2024/12/15 UP!
今週のベイエフエム / ザ・フリントストーンのゲストは、タレントの「松本明子」さんです。
松本さんは、香川県高松市出身。1982年にテレビ番組「スター誕生!」チャンピオン大会に合格し、それを機に歌手デビュー。その後はバラエティ番組などで人気者となり、バラドルの元祖としても知られていますよね。
そんな松本さんの趣味が山登り。現在アウトドア雑誌に連載を持つ、そんな一面も注目されています。
松本さんが山登りを始めたのは、ある舞台に出演されたときに膝を痛めてしまい、それから運動をしなくなり、どうしたものかと悩んでいたそうです。そんなとき、ママ友や同級生から、運動しないのは健康にもよくないので節約家の松本さんにぴったりの、お金をかけない遊びとして、ハイキングや山登りを勧められたことがきっかけだったそうです。松本さんのYouTubeチャンネルを拝見すると、冬山に行くほど、のめり込んでいらっしゃいます。
きょうはそんな松本さんに趣味の山登り、それがきっかけで始めた軽自動車のキャンピングカー・レンタカー事業のほか、芸能界でも節約家として知られる松本さんに台所の大掃除に大活躍する「あるもの」の活用法についてもうかがいます。
☆写真協力:ワタナベエンターテインメント、オフィスアムズ

心に決めた瞬間!?
※初めての山登りは、どこに行かれたんですか?
「初めて登ったのは2019年の11月ぐらいだったと思います。いちばん最初は神奈川県にある大山(おおやま)っていう山を選びました。電車に乗って登山口までバスに乗り継いで行って登ったんですね。ケーブルカーはあるんですが、早朝から登ったので、まだケーブルカーも動いていない時間、5時半とか6時ぐらいから登ったと思います」
●標高1200メートルを超える山ですよね?
「結構高かったです。お仕事で新幹線に乗るときに、いつも車窓から大山が見えていて、大きくてすごく素晴らしい山だな〜と思って、いつか登れたらいいな〜なんて思っていたんです。いつも新幹線で見ていたので、大山を選んで登ったんですけど、結構石段もハードで・・・で、中腹に神社があるんですね。その神社の脇の道からまた鬼の石段がずーっと続いていて、そこから山道に入っていくんですね」
●膝は大丈夫だったんですか?
「膝をかばいながら、恐る恐る登ったんですけど、結構ハードでしたね。その時に偶然、知っていらっしゃるかたも多いと思うんですけど、百名山を走って登っているランナーのかたがいて・・・田中陽希さんって言ったかな・・・? そのかたがカメラマンのかたとふたりだけなんですけど、颯爽と走って登って動画を撮っていたんです。それをYouTubeとかにあげていらっしゃるかたで、何回も日本中の百名山を制覇しているかたなんですよ。
そのかたがカモシカのように、私の横を颯爽と駆け上がっていくっていう、そのすれ違いのシーンもあったんです。私はもう必死で登ったんですが、やっとの思いで山頂に出た時は、達成感とその絶景を見た感動とで、山登りっていいな、これを本当に趣味にして自分のペースでいいから、少しずつ登れたらいいなっていうのを心に決めた瞬間でしたね」
(編集部注:松本さんは仕事柄、先の予定が立てられないので、山に行くのはいつも急だそうです。翌日が休みだとわかると、天気予報とにらめっこしつつ、山のガイドブックを見ながら、どこの山に行こうか、体力や体調と相談しながら、初心者や女性でも登りやすい、おもに東京近郊、そして、ちょっと足を伸ばして甲府や山梨方面の低山を選ぶことが多いそうです。頂上から富士山が見えたら最高ですよね、とおっしゃっていました)

五感が磨かれた運命の山
※その後、登った山の中で、強く印象に残っている運命的な山があったそうですよ。
「これね、唐松岳(からまつだけ)という山なんですけれども、標高約2700メートル、もう自分の中では本格的な登山。早朝5時台から登ったんですけど、最初、小雨が降っていて、うわ〜これ、先が思いやられるな、せっかく来たのに雨なのかと思って、がっかりきていたんです。
まずはリフトに乗るんですね。ふたり掛けのスキー場にあるようなリフト、それにふたつ乗るんです。一回乗って、もう一回ふたり乗りのリフトに乗り換えていくんです。でもずーっとリフトに乗っている間、小雨なんですよ。寒くて、うわ〜これ、ちょっと天気選び、失敗しちゃったなと思って後悔していたんですけれども、標高2700メートルですから、どんどん登っていくうちに雲を突き抜けちゃうんですよ。
