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◆ 踏切での安全を考える

2025/5/30 UP!

近年、都心部などで鉄道の高架化や地下化が行われていますが、全国的にみても踏切の数は減少傾向にあるといいます。ただ、千葉県はもちろんのこと、各地域に踏切はまだ多くありますし、中には遮断機だけでなく、警報器もない踏切が残っている場所もあります。

そこで今週は、「踏切での安全を考える」をテーマに、さまざまなポイントを取り上げていきたいと思います。

【踏切を渡る時の基本】5月26日(月)

まずは、踏切をクルマで通行する時の基本について、改めてチェックしておきましょう。

まず踏切では、直前で一旦停止をして、前方、つまり踏切を渡った先に自分のクルマが入れる十分なスペースがあるか、しっかりと確認しましょう。

そして、首を振って左右を確認します。この時、運転席の窓を少し開けて、警報音が鳴っていないか確かめてくださいね。もしこの時に、警報器が鳴り始めたら、停止線で停まったまま、電車が通過するのを待ちましょう。行けそうだと思っても、無理に渡ってはダメですよ。

また場所によっては、信号機が設置された踏切があります。

そんな踏切では、信号の表示に従って進むことができます。踏切を通過する際も、直前で一時停止する必要はありませんよ。とはいえ、一般的な安全確認の義務は免除されません。道路交通の状況をよく確認したうえで、進むようにしてくださいね。

【前方にスペースがなければ踏切に進入しない】5月27日(火)

きのうも少しお話しましたが、踏切を渡る前に一時停止したら、前方、特に踏切を渡った先に、
自分のクルマが入れる十分なスペースがあいているか、ちゃんと確認してから踏切に進入することが大切です。

前方が塞がった状態なのに踏切に入れば、当然、踏切の中で立ち往生することになります。

前のクルマが進んで、無事に渡り切ることができればいいですが、もし、動けない状態となってしまった時に列車が接近すれば、当然、大事故は免れません。

また踏切には、渡りきるまでに距離のあるモノや、ふたつの踏切が連続していて、その中間に停止ゾーンがあるモノなど、見極めが難しいケースもありますので、初めて通る場所では、無理は禁物です。

ただ、渡った先にスペースがないとき踏切に入ってはいけない、というのは、「そんなの当たり前!」と思う方も、中にはいらっしゃるでしょう。しかし街なかを見ていると、実際にそうした状況で、踏切に進入するクルマを、結構見かけることがあります。大変危険な行為ですので、十分注意するようにしてくださいね!

では、もし踏切の中にいて、警報器が鳴りだし、遮断機が下りてしまったら、どのように対処したらいいんでしょうか?

これについては、また明日ご紹介します。

【踏切内に閉じ込められたら】5月28日(水)

警報器が鳴っているのに踏切に進入したり、踏切を渡った先にスペースがないのに踏切を渡り始めるのは、どちらもしてはいけない、危険な行為です。

もし、そんな運転をした場合や、他の何らかの事情によって、渡っている途中に遮断機が下り、踏切に閉じ込められてしまったとしたら、皆さんはどうしますか?

そんな時は、クルマが動かせるなら、ゆっくりそのまま前進してください。
そして、遮断棒をゆっくりクルマで押し上げていくと、外に出ることができます。

でも、遮断棒を折ってしまうかもしれない・・・、とか、クルマにキズが付くかもしれない・・・、なんて考えて、つい及び腰になる人、やっぱりいるかもしれませんね。しかし、クルマと列車が衝突したりすれば、それどころではない大事故です。遮断棒を折ってでも、クルマにキズを付けてでも、何はともあれ脱出することを最優先に考えましょう。

また、遮断棒は人の手でも持ち上げられますので、同乗者がいる場合は、遮断棒を少し上げてもらい、脱出するのもいいでしょうね。

でも、何より大切なのは、そうした状況にならないことです。警報器が鳴り始めたら、絶対に踏切には進入しないでください。踏切では必ず、渡った先に、自分が入れるスペースがあるかどうか、しっかり確認してから渡るようにしてくださいね!

【踏切内で動けなくなったら】5月29日(木)

きのうは、遮断棒が下りて、踏切内に閉じ込められた時の脱出方法についてお話しました。

一方、踏切を渡る途中で脱輪したり、エンジンが故障したりして、クルマが動かなくなってしまった場合は、どうしたらいいんでしょうか?

もし、そんなことになったら、即座にクルマを降りて、踏切に設置されている非常ボタンを押してください。

でも、この非常ボタンを押すとなったら、今まで経験したことがないという方がほとんどでしょうから、イザ直面すると、やはり抵抗を感じてしまうという人、結構いらっしゃるかもしれませんね。
とはいえ、躊躇しているヒマはありませんよ。踏切の警報器が鳴り始めてから、最短の場合、20秒ほどで列車がやってくるといいます。それに列車はすぐには止まれませんので、一刻も早く、非常ボタンを押して、運転手に知らせることが大切です。

また、この非常ボタンを押したあとですが、乗っていた人は、速やかに踏切の外へ出てください。そして、非常ボタンの近くに書かれている電話番号に連絡し、事情を伝えましょう。

ただ、列車を止めてしまうと、鉄道会社からとがめられるのでは? と、不安に思う方もいることでしょう。しかし、列車の運行を妨害するような悪質なものでなければ、非常ボタンを押しても、とがめられることはないそうです。

危険と判断したら、迷わずに非常ボタンを押してくださいね。

【自分の目と耳で安全を確認】5月30日(金)

今週は、「踏切での安全を考える」をテーマにお届けしてきました。

踏切というと、必ず警報器があり、列車が接近すると遮断棒が下りるもの・・・、と思っている方、リスナーさんの中にも、いらっしゃるかもしれませんね。そんな皆さんは、警報器が鳴ったり、遮断棒が下りたりしていなければ、「どうせ列車は来ないだろう」と考え、安全確認をついおざなりにしていませんでしょうか?

でも、世の中の踏切には、警報器はあるものの遮断機がない「第三種踏切」や、遮断機はおろか、警報器もない「第四種踏切」と呼ばれるものもあります。ちなみに「第四種踏切」は、千葉県内でも去年4月の時点で84カ所もあったそうです。そうした踏切では、自分の目と耳で、十分な安全確認をすることが、とても大切です。

また、警報器や遮断機を備えた「第1種踏切」でも、機械が故障しないとは限りません。実際に去年2月には、大阪市を走る南海電鉄高野線の踏切で、列車が通過する直前に、故障により遮断棒が上がり、
乗用車が進入して列車とぶつかる事故がありました。

こうした遮断機や警報器の故障は、全国各地で発生しています。皆さんも、踏切では警報器などとは別に、自分の目と耳でも、しっかり安全確認を行うようにしてくださいね。

今週は、「踏切での安全を考える」をテーマにご紹介しました。

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