2022/4/22 UP!
第94回でご紹介するのは、ファインダー越しの千葉です。
千葉の映えるフォトスポットをよくご存じの全日本写真連盟千葉県本部・恩田いつ子さんにお話を伺っています。まずは、朝日新聞が後援をしているこの組織について、写真展の会場でお話をお聞きしました。

恩田さん:総勢で会員は360人ぐらいおります。ここにはプロはいないと思うんです。皆さんアマチュアで本当にもう写真の好きな方の集団です。始まったのは56年ぐらい前になると思います。本当に好きな方のお集まりだったらしくて、その10年ぐらい経ってから写真展をやろうかという話になったみたいですから、写真展は今年で46回目でございます。わたくしも入って40年近くなりますけれども、たかが写真と思ってましたけども、いればいるほど知れば知るほど、されど写真ですね。もう色々な写真が展示してありますけれども、やはり海、海辺も多いですね。やっぱり千葉というイメージから見にいらっしゃる方も、海辺を探してますね。全然ないという年はないですね、今までね、海辺の写真はね。何らかの形で出ております。

今回のように美術館などでの作品発表会などもされているそうですが、普段の 活動では、俳句の会のような集まりもしているそうです。集まった時に自分の作品を無記名で提出、それを参加者みんなで見て講評するというものです。「構図がいいね」とか「光の捉え方が上手いね」とか「どうやって撮影したのか不思議だけど、いいね」などの感想を言い合って、最後に、撮影者が誰だか発表するというもので、写真を見る側の感性も 試されるということのようです。
最近は写真も手軽に撮影できるようになりました

恩田さん:昨年からスマホでもいいですよって応募してくださいって、それにはプリントしなくても応募できるんです。それで気軽に応募してくださいっていうので、今年で2回目です。えっと、最初のときは5、6人でちょっと寂しかったんですけれども、今年は22人の応募がありましたから、もう4倍強になりましたので、ちょっと手応えを感じております。本当にスマホというのは手軽にとれます。あっと思った時、カメラ持ってないとカメラだったら撮れませんけれども、あっと思ったらパッと撮れますよね。スマホというのは、常に皆さんも常に身に付けてますから。そういう点では気軽に参加していただけるのではないかなと思っております。毎年、高校生はたくさんだしてくださってます。学校へも呼びかけております。あと、若い方もどんどん応募してきてます。それは心強いですね。楽しみにしております。

今は、とても多くの方がスマートフォンをお持ちなので、写真を撮るチャンスがとても多くなったし、気軽に撮って、作品を発表することが できるんですね。
さて、奇跡の瞬間をとらえるのが写真撮影の醍醐味ですが、そうしたものの中には狙って狙ってやっと撮影できる、というものもたくさんあります。特に、日の出や日の出前の静かな景色など。皆さん、どんなご苦労をされているのでしょうか?
恩田さん:朝、いい写真撮ろうと思ったらやはり早起きですね、もう。2時3時はお手のもの。皆さん経験はね、1度や2度はしていると思います、写真やる方は。もう2時間ぐらい前に日の出2時間ぐらい前に逆算して、皆さんその現場にいなければなりませんから。2時3時はお手のもの。写真をどう撮るかというのは、その人の心ですね。どういう表現をしたいかというのは、その人そのものです。ですから、季節とか時間、それを考えて、皆さん独自の研究をしています。本当に皆さんよく研究してます。季節やっぱり冬の霧とかいい写真、空気の澄んだのをとろうと思うと12月の中旬から2月ギリギリですね。2月そこまではいいのが撮れるんですよ、空気が澄んでますから。それにみんな通うんですよ、その厳寒の中を。寒いなんてもんじゃない。零下何度ですよね。
全日本写真連盟千葉県本部の皆さんも、集まると場所の情報交換をしたりもするそうですが秘密のベストポジションはなかなかご披露とはいかないようです(笑)でも年齢とか立場に関係なく、早朝や深夜撮影の時の便利グッズなどの情報交換とかされているそうです。
千葉の絶景を代表する、鋸山や犬吠埼灯台、九十九里浜。霧が発生する冬の早朝に雲海を撮ることができる君津の「九十九(くじゅうく)谷(たに)」や、木製の桟橋の向こうに富士山が望める館山の「岡本桟橋(原岡桟橋)」も人気のフォトスポットですよね。ほんとうに魅力的な場所がたくさんあります。スマホのカメラの性能もかなりいいですから、是非ともリスナーの皆さんにもとにかくファインダーを覗いて、いい写真が撮れたら、写真展に応募。誰かにみてもらってはいかがでしょうか?
最後にカメラ初心者の方へアドバイスをいただきました。
恩田さん:若い方の感性というものは、素晴らしいものが写真に現れます。我々もうある程度固まってしまうことがあるんですね、頭で写真とはみたいな。でもそれが全然ないです、若い方には。お子さんだっていい写真撮りますよ。パパが持ってたカメラ、ちょっと借りて。パパびっくりして、「おういいな」なんて本当にそういうのあります。自分の生き方みたいなものが出ちゃうから本当は怖いんですよ、写真って。自分が出ちゃいますからもろに。初めて撮るという方はどう取ったらいいか分からないと思います。でも、私は自分が40年前に始めたように、やっぱりなんでも、もっと、もっと自分が「あれ?」「いいな」と思ったものは、どんどん撮ればいいと思います。数をとれば、その中には必ず一点光るものがあります。例えばですね、一つの花を撮ろうとしたときに、前後左右上から下から。そういう撮り方をするようになると、もうその方は写真にハマってますね。
ここでKOUSAKUさんの一枚

中西さんの一枚はこちら

いかがでしょうか?
恩田さんが所属されている「全日本写真連盟千葉県本部」ですが、県内にある17支部の活動は各支部にそれぞれ特色があり、月1回の例会は楽しい雰囲気で運営されています。月例会に出品する会員の作品は有名な講師の方の指導が受けられる体制が出来ているそうです。興味を持った方はお近くの支部を訪ねてみてはいかがでしょうか?番組ブログにホームページのリンクを貼っておきます。仲間ができると、まったく知らなかった「ファインダー越しの千葉」に出会えるかもしれませんよ。