2023/12/24 UP!
今週のベイエフエム / ザ・フリントストーンのゲストは、お花屋さん、そして漫画家としても活躍されている「花福こざる」さんです。
花福さんはご主人とふたりで、東京都太田区でお花屋さん「花福」を営みながら、漫画家としても活躍されています。
もともと会社員だった花福さんは、ご本人いわく、近所にお花屋さんができて、そこに通っているうちに結婚することに・・・。そして、なんとなく漫画家にもなったということですが・・・「花福日記」というブログを拝見すると、花や昆虫、鳥の話もよく出てくるので、もともと植物や生き物がお好きだったんだと思います。
また、お花のことも好きで調べていくうちに、お花屋さんとしての知識も身につけたそうです。そして先頃、新しい本『木を育ててみたいのですが。〜鉢植えで気軽にはじめられます』を出されました。
きょうはそんな花福さんに、クリスマスツリーの手入れ方法や、鉢植えで育てるおすすめの木のお話などうかがいます。
☆写真素材:PIXTA
「コニファー」は根気?
※きょうはクリスマス・イヴということで、お部屋にクリスマス・ツリーとして「*コニファー」と呼ばれる、小さめの常緑針葉樹を飾っているかたもいらっしゃると思います。この先もクリスマス・ツリーとして活用するために、お手入れとか、どうすればいいでしょうか。
(*コニファーとは、常緑針葉樹の総称)
「コニファーは、外に出しましょうっていうのが、いちばん大事ですね。寒いところの木なんで、外が好きなんですよ。で、蒸れやすいので、風通しのいいところになるべく置きましょう。あとは夏が苦手なんで、なるべく夏は涼しいところでって感じですかね。コニファーはちょっと難しいところもあるので頑張りましょう(笑)」
●じゃあ根気が必要ですね?
「まめに見てあげるって感じです」
●水やりとか、どんな世話をしたらよろしいですか?
「水やりは基本的に乾いたら、あげるって感じです。夏パリパリになりやすいんで、35度以上とかの時は朝と夕方にちょっと見て、2回(水を)あげたほうがいいかもしれないです。猛暑の時がいちばん枯れやすいですね」
●なるほど。ところで、生花を長持ちさせるコツがあったら、ぜひ教えていただきたいんですけど・・・。
「やっぱり水を毎日変えましょうっていうのと、あと花瓶を洗うのと、茎のヌルヌルしているところ、そこを洗ってほしいです」
●ヌルヌルを取る?
「ヌルヌルを取って、ちょっと切り戻す」
●斜めに切るんでしたよね?
「そうですね。よく水切りしましょうって、ものの本に書いてあるんですけど・・・」
●真似しながらやっています。
「割と空切りでも大丈夫(笑)。やる気があったら水切りがいいと思うんですけど、めんどくさかったら、そのまま切ってすぐ戻しとけば大丈夫ですね」
●そうなんですね! なるほど〜。
「それよりは、ちゃんと水を変えるっていうのが大事ですね」
●で、変えるだけじゃなくて、ちゃんと花瓶も・・・。
「花瓶も洗いましょう」
ベランダで「サクラ」!?
※木を育てると聞くと、どんどん大きくなってしまうんじゃないかと思ったんですが、そんなことはないですか?
「結構小っちゃい木もいっぱいあるので、探すと割と小型の、20センチ、30センチくらいのやつってあるので、いろいろ選べると思います」
●そうなんですね。初心者の私でもベランダで育てられる、できればそんなに手をかけなくても育つ木がいいんですけど、おすすめの木はありますか? 広いお庭とかじゃなくて、マンションのベランダでできるような、おすすめの木があれば、教えていただきたいんですけど・・・。
「逆にどれがいいな〜とかっていうのはありますか?」
●私は花福さんの本を読んでいて、ミモザとかサクラとかブルーベリーがいいな〜って、育ててみたいな〜って思ったんですけど・・・。
「ミモザは結構大きく、しかもかなり短期間に巨木になるので・・・」
●うちのベランダではちょっと無理かな〜(笑)。
「鉢植えでも大丈夫なんですけど、結構大きくなりますっていうのが・・・」
●パーっと黄色いお花が素敵なんですけどね〜。
「そうなんですよ。でもサクラのほうが鉢植えだったら育てやすいと思います」
●お花屋さんでもよく売っていますけど、実際におうちでも鉢植えで育てられるんですね。
「うちも(サクラを)育てていますけど、夏にちょっと弱いので、暑すぎる時は日陰に避難みたいな感じのほうがいいです」
●お世話はどんなふうにしたらいいですか?
