2026/7/10 UP!
夏から秋にかけては、ゲリラ雷雨や台風などで、大雨に見舞われることが多い季節です。特にここ何年かは、その激しさに驚かされますよね。おクルマを運転中だと、思わぬトラブルに巻き込まれることもあります。
そこで今週は、「大雨で大ピンチ」をテーマに、様々な注意点や対策について取り上げていきたいと思います。
【冠水路はなぜ危険なのか】7月6日(月)
大雨が降ると遭遇しがちなのが、道路の冠水です。よくテレビのニュースなどで、水しぶきをあげながら、ザブザブと冠水路を走るクルマの映像が流れますが、実はアレ、あまりオススメできることではありません。というのも、冠水路はとても危険だからです。
まず冠水した場所では、濁りや光の屈折で、水の中の様子を正確に知ることができません。そのため、もしマンホールや側溝のフタなどが流されたりしていると、気づかずにタイヤがはまり、身動きできなくなってしまうことがあります。
そして思ったよりも水深が深いと、エンジン内部へ吸気口やマフラーから水が侵入し、致命的な故障につながる危険性があります。そうなると最悪の場合、廃車になることもあるんです。また、車体が浮いてしまうケースもあり、クルマをコントロールすることができず、流されて川などに転落する恐れだってあるでしょう。
どうですか?冠水路の怖さが分かりましたか?ということで運転中、冠水した場所に出くわしたら、決して無理に通行せず、できるだけ迂回するようにしてくださいね!
【やむを得ず冠水路を通行する場合は】7月7日(火)
きのう、冠水路を通行すると、どんな危険があるのかを取り上げました。お話した通り、冠水路に遭遇したら、迂回するのがベストですが、中には、やむを得ず通行しなければならない場合もあるでしょう。
では、どのぐらいの深さの冠水路なら、クルマを走行させることができるのでしょうか?
走行できる目安となるのが、乗用車であればドアの下の端、つまりクルマの床面がつからない程度の水深です。これ以上深いと、クルマが止まったり、故障したりする危険性が高くなります。
そして、冠水した場所を通行する場合は、とにかくスピードを落として、ゆっくり進むことが大切です。スピードを上げて波を立てることで、吸気口などから余計に水が入ってしまう危険性がありますからね。
また、車間距離も十分に取りましょう。前のクルマが何らかの理由で急停車することがありますし、
前のクルマの水しぶきによって、前方がまったく見えない危険な状態になることも考えられます。
冠水した場所を抜けたあとも要注意。ブレーキの部品に水が入り込み、効きが悪くなることがあるんです。冠水路を通過した直後は、ブレーキを軽く数回踏んで、異常がないか確認してみてくださいね。
【豪雨時はアンダーパスを避ける】7月8日(水)
ゲリラ雷雨など急な大雨の時、特に事故の多い危険な場所があります。それが、線路や道路の下をくぐる道路、いわゆるアンダーパスです。急激な豪雨の時など、度々事故が発生し、中には死亡事故も起きています。
ではアンダーパスは、なぜそんなに危険なのでしょうか?まず構造上、周囲よりも低くなっているので、周辺に降った雨水が、自然に流れ込んできます。そのため短時間で大量の雨が降ると、道路の排水処理が間に合わず、低くなった場所に水が溜まっていってしまうんです。
また、アンダーパスの入り口付近は水深が浅くても、坂の一番低い場所は、それよりも遥かに深いことが多く、迂闊に進入すると、クルマが動けなくなってしまいます。
さらに、坂になった路面から一気に雨水が流入することで、わずかの時間で水位が上昇。アンダーパスの低い部分で立ち往生していると、クルマがみるみる水没してしまうことだってあるんです。うまく脱出できなければ、命にもかかわってきます。
ただアンダーパスの通過では、「これぐらいならこのまま通過できるだろう」という、正常性バイアスという心理状態に陥りやすいとも言われています。
そこで、大雨が降っている時はアンダーパスには近づかないようにし、無理な通行は絶対に避けてくださいね!
【水没した時に脱出するには】7月9日(木)
きのう、大雨の時、アンダーパスなどで水没する危険性があることを取り上げました。では、万一クルマが水没しそうになった場合、どのように避難したらいいのでしょうか?
まず、運転中に水が車内に入ってきたら、水によるエンジンの損傷や感電のリスクを減らすため、エンジンをすぐに切りましょう。そしてドアや窓がまだ開くうちは、それらを開けて、足元に十分気をつけて避難します。近くにカサや木の棒などがあれば、それで水の中を確認しながら進むと安心ですね。
一方、水位が上がってきて、水圧でドアが開かないような場合は、ガラスを割って脱出しなければいけません。その時に必要なのが、先のとがった脱出用のハンマーです。カーディーラーやカー用品店などで購入できますので、イザという時に備えて用意しておきましょう。ちなみに、ドアガラスを割る時は、ガラスの真ん中ではなく、端を叩くと割りやすいそうですよ。
もし、ガラスを割ることも出来ず、車内に水が侵入してきたら、胴体から首の辺りまで、水がくるのを冷静に待ちましょう。そうした状態になると、車内からも水圧がかかり、ドアを開けることができるようになります。ロックを外し、足などを使って、力を込めてドアを開けて脱出します。ただし、くれぐれも落ち着いて行動してくださいね!
【浸水したクルマはどうする?】7月10日(金)
自分の愛車が水没するなんて、考えたくないですよね!まして運転中で、しかも子供など家族も一緒だったら・・・と、想像しただけでもゾッとしてしまうという方、多いかもしれません。でも、万一そんなことになったら、どのように対処すればいいのでしょうか?
まず、クルマのフロアより上まで浸水した場合、エンジンの吸気系にも水が入っていることがあります。そんな状態でエンジンをかけると、エンジンの故障につながる可能性があるので、水が引いても、エンジンはかけないようにしてください。これは河川の氾濫などで、止めていたクルマが水没した場合も同じですよ。そして水が引いたら、クルマを購入したディーラーに連絡しましょう。
ちなみに、水没してしまったクルマは、電気系統がショートし、発火する危険があります。そこで、できるならば電流が流れないように、バッテリーのマイナス端子を外しておくと安心です。外した端子は、ガムテープなどを巻いて絶縁しておくといいですね。
ただし、ハイブリッドカーや電気自動車の場合、高電圧のバッテリーを搭載しているため、感電する恐れもあります。むやみに触らず、カーディーラーやロードサービスなどに連絡しましょう。
今週は、「大雨で大ピンチ」をテーマにご紹介しました。


