毎回スペシャルなゲストをお迎えし、
自然にまつわるトークや音楽をお送りする1時間。

生き物の不思議から、地球規模の環境問題まで
幅広く取り上げご紹介しています。

~2020年3月放送分までのサイトはこちら

Every Sun. 20:00~20:54

2023年4月のゲスト一覧

2023/4/30 UP!

◎渡貫淳子(南極地域観測隊の元調理隊員)
南極生活で培った暮らしの知恵〜南極地域観測隊・元調理隊員に学ぶ』(2023.04.30)

◎『シリーズ「SDGs~私たちの未来」第12弾~お花のロスレスブーケ、カラーコスメをアップサイクルしたクレヨン~』(2023.04.23)

◎きのしたちひろ(海洋動物研究家/イラストレーター)
生き物の世界は謎だらけ! だから面白い!〜研究&論文のエッセンスを楽しもう!』(2023.04.16)

◎白石康次郎(海洋冒険家)
白石康次郎、世界一過酷なレース「ヴァンデ・グローブ」に再挑戦!』(2023.04.09)

◎風間深志(冒険ライダー/NPO法人「地球元気村」の大村長)
次の世代に! 〜「地球元気村」35年目の決意』(2023.04.02)

南極生活で培った暮らしの知恵〜南極地域観測隊・元調理隊員に学ぶ

2023/4/30 UP!

 今週のベイエフエム / ザ・フリントストーンのゲストは、南極地域観測隊の元調理隊員「渡貫淳子(わたぬき・じゅんこ)」さんです。

 渡貫さんは第57次・観測隊の調理隊員として、2015年12月から2017年2月まで
およそ1年3ヶ月にわたって、南極の昭和基地に滞在、隊員30名の食事を毎日作るミッションを担っていらっしゃいました。

 そんな南極での活動をまとめた『南極の食卓〜女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵』という本を出されたということで、番組にお迎えすることになりました。

 きょうは、隊員たちの胃袋を満たす毎日の献立や、私たちの生活に通じる、ゴミを出さない調理の知恵などうかがいます。

☆写真協力:渡貫淳子

渡貫淳子さん

毎日30人分の食事を朝・昼・晩!

※渡貫さんは青森県八戸市(はちのへし)生まれ。料理の専門学校を卒業後、その学校に就職。結婚・出産のため、退職するも、家事や子育てをこなしながら、飲食業界で調理の仕事を続けていたそうです。

 そして30代後半に、南極に行ってみたいという夢を抱き、3度目のチャレンジでついに合格!ちなみに渡貫さんは、昭和基地史上ふたりめ、民間人としては初めての女性調理隊員だったそうですよ。

 正式に隊員になった渡貫さんの、最初の大きな仕事は、南極に持って行く食材の発注、仕入れ、そして船への積み込み。その量たるや、隊員ひとり1年間で1トン、それが30人分ですから、トータル30トン以上にもなるんです。

 調理隊員はふたり、ということで、相方さんと一緒に入念に準備、電卓をたたいて計算し、発注したあとも、これで足りるかな〜という不安が常にあったそうですよ。

 日本での準備が整った渡貫さんたち南極地域観測隊の隊員は、まず、飛行機でオーストラリアに入り、先に日本を発った「南極観測船しらせ」と合流し、いざ、南極へ。そして、およそ3週間の航海を経て、昭和基地に到着したそうです。

昭和基地
昭和基地

●これは何度も聞かれていることだと思うんですけど、南極にやっと着いた時、どんな気持ちでしたか?

「それがですね、意外とあっけないというか、一面の銀世界じゃないんですよ。南極に着く時はちょうど夏の時期にあたるので、意外と雪がなくて、岩が露出してゴロゴロしていて、茶色! って感じです」

●へ〜〜、想像とちょっと違うという感じだったんですか?

「はい、なんか岩山に来たぞ! みたいなそんな感じなので、イメージとしては何もない真っ白い世界と思っていたのがちょっと違うんです(笑)」

●いざ南極での生活が始まって、越冬隊員30人分の食事を調理担当のおふたりで作るわけですよね?

「そうですね。私たちが作るものしか逆に食べ物がないので・・・日本だったらちょっと缶コーヒーを買いにとか、コンビニに行ったりとかできると思うんですけど、もちろんそれはないので、とにかく食べるものを用意してあげないと、みなさん食べられない・・・ですから、常に作っているそんな日常ですね」

●私も去年結婚して、きょうの夜は何を作ろうって日々思っているんですけど、渡貫さんの場合はそれが朝・昼・晩ですし、しかも30人分ですよね。どうやってこなしていたんですか?

「それがですね・・・私の感覚からすると、そんなに大変じゃないと言ったら怒られそうですけど・・・例えば、おうちでご家族の食事を作っていらっしゃる方も同じだと思うんですよね。家族のために1日3食であったりお弁当であったり、あとおやつを作ったり、みなさんされていることだと思うんです。

 それが人数が少ないか、30人かっていうだけで、私としては普段から飲食業界で、すごく多い人数の食事を作っていたので、全然抵抗なくこなすことができたかと・・・。

 あとは主婦で毎日作り続けることには慣れていたので、ある意味、そこは主婦のスキルが活かせたんじゃないかなって思います」

●とはいえ、南極に持って来た食料の中からやりくりするっていうことですよね?

「まぁそれしかないので・・・(笑)。でも意外と諦めがつくというか、欲しいものがあっても届ける術もないですし、なのであるもので・・・ですから冷蔵庫の中を見てどうしようかなっていうそういう毎日ですかね」

●まず何から使っていくとか、そういったセオリーはあったんですか?

「実はセオリーはないんです。そもそも30〜40トンの食料を一気に運んでしまうと、とにかく段ボールの山なんですよ(笑)。なので正直どこに何があるかを探すのが大変。

 ですから最初のうちは手前にある段ボールを開けて、そこにある食材からとにかく作っていく。時間の経過とともにだいたい冷蔵庫の中身が把握できてくるので、そこからこの材料はちょっと多いから、ここから消費していこうかなみたいな感じで、本当に冷蔵庫の中と相談しながら献立を考えていくという形なので、メニューは考えていかないんですよ」

昭和基地内の厨房
昭和基地内の厨房

人気の献立は普通の定食!?

※朝・昼・晩の定番メニューみたいなものはあったんですか?

「基本的には朝ご飯は、食べる人、食べない人がいらっしゃるので、ビュッフェスタイルで、ご飯食もあり、パン食もあり、ビジネスホテルの朝食みたいな感じですね。

 お昼はやはりみなさん、仕事と仕事の合間に取る食事になるので、さっと食べてまたすぐ仕事に戻れる、もしくは少しでも休憩が取れるように、麺類とかどんぶりだったり、そういったものが多かったかなと・・・。夜は定食のようなご飯とお味噌汁に、メインと小鉢があってみたいな大体それが日常の食事ですね」

●なるほど。渡貫さんの得意料理はなんですか?

「なんですかね・・・実は私もともと和食が専門だったこともあって、そんなにカレーライスを作るほうではなかったんですけれども、 南極だと1週間に1回カレーライスなんですね。カレーライスの時にはやはりみなさんご飯の消費量もすごく多いので、逆に南極に行ってカレーを作るのが得意になったかなとは思います(笑)」

●そうなんですね(笑)。

「あと意外だったのは、やっぱり時々お誕生日とか、何か行事食っていうことで、パーティーのようなお料理を作ることもあるんですけれども、それ以上にきょうのご飯は良かった! とか、美味しかった! って言ってくださるのは、普通の焼き魚定食みたいなものだったり、本当に飾らない日常の食事のほうが反応はよかったなと思います」

昭和基地内の食堂
昭和基地内の食堂

リメイク料理「悪魔のおにぎり」!

※渡貫さんが先頃出された本に生ゴミを出さないための知恵として「リメイク料理」が載っていました。どんな料理なのか、教えてください。

「そもそもゴミを(南極から)日本に持って帰らなければいけないんです。 もちろん、生ごみを生ごみとして持って帰るわけではなくて、最終的にきちんと処理をした状態で、灰にして持って帰ってくるんですけれども、やはり持って帰る以上、ゴミの量を極力減らさなければいけない。そうすると日常で出てくる食事の残り物を減らさなきゃいけない。

 じゃあどうしようかなと思った時に、その日に出した料理をちょっと形を変えて別のものにしてあげて、次の料理につなげていく。そういったことが環境に負荷をかけないためにも必要だったっていう、そんなこともあって生まれた料理かなと思います。

 日本だったらシンクに流せる液体も、なかなか南極ではそのまま処分できないので、たとえば缶詰でしたら、缶詰の固形のところは料理に使う、液体のところはまた別の料理にしてあげるという形で、極力全部、余さず残さず作るような工夫が南極では必要でした」

●そのリメイク料理で有名になったのが「悪魔のおにぎり」ですよね。日本に帰ってこられて、某コンビニチェーンで商品化されましたけれども、考えたのは渡貫さんだったんですよね?

「考えたと言ってもね・・・材料は天かすと天丼のタレのようなものと、青さのりだけなので、そんなにたいそうなおにぎりではないんですが(笑)、私が夜食用に作っていたおにぎりがもとになりました」

悪魔のおにぎり

●本に載っていたレシピをメモらせていただきました(笑)。改めてどんなおにぎりか教えていただけますか?

