三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

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※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

第128回 冬の味覚 シャキシャキ食感「チンゲン菜」 

2022/12/23 UP!

今回は、日本の青梗菜の故郷をご紹介します。その場所は千葉県にあるんです。

日本で、最初に作り出したのが千葉県・柏の農家さんなんです! そのきっかけと農業の未来についてのお話です。日本で最初に青梗菜の生産を始めた西川ファームです。代表の西川圭二さんに、まずは、なぜ柏で青梗菜を作ることになったのか伺いました。

西川さん:柏で農業をやっている西川です。それで地域で指導農業士もやっています。中国野菜を軸にに一般野菜も結構作ってますね。ブロッコリーとかニンジン、大根、里芋、サツマイモとかもやってます。自分が中学生の時に父が日本で初めて中国野菜を始めました。柏のコックさんが、中国人の方がいまして、ほんで日本に来たら中国野菜がないから美味しい野菜が料理ができないとそういう話から父が興味を持って始めましたね。種をサカタに作ってくれと頼んで日本の気候に合うものを頑張って頑張ってサカタに作ってもらいました。自分の代になってから面積を増やしたかもしれませんね。契約で休みが無いんで休みがないってことは切らしちゃいけないから、それを切らせないってことはいっぱい作らなきゃ絶対繋がらない。だからいっぱい作りました。

お話に出てくる「サカタ」とはサカタの種でお馴染み、種苗会社では日本一のシェアを誇るあの会社です。地元のコックさんの要望で取り組んだものの最初は苦労したようです。そして青梗菜が生産できるようになると人気が出て他にもいろんな中国野菜を東葛地区のかなり広い面積で作るようになったそうですが、西川さん、一時は独占市場だった青梗菜について、こんなスタンスで流通させていったそうです。

西川さん:日本の青梗菜は千葉県柏市が発祥の地です。自分だけでやってても、日本の一般野菜にはなれないということでうちは包み隠さず誰にでも教えます。よく農家でね、教えない人もいるみたいですけど、私は何でも教えてあげます。幕張メッセで農業資材の展示会みたいなのもあるんですよ。そこに行ったとき、みかんの肥料に出会いまして、そのとき持たせてもらったらすごい軽かったんで、これはきっと美味しくなると思ったらそこの社長が調べたら、やっぱみかんに入ってるある成分が野菜を美味しくする成分があるってことで自分は「みかん野菜ブランド」で今出荷してます。機械で測るとよく味が変わるのがわかるっていうけど、不思議と機械で分かんないはずのすっきりしたというかがえぐみが消えていくんです。 広東料理だと聘珍樓さんの契約農場になってます。

新しい野菜を日本でも一般的な野菜にするためには、生産者を増やすべきと考えた西川さんの「中国野菜」は評価され、中国料理の専門店のほか、市場でも流通しました。このみかんの肥料にも代表されるような西川さんの味を追求する姿勢は、美味しい野菜を育て、「西川ファーム」の野菜は中国料理店だけでなく、イタリアンやフレンチ料理の有名店からも指名されるようになっていきます。

柏で美味しい中国野菜を生産している西川さん。病気で倒れられてから農業の方は3代目である息子さんについでもらい、ご自身は、今後進の育成に力を注いでいるそうです。柏の市役所で「農業をやりたい」と相談すると紹介してもらえる 「農業指導士」。どんなことをやっていらっしゃるのでしょうか。

西川さん:後継者を育成するのが主な仕事です。だから新規就農者なんか来ても割と成功する人が多いですね。だから売り場からトラクターから農機具から全部紹介してる。土地からね全部紹介してあげます。すっごいきつくて、ある人は西川さんが厳しく教えたから、自分でやっても全然辛くないとゆってる子もいます。新規就農者は、一人がものすごい確率で多いです。それをどうやって生活するだけの収入を上げてあげようか思うと、時間の使い方はものすごい大事です。だから「時間をうまく使うように考えてやんなよ」って、それはずいぶん言います。ほんでうちに来ればうちと同じ作り方をすれば絶対味は保証付きなんだからあんまり人の意見は聞かないで、そのまま行った方がいいよって。 あの、人がいれば面積いっぱいできるわけじゃないです。機械はものすごい大事。 だから、ブロッコリーなんか植えるのも全部機械。人をいっぱい使うなら高性能の機械を買った方が良いと思います。

今は西川ファームでの作業を息子さんが主にやっていらっしゃいますが、本当に時間をうまく使わないといけないので大変そうだとおっしゃいます。でも、自分もやってきたことなので、できないことでもないなとも思うそうです。農業の未来は明るいのでしょうか?

西川さん:(明るい未来は)農家が一番あるんじゃないかと思います。なぜかというと、平均年齢がもう普通の会社にいるんだったら、もう定年過ぎの年齢が平均年齢。ってことはあと10年後を考えたら、今農家やったらすっごい儲かるかもしれない。今、息子がものすごい広い面積に対応してますけど、今はなんでこんなにやんだよって思ってるかもしれないけどだから俺は常々自分の時代より息子の時代の方が儲かると思っています。 柏市我孫子市内に出してますけど、そこで「みかん野菜」を見かけたら私の野菜と思って味に保証はしますから買ってみてください。

ここに西川さんの名刺があるんですが、裏を見てみると読めない漢字の野菜がたくさん書いてありますが、これみんな「西川ファーム」で作っているんです。

柏で就農を考えていらっしゃる方、柏市役所に相談されると、西川さんをはじめとする「農業指導士」の方とひきあわせていただけるそうです。中国野菜、日本での生産のパイオニア、西川ファームのノウハウも学べるチャンスあるかもしれません。まずはおいしい「みかん野菜」ぜひ、柏・我孫子市内などで探してみてくださいね。

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