2024/9/13 UP!
実りの秋、五穀豊穣を感謝して、あちこちでお神輿が巡行したり、伝統ある祭り以外でも「イベント」も多いですよね。
地域の魅力を発信しようとさまざまなお祭りも生まれていますが、今回は、昨年31万人を集め大変話題になりました市原市の「上総いちはら国府祭り」をご紹介します
「上総いちはら国府祭り」は10月の5日と6日に開催予定のこのお祭りは、市原市で平成23年からスタートしたもので、市原市最大級のお祭りとして、街に新たな交流と賑わいを生み出しているんです。歴史と文化に根差した市原市の魅力を広めるため、市と地元企業、市民とが協力して創り上げています。今年で11回目。比較的新しいこのお祭りの始まりについて、五井駅東側の区画整理事業、総合公園や大規模店舗の誘致などを行い、街づくりのお仕事をされてきたEタウン更級まちづくり協議会事務局の三宅邦章さんにお話を伺っています。

三宅さん:Eタウンこの市原市更級地区は田んぼであったんですけれども、田んぼの地権者の方々が集まって、五井駅前東土地区画整理組合というものを作りました。組合施工の区画整理を行った新たな街更級という地域ができたんですが、それに伴って、もともと市原市役所の前で市民祭りを行っていたものをリニューアルして新しくできた街に国府祭りとしてリニューアルさせたのが、今現在の「上総いちはら国府祭り」になります。もちろんその区画整理まちづくりの中でハード面が大きく変わるわけですけれども、ここにまあ歴史だとか文化だとか、そういったものを、市原市市域ものすごい広いですし、人口も非常に多いですから。お互いがこう共通認識が持てるような、その誇りや文化、歴史の継承、こういったものを祭りでやっていこうじゃないかっていうような話が出まして、この国府祭りが出来上がっていったという形ですねはい。
更級地区というのはJR内房線と小湊鉄道の五井駅の東側の地区のことです。今は綺麗に区画整理されていますが、この更級がある市原市は「上総国」の国府が置かれたとされる、中世からの歴史のある街なんです。
そんな歴史あるこの地域ですから、新しい街を作るだけでなく、歴史と文化に根ざした市原への誇りや郷土愛を育んでいきたいと、市役所前で行われていたお祭りを引き継ぐ形で新しい祭りを始めることになったんですね。でも、新しいイベントを作り出すのは並大抵のことではありません。
三宅さん:もともとは市原市市民祭りですから、まあ、基本的には同じものじゃないんですけれども、市原市市民祭りが終わって、やめて、じゃあ新たな祭りをということで、この新しい街に国府祭りというものを作ったということですね。2011年です。 いや、正直手探りでしたね。観光協会の方々も非常に頑張っていただきましたし。各地のその自治会なんかのそのねり踊りの方々。フラダンスをやったり、ヒップホップダンスをやったり。もうオール市原でいろんなところでいろんなことをやってきた方々が発表する場として、ええ、もう本当に手作りの祭りといった形でしたね。私の記憶だと2日間でまあ約3万人ぐらいだったと思います。
初回2日で3万人も集まったのは大変な数だと思います。「時代絵巻行列」や山車と山鉾の巡行、伝統の練り踊り、市原ゆかりの更級日記旅立ち行列や東日本最大級の山鉾などが巡行。大変盛り上がる「上総いちはら国府まつり」の見どころについてさらに詳しくご紹介していきます。

まちづくりの計画段階で、祭りの構想も同時に練っていた三宅さんたち。祭りのためにどうしても譲れなかったことがあるそうなんです。それは街のデザインについて。一体どんな点にこだわったんでしょう?
三宅さん:この街をまず作る時にデザインする時にですね。(幅)36mの大通りを作りました。これは、もともとその祭りで使ったりだとか、そういったものを念頭に、実は中央分離帯がないんですね。県警とはだいぶ協議しました。中央分離帯を作ってしまうと、祭りの支障になるということで、これは何としてもということで協議をし重ねた結果、36mの片側二車線、非常に大きな道路ができたんですね。長さは650mですね。歩道は5mの歩道がありますから、出店を当日出店が200店舗ほど出るんですけれども、それでも皆さん、通行が可能だし、その路側帯のところに皆さん座って見れるような形になったんですね。ですので、演じられる方、まあよさこいの方も、ねり踊りの方も、こんないいステージで驚いてます。私は幸せだよと大変ご好評いただいてますね。

幅36メートルの大通りで中央分離帯がない道、贅沢な広さですね。
「練り踊り」と「よさこい踊り」の皆さんが進んでいく大通りは「上総大路」といって、長さは650メートル、幅はなんと36メートルで、そのほかに歩道が5メートル幅。ぎっしり人が集まる場所としては、相当恵まれているわけなんです。警察や役場ともしっかりと協議を重ねたということで、ここは相当ご苦労されたようです。

今年の踊りのチームの募集はすでに終わっていますが、見に来ていた人たちが、来年はそこに参加しようという風に、毎年参加チームが増えているんです。上総大路のほかにも、各所にステージがあり、上総更級公園、アリオ市原のサンシャインコートなどでもパフォーマンスが繰り広げられます。
最初3万人であった集客が、2019年には18万人位まで増え、コロナ禍をはさみますが、昨年がなんと驚異的に増えて31万人。開始から比べると十倍以上にもなります。今年もどのぐらい集まるのか楽しみですね。最後に三宅さんからメッセージをいただきました。
三宅さん:昨年2023年、31万人を数える来場者。これには私もびっくりしましたね。市原市というのは市域も広いですし、人数もたくさんいるところですから、共通認識として、これからはあの国府祭りがあるよね?共通の話題としてあげられるような祭りになっていければなというふうに思いますね。で、他県の方とかに私、市原出身なんだって言った時に、あ、確かなんか大きな祭りで国府祭りってあるよね。何?知ってるの?なんていう話題があったら本当に嬉しいですね。 当日、ご来場の際は公共交通機関をお使いになるか、お車の場合は市原市役所に大きな駐車場をご用意してありますので、そこから無料のシャトルバスが出てますので、こちらを使いになると非常にスムーズにご来場いただけると思います。ぜひともたくさんの方のご来場をお待ちしております。
「あ、青森のねぶたでしょ」みたいに市原、上総いちはら国府祭りでしょ?って言われるようになりたいということですね。お祭りのフィナーレには花火も予定されています。会場のスケールが大きく、とにかく楽しいこの盛り上がり、ぜひみなさんも参加して体感してはいかがでしょうか。