「私はいつも厨房で、残った材料を使って、夜食のおにぎりを作っていたんですね。実はいろんな種類のおにぎりがあったんですが、唯一そのおにぎりだけ名前がつきました。

 お昼ご飯に天ぷらうどんを作った日だったんですけれども、その日は余った材料が天かすしかなかったんですよ。どうしようかな〜と思って、とりあえず白いご飯はあるので、そのご飯に天丼のタレのような、ちょっと甘じょっぱいタレで味をつけて、天むすのエビが入ってない感じっていうんですかね・・・そんなのを作ろうと思って天かすを入れて混ぜたんです。

 なんかちょっと物足りないんだよなと思って、厨房に余っていた青さのりを入れたんですけど、青さのりのおかげで、すごく香りがよくなって、なんでしょう・・・天かすが入っていて油っぽいのに食べやすい、食べ進むっていうことで、みなさん結構好んで食べてくださったんです。

 ただ問題は、このおにぎりを私が出す時間が22時とか23時なんですよ。夜の時間帯に食べるには、ちょっとこれ、夜に食べちゃいけないよね(笑)。ですけど、みなさん美味しさはわかっているので、どうしても負けてしまう、葛藤しながらも結局負けて食べてしまうので、悪魔的なおにぎりだということで、食べていた人が名前をつけてくださいました」

●それほど、食が進むってことですよね(笑)。

「ちょっと夜中には危険なおにぎりだったと思います」

(編集部注:渡貫さんの仕事は、朝昼晩の食事を作る以外に、日帰りで作業に出かける隊員のためにお弁当作りもありました。冷たくなると美味しくないので保温機能の付いたお弁当箱を持たせたそうですよ。

 忙しい日々を送っていた渡貫さんが、南極でいちばんの癒しスペースと表現している場所が昭和基地の中にあるんです。その場所とは「グリーンルーム」! 野菜を育てるための小さな部屋で、南極で緑が見られるのは、ここだけだそうです。

 実は南極には環境を守るための保護条約があって、土や植物のタネは持ち込めません。そのため、事前に環境省に申請し、許可されたタネを持っていき、水耕栽培で、トマトやキュウリ、モヤシや水菜などを育てたそうです。

 隊員たちにとって、新鮮な生野菜はいちばんのご馳走で、食卓に並ぶと、みんなテンションがあがっていたとおっしゃっていましたよ。

 渡貫さんの本『南極の食卓 女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵』には、グリーンルームや収穫した野菜の写真なども載っていますので、ぜひ見てください)

『南極の食卓〜女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵』

便利なこと=幸せなのか

※およそ1年3ヶ月にも及ぶ南極・昭和基地での活動を終えて、帰国されてから、なかなか普段の生活になじめなかったそうですね。

「見事に社会不適合になって帰ってきました」

●それはどんなことに違和感がありました?

「まず、いろんなものが溢れているんですよね。物もそうですし、食べ物もそうですし、あと情報も・・・交差点に立った時に、いろんな音が耳の中にうわーっと入ってきて、頭が整理できなくなって、(南極に行く)前は普通にできていた日常生活がこんなにストレスを感じるのかっていうのが実感でした」

●そうなんですね。当たり前すぎて、特に気にしたことはなかったです。

「それが普通の生活だと思っていたんですが、逆にいろんなものに制約があって、必要最低限のものだけで生活をしていた・・・そこから何不自由ない便利な生活に戻ったら、逆に便利なこと=幸せとはちょっと違うのかなって、私は思うようになってしまいました」

●一方で南極滞在中に身についた習慣で、今もやっているよっていうようなことはありますか?

「やっぱりゴミに対する躊躇する感覚は今も抜けないので、いかに自分の日常生活でゴミを減らせるか・・・あとは危険予知と言って、やはり何が起こるかわからない生活だったので、ひとつのことを行なうにしてもいくつかの方法を準備するんですね。

 日本に帰ってきても、たとえば電車が遅延した時にどの手段で目的地まで行くかっていうルートをいくつか用意したり、携帯電話の電源が切れてしまったら、できなくなることがいっぱいあるじゃないですか。なのでメモを取ったりですとか、ちょっとアナログな部分でも同時並行で必ずバックアップ体勢を作るように、これはもう無意識に身についた術なのかなと思います」

●南極での生活は、私たちの今の日常とつながっているんですね。

「多分みなさん、きっと別世界だと思っていらっしゃると思うんです」

●思っていました。

「実はすごく近いというか、逆に災害時の備えにつながったりとか、すごく日常生活に活かせることが多かったと思います」

●食品ロスについてもそうですよね。いろんな知恵がいっぱいありますよね。

「そうですね。みなさん食品ロス削減って言われると、すごく難しいテーマに捉えられがちなんですが、実は本当に日常のちょっとした工夫で減らせることって、いくらでもあるんじゃないかなとは思います 」

写真協力:渡貫淳子

南極での経験を活かして

※では最後に、南極生活から得た経験を今後、どう活かしていきたいか、教えてください。

「それだけのチャンスをいただいて、日本では得られない、ありがたい経験をさせていただいたなっていうのがまずひとつと、これをせっかくなので、日本の生活でも(活かして)、そのままもとに戻るのはもったいないなと思います。自分ひとりができることってたかが知れている小さなことだと思うんですけど、その小さな積み重ねがいつか大きな変化につながれば、そんな思いでこれからもいろんな活動ができたらなと思います」

写真協力:渡貫淳子

(編集部注:渡貫さんは、屋外でペンギンを観察したり、魚を釣ったりという活動もされていたそうです。渡貫さん曰く「ドアの向こうは、むき出しの自然」だったそうですよ。

 ちなみに渡貫さんたちの観測隊が、巨大な魚を釣りあげ、それがニュースになったことがあったそうです。その魚の名前は「ライギョダマシ」、全長はなんと157センチ! 観測隊史上最大の獲物だったということで、日本に持ち帰り、現在は葛西臨海水族園に展示されているとのことです)


INFORMATION

『南極の食卓~女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵』

『南極の食卓~女性料理人が極限の地で見つけた暮らしの知恵』

 南極での生活や奮闘ぶりを垣間見られるほか、南極大陸や昭和基地内の写真、そして献立の写真なども豊富に掲載。主婦でお子さんもいらっしゃる、ひとりの料理人の挑戦の記録とも言える一冊です。食品ロスを減らすヒントもありますよ。
 家の光協会から絶賛発売中です。ぜひ読んでください。詳しくは出版社のサイトをご覧ください。この番組のホームページにリンクをはっておきます。

◎家の光協会HP:http://www.ienohikari.net

 渡貫さんは食品ロスや防災に関する講演活動なども行なっていらっしゃいます。ぜひネットで検索してみてください。

オンエア・ソング 4月30日(日)

2023/4/30 UP!

オープニング・テーマ曲「KEEPERS OF THE FLAME / CRAIG CHAQUICO」

M1. COUNT ON MY LOVE / LIZ PHAIR
M2. レシピ / 山下達郎
M3. COME ON A MY HOUSE / HEY! SAY! JUMP
M4. MIDNIGHT AT THE OASIS / THE BRAND NEW HEAVIES
M5. アイオライト / AWESOME CITY CLUB
M6. EVERYDAY LIFE / COLDPLAY
M7. THANK U / ALANIS MORISSETTE

エンディング・テーマ曲「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」

シリーズ「SDGs〜私たちの未来」第12弾〜お花のロスレスブーケ、カラーコスメをアップサイクルしたクレヨン〜

2023/4/23 UP!

 SDGsという言葉、ここ数年で随分浸透してきたように思いますが、いかがでしょうか。SDGsはご存知の通り「SUSTAINABLE DEVELOPMENT GOALS(サステナブル・デベロップメント・ゴールズ)」の頭文字を並べたもので、日本語に訳すと「持続可能な開発目標」。

 これからも地球で暮らしていくために、世界共通の目標を作って資源を大切にしながら経済活動をしていく、そのための約束がSDGs。2015年の国連サミットで採択され、全部で17の目標=ゴールが設定されています。

 この番組、ベイエフエム / ザ・フリントストーンでは「SDGs〜私たちの未来」というシリーズ企画を立ち上げ、これまでにSDGsに取り組んでいる事例をいろいろご紹介してきました。

 今週は、そんなシリーズの第12弾! SDGsの17の目標=ゴールから「つくる責任 つかう責任」ということで、「ロスを減らす、なくす」をテーマにお花の「ロスレスブーケ」、そしてカラーコスメをアップサイクルしたクレヨン「ハロヨン」をクローズアップ! 

 今までにないシステムを作り、イノベーションを起こした、ふたりの女性起業家、「FLOWER」の小室美佳(こむろ・みか)さん、「COSME no IPPO」の大澤美保(おおさわ・みほ)さんにご登場いただきます。

そしてきょうは素敵なアイテム「ハロヨン」を抽選で3名のかたにプレゼント! 応募方法はこちらから!

☆写真協力:FLOWER、COSME no IPPO

可愛くてお得!

