2024/1/20 UP!
今日のテーマは「ちょっと心があったまる話」でお送りします。
さてこのパートでは、あったかエピソードが詰まった短編小説集をご紹介。
それが青山美智子さんの「木曜日にはココアを」という本です。
舞台は、川沿いの桜並木のそばにある喫茶店「マーブル・カフェ」。
雇われ店長の「僕」は、木曜日の午後に必ず訪れる女性客に恋をしています。
1人で来て、窓際の隅の席に座り、ココアを注文して3時間ほどカフェで過ごす彼女。
主人公の「僕」は密かに彼女のことを「ココアさん」と呼んで、彼女に会えるのを楽しみに
している・・・という設定。
1杯のココアから始まる、12の物語を収めた短編集となっています。
オススメのポイントは、1つ1つの物語や登場人物が少しずつつながっていて、
読み進めるほどに大きな1つの物語として輪になるスタイル。
最後の物語を読み終わったとき、きっとほっこり温かい気持ちに包まれるはず・・・。
ちなみに著者の青山美智子さんは、大学卒業後、オーストラリアシドニーの日系新聞社で
記者として勤務。帰国後は出版社で雑誌編集を担当し、その後、執筆活動に入りました。
この『木曜日にはココアを』は彼女のデビュー作。
他にも『お探し物は図書室まで』という作品が2021年本屋大賞2位、
『赤と青とエスキース』が2022年本屋大賞2位に選ばれています。
そんな青山美智子さんの「木曜日にはココアを」。
まさにあったかいココアでも飲みながら読んで頂きたい1冊です・・・。