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bayfm 78musi-curate TOWER RECORDS zone 7月7日 #タワレコ吉祥寺パルコ店 #村越辰哉セレクト #ジェイムズ・ブッカー #ニュー・オーリンズ #ニューオーリンズスタイル in JAPAN

2026/7/8 UP!

2026年7月7日(火) オンエア

78musi-curate TOWER RECORDS zone の月の第1週目は、タワーレコード吉祥寺店 村越辰哉が担当。全力選曲。

今回は、特集:ニュー・オーリンズが生んだ孤高の天才ピアニストの生涯を捉えたドキュメンタリー映画『ジェイムズ・ブッカー/愛すべきピアノ・ジャンキー』


第一部(26時台):ジェイムズ・ブッカーとニュー・オーリンズのピアニスト達
第二部(27時台):ニュー・オーリンズスタイル in JAPAN-日本人アーティストによるニュー・オーリンズ・サウンド

村越さんの放送後記

先月の映画『EPiC エピック エルヴィス・プレスリー・イン・コンサート』公開記念でのエルヴィス特集に続き今月も音楽映画がテーマでした。
そして78musi-curateTOWER RECORDSzoneの村越担当回のなかで
これまで数回かオンエアしたブラックミュージック系の特集『今夜R&Bを…』シリーズの最新回でもあります(MCではそう銘打ってませんでしたが…)

キッカケは、5/29から公開され好評を読んでいる映画『ジェイムズ・ブッカー/愛すべきピアノ・ジャンキー』。この映画の主人公ジェイムズ・ブッカーを生んだニュー・オーリンズR&Bシーンと
その特徴的な音楽スタイルの日本人アーティストへの影響を2部構成でお届けしました。

この映画の優れていたところは、基本知識がなくても、ブッカーの謎めいた人間性と、聴けば(観れば)何かを感じさせるピアノパフォーマンスで映画を観る者を虜にし、音楽的好奇心に火をつける作品であるところです。
といいつつも、ジェイムズ・ブッカーその人は、ニュー・オーリンズの音楽シーンのメインストリームからこぼれた”知る人ぞ知る”存在につき、放送では、前段として聴いておきたいニュー・オーリンズR&Bの巨人を、少々のヒネリを加えた選曲で紹介しました。
ニュー・オーリンズR&Bの音楽スタイルの確立に貢献した彼ら(プロフェッサー・ロングヘア/アラン・トゥーサン/ドクター・ジョン/ザ・ミーターズら)の楽曲を前段とすることで、
よりジェイムズ・ブッカーの特異性が浮かぶ上がるのはないかな、と考えたのです。

続くジェイムズ・ブッカー曲は、ブッカーによるニュー・オーリンズR&B王道の演奏というよりも、
ブッカーならではのトリッキーさ<抱える闇を感じさせるオリジナル楽曲/ジャンルに縛られない
カヴァーのセンス>を味合う選曲を中心に、映画の中でも印象深かったスタンダード「On The Sunny Side Of The Street」のブッカーヴァージョンにたどり着く流れとしました。

そして第一部の最後はブッカー本人の楽曲ではなく
あえて、少年期からブッカーにピアノの手ほどきをうけ、風変りなブッカーを「ぼく伯父さん」的存在として慕っていたハリー・コニックJr.のオリジナル曲に閉めてもらいました。

お送りした楽曲「Booker」は94年のアルバム「SHE」のラストにブッカーへの追悼として収録された
オリジナル曲で、ブッカーの複雑な内面と彼が背負った業のようなものを歌っています。

超意訳しますとこんな歌詞です。

刑務所長はいった
「彼を独房に入れる必要はない。
彼はみずから終身刑を務めている」

牧師はいった
「懺悔をきくことはできても
罪を取り除くことはできない。
信仰はあなたのうちにあるものだから」

医者はいった
「君の痛みをやわらることはできるが
心の傷を癒す手立てはない」

—上記の各ヴァースは以下の歌詞で結ばれています。

君にもわかるだろう
心を傷だらけにして
ブッカーが死んだわけが…

バラード調で始まり、間奏ではグルーヴィなニュー・オーリンズなピアノソロを繰り出し、
エンディングはうって変わりあの世に沈んでいくようなダーク&ヘヴィなリフにのった
エレキ・ギターソロで終わっていく(すべての楽器をハリーひとりで多重録音しています)

