三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

毎週月~木 18:35頃~「YOU 遊 チバ」はこちら
※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

第56回:中世の遺構「山城」

2021/7/30 UP!

近年ブームの山城(やまじろ)なのだそうです。

かつて千葉県には1300もの山城があり、その数は関東一を誇ります。これは、中世に争いが絶えなかったことを示しているんです。理由は水運も含めた交通網の良さから、この豊かな土地を皆が己の領地にしようと考えたためだったと言われています。全国の山城に精通する「山城ガールむつみ」さんに山城に興味をもったきかっけや、千葉県の山城の魅力、県内での活動などを伺いました。

まずは、「山城」とは何でしょう?私たちがイメージしている白い壁の建物とは違うのでしょうか?

「山城というのは、お城の中の種類なんですけれども、まあ山の上もしくは山全体を要塞としてですね、山全体を人工的に加工して、その領地を守ろうとした。そういったものが山城というものになります。城というのは、「土」が「成る」という漢字を書きますので、建物ではなくて土で加工した・・・要は土木技術によって敵を防ぐ構造物のことを言うんですね。なので、みなさんが思うお城というのは天守閣になりますけれども、ああいうのはお城の中の1つのパーツであって、その全体を含めて「お城」。で、その中でも「山」を使って築かれたものが「山城」ということになります。」(山城ガールむつみさん談)

陣地というイメージなのかもしれません。

山城ガールむつみさんによると、他の県では都市開発によって崩されてしまう山城が多いんですが、千葉県には当時の姿を留めたものが多く残っているそうなんです。そんなお城の魅力は、土木技術のすばらしさを感じたりするだけでなく、地図を見て「ここに山城があるとなると、敵がこう攻めてきて・・」とかシミュレーションゲームができちゃうことなんだそうです。

そして、実際に現地に行ってみると、自分が想像していたところに新たな お城のあとを見つけたりして、妄想が止まらなくなっちゃうんだそうです。草木は生えてわかりづらくなっているとはいえ、ほぼそのまま残っているものも多いというのが驚きです。

そんな山城の魅力を積極的に発信しようと、山城ガールむつみさんは活動をしています。

「今千葉県は『城』の数もすごく多いので、そのお城をちょっとソフト化して皆さんに楽しんでもらおうという取り組みをやってます。それは『御城印』という絵はがきサイズのカード状のもので、1枚300円くらいのもの。お城の名前と歴史を図柄化して、道の駅やいろんな駅で売っているんですね。それを、お城観光の資源として、千葉銀行さんや千葉県観光物産協会さんらが 協力してくださって、お城を使った町づくり・町おこしで子供たち世代に地元の歴史を知ってもらうというような活動を広げています。(『御城印』は)今千葉県下で60ぐらい出てるんですね。全国的にはもう700を超えるんですが、ほかの県と違って、千葉県のものは私がデザインさせていただいて、カラフルな図柄で、その1枚を見ただけで、お城の歴史絵巻が広がるような、そんなものになってます。県内でまず100を目指そうというところで「歴史発信・お城発信」をやってます。」(山城ガールむつみさん談)

https://maruchiba.jp/miryoku/shun/allchiba/gojyoin2020.html

スタジオでも現物を拝見しながらトークしました。本当にカラフルで迫力があって、コレクター心がくすぐられるアイテムですね。現在多古町が積極的にこの取り組みを進めているんですが、そのほかの地域も『山城』のもつ魅力に気づいてきているということで、これからもっと広がっていくと思います。興味を持たれた方、千葉県観光物産協会のホームページでぜひチェックしてみてください。

山城ガールむつみさんは、山城の解説をするツアーの開催もしていらっしゃいます。詳しくは「山城ガールむつみ」で検索してみてください。

ご近所のこんもりとした山、や森、林、流れのない川のようなところ、もしかしたら、まだ発見されていない山城の跡かもしれません。地図を見ながらシミュレーションを楽しんでみてください。

https://www.rekitoki.com/

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