2020/6/11 UP!
木曜日限定のコーナー
Daiwa Sakura Aid ~BLOOMING LIFE~
日本が誇る歴史や文化、芸術の素晴らしさを次の世代に伝えることで、
みなさんの“花咲く毎日”を応援していきます。
日本を代表する女優、樹木希林さん。
彼女は20歳のとき、俳優の森繁久彌さんによってその才能を見いだされます。
ホームドラマの元祖『七人の孫』に、レギュラー女優として抜擢。
文学座出身の彼女は、このドラマで“日常”を演じる難しさを学んだと言います。
そのためには、自分を俯瞰しながら、日常に転がる面白いことを拾っていくことが必要だと感じた樹木希林さん。
のちに出演したテレビドラマ『寺内貫太郎一家』で、「ジュリー~」と悶える
お婆さんを演じ、一躍お茶の間の人気者となったのです。
その後も数々のドラマに出演し、人気を不動のものにした樹木希林さん。
連続テレビ小説『はね駒』での母親役、
テレビCMでのユニークな姿など、幅広い役柄を演じてきました。
映画では「東京タワー オカンとボクと、時々、オトン」で日本アカデミー賞・最優秀・主演女優賞、そして「悪人」で、最優秀・助演女優賞を受賞。
近年では、「万引き家族」「あん」などが、海外でも高い評価を受けています。
女優として、1人の女性として、彼女をリスペクトする共演者も
少なくありません。誰もが知るあの国民的アイドルも、そのひとりでした。
心に残る名女優、樹木希林さん。ドラマ『寺内貫太郎一家』で共演した
当時19歳の西城秀樹さんは、彼女の影響を大きく受けたと語っています。
『一流の味を覚えなさい』と言って、彼を高級レストランに連れて行ったり、『お芝居がうまくなりたいなら、勉強した方がいい』と、
歌舞伎鑑賞に連れ出したこともあったとか。
また、映画「海街ダイアリー」で共演した広瀬すずさんは、
「一緒にお芝居をするのが、いちばん怖い人物」として
彼女の名前を挙げています。
“どこか自分の嘘の部分を見抜かれてしまいそうだった”と語りつつ、
カメラの前に立つ姿、生き方、感性、全てにおいて、彼女への憧れの気持ちを
あらわにしました。
尊敬される女優として、しっかりと次の世代にバトンをつないだ樹木希林さん。また、がんにおかされながらも仕事を全うするその姿は、
私たちの心を捉えて離しません。
その生き方は言霊となり、彼女の言葉を集めた本は、
平成最後のミリオンセラーに・・・。悩める読者に勇気と共感を与えました。
そんな樹木希林さんは人生を振り返り、私たちにこう、語りかけます。
「人生なんて、自分の思い描いた通りにならなくて当たり前。
ここまで生きて、上出来、上出来」
今日取り上げたのは、女優、樹木希林さんでした。
♪きょうの選曲♪ 樹木希林さんの主演作「あん」の主題歌
『 水彩の月 / 秦基博 』