三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

毎週月~木 18:35頃~「YOU 遊 チバ」はこちら
※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

千葉に来て叶った夢 シェア里山と新しいライフスタイル

2024/3/29 UP!

今回は、新しいライフスタイルとして注目されている二地域居住を千葉でいち早く実現し、現在二拠点生活を体験できる「ヤマナハウス」という「シェア里山」を運営している方の活動をご紹介します。

週末ものんびりと過ごすだけではなくて、里山の魅力を、保全活動などを通して存分に味わえるのが「ヤマナハウス」です。どんな活動をされているのか、ご紹介していきましょう。

運営・活動している永森昌志(ながもりまさし)さん。まずはご自身の二地域居住の経験についてうかがいました。

永森さん:東京で生まれて東京で仕事もしてたんですけども、15年ぐらい前にちょっとアクアラインを渡ることが結構あって、ちょっとこの房総半島の魅力にちょっと取り憑かれて、気がついたら二拠点生活してて、気がついたら移住しちゃってました。あの当時、まだ二拠点生活とか二地域居住と言葉がなかったんですけど、自分の拠点があったら面白いんじゃないかなと思って。まず館山市の郊外ですね、そこにワンルームのアパートを借りたのが15年ぐらい前です。アパート借りて一応なんかサーフィンかじるみたいな感じではいたんですけど、実際はまあ東京からエスケープしてアクアラインでワープして、この地域の空気を楽しむみたいな、過ごしてました。週末になると。まあ二年後に今度あの外房の千倉っていうところで、まあ一軒家ですね。海が見える一軒家を見つけて、それを当時なんとなく興味がある人4人ぐらい集めてでシェア別荘みたいなことを始めました。

館山市内に借りたアパートから、南房総市千倉に仲間と一軒家を借りるようになりましたが当時の家賃はなんと5万円ぐらいで、4人だと単純計算一人1万2500円。いいですよね。眺めもいいところにご友人を招いたりするうち、農業に興味が湧いたり、徐々にやりたいことが増えてきて、さらに拠点を移したそうなんです。

永森さん:例えば、大きな音を出すとか、ちょっと家を改造するとか、畑やるとそういうのできないなあっていうところになり始めて、知り合い辿ってでヤマナハウスの物件があると。まあ、里山で古民家で敷地もすごい広い。なんか色々できそうだなって言うところに巡り合ったと言う流れですね。そうこうしているうちに、自分で独立したりして、ある程度なんですかねあの仕事、自分で調整しやすくなってきたんですよ。どんどん。なので、えっとそこがより、南房総に来やすくなったのと、あの地元の行政とかとのコミュニケーションも増えて、そこからちょっと移住ツアー組んでみないとか、そういった仕事の話も出てきたっていうところです。

古民家だったらなんか補助金あるんじゃないかなって気軽な気持ちで南房総市にもうあの何も知り合いとかいなくて電話かけたんですよ。そしたらその中で一人興味を持ってくださる方がいて。補助金は結果的にそういうのなかったんですけど、こっからなんか色々ちょっと目にかけていただくようになったっていうところですね。

こうしてできたヤマナハウスは、毎月少しずつDIYで手入れをしている”未完成”の里山。昭和初期までの里山は、そこに暮らす人々が協力して知恵を出し、里山を形成していましたが、ヤマナハウスは、共有すること(シェア)をベースに、現代の技術や発想をもって形成していく新しい形の里山なんです。里山暮らしにまつわる「衣食住」はもちろんのこと、娯楽だったり学びだったりに、Do It Yourselfのマインドで取り組む「里山リノベーション」を行っています。

メンバーになって参加すると、朝、集合してミーティングがあり、その日の作業の打ち合わせをしてそれぞれの里山リノベーション作業が始まります。お昼には地元の食材を使った食事。夜、宴が開催されることもありますが、山奥なので、音を出しても大丈夫なんです。

気になるのはどんな方々がシェアメンバーになっているんでしょうか?

永森さん:メンバーは結構、まあ出入りもあるんですけど、ライングループみたいのがあるんですよ。そのオンラインでも。それが30人ぐらいはいてで、その中で毎回のように来る人、たまに来る人っていうようなグラデーションでいるって感じですね。

Aさん:東京ではあの鍼灸師をして、予約制で患者さんを診てで、それでちょっとお金を東京で確保して、それが2、3日ぐらい働いてこっちに4、5日います。

Bさん:私は本業が水道屋でして、こっちでもなんか水関係のこと、いろいろやったりしてます。あのユンボ入れたりそして造成してもっと使いやすくしようかとか、そういうの取りまとめとかをやっています。

Cさん:普通にちょっと引っ越ししようかなと思ったのが一つで、引っ越し先だったら、こっちに先にヤマナのメンバーになってたから、こっちのエリアでもいいかなと思って。里山とか農的暮らしに興味はあるのですが、自力でやることは難しいと思っているので。なんかそういうのをちょっとだけ自分で持っているのがいいかなと言う感じで使ってます。

メンバー自身のスキル、例えば金融関係の知見をクラウドファンディングに活かしたり、法務系のお仕事のノウハウでスムーズな運営のための規約を作ったり、と自分のスキルを役に立てられることとがまた活動を楽しくさせる大きな鍵なんだそうです。そしてヤマナハウスには地元の方も参加しているので地元の情報もしっかりと入ってくる。共に里山について学ぶ「ヤマナアカデミー」や「里山バル」などイベントの参加者も、シェア里山の一部になっていて、企業研修や自治体との連携活動などで、年間で訪れる人も増えてきているんです。

自分たちの里山づくりだけでなく、農業に欠かせない水路の掃除など、高齢化でなかなか難しくなってきた地域農業などの課題にも積極的に参加し交流を深めて地域と一体になって里山、田んぼ、畑を守る活動もされています。最後に永森さんに、ヤマナハウス、興味がでたという方にメッセージをいただきました。    

永森さん:なんか次どういう人が来るだろうとか、こういう人が興味持ってるってこと自体はまあ、新陳代謝的な楽しさがありますね。人が新しい繋がりだったり、新しいというコンテンツみたいなのを持ってきてくれるっていうのは、私自身もいい意味で想定外な楽しみはあります。でそういった時に気軽に始める、とりあえず行きつけの田舎を作ってみようぐらいな感じで、ヤマナハウスとかに来て見てみてもいいんじゃないかなと。そこからこういうことに自分が興味あるんだとか、意外にそのジビエとかに興味あるんだとか、そういった発見感がたくさん残されてるんで。あの真っ白なままで来ていただいた方が、逆に面白いかもしれないと思います。老若男女歓迎です。 

「行きつけの田舎」っていいワードですね

ヤマナハウスの活動への参加は年会費制になっていますが、お試し3回プランというのも用意されています。気になる方は詳しくはホームページをぜひご確認ください。

https://yamanahouse.site/

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