三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

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※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

第37回 流山市

2021/3/19 UP!

今回の取材は流山市です。

流山はみりん製造で栄えた町ということはご存知でしょうか?

流山は江戸川の東側、利根川との間に位置しています。現在も市内で味醂製造は行われています。ですが、今ひとつ、みりんで盛り上がっていないなと感じている方も多く、そこで流山商工会議所の商業部会の有志が「みりんde繁盛実行委員会」を立ち上げました。まずはガイドブックを作ってみようということになり、市内在住イラストレーターのノグチノブコさんに お声がかかったようです。

ノグチさんに経緯を伺いました

「2018年下の春から夏にかけて。そこでキラキラ可愛いフリーの冊子を作って、美味しいものなどを紹介していきました。本ができた頃、いろいろ歴史とかも知るようになり、さらにその辺りも網羅したらどうかという話になり、郷土史に詳しい方に話を聞いたりして2020年3月に新しい冊子を制作いたしました」

本を作っていくうちに、色々と興味深いことがわかってきて収まり切らなくなって新しい本を作ったようです。

ちなみに、流山でできた味醂は、最初は船で江戸、東京に運んでいました。それが鉄道(常磐線)で運べるようになって、流山から常磐線馬橋駅まで輸送用の鉄道が引かれました。これが今の流鉄です。さらに車で運ぶようになって、大きな橋も完成。みりん製造は流山のまちを大きくしていきました。

これはお隣、野田市の醤油とそれを輸送するために開通させた東武アーバンパークライン(野田線)との関係と似ています。

ノグチさんは、今までの歴史を知らないでいたが、知ってからはこれをもっと多くの人に知ってもらいたいと思うようになり、小冊子と別に漫画流山みりん物語を制作したということです。

ちなみに、みりんは現在は調味料としての認識が高いのですが、昔は飲み物として使われていました。製造過程がお酒と非常に似ています。

昔、戦国時代はお酒の一種として当時のセレブの間で飲まれていたそうで、甘めの味ですから、今の甘めの酎ハイのような感じだったのかもしれません。お正月にいただくお屠蘇(とそ)もみりんで作ります。

流山みりんの2大ブランドは万上(まんじょう)本みりんと天晴(あっぱれ)みりんですが、天晴みりんの方は紆余曲折があり、その名前が一度途絶えてしまっていたんですが、生産を受け継いだ業者が、2015年にその名前を復活させています。万上本みりんは現在も流山市内で生産されています。

流山を育てたみりんの歴史だけでなく、みりんを使った料理やスイーツなどにも興味を持ってもらいたいとノグチさんは話します。市内には、みりんを使ったケーキ屋さんや、和食、そして洋食もあります。実際取材で行ってみると、古い建物や蔵を改装したカフェなどもあり、散歩しながら楽しむことができます。

この春、お出かけになってみてはいかがですか?

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