「やっぱり基本的に乾いたら水をやるっていうのと、普段は日当たりのいいところで育てると花付きがいいんですけど、とにかく夏の西日は避けましょう。夏は東側とか午後から日陰に置いてあげたりとかして、なんとか涼しく過ごしてもらってって感じですね」
●場所を移動させながらっていうことですね。ブルーベリーはどうですか?
「ブルーベリーは2本ないと受粉しない、異品種の受粉なので、2本ないとダメだで場所を結構取るので・・・」
●1本だけだと実がならないってことですか?
「ならないんですよね。最近なるのもあるんですけど、やっぱり2種類あったほうが(実の)なりがいいので、そうするとやっぱり置く場所が2本分いりますね。あと結構広がる樹形なので、スペースを取りますけど、大丈夫ですか、みたいな・・・」
●じゃあ却下です〜。もうちょっと広いおうちに引っ越してから(笑)。
「サクラは盆栽とかもあるので、いいかもしれないですね」
●なるほど〜。
おすすめは「オタフクナンテン」
※ほかにおすすめの木はありますか?
「私的には『オタフクナンテン』とか、すごくおすすめなんですけど・・・」
●オタフクナンテン・・・?
「えっと、ナンテンの・・・ナンテンはわかります?」
●ナンテンって・・・?
「お正月とかに赤い実がなっているやつなんですけど、あれの仲間で、実はならなくて、ちっちゃいやつがあるんですよ、オタフクナンテンって」
●今(本に載っている)写真を見せていただいたんですけど、真っ赤に紅葉していて葉っぱが綺麗ですね〜。
「あまり巨大化しなくて、そんなに剪定しなくていいので、育てるのはすっごく楽なんですけど、花は小っちゃい地味なのしか咲かないんで、そこがつまんないかもしれないんですね。でも(育てる)楽さを取るなら、オタフクナンテンっていう感じですかね」
●しかもこんなに真っ赤に綺麗に色づくんですね! 冬場に!?
「なります! なります! 冬場に赤くなりますね」
●夏場とか、冬以外は緑なんですか?
「緑です! 年間を通して葉色の変化があるので、それを見て楽しむっていう感じです」
●色がどんどん変わるんですね。面白いですね〜。
「変わりますね〜。結構ビルの植栽とかに地味に植わっているんですよ」
●そうですか〜。
「見ているとあります」
●意外と近くにいるかもしれないですね。
「いるかもしれないです」
●育てやすいということですか?
「育てやすいです。あと花を見たい場合は『アザレア』とか・・・」
●アザレア!? 「アザレア、ツツジの園芸種なんですけど、花がすごく派手でふりふりしていてかわいいんですよ」
●本当ですね。華やかですね〜、ひらひら〜っとしていて華やか〜。
「あまり大きくないので育てやすいですね」
●これ、いいですね〜、とっても華やかですね。
「寒さにやや弱いんですけど、関東の東京とか千葉だったら全然問題ないので、まあ、冬は軒下に入れるぐらい・・・あとは普通に日当たりのいいところに置いとくと、よく咲きます。3月から5月くらいに咲きます」
●白、ピンク、赤といろんな色があるんですね?
「花色とか形もいろいろあるので、選ぶのが楽しいです」
●いいですね〜。
「コンシンネ」がピンチ!?
●私、家で「コンシンネ」って、ツンツンした葉っぱの、あの木を育てているんですけど、もう枯れていく一方なんです。どうしたらいいんでしょう?
「コンシンネは、葉がすっごく落ちやすいので・・・」
●落ちます・・・。
「落ちますよね〜」
●どんどん葉が落ちて、なんか薄くなってきて、どうしたらいいんでしょう?
「暗いと特に落ちやすいんで、まず明るいところに移動してほしいですね。どうですか?」
●日当たりが、いちばんいいところには置いていないです。
「日当たりのいいほうに寄せてあげるといいかもしれないです」
●水もすごくこまめにあげているんですけど・・・。
「水は室内のやつって、そんなにあげなくても大丈夫なんです」
●あっ!(水を)あげ過ぎているんですかね?