この楽曲に、映画内で証言をする人々、同じく映画を観た人の多くが
ブッカーの驚嘆すべき才能とそれを台無しにしてしまう生き方に、
リスペクトと共に抱かざるを得ない複雑な感情が凝縮されていると思います。
映画本編でこの楽曲は登場しませんが、個人的な妄想エンドロールとしてこの曲を推したいと思います。

そして第二部は、「ニュー・オーリンズスタイル in JAPAN-日本人アーティストによるニュー・オーリンズ・サウンド」
聴くのも魅力ならやってみたくなる魅力もあるのがニュー・オリンズの音楽の力。
ニュー・オーリンズスタイルをどのようにオリジナル曲に取り入れるか?という音楽的トライは
ブラック・ミュージックをルーツにする多くのアーティストならきっと惹かれてしまうのでしょう。
各々の演奏からも喜々としてオマージュする様子がうかがえます。

プレイリストを改めて眺めると、細野晴臣、大滝詠一、久保田麻琴ら第一世代のから
山下達郎、荒井由実(鈴木茂、林立夫が参加)への流れが伊藤銀次プロデュースのウルフルズに
継承されていく流れが見えてきます。
また、リトル・フィートを経由でニュー・オーリンズを感じさせるのがサザンオールスターズからは2曲。その2曲を収録している最新アルバムとデビューアルバムは[リトル・フィート~ニュー・オーリンズ]で円環を結んでいるかのようです。そして、改めて、ボ・ガンボスはエポックだったと実感!
第一世代がニュー・オーリンズスタイルを探究して会得した緻密さとは別の角度から、
そうブラック・ミュージックとしてのニュー・オーリンズに肉迫した快挙だった、と言えます。
ボ・ガンボスのピアニストDr.kyOnは、「魚ごっこ」をカヴァーしたピアニスト リクオともライヴ等で活動を共にし、オンエアした佐野元春「楽しい時」にもピアノで参加(Dr.kyOnのピアノがこの曲のアレンジを方向づけたのではないかと妄想)と日本におけるニュー・オーリンズ・スタイルのキーマンであるのです。
ちなみにDr.kyOnと臼井ミトン(オンエアしたLeyona「サ・イ・フ」をプロデュース&鍵盤をプレイ)のお二人は映画『ジェイムズ・ブッカー/愛すべきピアノ・ジャンキー』のパンフレット「ブルース&ソウル・レコーズ特別冊子 ジェイムズ・ブッカーの世界 」の中で対談。
ジェイムズ・ブッカーのピアノ奏法について語っています(必読です!)
そして現役バリバリなのに、顧みられることが少なすぎるザ・プライべーツの「Stack-A-Lee」オマージュ曲「ビッグバイユーの思い出」はこのテーマの初期段階でボ・ガンボスと共にリストアップしたことを記しておきたい。

第二部のラストは再びジェイムズ・ブッカーで「People Get Ready」。
映画ではブッカーの葬儀のシーンで流れていました(ヴァージョンは恐らく別だと思います)。

というわけで、久しぶりに自宅のCDラックのニュー・オーリンズコーナーを掘り起こし、
オンエアのために買い足したりしてニュー・オーリンズを楽しく再訪させていただきました。
ありがとうございました。

■補足情報
【新宿店・吉祥寺パルコ店限定】ニュー・オーリンズが生んだ孤高の天才ピアニストの生涯を捉えたドキュメンタリー映画『ジェイムズ・ブッカー/愛すべきピアノ・ジャンキー』公開記念キャンペーン
https://tower.jp/store/news/2026/05/153005
*特典はなくなり次第終了となります。

■関連記事
【タワレコ店長おすすめの1枚】アラン・トゥーサン(Allen Toussaint)のピアノソロライブを収録した傑作『Songbook』が拡大版に!
https://mikiki.tokyo.jp/articles/-/45334
今回の放送でもオンエアした楽曲「Lipstick Traces」を収録

