2021/2/5 UP!
今回は習志野市で取材。習志野というと、音楽のまちというイメージを持たれている方も多いかもしれません。
今回は習志野におらが村のオーケストラを目指して活動されている音楽家に お話伺っています。
日本を代表するオーケストラNHK交響楽団の首席クラリネット奏者を長年にわたってつとめ、ソリストとしても活躍。主要な国際コンクールの審査委員もつとめるほか、指揮者としても活躍している習志野市在住の横川晴児さんに、習志野と音楽の関わりのルーツについてお話しいただきました。
「今から45年ぐらい前、当時の市長の 吉野孝さんという方が国立音楽大学出身だったこともあり、市として音楽の環境を整えようということになり、小学校や中学校にオーケストラを置いたり、住民からの反対もあったと思うが1500人入るホールを作ったりした。それが今につながっていると思う。聞く人間よりも演奏する人間の方が多いんじゃないかと思うぐらいみんな音楽が好き。もちろんジャンルを問わずにですけれども。」ということでした。

習志野文化ホール、習志野市民にとっては、親子、さらには三世代で訪れたり、ステージに上がったりされる方いるぐらい馴染みのある場所です。大きなパイプオルガンが特徴です。
横川さんの話は続きます。
「小中高と習志野文化ホールで演奏をするのが夢だった子供たち、その一部が音大に行き、そしてプロになり、日本、そして世界で活躍しています。お世話になった習志野のため、親や親戚、近所の人、お世話になった人たちに自分の晴れ姿をにせたい。ならば、恩返しでオーケストラを作らない?という話になったのだそうです。その名前は習志野シンフォニエッタ千葉。声がけすると、みんな喜んで参加してくれている。習志野文化ホールで演奏できることにみんなすごく喜んでいるんです。」

習志野出身の著名音楽家などが集って演奏会をする習志野シンフォニエッタ千葉。
横川さんはこの集いにこんな思いを寄せています。
「後に続くものを応援したい。地元の音大を目指す学生をプロの演奏家の中に混ぜている。その経験を生かしてもらいたいし、いずれここでもう一度演奏したいと思ってもらいたい。このホールはじつにいい音がする。ホールも生き物でいい演奏をしているといい音がなるようになる。素晴らしい財産だ。手を差し伸べるというと大袈裟かもしれないができるだけそういった子供たちと演奏できる機会を作りたいと思ってます」と熱く語ります。
自分たちだけでなく、これからの演奏家たちにとってのチャンスを作ることも考えておられました。コロナ禍でなかなか演奏会の実現も難しい状況ではありますが、できる範囲で続けていきたいと前向きです。
世界最高といわれるベルリン・フィルは、有志の集まりから始まりましたし、ウィーン・フィルは、いまでも自主運営団体。この習志野シンフォニエッタ千葉が、地元の皆さんの力で素晴らしい楽団になり、地域の子どもたちが、このオーケストラに入りたいという夢を持ってくれることを望んでいる横川さんとメンバーの皆さん。。45年続いている習志野の音楽への思いは、まさにミンナノチカラなんですね。