そうすると、右のほうの眼下には八方池っていう、とても素晴らしい池があって、白馬岳が鏡のように映るんですよ。そういうのを見下ろしながら、ずーっと登っていって、もう雲の上まで行きます! そうすると、標高が高くなると樹木が生えてこないんですよね、高すぎて・・・。草木があったのがだんだん見えなくなってきて、笹になっていくんですよ、植物が・・・。その笹を通り越すともう岩なんです。植物は生えない、高すぎて・・・。
で、カンカン照りで、暑くて暑くて、9月くらいに登ったんですけれども、真夏で、サンサンと太陽を浴びているのに雪渓が見えるんです。上のほうの山にはまだまだ雪が残っているんですよね。なんか不思議な光景でしたけれども・・・。
どんどん登って、山頂にやっとの思いで着いた時は、迫り来る周りのアルプスの景色、壮大な景色で濃い緑色の山がこちらに迫ってくるような感じがして、それはそれは感動的、達成感もあるし絶景の感動もあるし・・・。山に登って壮大な景色を見ていると、なんかきのうまで気にしていたこと、”私の悩みごとなんかちっぽけなんだな、ホコリみたいなもんだ、私の悩みなんて”っていうふうな、大らかな気持ちになれるというか・・・。
あと、時間に追われて暮らしている都会の生活の中で、忘れかけていた五感っていうんですかね、土に触れた触感とか、山の匂いとか、山の音とか、小鳥たちのさえずりとか、雲の流れを見ていて、視界がすごく透き通って晴れやかに見えたりとか、五感が磨かれるというか、そういうのも感じましたね。すごくよかったです〜」
「もったいない」から始まったレンタカー事業!?

※お話にあった、北アルプスの唐松岳は東京から直ではなく、前乗りして泊まってから向かったそうです。実は、この時の経験がレンタカー事業につながったそうですよ。
「やはり前の日に松本市に入ってビジネスホテルをとって、宿泊代もかかるし、松本市までの列車代もかかるんですよね。で、結局、登山口まで行くのに、バスもないので、前の日から駅前でレンタカーを借りて、結構お金がかさばっちゃって・・・」
●確かにそうですよね〜。
「お金のかからないレジャーということで選んだのに、長野県の標高が高い山に登ろうとすると、結構お小遣いがかかっちゃうなと思って・・・これはやっぱり私の信条ではもったいない! なんとか交通費と宿泊費を一緒くたにできるような、なんか面白いことはないかな〜と思ってずーっと考えていたんですね。
で、よし、これは車中泊ができる、女性でも運転しやすい、初心者でも私でも運転できる、小回りのきく、大きいキャンピングカーじゃなくって、小ぶりのかわいい軽自動車で車中泊ができるような車があったら、一石二鳥でいいな〜と思ってずーっと探していたんです。
そしたら出会いがありまして、よし、これは自分で乗ろう、いやいや自分で乗るだけではもったいないな、これは山ガールの女の子たちにも乗ってもらえたら、喜ばれるんじゃないかと思って、レンタカーを始めよう! っていう考えがどんどん転換されちゃって、それでひらめいてしまって、すぐ事務所の社長に直談判に行って、こういうことで私の夢なんです、事業を始めさせていただけないでしょうか、ということでお願いをしました。
で、ひとりキャンパーで有名な芸人のヒロシさんにも電話をして、”こういうふうに考えているんだけど、どう思う?”って聞いて、”いいじゃないですか〜!”って言われたんですね。で、やっぱり日本の山となると、山梨の甲府の駅前か、長野の松本の駅前でレンタカー店を出したほうがいいのかな〜って思って、考えを言ったんですね。そしたら、”ぜひとも、経費はかかるかもしれないけれども、絶対に都内でやってください”というふうにヒロシさんから背中を押されて・・・。
(自動車の)免許は持っているんだけれども、山登りに行きたいんだけれども、車を持てない、駐車場代を払うのがもったいないっていう大学生とか、若いカップル、若い夫婦のためにも、そういうレジャーを気軽に楽しんでいただけるように都内でやってください! って背中を押されて、よし、じゃあ近所でやろうっていう考えになっちゃったんですよね〜」
(編集部注:そんな経緯で始めた軽キャンピングカーのレンタカー事業、レンタカー店「オフィスアムズ」のオープンは2021年3月。開業するまでは、運輸局などの許認可を取得したり、レンタカー事業を行なっている会社に、フランチャイズ化のお願いに行ったりと、準備におよそ半年かかったそうです。

「オフィスアムズ」が保有している軽キャンピングカーは、いずれも専門の会社がカスタマイズした、オシャレで可愛い軽キャンばかり。アメリカンスクールバスをイメージした、イエローやミントグリーンにペイントされた軽キャンのほか、荷台に幌(ほろ)タイプのテントがある軽トラなど、どれも魅力的です。ぜひオフィシャルサイトでチェックしてみてください。
