2021/3/20 UP!

2005年 夏、ジョン・ボン・ジョヴィはインタビュー場所として、自宅近くにある古いホテルを指定してきた。
私と担当の柴田ディレクター、カメラマンのウィリアム・ヘイムス氏は、ニューヨークから車を飛ばし、数時間前にこのホテルに入った。そして、インタビューをテレビ撮影する場所や、フォトセッションにふさわしい背景を決め、ジョンの到着を待った。
部屋の窓から外を眺めているとジョンが運転する車が、ホテルの正面に着いたところだった。急いでロビーに降りていくと「マサ、よく来てくれたね!」と、ハグしてくれた。あのビッグ・スマイルと共に。
アルバム「HAVE A NICE DAY」は、自分達の立場をはっきりさせる勇気を綴ったアルバムだった。9.11のショックはまだ癒えていない。国内は反ブッシュと、ブッシュ支持者でぶつかり合い、激しく揺れていた。ジョンはこのアルバムで「意思の相違、政治的思想性の違いなどを飲み込み、受け入れることが大切だ!」と主張した。あれから、約16年の時が流れた。しかし、アメリカ国内が二分化された形は今も変わらない。いや、もっとひどくなっているかもしれない。
このホテルのロビーに置いてあったニュージャージーのマップを10部ほどいただいて、ジョンにサインをしてもらった。その中の1つには何と自宅のある場所に大きな丸印がつけられていた…。番組プレゼントでそれを手にした幸運なリスナーがいる。