することができない、と法律で定められているんです。そんな残りの溝の深さが1.6ミリになったことを示すのが、スリップサインと呼ばれるものです。これは、タイヤの側面に三角の印が付いていて、その頂点が示すトレッド面の溝の中にあります。そして、溝が残り1.6ミリまですり減ると、溝が途切れる形で現れます。このスリップサインが1カ所でも出たら、そのタイヤは、それ以上使用してはいけません。すぐに交換しましょう!
では、溝が1.6ミリになるまでなら安全に使えるかというと、ちょっと違うんです。
新品のタイヤは銘柄にもよりますが、溝の深さはおよそ8ミリあります。しかし、それが半分の4ミリまで摩耗すると、濡れた路面での制動距離、つまり、ブレーキが効き始めてから停止するまでに進む距離が、だんだん長くなりはじめるんだそうです。
そのため、まだまだ使える・・・などとタイヤの限界まで使い込むのではなく、早めの点検・交換を心がけるようにしてくださいね。
【タイヤの劣化にも注意】4月10日(木)
今週お送りしているテーマは、「タイヤの取り扱い」です。
きのう、タイヤの寿命についてお話しましたが、実は溝の深さが1.6ミリ以上あっても、タイヤが寿命を迎えることがあります。その原因の一つが、タイヤの劣化です。
タイヤはご存知の通り、ゴムでできていますよね。ゴムは、高温や紫外線などに弱く、どうしても時間が経つにつれて劣化していきます。すると、次第にタイヤは固くなり、表面がヒビ割れてくるんです。
ヒビ割れが小さなうちは、そのまま走っても問題ありません。しかし、走行をつづけるうちに、ヒビ割れが次第に大きくなっていきます。そんな状態を放置していると、その部分から水やホコリが入り、
タイヤの中にあるワイヤーがサビて、内側からも劣化していってしまうんです。そうなると、普通であれば大して問題にならないような衝撃にも耐えられなくなり、パンクやバーストが起こりやすくなってしまいます。
ということで、劣化してしまったタイヤのままでは、安全走行に問題が生じかねません。
何年かタイヤ交換をしていないという方は、タイヤの側面などの状態を、じっくりと見てみてください。その際、ヒビ割れなどを見つけた場合は、ぜひカーディーラーなどで、チェックしてもらいましょう。もし劣化がひどいようなら、なるべく早くタイヤを交換するようにしてくださいね。
【冬用タイヤの保管】4月11日(金)
今週は、「タイヤの取り扱い」をテーマにお届けしてきました。
ところで今年は、3月の半ばにも、関東で雪が降り、やや積もるなどしましたが、さすがに皆さんは、もう冬用のスタッドレスタイヤは、交換されたことでしょう。取り外した冬用タイヤを、来シーズンもいい状態で使用するなら、その保存方法が大切です。今朝は、その辺りをチェックしてみましょう。
まずタイヤを取り外したら、泥や凍結防止剤などを、よく水で洗い流しましょう。そして、直射日光を避けて、しっかりと乾燥させてください。
続いて、タイヤへの負担を軽くするため、タイヤの空気圧を、基準の半分ほどに減らします。また、タイヤの変形を防ぐため、ホイールはつけたままで、ホイールの表面が上向きになるように平積みにします。
保管する場所は、直射日光の当たらない、風通しのいい場所がオススメで、タイヤ保管用のカバーなどをかぶせておきましょう。
タイヤの保管は自宅じゃちょっと難しい、というような方は、カーディーラーなどで、取り外しや保管をしてくれるところもありますので、お気軽に問い合わせてみてくださいね。
今週は、「タイヤの取り扱い」をテーマにご紹介しました。