2020/10/16 UP!
今回は、江戸(=東京)との水運で栄えた町「香取市佐原」のミンナノチカラです。
江戸時代、佐原からは小野川から利根川をとおって、米などの穀物や醸造した調味料などを江戸に運んでいました。その帰りには、江戸の文化や技術を持ち帰り、当時から江戸と変わらない最新の建物が立つ「江戸優り」の街としてにぎわっていたそうです。
東京駅と同じ建築方法のレンガつくりの建物も現存しています。

この町の中心を流れる小野川のまわりは今でも風情ある街並みが守られています。そこで、「小野川と佐原の街並みを考える会」 理事長の佐藤健太良さんにお話を聞いてきました。

この会は活動開始から30年。古い街並みを保存していこうという活動を続けられています。観光案内のボランティアもされています。


佐原の街は、おおきな山車が町を練り歩く祭りでも有名ですが(佐原の大祭)、あるところで時が止まったようになっている建物が今となってはとても魅力的です。また、日本の地図の父といわれる伊能忠敬の家をはじめ、歴史上の人物にゆかりのある建物も数多くあります。

東日本大震災の時は、この地域は液状化現象により水路が埋まったり、土手が壊れたり、建物が傾いて崩壊するなどの大きな被害が出ました。今ではほとんどが修復されその傷跡は目立たなくなっているということですが、さらに魅力ある街へということで、電線の地中化の工事を進めているということです。電柱が無くなると、いい写真が撮れそうですね。
この街並みを守っていこうという活動をされている方の多くは、仕事をリタイアされた方などが中心で、年齢的にも高齢化が進んでいます。現在は、地元の高校生などの協力もいただき、交流しながら、町の人づくりに励んでいるそうです。
これは大事なことですよね。


佐藤さんのお話によれば、一軒一軒の中に物語があるのだそうです。
「マニアックにはなるけれど、昔の生活に興味を持ってくださる方だと私たちのガイドが役に立つと思う。」とおっしゃっています。
長い歴史を誇る家とお店もありますが、代替わりして新しいお店になっているところもあります。それも含めて佐原の街並みが守られているのだそうです。
たばこ一服一銭という看板も味がありますね


こんな風に風情ある佐原の街並み。
一度行けばその魅力に取りつかれることでしょう。あなたも、じっくり、ゆっくり時間をかけて佐原の街を散策してみてはいかがでしょうか?
その時はぜひボランティアガイドの貴重な話を参考にしてください。
※ ボランティアガイドの予約はこちらから
NPO法人 小野川と佐原の町並みを考える会 HPはこちら