聞き逃しは、radikoのタイムフリーで。

(26時台~第一部)
78 musi-curate TOWER RECORDS zone Hour.1 | BAYFM78 | 2026/07/07/火 26:00-27:00 https://radiko.jp/share/?sid=BAYFM78&t=20260708020000


(27時台~第二部)
78 musi-curate TOWER RECORDS zone Hour.2 | BAYFM78 | 2026/07/07/火 27:00-28:00 https://radiko.jp/share/?sid=BAYFM78&t=20260708030000

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【26時台オンエアリスト】

第一部(26時台):ジェイムズ・ブッカーとニュー・オーリンズのピアニスト達

1. Big Chief / Professor Longhair   ”Crawfish Fiesta” 1980
2. Mess Around  / Dr. John ” Dr. John’s Gumbo” 1972
3. Stack-A-Lee  / Dr. John  ”Dr. John’s Gumbo” 1972
4. Lipstick Traces /Allen Toussaint  ”Songbook (Deluxe Edition)” 2026
5. Touch Of Love/ Allen Toussaint
6. Ride Your Pony / The Meters  ”Struttin’ ”1970
7. The Hook And Sling /  Eddie Bo And The Soul Finders ”The Hook And Sling” 1996
8. Qualified /Joe Krown Trio +1 featuring Papa Mali  ”Qualified” 2026
9. Minute Waltz(小犬のワルツ)  / James Booker  ”Resurrection of the Bayou Maharajah” 1993
10. Godfather Theme / James Booker  ”United, Our Thing Will Stand: Live At Tipitina’s 1976” 1999
11. Medley: Tico Tico Papa Was A Rascalpapa / James Booker  ”Resurrection of the Bayou Maharajah” 1993
12. Come In My House / James Booker  ”New Orleans Piano Wizard: Live” 1978
13. On The Sunny Side Of The Street /James Booker  ”New Orleans Piano Wizard: Live” 1978
14. Booker / Harry Connick, Jr. ”She” 1994
ENDING.  Iko Iko / The Dixie Cups ” Chapel Of Love” 1964

【27時台オンエアリスト】

第二部(27時台):ニュー・オーリンズスタイル in JAPAN-日本人アーティストによるニュー・オーリンズ・サウンド

1. 魚ごっこ / RIKUO  ”RIKUO & PIANO” 2010
2. 魚ごっこ / BO GUMBOS(ボ・ガンボス)  ”ずいきの涙 〜BEST OF BO GUMBOS LIVE RECORDINGS〜” 1995
3. サ・イ・フ / Leyona  ”わすれちゃうよ” 2016
4. Hand Clapping Rhumba 2000  / Tin Pan(with 忌野清志郎 大滝詠一) ”Tin Pan” 2000
5. ドーナツ・ソング  / 山下達郎  ”COZY ”1998
6. 福生ストラットPart II(’95mix) / 大滝詠一 ”NIAGARA MOON -40th Anniversary Edition-” 2023
7. 大阪ストラット / ウルフルズ  ”バンザイ” 1996
8. 悲しみはブギの彼方に / サザンオールスターズ ” THANK YOU SO MUCH” 2025
9. あなただけのもの / 荒井由実 Yumi Arai  ”The Concert with old Friends” 1996
10. あの娘のラブレター / 鈴木慶一とムーン・ライダース  ”火の玉ボーイ” 1976
11. 当たって砕けろ / サザンオールスターズ ” 熱い胸さわぎ” 1978
12. 楽しい時 / 佐野元春  ”フルーツ” 1996
13. 見返り不美人/ BO GUMBOS(ボ・ガンボス)  ”ずいきの涙 〜BEST OF BO GUMBOS LIVE RECORDINGS〜” 1995
14. ビッグバイユーの思い出 / The Privates  ”WILD & VAIN” 1991
ENCORE. People Get Ready /James Booker  ”United, Our Thing Will Stand: Live At Tipitina’s 1976 ”1999

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