写真協力:FLOWER

※まず、ご紹介するのは「FLOWER」という会社が提供している「ロスレスブーケ」です。このサービスはいろんな種類のお花の、可愛くてヴォリュームのあるブーケがお手頃な価格で利用できる、とても優れたサービスです。

 それでは、このサービスを企画し、展開している「FLOWER」の小室美佳さんにお話をうかがっていきます。

 この「ロスレスブーケ」というネーミング、ポイントは「ロスレス」なんですよね。そのことも含め、どんなサービスなのか、ご説明いただけますか。

「ロスレスブーケは、私たちが作った新しいワードなんですけども、端的に言いますと、数量限定で売り切り販売をすることで、そもそも破棄とかロスになる花を生み出さずに販売するサービスです。なので、ロスゼロブーケでもいいんですけど、ゼロに近づける努力をするっていう意味でも、ロスレスブーケと名付けております。

 一般的にはお花屋さんは、やはり(お花は)生物ですし、仕入れた時に花の状態も個体差、人間と同じで生き物なので、個体差がありますし、すべてが売り切れる前提で販売はしていないのが当たり前の業界なんですね。

 いちばん(お花が)綺麗な状態でお客様に届けるって意味でも、仕入れたお花の中でも綺麗なものを選ぶし、かつ売り切れなかった場合に関しては、その分も考慮して売価にちょっと転換させて、お花を売るのが業界の、そういうものだよねっていう考え方があったんです。

 もっと手軽に、もっと新鮮に、もっと可愛いものを人に届けるにはどうしたらいいのかなっていうところを、私たち含めて改めて考えた時に、じゃあ仕入れた分を数量限定で売り切っちゃって販売をすることで、何か新しい仕組みにならないかなって考えた上で、このロスレスブーケが誕生しました」

●確かにサイトに載っている、ロスレスブーケのいろんな種類のお花を見ると、残りわずかっていう表示が出ていますよね。

「そうですね」

●いちばんのセールスポイントは、どんなところにあるんですか?

「いちばんのセールスポイントは、やはり可愛いっていうところなんですけど、もうひとつ・・・いちばんがふたつあるんですけど(笑)、お得っていうところです。可愛いブーケがお得に手に入るっていうのがセールスポイントです」

(編集部注:気になる販売価格は、10本前後のお花のブーケが送料込みで2,200円くらいから。ほかで購入すると3,500円から4,000円ほどのお値段になるブーケだそうです)

お得だけじゃダメ!?

写真協力:FLOWER

※もともとお花の業界とは無縁だった小室さんが、なぜこのサービスを始めるに至ったのか、それは以前、在籍していた会社の仕事が多忙を極め、深夜、家に帰って寝るだけという生活を送っていた頃、ある時、友人の結婚式でお花をいただき、持ち帰って部屋に飾ったところ、そのお花に癒され、「自分の時間」を取り戻すことにつながったそうです。

 そこで「小室」さんは、お花のある暮らしを多くのかたに、手軽にリーズナブルに提供できないかと考え、試行錯誤のすえ、1年半ほど前に「ロスレスブーケ」のサービスを始めたそうです。

●小室さんは、お花の仕入れにも関わっているんですか?

「はい、そうです。もともと定期便(*)も含めて、別の会社のフローリストさんにも入ってもらったりしたんですけど、今回のロスレスブーケってお得だけじゃダメなんですよね。やっぱり可愛くてお得! それを私がなんとなく抱いている、可愛いみたいなものを言語化して、実際に売るところを別の方にやってもらった時期もあったんです。

 でも、うまく伝わらなかったり、やっぱり(花は)生き物なので、実際に思うようにいかなかったりしたこともありましたね。
 私も割とぱっと行動しちゃいたい人間なので、私やってみるか、みたいな感じで・・・経験はなかったんですが、それまでもずっと毎日、花のことを考えているような人だったので、気づいたら知識とかも増えていたこともありまして(やるようになりました)。

 私が仕入れとあと、当日の撮影ですとか、実際に(お客様に)アプリを見てもらう時に、ブーケの(写真に添える)タイトルにも、とてもこだわっているんですけど、そういう編集まわりも含めてやっています」

(編集部注:小室さんの会社「FLOWER」では「ロスレスブーケ」のほかに「ポストに届く定期便」(*)というサービスも行なっています。「ロスレスブーケ」に関しては、毎週90種ほどの新作が登場しているそうですよ)

お花のある暮らし

「ロスレスブーケ」

※部屋にお花があるだけで、ぱ〜っと明るくなるというか気持ちまで晴れやかになりますよね。

「いちばん気軽に自分のテンションを高めてくれるというか、花が目に入った瞬間、風速早く、可愛い! ってなるのって、実は花しかないんじゃないかなと思っています。花か私だったら自分の子供か、みたいな・・・ケーキとかコスメとかも含めて、私のまわりは可愛いものに溢れているんですけど、手軽にかつ可愛いキュン! って思うものは、もしかすると花の力なのかなって最近思っています」

●リスナーさんたちがロスレスブーケが欲しいと思ったら、どのようにしたらよろしいですか?

「嬉しいお言葉です。その場合は、今『FLOWER』というアプリをiOSとandroidでダウンロードできるようになっていますので、検索していただいてアプリをダウンロードいただくか、あとは最近WEBでも注文ができるようになりましたので、まずはちょっとWEBからやってみようかなという、そういう方に関してはインターネットで検索していただいて、そこからご注文いただけます」

●ロスレスブーケのサービスを通して、いちばん伝えたいことを教えてください。

「いちばん伝えたいこと・・・いっぱいあるんですけど(苦笑)、やっぱり私、1ユーザーとして思うのは、花がきっかけで、花のある暮らしを続けることで、自分の時間が好きになるというか、今の私いいじゃん! じゃないですけど、自分の暮らしが好きになるなと思っています。

 それのいちばん手軽な存在で、かつロスレスブーケの場合はお得っていうところもあるので、ハードル低く、自分の理想的な状態を実現できる素敵なツールだと思っています。

 みなさんがなんとなく抱いているお花のある暮らしっていいよね! っていうものを続けることが、もし『FLOWER』で出来るのであれば、すごく素敵な時間を毎日生活の中で続けられるんじゃないかなって、今信じてやっているので、そういう時間がみなさんに増えたら嬉しいなと思っています」


<食品ロスの現状>

 私たちの生活を見てみると、「食品ロス」も大きな課題ですよね。農林水産省のホームページによると、日本では1年間におよそ612万トンもの食料が捨てられているそうです。これは東京ドーム5杯分とほぼ同じ量で、国民ひとりあたりに換算すると、毎日お茶碗一杯分の食料を捨てていることになるとか。

 一方、世界では、まだ食べられる食料が年間およそ13億トンも廃棄されているそうです。

 日本での食品ロスの原因は、大きく分けてふたつ。ひとつはスーパーマーケットやコンビニなど、小売店の売れ残りや返品、飲食店での食べ残し、売り物にならない規格外品などの事業系食品ロスが328万トン。

 もうひとつは、家での料理の作りすぎや、買ったのに使わずに捨ててしまうなど、家庭系食品ロスが284万トンとなっています。

 環境への影響や、世界的な人口の増加による食糧危機を考えると、食品ロスの削減は緊急な課題といっても過言ではありませんね。

 そんな中、日本でも自治体や企業での取り組みが広がりつつありますが、私たちにもすぐできることがあります。例えば、買い物に行く前に冷蔵庫の中やストックしている食材を確認し、無駄な買い物をしない。

 それから、お腹が空いている時やイライラしている時に買い物に行くと、買う予定になかったスイーツやお惣菜など、余分な物を買ってしまうので買い物に行くタイミングを見計らうのも大事かもしれません。

 ほかにもご家庭で、そしてひとりひとりが出来ること、たくさんありますよね。ひとりの小さなことでも、1000人が、10000人が続ければ、大きな削減につながるはずです。


カラーコスメをアップサイクル!

写真協力:COSME no IPPO

※ここからは、カラーコスメをアップサイクルしたクレヨン「ハロヨン」をご紹介します。この「ハロヨン」は、大澤美保さんが進めているプロジェクト「COSME no IPPO」から生まれたアイテムで、使われなくなったカラーコスメを回収し、クレヨンに生まれ変わらせた画期的な商品なんです。

 一箱に5色入っていて、持つと手に馴染む独特なフォルム、そして、箱ごとにクレヨンの色が違うのも特徴なんです。見た目も可愛いし、発色もいいし、中にはラメが入っているクレヨンもあるんです。さらに一般的なクレヨンは1本1本を紙で巻いていますが、「ハロヨン」は巻紙がないのでゴミにならないのもいいな〜と思いました。

大澤美保さん

 そんな「ハロヨン」を開発した大澤さんにお電話でお話をうかがいました。まずは「ハロヨン」というネーミングに、どんな思いが込められているのか、お聞きしました。

「大好きなコスメをアップサイクルして、クレヨンという新しい価値に変えていくっていうことで、その新しいクレヨンに、こんにちは、っていうような意味で、ハロー、それにクレヨンをくっつけた造語です」

●ハローとクレヨンで、ハロヨンなんですね〜。

「はい! そうなんです」

●改めてCOSME no IPPOとは、どんなプロジェクトなのか教えていただけますか?

