三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

毎週月~木 18:35頃~「YOU 遊 チバ」はこちら
※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

房総の山々2 烏場山「花嫁街道」をハイキング

2023/8/11 UP!

今日は山の日の祝日、ということで今日は房総の山々を紹介する第2弾です。

千葉県は、そんなに高い山はありません。最高峰の愛宕山(あたごやま)で標高408mと、平均標高が全国で最も低いのですが、すぐそばに海もあったりして、絶景や変化に富んだ山歩きが楽しめるんです。比較的簡単に登れる山が多いので、たくさんのハイキングコースがあるんです。今日はその中の一つ、南房総市にある烏場山(からすばやま)の花嫁街道をご紹介したいと思います。

南房総市、JR内房線、和田浦(わだうら)駅から新日本百名山のひとつ、標高266メートルの烏場山(からすばやま)を上り戻ってくる周回ルートです。房総の山々はもちろん、天気がよければ伊豆大島や富士山をのぞめる眺望や、15メートルの落差の「黒滝」。そして、花の一大生産地・和田町の花づくりをはじめた間宮(まみや)七郎(しちろう)(べい)が開墾した「(ほう)(こ)(えん)」などたくさんの名所も楽しめるルートなんです。

和田浦駅前には大きな鯨の骨格標本があることでも分かる通り、古くから捕鯨のまちとして知られているし、花の生産地としても有名なんです。

今回はこのハイキングコースをボランティアで整備、維持活動をされている「花嫁街道保存会」の皆さんにお話を伺っています。まずは会長の相川好夫(あいかわよしお)さんに花嫁街道の名前の由来を伺いました。

相川さん:花嫁街道の由来はもともとは昔からいうあの「潮汲みの道」っていうのものでして、海辺の町に漁業の材料にする竹を運んで、かごを創ったりする竹ですよね。その帰りにこの魚を買って、帰ったその道なんで。花嫁行列もそこを通ったから名づけられました。登った時はきついですけども、尾根に上がるとほとんど多少の上がり下がりしかありません。実際、花嫁さんとして歩いて嫁いだ人がいます。昭和25年に18歳でお嫁に行った人が居まして、今から40年ほど前に山歩きの会が道を作った際にネーミングもいいので「花嫁街道」という名前になったようですね。

花嫁街道ハイキングコースはおよそ13.5㎞。40年ほど前、国鉄で車掌をされていた会長の相川さんが、荒れ放題だったこの道を地元の仲間たちと歩きやすいように整備しようと思ったのが始まりなんだそうです。花嫁街道保存会の皆さんを中心に、現在も維持活動が行われています。どんなことをされているのか、庶務担当の北見和美(きたみかずみ)さんにお話伺いました。

北見さん:花嫁街道の整備ですが、4月ごろからですね。草ボーボーになります。ハイキングコースの草刈り、加えてこの辺は強風の時期もあって倒木もおきますのでね、倒木の撤去、コースの階段の整備ですね。ステップって言ってますけどね、階段の整備などが主な作業となっております。他にはですね、休憩場所のベンチの作成ですね。現地発生材でね、見晴台とか要所要所にね、そういうベンチの設置もしてますね。加えて道標と看板ですね。ところどころにありますのでね。あのそれぞれの名称表示してますので、それのメンテナンスを含めてね、整備ですね。会長の相川さんがね。もうもっぱら担っているわけですけどね。担当してるわけですけどね。あのまあハイカーの方にはね、わかりやすいということで好評です。

写真右が相川さん、左が北見さんです。

保存会やボランティアの皆さんの努力もあって、花嫁街道ハイキングコースは歩きやすい道になっていったんです。1994年には、東京の両国駅から「快速歩け歩け号」というハイカーのための臨時列車が、和田浦駅まで走るほどの人気コースになりました。2018年から始まっているJR東日本の人気イベント「駅からハイキング」の第1号ハイキングコースとしても選ばれたそうです。イベントの時には訪れたハイカーに、スタート地点である和田浦駅で鰯のつみれや鯨の竜田揚げをサービス、なんてこともあったそうです。

ハイキングコースの維持活動にはそのほかの団体も協力しているようです。

北見さん:例えば、地元ではですね、NPO法人の「ネイチャースクールわくわく和田」という団体があるんですけど。そこのメンバーの人たち「もりびとプロジェクト」という任意団体があるんですけども、月一回、花嫁街道の整備をしようということでね、あの関わってもらってまして、この人たちにも協力してもらってます。協力してくださる方々がいて保存されているということはあるわけでありましてね。非常にありがたく思っています。近年ではね、あのこの花嫁街道ハイキングコースを利用した大会もありまして過ぎた3月12日には、花嫁街道トレイルラン大会というのがありまして、これ三年目になるんですけどね。280人の参加者があってね、実施されました。さらに過ぎた5月12日には、千葉県総合体育大会の、登山大会というのが行われましてね、高校生の大会ですかね?まあ烏場山ゴールでね、実施されたということもあります。

保存会以外の地元の団体が維持活動に協力してくれたり登山部やスポーツ大会の会場になったり、いろいろ活用されているんです。コースはもともとは山歩きの会が整備されていたんですが、高齢化などによって活動自体が難しくなり、そこのメンバーでもあった相川さんや北見さんが花嫁街道保存会を立ち上げ、地元のボランティア団体などと連携して維持されているんですね。今では高校・登山部の大会や、山の中のマラソンともいわれるトレイルランの会場としても利用されていて、北見さんもトレイルランには選手として参加されたそうですよ。最後に北見さん、相川さん、お二人に花嫁街道ハイキングコースで「お気に入りの景色」をあげていただきました。

北見さん:まあ一番は烏場山は新日本百名山にも選ばれてますしね、第三展望台は特にね お天気の時はね富士山見えますしね。季節ごとのね景色がいいですよ。であとはね、そのカヤバ見晴台のカヤバですよね。海側の景色がね広くこう開けてますんでね。まあカヤバっていうぐらいでね。昔はこの茅が一面生えていたというところで、炭窯の後もありますしね。まあ、そこ休憩場所に一番いいですよね。ここは。 メインのおすすめの場所ということでしょうか。

相川さん:落ち葉が落ちてまして、足に優しくサクサクと音をさせながら歩くコースが私は大好きですね。私の一番好きな場所は、見晴台から海の水平線上を船が走っている景色、空を船が走ってるっていう言葉も出るほど広々として良いですね。あそこからの夕日、ダイヤモンド富士、私一回だけ見ましたけど、それは綺麗だったですね。

天気が良ければ伊豆大島、富士山を見ることができますし、季節によって様々な花や、緑、、、抱湖園の寒桜など名所もありますので、四季さまざまな景色を楽しみ に訪れてみてはいかがでしょうか?

前の記事
次の記事
サイトTOPへ戻る
WHAT’s NEW