☆オフィスアムズ:https://officeams.com
車種によっては女性のために、女優ミラーライト付きのドレッサーやミニテーブルを装備しているそうですよ。また、レンタル・グッズも充実していて、車中泊用のセットのほか、テントや寝袋、ランタン、焚き火セット、さらには照明や充電用のバッテリーなども完備しています。
運営は松本さんと、もうひとり、長年専属ドライヴァーを務めている方と一緒にやっていて、松本さんも芸能界のお仕事がないときはお店にいて、車の掃除・点検、電話の応対などを行なっているそうです)

※開業して3年半が経ち、お客様の傾向も変わってきているそうですよ。
「今年はお陰様で、インバウンド効果で外国人のお客様が結構多く利用されています。英語のホームページもありますので、それを見て海外からネット予約をしてくださるんですよ。松本明子なんて全く知らないかたが、外国人のかたがいらしてくれています。
日本人のかたと外国人のお客さんと全然違うのは、日本人のかたって働き者なんですよ。やっぱり仕事が第一優先で、仕事の合間にレジャーを楽しむっていうことで、1泊とか2泊とかされるかたが主流なんですけれども、外国人のお客様はドカーンと2週間バカンスとか、長く日本でレジャーを楽しむんだっていうことで、1ヶ月間、車を借りま~す! みたいなお客様がいます。“布団を貸してください!”って、車中泊しながら日本全国、京都に行ったり富士山を見たり、九州に行ったりとか北海道に行ったりとかっていうお客様が増えて、ありがたいな~と思っていますね」
もったいない精神〜油汚れにティーパック!?
●ではここからは、松本さんが去年出された本『この道40年 あるもので工夫する 松本流ケチ道生活』から、年末の大掃除に向けてヒントになるお話をうかがっていきたいと思います。
「ありがとうございます」

●松本さんは芸能界で倹約家としても知られていますけれども・・・。
「そうなんです(笑)。私が香川県の出身で、雨が降らない県なんですよ。県民性というか教育というか、とにかく小さい頃から家族とか学校の先生に“節水して! お水を使うのはもったいないから!”っていうことで、水とかペーパーとかは絶対捨てちゃいけない、大切に使うんだっていうのをずーっと親から言われ続けて、学校の先生からも言われ続けて・・・香川県のみなさん、みんな節約家というか倹約家というか、そういうもったいない精神の塊ですね」
●小さい頃から根本にもったいない精神があったんですね~。
「はい! そうなんです」
●この本を読ませていただいて、節約のために仕方なくっていうよりは楽しみながら、いろいろ工夫されているんだなっていうのがすごく伝わってきました。
「ありがとうございます、楽しんでやっています!」
●アイデアを出すのも、すごく楽しまれているんだなと感じたんですけれども、実際にお掃除のヒントになるお話をうかがっていきたいと思います。
まずは出がらしのティーパックが油汚れの救世主、なんですね?
「そうなんですよ!」
●使い終わったティーパックを取っておくんですね?
「そうなんです。使い終わったティーパックを捨てずに取っておくんです。いつも流し台のところにもたくさんストックがあるんですね。私は割とコーヒー派なんですけど、主人とか息子は紅茶党なんですね。なので、毎朝ミルクティーを飲むんですけれども、その出がらしのティーパックを捨てずに取っておく。そうすると炒め物をしたフライパンの油汚れとか食器とか、いきなり洗剤をつけたスポンジで洗うと、スポンジがヌルヌル、ヌメヌメになっちゃって長く使えないんですよね。
もうそれが嫌で嫌で、許せなくて、なんかいいアイデアはないかと思って、新品のティッシュペーパーで油汚れを取るためにぬぐうのも、もったいないと言えばもったいなくて、なんとか捨てるものでできないかなと思って考えていたら、そうだ! 出がらしのティーパック、これでひと拭きしたらどうだろう! と思ってやったのがもう20年前ぐらいなんですけど、消えるんですよ、油が!」
●へ~~っ!
「もうね、9割がた取れます、フライパンの油汚れや食器の油汚れが・・・。なので、スポンジに洗剤をつけて洗う前に(ティーパックで)一拭いしていただけると・・・。これ、紅茶の葉の成分も油汚れを分解するっていう科学的な、理にかなった展開がちゃんと証明されていますので・・・」
●いや~捨てていました(苦笑)
「ぜひとも参考に! もう騙されたと思ってやってみてください」
●すぐに試したいと思います!