「美容業界のゴミゼロを目指して活動しているんですけれども、具体的にはお役目を終えた、もう使わなくなったアイシャドウとかチークとか口紅などのカラーコスメを、クレヨンにアップサイクルしてお届けしているというプロジェクトになります」

ワクワクの循環

※カラーコスメをクレヨンにするという発想が素晴らしいなと思っているんですが、そのアイデアはどこからきたのか、お話しいただきました。

「私自身、すごくコスメが大好きなんですけども、やっぱりカラーコスメは何にワクワクするかっていうと、色や発色だったりすると思うので、それを捨ててしまって、さよなら! にしてしまうのではなくて、何かに活かしたいなと思ったんですね。

 (私には)娘がふたりいるんですけれども、娘たちが絵を描いていることとか、世の中を見渡してもアートという業界が盛り上がっていることなどもあって、絵を描くものに変えたいなと考えまして、そこからいろいろ試行錯誤した結果、あの形になっています」

●コスメは、例えばアイシャドウとか最後の最後まで使い切ることって、私自身はなかなかなくって、かといって捨てるのもっていう感じで、どんどん溜まっていってしまうんですけど、悩ましいですよね〜。

「そうなんです。ワクワクして買ったものをワクワクした形に変換するという『ワクワクの循環』というふうに呼んでいるんですけれども、喜んでくださるお客様も多くいらっしゃるので、まだまだもっと多くの方に知っていただきたいなと思って活動しているところです」

写真協力:COSME no IPPO

(編集部注: カラーコスメの回収方法なんですが、「COSME no IPPO」の公式インスタグラムからコンタクトしていただくか、百貨店のイベントでも回収しているそうです。

 「ハロヨン」はプレゼントとして、とても人気で、お子さんだけでなく、大人の女性も使っているそうですよ。大澤さんは今後「ハロヨン」で描いた絵の展覧会を開催したいとおっしゃっていました)

「ハロヨン」

INFORMATION

<「ロスレスブーケ」「ハロヨン」情報>

 「ロスレスブーケ」を取り寄せてみたいと思われたかたは専用のアプリ、またはサイトからご注文いただけます。お値段はブーケによって異なりますが、送料込みで2,200円ほどから購入できます。詳しくは「FLOWER」のオフィシャルサイトをご覧ください。

◎「FLOWER」:https://flowr.is

 「ハロヨン」は一箱5色入り、箱ごとにクレヨンの色が違うのでどんな色が入っているか、開けるときのワクワク感もあります。価格は一箱税込で1,980円。ご注文は「COSME no IPPO」のオフィシャルサイトから、どうぞ。

◎「COSME no IPPO」:https://cosmenoippo.official.ec

<「ハロヨン」プレゼントの応募方法>

「ハロヨン」
「ハロヨン」を抽選で3名のかたにプレゼントいたします。
応募はメールでお願いします。
件名に「プレゼント希望」と書いて、番組までお送りください。

   メールアドレスはflint@bayfm.co.jp

あなたの住所、氏名、職業、電話番号を忘れずに。
番組を聴いての感想なども書いてくださると嬉しいです。

応募の締め切りは4月28日(金)
当選発表は発送をもって代えさせていただきます。
たくさんのご応募、お待ちしています。
応募は締め切られました。たくさんのご応募、誠にありがとうございました。

オンエア・ソング 4月23日(日)

2023/4/23 UP!

オープニング・テーマ曲「KEEPERS OF THE FLAME / CRAIG CHAQUICO」

M1. LIFE IS A FLOWER / ACE OF BASE
M2. 花束を君に / 宇多田ヒカル
M3. 愛の花 / あいみょん
M4. THE HEART OF LIFE / JOHN MAYER
M5. INVISIBLE TOUCH / GENESIS
M6. I WAS BORN TO LOVE YOU / QUEEN
M7. JUST THE TWO OF US / GROVER WASHINGTON JR.

エンディング・テーマ曲「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」

生き物の世界は謎だらけ! だから面白い!〜研究&論文のエッセンスを楽しもう!

2023/4/16 UP!

 今週のベイエフエム / ザ・フリントストーンのゲストは、おもにウミガメやクジラなどの海洋動物を研究されている「きのした・ちひろ」さんです。

 きのしたさんは岡山県生まれ。子供の頃から生き物が大好きで、虫や魚をつかまえて、おうちで飼ったり、動物園や水族館に行くのが大好きだったそうです。そして東京大学大学院から東京大学・大気海洋研究所を経て、2022年から名城大学に特別研究員として在籍されています。

 専門は、生き物の行動を、繁殖の視点で研究する「行動生態学」、そして水中に潜る動物の体内で、何が起こっているのかを明らかにする「潜水生理学」ということで、おもにウミガメや海鳥を研究。その一方でイラストレーターとしても活動されています。

 きょうはそんなきのしたさんに、生き物の不思議で面白い行動や生態についてうかがいます。

☆写真&イラストレーション協力:きのしたちひろ

きのしたちひろさん

「バイオロギング」という手法でウミガメを研究

※実はこの番組できのしたさんを知ったのは、葛西臨海水族園のイベント情報で、「ウミガメの研究者で、イラストレーター」と紹介されていて、ぜひお話をうかがいたいと思ったからなんです。

 きのしたさんのおもな研究対象がウミガメなんですよね。どんな研究をされているんですか?

「私は野生のウミガメの、海の中の行動や生態について8年間ほど研究しています。特にアカウミガメという種類のウミガメを対象としているんですけど、ウミガメはマッコウクジラなどと同じように肺呼吸動物であるにもかかわらず、数時間、息をこらえて潜ることができます。
 潜ってそこで何をしているのか、あるいは体の中はどうなっているのかっていうことについて興味を持って調べています」

●水族館では水槽の中を泳ぐウミガメを観察できますけれども、海を広く泳ぎ回って潜ったりするウミガメはどんな方法で研究するんですか?

「(海を)広く泳ぎ回るウミガメたちを、生身の人間が追うのは非常に難しいっていうか無理なので、私たちのチームはウミガメにできるだけ負担にならないような、小型の機械でカメラが付いた、深度とか泳ぐ速度が分かるような装置、データロガーって言われるものなんですけど、これを取り付けて、海の中の行動を追うバイオロギングと呼ばれる手法を使って研究をしています」

●バイオロギング!? その研究方法からどんなことが分かってきたんですか?

「本当にたくさんあるんですね。例えば、私たちはずっと岩手県でウミガメの研究をしているんですけど、そこに来るアカウミガメは結構広い範囲を泳ぐんです。日付変更線を越えるぐらいまで泳いで行ったりとか。

 あるいは、ウミガメは暖かいところにいるイメージがあると思うんですけど、移動経路を見てみると、北方領土の歯舞諸島とかあの辺まで泳いで行っている個体もいることが分かりました。今まで想像していたのより広いなっていうことが分かりましたね(笑)」

(編集部注:きのしたさんによれば、ウミガメは日本にはアカウミガメ、アオウミガメ、ヒメウミガメ、オサガメ、タイマイの5種とアオウミガメの亜種としてクロウミガメが生息しているそうです。ちなみに、千葉県はアカウミガメの産卵の北限にあたり、一宮あたりの砂浜で産卵することがあるそうですよ)

論文のエッセンスをイラストに

『生きもの「なんで?」行動ノート』<

 きのしたさんが先ごろ出された本『生き物「なんで?」行動ノート』を拝見させていただきました。論文で発表されているような内容が元ネタになっているんですね。本には昆虫、魚、鳥、哺乳類など生き物全般の、その行動の理由などがイラストと手書きの文字でとても分かりやすく載っていましたけれども、これだけ多くのネタを集めるのは、すごく大変だったんじゃないですか?

「全部で52個プラス、細々としたコラムが8〜9個くらいあるんですけど、ネタ集めに関しては、学会に参加してすごく面白いと思った話とか、あるいは専門書を読んだりとか、あとは学術雑誌のサイトがあるので、そういったものを行ったり来たりしている間に自然に集まったのかなという気がします(笑)」

●そもそもこの本を出そうと思ったきっかけは、何かあったんですか?

「生き物の不思議とか面白さを取り上げた本は結構あるんですけど、その生き物の不思議がどうやって明らかにされていくのかっていう、そのプロセスに注目した本があまりないなっていうか、多分当時ほとんどなかったと思うんです。

 そういったものを解説するのに、学術論文の流れというのが非常にいいのかなと思っていて、それらのエッセンスだけを抽出して、全部イラストにしてみたら、もしかしたら子供から大人まで楽しめるんじゃないかなっていうので、思い切ってやってみた感じです」

ザトウクジラの「トラップ・フィーディング」!?

※それでは、きのしたさんの本『生きもの「なんで?」行動ノート』から、面白い生き物の生態を、いくつか解説していただきましょう。

 まずは「あせった魚をだますザトウクジラ 」、これはザトウクジラのフィーディング、つまり、どうやって獲物をとって食事をするか、なんですが・・・説明していただけますか?

「ザトウクジラは世界中にいるクジラなんですけど、場所によって、いろんな餌の採り方をします。有名なのが『バブルネット・フィーディング』です。泡を出してカーテンみたいなものを作って、そこに小魚を閉じ込めて、下からまるのみして食べる、そういった食べ方が有名なんですね。

 それ以外にも海底を(あごで)ねこそぎスコップみたいな感じで掘り出して、海底の生き物を食べたりとか、魚が集まっているところに突っ込んで食べたりとか、結構多彩なことをしているんですけど、実はアクティヴに動かないやり方があって・・・(笑)。

 口をぼーっと開けているだけで、魚が口の中にピュンピュン入っていくみたいな・・・『トラップ・フィーディング』って言うんですけど、そういうフィーディング方法が報告されつつあります。

 口を開けると何が起こっているかっていうと・・・そのトラップ・フィーリングをしている場所は、海鳥に追い込まれているような魚たちが多いんです。クジラが影になってやることによって、ここだったら海鳥から襲われない避難所だと思って、魚が勝手に(開けている口に)入ってしまう、それをクジラが食べる、そういったトラップ・フィーディングというやり方が報告されていて、面白いなと思って取り上げました」

写真&イラストレーション協力:きのしたちひろ

●クジラと言えば、ヒソヒソ声で話すミナミセミクジラも本に載っていましたよね。

「そうですね。クジラは沖合にいるだけじゃなくて、割と浅瀬のほうにも寄ってくるんですね。親子で結構コミュニケーションをとっているのが、ミナミセミクジラと呼ばれるクジラなんです。コミュニケーションをとっているのは、それはそれでいいんですけど、その海域にはシャチもいて、シャチは天敵なんですよね。

 見つかると本当にやばいんで、声をできるだけ、親子間ぐらいで聞こえる範囲の、すごくヒソヒソした声で、シャチにギリギリ見つからないぐらいのコミュニケーションの取り方をしているのが、面白いなと思って紹介しました」

●あんなに大きなクジラが小さく囁いているんですね。

「水中はすごく音が通ってしまうので、本当に小っちゃい声だと思います」

フルーティーな匂いでメスを誘惑!?

