三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
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古民家×長狭街道 暮らすように泊まる「MUJI BASE KAMOGAWA」

2024/5/17 UP!

みなさんは「長狭(ながさ)街道」をご存知ですか?鋸南町(きょなんまち)保田(ほた)から鴨川市まで房総半島南部を横断する県道34号 鴨川保田(ほた)線の通称なんですが、実はこの長狭街道沿いには、古民家を活用した魅力的なスポットがたくさん登場しているんです。今日はそんな中からあの「無印良品」が運営する古民家の宿をご紹介します。

鴨川市の山間部には東京から一番近い棚田「大山千枚田」もあり日本の原風景が広がっています。この自然豊かなエリアで空き家となっていた築100年余りの古民家をリノベーションして昨年8月にオープンしたのが、無印良品初の中長期滞在施設「MUJI BASE KAMOGAWA」です。まずはオープンに至った経緯を株式会社 良品計画の野村(のむら)俊介(しゅんすけ)さんにききました。

野村さん:私が担当しているのは、宿泊滞在を専門にやっている部署で業務をしております。こちらの施設は「MUJI BASE KAMOGAWA」という古民家一棟貸しの中長期滞在型の宿泊施設となっております。この古民家は築百年ぐらいの古民家でして。当社は実は鴨川市でいろんな店舗も含めた活動を2014年ぐらいからしている中でご縁がありまして、あのオーナーからあのお借りすることになりました。2019年ぐらいに社員向けの宿泊施設として、まずは改修をしました。でその後社会の情勢が変わったりだとか、コロナがあったりする中で、この施設をですね、社員向けだけでなく、お客様に向けた滞在施設として出来るのではないかと。まあそういった経緯もあって、2023年の8月にですね。宿泊施設として開業できるリフォームを追加でやりまして、開業に至ったと言うような経緯でございます。

良品計画は、鴨川市(かま)(ぬま)地区の棚田(たなだ)保全のサポートをきっかけに10年ほど前から地元のお米でお酒(日本酒)をプロデュースしたり、農産物直売所やカフェも入る総合交流ターミナル「里のMUJIみんなみの里」を手掛けたり、鴨川市との関係を深めてきました。実は鴨川だけでなく全国で、自治体や地元住民が主役の地域活性化の動きに無印良品が巻き込まれる形で 「感じ良い暮らしと社会」の実現を目指しているんですね。

では、鴨川長狭街道の、築100年古民家のリノベーションはどのように進めていったのでしょうか?

野村さん:まあ、この地域よくある田作りと言われるこう田んぼの田の字になっている建物なんですけれど、そのベースは変えずに水回りですね・キッチン、お風呂、トイレといったところを今の暮らしに合わせたものに改修をしまして、もともと住宅の持っていた心地よさだったり、気持ち良さみたいなところは残しつつ、プラス無印良品で扱っている日用品と、それから地域の方に譲っていただいた家具類をミックスさせて「暮らすように滞在できる場所」という事をコンセプトにリフォームをしております。無印良品で取り扱っている日用品・・例えば食器類ですとか。キッチン用品、それから寝具お風呂周りのものなどはもう基本的に無印良品のものですべて揃えておりますので、店頭で売ってるものがそのままこの施設に泊まっていただくと試すことができると。無印良品で販売している物がかなり体験できるような設えになってるかと思います。

シーツや枕、アメニティなどはもちろん、キッチン用品、最近人気の食品なんかも無印良品のものが提供されているそうです。無印良品の商品を使いながら築100年の古民家の雰囲気も味わって時間を過ごす。100年という時の隔たりがあっても、この二つ、不思議にマッチするそうで、お客さんの多くは、次の予約もして行かれるのだそうです。この施設は1棟貸しで、基本は1組そして2泊以上という決まりになっています。例えば土曜日に渋滞で思ったより遅れて到着した場合、翌日の帰りの渋滞や時間が気になってゆったり過ごせない、なんてことがないように、しっかりと中1日を過ごしていただきたいということなんだそうです。

宿泊の受付は宿から車で5分ほどのところにある、みんなみの里でするんですが、受付がてら地元の食材を購入することもできるんですよね。食事の提供はMUJIBASEではないのですが、宿泊者専用のお米やお肉などの基本セットもありますし旬のお野菜や果物など食材も購入することができます。旬の食材のおすすめレシピも配布していますので、そこにある食材をみてメニューを考えるという楽しみもあります。さらに、MUJI BASE KAMOGAWAのお庭にも、実はいいものがあるんですよ。

野村さん:敷地内に無農薬でやってる畑もありますので、そこで取れてる野菜とかは宿泊の方、ご自由に収穫できますので、そういったものを使ってお料理してお酒を飲んでくつろぐみたいなことを皆さんされてると聞いてます。はい。パクチーですとかルッコラとか、あとは玉ネギなんかを今まさに植えているところでもうそろそろ収穫ができると思います。最初はあの取られすぎないかなって心配もしてたんですけれど、あの本当皆さん節度ある形で必要な分だけ収穫して召し上がっていただいているってことで、お客様からのコメントでもやっぱ滞在の中で一番良かったのが、その野菜を収穫してすぐにキッチンで料理して食べたみたいなことが良かったっていうのは、お声としてもいただいてるので、今のところ非常にご好評頂いてます。

こちら、予約がだいぶ先まで埋まっているということなんですが、この人気、実は国内だけじゃなくて、グローバルなものになっているんです。どんな方たちがいらしているのか、そして、この先のMUJI BASEの動きについても教えていただきました。

野村さん:半分位が海外の方なんですが、国で言うと韓国、台湾、香港、それからシンガポール、タイといったアジアとあと北米ですかね、アメリカ、カナダといったところからのお客様がみえてます。もうMUJI BASEに来たくて鴨川に来てる方があのほとんどかなと。観光で出回るというよりはこの地域、あるいはこの住宅の中でゆったりと過ごすみたいなことをされているかたが多いようです。今年の4月末にですね、香川県の豊島というところでMUJI BASE TESHIMAというのが第二弾として開業します。今年の10月頃を予定してますが、MUJI BASEの第三弾として同じく千葉県・大多喜町の旧老川小学校、養老渓谷のところなんですが、そこでMUJI BASE OIKAWAというのをやる予定になってます。特に千葉エリアに関しては、鴨川もこれから老川もやりますが、さらに活動広がっていくんじゃないかなというふうに思っています。

海外からのお客様は殆どの方が、成田空港や羽田空港から電車を乗り継いだり、レンタカーで直接鴨川を目指していらっしゃるそうです。そしてMUJI BASE OIKAWAの方は、秋頃のオープンを目指しています。こちらは、建物が元学校ということもあって、グループでの宿泊もできるようになるそうです。詳細は今後、ホームページなどに掲載されるとのことですので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

https://www.muji.com/jp/ja/special-feature/mujibase/kamogawa

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