三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
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第85回:11年連続日本一の水揚げ量 銚子漁港

2022/2/18 UP!

銚子といえば、醤油の街、漁業の街としてのイメージが強いですよね。江戸時代には醤油をはじめ、お米や銚子・九十九里でとれた海産物などが利根川の水運を利用して江戸に運ばれ、銚子は大きく発展しました。さて、歴史の深い港町にある銚子漁港はなぜ11年連続で水揚げ量が日本一なんでしょうか?今日はその理由をご紹介していきましょう。

銚子の沖合は、水深200mの大陸棚が広がり、北上する黒潮と南下する親潮、そこに利根川の栄養豊富な水が流れ込み日本有数の好漁場となっています。でもそれだけではないようですよ。その訳を銚子市漁業協同組合の 常世田吉弘さんにお話聞いています。

常世田さん:よく言われているのが、この銚子の沖に親潮と黒潮のぶつかるところがありまして、そこで漁場ができやすいっていうのもありますけれども、銚子自体に製氷設備、燃油設備、買受人さんの冷蔵庫設備等を含めまして、買受人さんが買いやすい、量をさばき切れるっていうところがありまして、皆さん船が集まるのではないかと思っております。第一市場と呼ばれる場所は、はえなわ船の専門の水揚げになります。はえなわ船はマグロを中心とした水揚げになります。第二市場は、巻き網船がメインの水揚げになりまして、サバ、イワシ等の巻網で取ってくる魚の水揚げが中心になります。第三市場に関しましては、小魚専門の小船がメインの水揚げとなります。やっぱり 今からですとサワラとか、カツオ、あと底引き船でヤリイカを取ってるんですけども、ヤリイカも、これから春に向かって少しずつ増えてくるのではないかなと思っています。

たくさん水揚げがあるのは、流通から加工まで、それに対応できる設備を整えている、っていうのが大きいんですね。船、魚の種類によって揚げる場所が3か所に分かれている、というのも、規模が大きい銚子ならではの話なのかもしれないですね。だから銚子から離れた、東北沖などで漁をした船からもたくさんの魚が水揚げされているんです。さっき、「銚子漁港は太平洋に突き出ている」とおっしゃいましたが、例えば、東北沖で採れた魚を東京湾の内側の港にもっていくと、時間がかかりますよね。魚は鮮度が命、いち早く陸にあげるのには、銚子はとても都合のいい場所なんです。 そんな銚子漁港に水揚げされるのはどんなお魚なんでしょう。

常世田さん:銚子の街は基本、昔からサバとイワシの街と言われてますので、サバ・イワシが主体となって水揚げは行われております。他にも今ですと、太平洋側でのマグロの生マグロの基地局としても活動させてもらってます。昔からみますと、背黒鰯とか去年とかだいぶ不漁でしたが、サンマ等ですね、だいぶ水揚げ量が少なくなっているのが見受けられます。数年前は本当に全然漁獲がなかったイワシとかに関してはここ近年ですね、だいぶ水揚げの量が増えてきているなあと思われてますね。豊洲の方に卸している方とか、あとまあ、この辺のスーパーの方とかもだいぶ購入はしていただいてますけども。

ほかにも、季節ごとにマダイ、アジ、キンメダイ、ブリ、ヒラメなど、いろんな種類の魚が水揚げされる、お魚の種類の多さもまた、銚子漁港の魅力ですね。そんな銚子漁港では、「船から魚を揚げて、朝7時すぎから始まるセリ(入札)にかけ、トラックで消費地に運ぶ」という、従来の形とは違った新しいことにも取り組んでいて、それが大変好評なのだそうです。

さて、日本最大級の漁業基地である銚子漁港、最近は新しい取り組みも始めています。例えば、市場直営のオンラインショップ。その日にあがった鮮魚のパックなんかは大変人気で、入荷の情報が入ると即売り切れなんてことも多いそうです。そして、こんなことにも取り組んでいらっしゃいます。

常世田さん:ご紹介をいただきまして、東京のマルシェで販売をしてみないかと打診頂いたもので、高速バスを使って東京の方に何度かテスト配送はさせていただいております。ただ、ちょっとこのコロナ禍で、今のところはまだちょっとストップしてますが、今後、いいように進んでいくのではないかという見解も出ています。また、只今好評いただいていますのが、高速バス等を使って、道の駅の発酵の里こうざきの方に鮮魚の方を配送させていただいています。金目鯛含めました鮮魚の方を配送させていただいているんですけれど だいぶ好評をいただいておりまして、防災無線みたいなのを使ってでもですね、放送をしていただいて、銚子の魚入荷しましたよということで流していただいて、だいぶウケが良いと話を伺っております。

ちなみに、銚子に集まる魚介類、船からだけではないんです。例えば、茨城の港であがったタコがそのままトラックで銚子の市場に持ち込まれるというルートもあるそうです。海からも陸からも魚が集まってくるんですね。 最後に、常世田さんにリスナーの皆さんへのメッセージをいただきました。

袋に入っているのは大きなタコ!

常世田さん:

今このコロナの中でなかなか皆さん動けないとは思うんですけれども、落ち着きましたら銚子の町の方来ていただいて、銚子じゃなきゃ食べられない魚、鮮度は間違いないんで、がいっぱいありますので、ぜひ銚子の方にいらっしゃっていただいて、美味しい魚を食べていただきたいなと思います。金目はまあブランド化してるんで、もちろん食べていただきたいんですけれども、銚子の入梅時期に揚がるイワシ、とっても美味しいんでこちら刺身とかだとやっぱ地元じゃなきゃ食べられない部分もありますので、是非食べて頂きたいですね。

梅雨の時期、5月から7月ころに揚がる脂がのった「入梅いわし」という名前は銚子発祥と言われているそうです。手釣りによって銚子漁港に水揚げされることから「銚子つりきんめ」と呼ばれる銚子産のキンメダイは、2013年4月に千葉県内の水産物として初めて地域団体商標登録をしました。さらに、千葉を代表する優良水産物ということで、千葉ブランド水産物の生鮮水産物第一号に認定されました。それから銚子漁港に水揚げされるマグロは冷凍ではなく「生マグロ」なのが特徴で現地にいくと生マグロ専門のお店もあるそうですよ。銚子産の魚介類、たくさんあります。まずはお近くのスーパーなどでみかけたらぜひ手に取ってください。

http://www.choshi-gyokyo.jp/

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