※きのしたさんの本『生きもの「なんで?」行動ノート』から、続いては「ワオキツネザルの魅惑の体臭」。生き物にとって、匂いは大事なんですよね。

「そうですね。ワオキツネザルが面白い動きをしているのは、結構前から言われていたんですけど、尻尾を手でこすって何をしているんだろう? っていうのをしっかりと調べた研究がありました。

 手の付け根にフローラル・フルーティーの香りがする、臭腺(しゅうせん)みたいな匂いが出る腺があるんですけど、そこから匂いを出して尻尾にこすりつけて、尻尾をブンブン振ることによって、メスにアピールしているというような・・・香水をふるような感じですかね、人間で言うと・・・」

●人間の男性もアピールするためにコロンをつけたりとかしますけど、まさにそんなような感じですよね?

「はい、同じ感じだと思います。(フローラル・フルーティーは)結構いい匂いなのかな? 私も実際嗅いだことはないんですけど・・・」

写真&イラストレーション協力:きのしたちひろ

●へぇ〜、嗅いでみたいですね。ほかにも本にメスのライオンの狩りの話が載っていて、得意なポジションで集団ハンティングをするんですよね?

「これも非常に面白いというか、サッカーとかラグビーのポジションみたいなのが、実はメスのライオンが狩りをするときにはあって、センターとか左右のウイングに分かれているってことが報告されている論文なんです。

 獲物を追い立てる時にみんなが散りじりになるんじゃなくて、それぞれに馴染みのポジションがあって、そこにきちっとハマった時には、狩りの成功率がすごく高まることが分かったっていう研究です」

●本当にスポーツみたいですね。ポジショニングされているんですね!

「本当にそうですね。かっこいいです」

●あと本には、ぐるぐる回る海洋動物の謎というのもありましたね。海の生き物は観察が難しいと思うんですけど、どんな生き物がぐるぐる回ることがわかったんですか?

「ぐるぐる回っているのは本当に理由は謎なんです。機械みたいにぐるぐる回っている動物としては、アオウミガメ、キングペンギン、ナンキョクオットセイ、アカボウクジラ、ジンベイザメ、イタチザメっていうふうに、魚から哺乳類までバラバラで、いろいろと考察はされているんですけど、本当に謎の行動っていうことで紹介しています」

●なんで回るんですか?

「もう本当にこれは、なんで? っていうのはめちゃくちゃ難しいんですけど、(ぐるぐる回るのは)潜水艇とちょっと似ているかなと思っています。潜水艇が深海に潜っていく時に、どっちが北でどっちが南か、方位を定める時にぐるぐる回りながら補正をしていくという動きをします。

 結構それに似ていて、特にアオミガメは生まれた砂浜に卵を産みに行くんですけど、方向転換が必要な要所要所でぐるぐる回っていたので、もしかしたら方向を定めるようなナビゲーションに使っているのではないかと考えているんですね。でも明らかにするのはこれからで、分からないっていうのが今の段階です」

研究とは、研究者とは

※生き物の世界は謎だらけ、だと思うんですけど、だからこそ、面白いんでしょうね。

「そうですね。例えば、夕方になると公園とかにコウモリが飛んでいると思うんですけど、一晩のうちに1000匹近く蚊を食べていて、すごい頻度だと思うんですね。そんな身のまわりで繰り広げられている生き物のドラマ、そういった行動が分かるようになってくると、散歩するだけでも非常に幸せな気持ちになるというか・・・。

 あとは目の前の生き物はいろんな進化の過程があって、今ちょうどここにいるっていうわけなんですけど、例えばこれが少しでも過去のシナリオが違っていたら、全く別の状況になっていたことを妄想するだけでも、すごく楽しいし奇跡的だなと思ったりもします」

●今、研究者としていちばん明らかにしたい謎はありますか?

「動物たちは環境によって、体の中の状況をすごく柔軟に変えることが、クジラやウミガメ、そういったものを通してわかってきました。 例えば餌の少ない環境にいると、人間でもそうなんですけど、飢餓状態みたいになって、体を維持するためのカロリー量とかエネルギー量がどんどん少なくなって、調節されていくことが知られています。

 こんなふうに環境変動に対して、動物がどんなふうに体の中の状況を変えていって、地球温暖化や気候変動とかに対応できるのか、対応しているのか、そういうことを今後明らかにしていきたいなと思っています」

●では、最後にこの本『生き物「なんで?」行動ノート』を通して、どのようなことを伝えたいですか?

「この本では、おっしゃっていただいた通り、生き物の行動の面白い謎をたくさん紹介しているんですけど、それに加えて研究とは何かを本の中でアピールしています。

 研究者は最近、メディアとかにも出演されることが多いと思うんですけど、その研究者たちの普段の研究のプロセスとか、あとは研究者がどういう生活をしているのとか、どうやって研究者になるのとか、そういったものを良くも悪くも知ってほしいなと思って、本の中にコラムをたくさん入れています。

 例えば、お子さんが突然、”僕は生き物の研究者になりたい! 目指したい!”って言ったら、多分困惑される親御さんは多いと思うんですけど、そういった親御さんにも見ていただいて、あっ、こういうものなんだっていう現状を知ってもらいたいっていう、そういうメッセージがあります」

写真&イラストレーション協力:きのしたちひろ

INFORMATION

『生きもの「なんで?」行動ノート』

『生きもの「なんで?」行動ノート』

 この本では、小さなアリから大きなクジラまで、いろいろな生き物のユニークな行動や不思議な生態が、可愛いイラストと手書きの文字で紹介されています。とてもわかりやすいし、楽しめますよ。おすすめです! 
 SBクリエイティブから絶賛発売中です。詳しくは出版社のサイトをご覧ください。

◎SBクリエイティブHP:https://www.sbcr.jp/product/4815612382/

 きのしたさんのイラストレーターとしての活動などについては、オフィシャルサイトを見てくださいね。

◎きのしたちひろさんHP:https://lunlundi.com

オンエア・ソング 4月16日(日)

2023/4/16 UP!

オープニング・テーマ曲「KEEPERS OF THE FLAME / CRAIG CHAQUICO」

M1. MY BEAUTIFUL CREATURE / CURLY GIRAFFE
M2. TURTLE BLUES / BIG BROTHER & THE HOLDING COMPANY featuring JANIS JOPLIN
M3. WHY / AVRIL LAVIGNE
M4. JIVE TALKIN’ / BEE GEES
M5. THERE’S NOTHING LIKE THIS / OMAR
M6. ハルノオト / MIWA
M7. SMELLS LIKE ME / CHARLIE PUTH
M8. JUST WANT YOU TO KNOW / BACKSTREET BOYS

エンディング・テーマ曲「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」

白石康次郎、世界一過酷なレース「ヴァンデ・グローブ」に再挑戦!

2023/4/9 UP!

 今週のベイエフエム / ザ・フリントストーンのゲストは、海洋冒険家の「白石康次郎」さんです。

 世界一過酷なヨットレースと言われている「ヴァンデ・グローブ」は、第1回大会は1989年から1990年にかけて行なわれ、その後、4年に一回開催されています。スタートとゴールはフランスのレ・サーブル・ドロンヌという海辺の町。コースは南半球を一周、およそ4万8千キロ! 速いヨットで80日間ほどで走破!

 世界一過酷と言われる由縁は、単独・無寄港・無補給! つまり、たったひとりで、どこの港にも寄らず、補給も受けないという条件のもとで実施されるからなんです。

 そんなヨットレースの前回大会に参戦し、見事、アジア人として初めて完走したのが、海洋冒険家の白石康次郎さん。白石さんは、これまでにヨットによる世界一周をなんと4回も成し遂げている、日本が世界に誇るトップセーラーなんです。

 そんな白石さんが来年、再び「DMG MORIグローバル・ワン」のスキッパーとして「ヴァンデ・グローブ」に挑戦します。ということで、きょうは「白石」さんをお迎えし、再挑戦する熱い思いに迫ります。

☆写真協力:DMG MORI SAILING TEAM

(c)DMG MORI SAILING TEAM

水平線の向こうに

●今週のゲストは海洋冒険家、白石康次郎さんです。初めまして、小尾渚沙と申します。3年ほど前からこの番組「ザ・フリントストーン」を担当しております。よろしくお願いいたします。
 最初から私事で恐縮なんですけれども、白石さんはTUBEの前田亘輝さんとも親しいんですよね?

「そうなんですよ。兄貴と呼ばせていただいて、何曲かヨットの歌を作っていただいているんですよ」

●実は私もゆかりがあって、私が生まれた当時、父がレコード会社に勤めていて、担当していたのがTUBEだったんですね。

「あ、そうなんですか!?」

●そうなんです! で、女の子が生まれたら「渚沙」にしようって、前田さんが名付けてくださったんです。

「そうなの! ソニー(ミュージック)の!?」

●そうです、そうです!