セーターをたわしに!? 日焼け止めクリームが大活躍!?
※松本さんの本には、ほかにも「着古したセーターをほどいてアクリルたわしに」というアイデアが載っていました。これは何か、コツのようなものはありますか?
「これはね、高級な毛100パーセントの(お値段が)高いセーターじゃないほうがいいです。できればアクリルが何パーセントか入っている毛糸、もう着なくなった手編みのセーターなんかを全部ほどいて、カギ編みでいいです。もう適当な編み方でいいです。
それで油汚れを拭い取ると、アクリルっていう性質が油を吸収するんですって、この繊維の中に・・・。これでもうほとんど洗剤はいらないです。洗剤もいらないし、地球の環境にも優しいし、これもぜひとも、おすすめですね。アクリルたわしも適当なカギ編みをして(台所に置いて)ありますね」
●なんかカラフルですごく可愛いたわしですよね~。
「そうです、そうです! 見た目にも華やかで」
●あと、余った日焼け止めクリームは掃除アイテムにということで・・・。
「そうなんですよ!」
●日焼け止めクリームって余りますよね。
「ひと夏で使い切らないんですよね。お子さんがテーブルとか床とかにちょっと書いてしまったマジックの汚れ、それを使いきれなかった日焼け止めクリームを塗ってティッシュで拭くと、綺麗に」
●取れるんだ・・・。
「油性のマジックが取れちゃうんですよね~! あとね、ハサミの・・・ネバネバ、粘着がちょっと引っ付いちゃって、ノリのところをハサミでカットしたところに、ネバネバが付いちゃった刃の部分、あれを使い切らなかった日焼け止めクリームを塗ってティッシュで拭くと、あら不思議! 綺麗に取れます!」
●へえ~! すごいです、ほんとに!
「これ、いいですよね~。だから捨てずに、何かに利用してみていただきたいと思います」
(編集部注:ほかにも、歯ブラシだけじゃなく、歯間ブラシを隙間の掃除に再利用しているそうです。ぜひご参考に)
元気の源はレジャーから
●お金を節約する山登りから生まれた軽自動車のキャンピングカー・レンタル事業、実際、松本さんも軽キャンピングカーを使って、山登りに出かけていらっしゃるんですよね?
「はい! そうです」
●やはりキャンピングカー・ライフは楽しいですか?
「そうですね。自由ですし、キャンプの達人ではない私でも、自然に触れるというだけで、自分の心の栄養になりますし、明日また元気になれる、心に栄養をもらえるのがやっぱりアウトドアであり、山登りかなというふうに思いますね」
●どんなところに喜び感じますか?
「ほんとに適当にお弁当を持っていくんですよね、お昼ご飯とかも・・・やっぱり景色を見ながらお弁当を食べると、本当に笑顔になれるというか、体も栄養! 心も栄養! 食べて美味しい! お金もかからない! っていうことで楽しくなりますね(笑)。毎日が元気になります。私の元気の源はそういうレジャーから来ているのかもしれないですね」
●松本さんのレンタカー店「オフィスアムズ」で軽キャンを借りたいなと思ったら、どのようにしたらよろしいでしょう?
「ぜひとも、ホームページでネット予約ができます。すぐ予約もできますので、なんでも相談事があれば、言っていただきたいと思います。それに全面協力しますので・・・あと、記念写真をいつもお客様のスマホで撮っています」
●松本さんと!?
「大学生とか10代、20代は、“店員さんとこんなサービスがあるんですか(笑)”ってよく言われるんですけど、40代、50代のお客様には喜んでいただけます!」
●そうですよ~、松本さんにお会いできるなんて~。
「いえいえ~、元気にお店でスタンバっていますので、ぜひともおしゃべりをしに来てください!」
●ありがとうございます!
INFORMATION
松本さんが運営する軽キャンピングカーのレンタカー店「オフィスアムズ」の軽キャンをぜひご利用ください。オシャレで可愛い軽キャンがそろっていますよ。また、装備やレンタル・グッズも充実しています。お話にもありましたが、松本さんがお店にいるときは、記念写真を撮るサービスも行なっているとのこと。
レンタカーの利用料金など、詳しくは「オフィスアムズ」のオフィシャルサイトをご覧ください。
◎オフィスアムズ:https://officeams.com
松本さんが去年出された本には大掃除のヒントになるアイデアや、日頃の節約につながる特に主婦には役立つヒントが満載です。ぜひ読んでください。アスコムから発売中。詳しくは出版社のサイトを見てくださいね。
◎アスコム:https://www.ascom-inc.jp/books/detail/978-4-7762-1290-4.html