「多分週一ぐらいで大丈夫だと思うんです。真夏は3日に一回とかかな・・・これからの季節は週一回ぐらいでいいので、そんなにジャブジャブあげなくて大丈夫です」
●溢れるぐらいには、いつもあげるようにはしているんですけど・・・。
「溢れたら水は捨ててくださいね!」
●そうですね、そうですね。じゃあ場所か・・・。
「場所ですね」
●でも葉っぱは落ちるものなんですね、コンシンネは・・・。
「多分、小尾さんの家の環境に慣れようと、今頑張っていると思うんですね。だいたい3年くらいかかるので、場所に慣れるのに・・・」
●そうですか〜。まだちょうど1年くらいなので・・・。
「最初は 生産者のいいところにいるじゃないですか。日当たりが適度であったかくて、そこからお客さんの家に行くと環境がガラッと変わるんで、結構葉とか落ちやすいんですよね。だからちょっと様子を見てあげよう! みたいな・・・」
●これでおしまいじゃなくて、ここからまた生えてくるものですか?
「生えると思いますよ。ドラセナ系って全部(葉が)落ちても、春に芽が出てきたりするので、幹がしおしおになって、しわが寄ってなければ大丈夫です」
●わかりました! ちょっとチェックしてみます。
「ちゃんと固い幹だったら大丈夫です」
●やわらかい幹だったらどうしたらいいんですか? そこから固くなることはありますか?
「いやないです。なっちゃうとダメなんで、ちょっと触ってみて、しっかりしているかどうか見てみてください」
●わかりました。やわらかいかもな〜どうだろう・・・きょうすぐ確認します。
「でも切り戻すと下から出てきたりするんで、そんなに諦めなくても大丈夫です!」
●うちに来てほしい! 花福さん! やってもらいたい〜(笑)。
「コンシンネ、結構ね〜葉っぱは、落ちるって言われますよ」
毎日、何回も見てあげよう
※鉢植えの木と、上手に長く付き合うには、やはりどれだけ手をかけてあげられるかだと思うんですけど、最低限これだけやっておけばいい、ということはありますか?
「そもそもめんどくさいもんだっていうのは前提で、毎日、何回も見てあげるのがいちばん大事かな、そんな感じですね」
●植え替えとかは?
「植え替えはやっぱり時期があるので、基本的にこれから伸びるぞ〜っていう時期のほうがいいので、そういう時にやってほしいですね、って言いつつ・・・私は仕事柄1年中植え替えとかしていて、割と平気だったりするんですけど、オフィシャルでは春にしましょうみたいに言っています(笑)。意外と平気ですよ」
●水やりは大事だって聞きますけど、冬はそんなにやらなくも大丈夫ですか?
「ものにもよるんですけど、観葉植物はそんなにジャブジャブやんなくて大丈夫です。 ただ外出しのやつは乾燥するんで、その辺は塩梅を見てみたいな感じで・・・」
●なるほど〜。寒さ対策のコツとかってありますか?
「やっぱり家の中に入れて、家の中の、風通しが悪いと”ハダニ”とか、べたべたしたりとか、虫が付きやすいんで、風通しと、なるべく明るいところですね」
●日当たりのいい窓辺とか・・・?
「窓辺もよし悪しで、観葉(植物)だと、強い光が好きじゃないのもいるので、窓からちょっと離した明るいところみたいな・・・結構邪魔なんですけどね(笑)悩ましい問題なんです。場所はおうちのいろいろなところに置いてみて、調子が良さそうなところを探っていくっていうか、見つけていくといいと思います」
●部屋の中でいろんな場所に置いてみて、様子を見るということですね。
「うちも窓Aと窓Bがあって、Bに置くと絶対にダメっていうところがあるんですよ。置く場所がなくて、仕方なく置いていたりするんですけど、時々入れ替えたりとかしていて・・・」
●この放送を聴いて、鉢植えで木を育ててみたいって思ったリスナーさんにアドバイスがあれば、ぜひお願いします。
「ぜひチャレンジしてみてください。長い目で見てほしいです。3年ぐらいやってみると、だんだん付き合い方がわかってくるんで、最初の1〜2年は多分あんまりお互いによくわかんないと思うんで、長い意味で育ててほしいです」
INFORMATION
『木を育ててみたいのですが。〜鉢植えで気軽にはじめられます』
葉っぱを楽しむ木、お花を楽しむ木、そして実を楽しむ木と、3つのカテゴリーにわけて、漫画と写真で楽しく解説。お花屋さんが教えてくれるコツや技をぜひ参考になさって、鉢植えの木を育ててみませんか。家の光協会から絶賛発売中です。詳しくは出版社のサイトをご覧ください。
◎家の光協会 :https://www.ienohikari.net/book/9784259567712
4コマ漫画も楽しめるブログ「花福日記」
◎花福日記 :https://ameblo.jp/hanafukukozaru/