「そうでしたか! それで渚沙なんですね。名付け親なんですね(笑)。それは素晴らしいね!」

●男の子だったら、忠犬ハチ公の「忠」に武士の「武」で、「忠武(ちゅうぶ)」だったんです(笑)。

「へぇ〜、女の子でよかったんじゃないんでしょうかね〜(苦笑)」

●(女の子で)よかったです(苦笑)

「今度、前田さんに会った時にちょっと言おうかな」

●ぜひぜひ! 白石さんにこの番組に初めてご出演いただいたのが、1994年の10月だとスタッフから聞いているんですけれども、もう30年近くこの番組にお付き合いいただいているっていうことですよね。

「いや〜、こちらこそ! 最初に世界一周したあとですね。つっぱっている頃だったので、本当にお声がけいただいて、ザ・フリントストーンさんとは、なんていうかな、成功も失敗も共に歩んできましたね」

●嬉しいです。94年に世界一周の最年少記録を樹立されたんですよね。

「そう、最初の世界一周でしたね」

●この世界一周は、レースというわけではないんですよね?

「そうです。僕、世界一周したいっていうのは、子供の頃からの夢で、やるんだったらひとりで、つっぱっている頃なんでね(笑)。世界一周してやろうということで、やったのが最初でしたね。で、2回失敗してね。もう、コテンパンにやられて、3回目でやっと成功してね」

●何度も聞かれていると思うんですけど、そもそもどうしてひとりで、ヨットで世界一周しようって思われたんですか?

「これは好奇心です。好奇心です、はっきり言って。僕、子供の頃、鎌倉で育ったんですよ。海岸に立った時に、みんな海を見て何を思うんだろうなって・・・。

 僕は水平線の彼方に思いを馳せて、当時、外国旅行なんかまだまだできない時代で、とにかく好奇心だね! この水平線の向こうには、何があるんだろうっていうのが動機で、飛行機とかいろんな方法あるんだろうけど、僕は船で世界一周したい! というのが夢だったんです」

白石康次郎さん

船が飛ぶ!?

●今年の1月には、来年の「ヴァンデ・グローブ」出場と、その先のチームの目標について発表されたということで、来年も「ヴァンデ・グローブ」に「DMG MORIグローバル・ワン」のスキッパーとして出場されるんですよね。どんなお気持ちですか?

「今回5回目のチャレンジで、チームを立ち上げて2回目になるんですけれども、前回の2020年はセイルを破ってしまって、うまいこと走れなかったので、今回はもうちょっとうまく走りたいかな。船ともコミュニケーションが取れてきたので、もう少し前回よりうまく走れるんではないかと思っていますね」

●前回2020年は、白石さんにとっては初めての新艇で、しかもオーダーメイドだったんですよね?

「そうです、そうです。フォイル艇で、今は船が飛ぶんですよ、半分」

●船が飛ぶ!?

「水中翼船みたいに、風の力で」

●羽があるってことですか?

「そうなんですよ、羽があるんですよ。今の船は特殊で、本当にレース艇ですね。それに初めて乗りました。僕にとっては初めての新艇だったのね。それで出場して完走して、次はそれを改造して、さらにもうちょっと上の順位で回れればなと思っていますね。
 さらに2028年はまた新しい船を作ると・・・僕らのチームは長期計画なので、それに向かって一歩一歩前進していきたいと思っていますね」

●すごいですね〜、夢がありますよね。羽が生えている船は具体的にどれぐらいの大きさなんですか? 

「船の長さは18メートル60フィート、大きいです。マストの高さが28メートルだから(建物でいうと)7階建てぐらい。一般にみなさんが思うヨットよりも大きいですね。そのヨットをひとりで、世界一周すると非常にスピードも出ます」

●もうすでに、共に荒波を乗り越えてきたわけですよね。

「そうです、そうです」

●もちろん愛着もすごくありますよね?

「そうですね! いい船ですよ「グローバル・ワン」は」

(c)DMG MORI SAILING TEAM

自然に敬意を

 白石さんが所属する「DMG MORIセーリング・チーム」はスキッパーが女性を含めて5人、ほかにエンジニアなどのスタッフが10数名、総勢20人ほどの国際的なチームだそうです。

 ベースはフランスのロリアンという港町にあり、そのロリアンには、世界中のトップチームが集結しているそうです。白石さんがおっしゃるには、フランスはヨットが盛んでフランスの国技といってもいいそうですよ。

●ヨットや海から学ぶことも多いんじゃないですか?

「多いです。今SDGsで、持続可能なっていうことをやっていますよね。あれ何かって言ったら、やっぱり人間は自然との関わりなくして生きられないんだよね。簡単にいうと海、山、川ってあるでしょ。これは人間が創り出したものじゃないでしょ、海も山も川もね。だからそこにやっぱり敬意を持っていないと、人間はどんどん苦しくなってくるんだよね。

 それがちょうど今、変革期で、僕なんかの時代は物がなくて、作ろう作ろうという時代だったんだけど、これからはもっと地球とコミュニケーションを取って、我々は地球の外では生きられないので、もう少し地球と共にという考え方がやっと芽生えてきたんじゃないでしょうかね。江戸時代は、そういうのはあったんですよ」

●江戸時代!?

「そうそう、そのものがSDGsだったから、持続可能なものだったんだけど、そうだな〜、産業革命があって石油が掘り出されて、それからちょっと変わってきたかな。今振り返ってみると、ゴミは多いよねとか、僕なんかの時代そうだったのね、公害時代だから・・・。

 でも今やっぱり綺麗のほうがいいよね、多少不便でも。おいしい空気の方がいいよねとか、綺麗な海の方がいいよね、ということで、多分どうでしょうかね・・・みなさんの時代の方が意識は高いんじゃないかな。みなさん今若い人たちは、ファッションもすごくシンプルでしょ」

●そうですね。

「そうそう、ミニマリストみたいに。何も物のない時代で育った人は、物があって幸せになんだよ。で、みなさんみたいに物がある時代に育った人は、別に物があっても驚かないんだよね」

●当たり前だったわけですよね。

「それより大人しく綺麗に生きようっていう、ちょうど今、時代の変わり目、風が変わってきたね。いいことだと思いますよ」

世界一周は日常!?

●「ヴァンデ・グローブ」は、ひとりでどこにも寄らずに長時間レースをしているわけじゃないですか。その間に寂しいなとか、感じたことはないですか?

「僕を見て寂しいと思いますか?」

●まったく思わないです(笑)

「思わないですよね! このまんまですね!」

●でもずっとおひとりなわけじゃないですか、夜も。

「ひとりは面白いよ! あの満天な星を独り占めです、最高だねぇ〜。だから海にたったひとり、地球という最大の星で、地球の最小単位のひとりでいるわけよ。これが素晴らしいわけです」

●ほんとに独り占めですね。

「独り占めでしょ! でね、連絡はなかなかできないので、今、都会でいちばん難しいことができるんだよ。自分と会話、自分との向き合い方が長いね」

●どんなこと考えるんですか?

「何も考えてないです(笑)。早く帰りたいな、ぐらいしか考えたことないんだけど・・・そうそうだから、考えない時間を作るっていうのは、いいね」

●贅沢かもしれませんね。

「今はもう(みなさん)考えすぎ!」

●考えすぎていますね、みんな確かに。

「情報過多、外からの情報が多いんだよね、今の人はひとりでいると。だからみなさんは情報処理が得意なんだよね。携帯電話もなんでもそうでしょ。僕の場合はうちから外へ出す情報発信が多いんですよ。そこがヨットでひとりの魅力かな。寂しいことは何にもないです」

●そうなんですね。でも、聞くところによると、随分昔、レース中に海の上から奥様に何度か電話されたそうですね。

「いやいやいや(電話が)かかってくるのよ!」

●あれぇ〜(笑)

「去年は1回だけかかってきました。僕からかけることほとんどないんだよ。1回なんかね、電話かかってきたわけ。何? って聞いたら”銀行のパスワード教えて”。それから前回の大会は”あんた車検どうすんの?”っていうのが1回かかってきたね。

 その前の大会は”引っ越ししたから”って(世界一周の間に)引っ越しされました! そういう電話が大体、世界一周で1回かかってくるんですよ。来年はなんだろうね(笑)」

●面白い〜(笑)。来年「ヴァンデ・グローブ」に挑戦することを知って、奥様はなんとおっしゃっていたんですか?

「え、何も・・・うちら家族、娘もいるんだけど、娘が生まれてからもう3回世界一周しているかな。だから世界一周が日常なんですね」

●わぁ〜かっこいいですね。すごいことですよね。

「お父さんは世界一周して帰ってくる人なので・・・」

●ずっと家にいるのは、もう考えられないっていうことなんですかね。

「はい、だから世界一周して帰ってきても(娘は)携帯電話を見ながら”おかえり!”、それだけですね、以上ですね」

(編集部注:白石さんのご家庭では、ヨットレースの話は出ないそうですよ。きっとそれは奥様の心遣いだと思いますが、白石さんがヨットレースに夢中になれるのは、やはりご家族の存在が大きいのではないでしょうか。今後、できるなら、奥様やお嬢さんにもお話をうかがってみたいですね)

世界一周は「確かめること」

※白石さんは、世界一周を果たしたあとに、何を学びましたか?と、よく聞かれるそうです。そんなとき、白石さんはこう答えるそうです。

「確かめたんですと、これでいいんだと。世界一周は確かめることなんです、学ぶことではないんですね。だから人生はよく学びだっていう人がいるんだけど、僕はちょっと違った考え方で、学びは知らないことを知ることじゃない? 僕は自分は何者であるか、確かめるのが人生ですよ! って言っているんですよ。

 (それぞれ)すべてを持っていて、すべてがあるんだよね。それを確かめることで、学ぶことではないんですよ。自分以外にはなれないってことを覚えといて、自分らしくないと苦しいんです」

●人と比べてしまったりとか・・・。

「そう、そうすると孤独を感じるんです。だから海の上でも(僕が)孤独を感じないのは合っているんだよね。合っているんですよ、それでいいんですよ」

●やっぱり夢の力っていうのも大きいですよね?

