三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
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※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

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千葉ブランド水産物認定!「いすみ産船上活〆サワラ」

2024/1/19 UP!

「魚へん」 に「春」と書いてサワラ。「鰆」

瀬戸内では春が旬ですが、ここ千葉県での旬は12月から2月、、つまり今なんです。令和5年度、全国に誇ることができる優れた県産の水産物として「千葉ブランド水産物」に新たに認定された「いすみ産船上活〆サワラ」。一番美味しい状態で食べてもらいたい、という漁師さんたちの想いから生まれた、とびきりのサワラをご紹介していきます。

その名のとおり、いすみ市の大原漁港で水揚げされている、今が旬のサワラ。まずは、夷隅東部漁業協同組合の「引き縄研究会」に所属する現役漁師、(すず)(えい)(まる)(さい)(とう)(しゅん)一郎(いちろう)さんに、いすみでサワラ漁をはじめたきっかけなど伺いました。

左が齋藤さん

齋藤さん:いすみ東部漁業協同組合の引き縄研究会の鈴栄丸、齋藤俊一郎です。とにかく伊勢海老は日本1の水揚げがありまして、一つの漁協で水揚げキロ数は私が青年部に入ってる頃はもう年間で、100tから150t位が4―5年続いて、もう日本一を続けてたんですよね。あと、タコ漁ですね。最近ではとらふぐ・・・縄で釣ってくるトラフグが水揚げが多いですね。さわらですね。十年ぐらい前ですかね。誰も獲ってなかったんですよ。で、勝浦の船が大原沖に来て獲ってて、何やってんのかなと思ったらサワラをとっているっていうんで。で、それを見よう見まねで出たんですよ。そしたら釣れたんで。で一隻でずっとやってたんですけど、そしたらある時に100キロ以上つって来ちゃったらみんな夢中になってどこ教えてくれっていうんで、それでで多い時には20隻ぐらい大原から出るようになったなってきたんですけど、そうですね。初めて釣れたとき。うれしかったですよ。

   

いすみ沖は、機械(きかい)(ね)と呼ばれる特殊な地形の磯棚があり、日本有数の好漁場。ここで水揚げされるイセエビ・マダコは千葉ブランド水産物に認定されています。

漁協では、今回の鰆だけでなく、他の魚についても、もっと価値を上げることができないかという話が持ち上がっていました。そこで、そこで、「魚の伝道師」として漁業関係者の方から信頼の厚い上田勝彦さんという方を招き勉強会をしたそうです。大学生の頃から漁船に乗り、農林水産庁を経て漁業の価値の向上に情熱を注ぎ続けている上田さん、どんなお話をしてくださったんでしょう。

齋藤さん:サワラ云々より引き縄で釣ってくる魚の価値付加価値を高めようということであのヒラマサにしても、ワラサにしてもイナダにしてもね。あみで取った魚と味が違うんだよっていうのを、みんなで習って。活〆っていう技法ですね。活〆神経〆っていうのをやったら味が変わるよってのを教えられて、それでサワラなんか、もう絶対に違うってことで活〆で売り出そうということで、みんな一生懸命ね習って。トータルで4回ぐらい来てもらったかね。

「引き縄」で釣れたサワラの価値を高めるために「船上での活〆」を学んだ夷隅東部漁協のみなさん。その方法、具体的にはこうするそうです。

齋藤さん:船のキワまではサワラは泳いでくるんですよ。で、水面から上がった時点で鰆にしてみればおかしいなあと思うんだと思いますけど、船の上にはマットレスが引いてありまして。まあ私たちは布団っていうんですけど、その布団の上に寝かせるんですよ。で10秒以内に目と目の間にスパイキをさして、即殺してエラのところに包丁を入れて水を張ったたらいの中でまっすぐな状態にして4、50分放血するんですよ。脱血するんですけど、持ち帰ったものは、とにかく私たちが本当に漁師が目から鱗が落ちるぐらいとんでもない味でした。今まで食べてたサワラとはまるっきり違う魚でしたね。こんなに違うのってぐらいですね。

釣り上げたり、大きな網で獲った魚を船の甲板に上げると、バタバタと魚が暴れて、傷がついてしまうし、相当なストレスもかかってそれが味に大きな違いを与えることもわかっている。だから、即、活〆にすることがとても大事なことで、このひと手間が美味しさの秘訣なんですね。

齋藤さん:世の中に広まっていくれればいいんですけど、ただ絶対数が少ないんですよ。獲れる時期も限られてますし、本当に絶対数が少ないんですよね。いすみ市の飲食店は、皆さん最近目の色変えて活〆のサワラを入札してくれるようになってきてるんで、いすみ市に来て刺身を提供しているところであれば、この活〆のサワラを食べられると思います。もうこの冬になるとイワシをいっぱい食べて脂が乗ってきますし。1月、2月、3月。その頃の水温になるともう脂がいっぱいのって美味しくなりますよね。この活〆のサワラを食べちゃうと普通のサワラ食べれなくなっちゃうんですよね。それほど違うんですよ。味が。サワラの刺身でサラナメロってのは、九十九里とかこの辺の人が、最後になくなったら皿舐めるほどおいしいって、脂がのって美味しいってことなんですよ。

一尾一尾丁寧に手間をかける分美味しいけど、大量には獲れないってことなんでしょうね。

いすみの漁師さん達の努力で誕生した「船上活〆サワラ」には、一尾ずつにそのブランドを示すタグが付けられているんですが、実はそこに、船上活〆した日付と時間も書いてあるんです。何日の何時ごろ、誰が(どの船が)釣り上げて活〆したかを明記するということは、品質に自信と責任があることを示しています。

そして「サラナメロ」・・いすみ、大原に行ってその美味しさ、確認したくなりますね

千葉ブランド水産物に認定された「いすみ産船上活〆サワラ」について詳しくは斎藤さんが所属する引き縄研究会のフェイスブックでご確認ください。番組ブログにリンクを貼っておきます。ぜひ旬の美味しさ、確かめてみてくださいね。

https://www.facebook.com/hikinawa/

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