「大きい大きい。だから苦しいことをやっているわけではないんです。苦しいことをやった先に何があるかっていうと、もっと苦しむんだよ。みんな勘違いしちゃダメよ。苦しさの先に楽があるんじゃないんだよ。楽しさの先に楽があるんだよ。

 だから間違って苦しんでいる人はすごく多くて、苦しいでしょ。何を言っているかって、それ違いますよってサインなんだよ、苦しいってことは。違っているのに、さらに頑張って苦しくなっちゃうんだよね」

●白石さんは厳しいレース中も、心身ともに楽しいってことですか? 

「そうそう、要するに(ひとりで世界一周は)大変ですよ。たったひとりで眠る時間もないし寒いしね。でもやりがいがあるんだよね。で(自分に)合っているから乗り越えられるんで、これは人に頼まれたわけではないんですよ」

●やりたいと思っているからってことですよね。

「人に頼まれたら、まず乗り越えられないです、苦しくて。たったひとりで海が楽しいと思う人と、孤独って思う人がいるんだよね。これ解釈なの。たったひとりでも人によって違ってくるんだよ。ここがポイントなんだよね。あんまり無理しないで自分らしくあるってことかな」

●26歳で初めて世界一周を果たした白石さんは、今でもヨットや海に対する思いはまったく変わらないですか?

「変わらないですね。まだ幼稚園を卒園してないですよ。何も変わらないですね。おもちゃの大きさだけです、変わったのは。おもちゃがどんどん大きくなっただけで、それだけですね」

●では、最後に来年も世界一過酷なヨットレースと言われる「ヴァンデ・グローブ」に出場する白石さんにとって、最高のレースとはどんなレースでしょうか?

「前回は、結構トラブルが多かったので、なんていうかな・・・気持ちよく走りたいね。気持ちよく走るのが最高のレースじゃないかな。みんな楽しく、思いっきり「ヴァンデ・グローブ」を楽しみたいなと思いますね。次は何が待っているんだろうね。

 僕がトラブれば、トラブルほど、まわりが喜ぶんだ、またこれが! 喜ばせたくないね! つまんないって言わせたいの! 僕の夢はまわりに”白石さん、つまんなくなりましたね!”って言わせたいね(笑)」

●またお話を聞かせてください。期待しています!

(編集部注:今後、白石さんは予選会のようなレースに出場しながら、ヨットを調整、来年11月10日スタート予定の「ヴァンデ・グローブ」に備えることになっています。今後の動向に目が離せません)


INFORMATION

 白石さんが所属する「DMG MORIセーリング・チーム」ではセーリング・アカデミーを開設、外洋セーリング界で活躍できる人材発掘と育成を目的に若手の登竜門といわれている大西洋横断レース「ミニトランザット2027」への出場・完走を目指す研修生を募集しています。

 募集人員は4名、応募の締め切りは4月30日。年齢、性別は問わないとのことですので、ヨットレースにチャレンジしたいというかた、ぜひご応募ください。

◎「DMG MORIセーリング・チーム」HP:
https://en.dmgmori.com/company/dmg-mori-sailing-team-jp

 白石さんの最新情報含め、詳しくはオフィシャルサイトをご覧ください。

◎白石康次郎オフィシャルサイト:
https://kojiro.jp

オンエア・ソング 4月9日(日)

2023/4/9 UP!

オープニング・テーマ曲「KEEPERS OF THE FLAME / CRAIG CHAQUICO」

M1. BLOW / 山下達郎
M2. GOD’S BREATH / TUBE
M3. IF YOU WERE A SAILBOAT / KATIE MELUA
M4. WAITING ON THE WORLD TO CHANGE FEATURING BEN HARPER / JOHN MAYER
M5. SIMPLE DAYS / BABYFACE
M6. SAILING / CHRISTOPHER CROSS
M7. I WANNA BE THE ONLY ONE / ETERNAL featuring BEBE WINANS
M8. DON’T WORRY BE HAPPY / BOBBY McFERRIN

エンディング・テーマ曲「THE WHALE / ELECTRIC LIGHT ORCHESTRA」

次の世代に! 〜「地球元気村」35年目の決意

2023/4/2 UP!

 今週のベイエフエム / ザ・フリントストーンのゲストは、冒険ライダー、そしてNPO法人「地球元気村」の大村長「風間深志」さんです。

 風間さんは1950年生まれ、山梨市出身。1982年に日本人として初めて「パリ・ダカールラリー」に参戦、さらに、バイクによる史上初の北極点と南極点に到達など、前人未到の大冒険に挑戦され、輝かしい記録を残されています。

 そんな風間さんが1988年に仲間と設立したのが「地球元気村」で「人と自然が調和している社会」の実現を目指して作られたプロジェクトです。

 きょうは、人も地球も元気になる活動の最新情報などうかがいます。

風間深志さん

番組タイトルに込めた願い

 風間さんにお話をうかがう前に、新年度ということで、改めて番組タイトルについてご説明しておきましょうね。

 「フリントストーン」は「火打石」という意味がありますが、実は1960年代に日本のテレビでも放映されたアメリカのアニメーション「原始家族フリントストーン」にもあやかっています。原始時代は人間が自然を壊さず、その恵みをいただきながら、ともに生きていた時代、ということで、今も、そしてこれからも、そうあって欲しい、という願いが込められています。

 そんな番組「ザ・フリントストーン」のシンボルが風間深志さんなんです。
 それでは風間さんにお話をうかがっていきましょう。

地球元気村の思い

●今週のゲストはこの番組の記念すべき第1回目のゲスト、冒険ライダーそして地球元気村の大村長、風間深志さんです。よろしくお願いいたします。

「はい! よろしくお願いいたします。大村長っていつも言ってくれるんだ、毎年ね。何が大村長かなと思うんだけど、大村長の風間です!(笑)よろしくお願いいたします」

●こちらこそ、お願いいたします。この番組「ザ・フリントストーン 」がこの4月から32年目に入ったんですけれども、風間さんが仲間とともに作ったNPO法人「地球元気村」は今年で35年目になるんですよね?

「はい、もう35年、あっという間ですね」

●あっという間ですか?

「35年前と今は変わんないから面白いね。自然っていうものに対してのテーマ、みんなやっぱり自然が好きだね。
 昔は自然を好きになってくれっていうメッセージを、広く訴えていこうってことで始まったけど、今は空前のキャンプブームだよね。なんかもうアウトドアの洋服とか、そういったものを普通に街でも着るのが当たり前になったしさ。そういう意味ではすごく普及したけど、人は自然が常に好きだなっていう感じは、今も昔も変わんないなと思って見ています」

●風間さんには、毎年4月の第1週目にご出演いただいているんですけれども、30年を超える長いお付き合いということで、本当にありがとうございます。

「昔ね、4月1日に、むちゃくちゃホラ話をしたのよ(笑)っていうのが思い出。俺は太平洋でトビウオになるとか言っちゃってさ(笑)。トビウオになってどうするんですか? アメリカまでトビウオで行くのさ!(笑)みたいな、そんな話をよくしたよね(笑)。今は通用しないんだよ、そんな話。いいよ!(きょうも)嘘話でも」

●ダメです、ダメです(笑)

「ダメですか。きょうはちょっとリアリティを持っていくんですね」

●お願いします。改めて地球元気村のテーマを教えてください。

「そういう意味では、昔より今のほうが馴染んだかも知れないね。要するにもともと足もとにある自然と、もうちょっと仲良くしながら、会話をしながら、文明文化を進めていきましょうよっていうメッセージなのね。

 (「地球元気村」を設立した)当時1988年、思いっきり工業化とか、思いっきり生産力を高めていくっていう、国とか世界中はそっちの方向に必死になっていた時代で、時はバブルという時だったんだよね。

 そんな時にやっぱり足もとをもうちょっと見て、そして人間は自然に触れながら、子供を育てたりとか、やっぱり伝統文化っていうものをもうちょっとちゃんと継承しながら、人間らしくっていうと変だけど、何が人間らしくだよっていう感じになるけどね。やっぱり人間には自然は不可欠だし、自然との調和社会を目指していきましょうっていうわけで・・・。

 折に触れて自然との触れ合いで・・・アウトドアのことが最初はちょっと多くて、なんだか俺はアウトドアの伝道師みたいだなって・・・。
 別にアウトドアに限ったことはなくて、村祭りにしても郷土芸能にしても、そういった日本の古き良き文化を、みなさんに伝えながらいきたいなと。でも結果、みなさんが好きだったのは、自転車に乗ったり、川で釣りしたりとか、そういうのが好きだから、アウトドアをメニューにしながら、自然と触れ合うきっかけをここまで作ってきました」

(編集部注:「地球元気村」といっても特定の場所があるわけではなく、豊かな自然が残る市町村と連携するなどして、自然体験型のイベントを開催してきたそうです。風間さんは「地球元気村」をひとつの「理想郷」と表現されていました)

地球元気村ファーム「天空のはたけ」

●地球元気村のホームページや会報誌を拝見すると、ここ数年、風間さんは農業に視線を向けていらっしゃるのかなって感じるんですが、どうですか?

「あ、見てくれた? ありがとうございます。まあそうだな・・・地球元気村の真髄は結局(シンボルマークの)地球元気村の焚き火の炎みたいなのがあるでしょ。あれはとりあえず焚き火の炎なんだけど、実は命の炎なんだよと、命のときめきを表していまして、それは元気の証拠でもあるよね。

 人間が醸し出す、元気や喜びや幸せは、どっから来てるかって、やっぱり自然から来ていて、足もとの土をいじって、そこに作物を育てて、それを食して、人間は命から命をつないでいくっていう、その循環がうまく、滞りなくスムーズにいくことが健康のひとつの循環ね。

 みなさん(お店で)買ってくれば(手に入る)ホウレン草やネギを自分で作って、そしてそれは土から生まれて、土の元気がネギの葉っぱに伝わって、その葉っぱを食べることによって、僕らに元気が伝わってくるっていう循環型ね。そういったことを意識してもらうために農業をやっているんだけどね。

 もうちょっと言えば、そこで見てもらいたいのは、命なんですよね。命は、スプーン一杯の土の中にも70何億の微生物がいて、生命なんだよね。その生命そのものが、強い生命力を持っていることが、我々の元気であるっていうことを考えようよということだよね。分かり切っているけど、なかなかこれは忘れちゃうんだよね」

●そうですね。山梨市に地球元気村ファーム「天空のはたけ」というものがありますよね? それはどんな畑なんですか?

「それはね、天空のはたけなんですよ!(笑)」

●あははは〜(笑)。広さはどれくらいあるんですか?

「えっとね、どんぐらいあるかな・・・3000坪ぐらいあるかな。畑が46区画あって、標高が700メートルぐらいの、ちょっと高いところにあるのね。そこから見下ろすと時々、甲府盆地がたなびく雲の下に見えたりとか、正面には富士山がどんと五合目以降、顔を出して、おーい、こんにちは! みたいな感じで挨拶ができるわけ。だからそこを『天空のはたけ』って名付けたんですよ。

 みなさんすごく喜んでくれて、そこが嫌だっていう人は誰もいない、大人も子供を喜んで、その大空間の中で、心も体も羽を広げるっていう気分なんだよね」

(編集部注:お話に出てきた「地球元気村」のトレードマークは焚き火の炎で、ロゴも含めて制作されたのは、段ボール・アートで知られるアーティスト、現在は東京芸術大学の学長でいらっしゃる「日比野克彦」さんなんです。どんなマークとロゴなのか、ぜひ「地球元気村」のホームページを見ていただければと思います)

美味しいは農業から

風間深志さん

※山梨市にある地球元気村ファーム「天空のはたけ」では、ジャガイモやサツマイモなどを育てているそうです。去年は、オリーブの木も植えたそうですよ。ほかにも村民のみなさんと味噌作りを行なったり、秋には収穫祭を開催し、大地の恵みをわかちあっているということですが・・・天空のはたけで作物を育てたり、収穫したりする作業からどんなことを感じますか?

「畑に来るってことは、土をいじるってことは、命とちょっと触れ合うってことになるんだけど・・・そうだね〜“美味しい”を感じるね! いつも畑に行くとね、昼飯が美味しいんだよね。それに入れ込む大根にしても、人参にしても作るからね。だから特に美味しい。なんだろ・・・農業から始まんのかな、美味しいは! 本当に汗をかいて、美味しくて、作業をして、語りをして、大人も子供も跳ね回ると、この世の楽園ですね!」

Jomonさんがやってきた!

※「地球元気村」では、縄文大工「雨宮国広(あめみや・くにひろ)」さんのプロジェクトを応援されています。以前、この番組にも出てくださった雨宮さんは、縄文時代の人たちがそうであったように、石斧(いしおの)だけで木を倒し、加工する特別な大工さんなんです。

 そんな雨宮さんが進めているのが「Jomonさんがやってきた!」というプロジェクトなんですが、どんなプロジェクトなのか教えてください。

「あのね、もう元気村と同じね。縄文時代は1万数千年続いたんだよね。それだけ長く続いたのは、平和で安定した時代だったんだろうと。その人たちのライフスタイルが何かっていうと、自然と密接につながって、自然の摂理とか原理原則みたいなところから、はみ出していないライフスタイルをやってきたから、長く続いたわけ、無理がないからね。

 人間は物を作るから、そういう時に手に持ったものは、鉄のアックスじゃなくて石の刃に枝をつけて、それで木を倒したりね。言ってみれば、石斧(いしおの)の文化だね。それを通じて人間本来の、縄文時代にやっていた人間の生き方、それから生き方による考え方、方向性をもう1回考えてみましょうよっていうメッセージなんだよね。

 雨宮さんが何をやっているかっていうと・・・例えば、鉄斧(てつおの)は石斧よりか9倍とか10倍の威力を持ったわけだ。つまり作業が早くはかどるわけ。その分、手返しっていうか、早い分、人間はそれに追いつくために無理をするんだよね。

 人間には人間のサイクルがあるよね。つまり人間にはひとつの一定した心拍があり、生きてくための呼吸は1分間に何回しているとか・・・それを早い機械を使うと、例えばチェーンソーを使うと(石斧の)200倍とか伐っちゃうわけ。それに合わせようとするから、せせこましくなるわけだね。

 作業効率とか、きょう中にこれを作ろうってなってくると、本来の人間の動きから飛び出したことになって、それでいいのかってことをやっぱり雨宮さんはすごく感じているんですよ。

 彼は今、日本縦断をやっているんですね。丸木舟を、北海道から沖縄まで、毎週どっかの都道府県に持って行って、子供たちと一緒に(石斧で)コンコンやって深く掘り下げているんですよ。僕も今まで3回ぐらい行ったけどね。コンコンやっていくと、なんかいいんですよね」

全国ネットワーク「テラなび」

※「地球元気村」の会報誌に全国ネットワーク「テラなび」の記事が載っていました。この「テラなび」はどんなネットワークなんですか?

「テラは地球、なびはナビゲーション、地球をナビゲートしていこうっていう、そのためにはどういう考え方で、どういう見地が必要なのかを、みんなで考えようっていうひとつの委員会なんですよ。

 それを今まで地球元気村をやった全国の市町村の元首長さんとか、自然学校を専門にやっている学校の校長先生とか、あるいは大学のそういうことを専門に研究している人とか、そういう人たちに集まってもらって委員会を作ったんですよ。そこからもう1回出直そうかっていうための、準備のためのシンクタンクも去年作りまして、真剣にやっていこうと思っています。

 ずっと考えているんですよ、実はここ10年ぐらい、次の一手はなんだろうと・・・以前キャンプはむちゃくちゃ流行ったし、今も流行っているからね。今度、次の一手はなんだろうなって考えていますね。

 しかし、SDGsって言葉がむちゃくちゃ流行っているよね。それでなんか答えが出ましたかってこと・・・。それはひとつの一環で、取り組みのひとつですっていうことであって・・・いずれにしても物作りだったり、会社のひとつの事業やひとつの指針だったりするよね。その言葉を使うことによって、みんなそれで気が済んでいる部分もあるけど、実際に生活を少し変えていくってことは、やっぱり容易なことじゃないよね。

 そこも含めて、変えていけるようなインパクトを与えられたらいいなっていうふうに、地球元気村はもう30何年考えているからさ。パイオニアとして見本を見せるような活動とか、メッセージが発信できればいいなって思っています」

●最後に、今後、風間さんとしては、どんなことに挑戦していきたいと考えていらっしゃいますか?

「そうですね・・・僕もいい歳になったんですけど、歳を忘れながら、地球元気村を本当にブレイクさせていきたいなと思っています。 次の世代につなげていくような、何か伝えて手渡してくような、何かを手にしたいなと思っています。

 一方、僕個人とすれば、何年も前から言っていますけど、ダカール・ラリー、これに出るために、今、国際ライセンスを取っていますね。去年は国内Bを取ったんだけど、今年は国際ライセンスを、4輪ですよ、今取っています。

 2026年あたりに行ってみようかなと思っていますけどね。そうしたら何歳だっていうと、やばいんですけどね(笑)。そんなことを忘れて、いろんなことをやるのがいいんですよね。歳を考えているうちは、まだダメだね」

●また、来年お話をうかがえるのを楽しみにしています。

「まあ、生きていたら(笑)お会いしたいと思います」

●ありがとうございました!

「はい、どうも、ありがとうございました!」

風間深志さん

INFORMATION

「地球元気村」

 お話に出てきた山梨市の「天空のはたけ」では5月中旬くらいにサツマイモの植え付けや、梅の畑で小梅の収穫を行なう予定です。また、「地球元気村」では、山梨県山中湖村の村営山中湖キャンプ場を運営しています。時々鹿が出てくるような森の中のキャンプ場だそうですよ。どなたでもご利用になれます。

 そして「地球元気村」では随時村民を募集中です。プレミアム村民は会費が年間10,000円、村民になると年4回、会報誌「地球元気村」が届くほか、イベントの参加費が割引になるなどの特典がありますよ。

 詳しくは「地球元気村」のオフィシャルサイトをご覧ください。
https://chikyugenkimura.jp

 縄文大工の「雨宮国広」さんのプロジェクト「Jomonさんがやってきた!」もぜひ応援してくださいね。
https://jomonsan.com

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