2024/11/22 UP!
今回のテーマはワインです。千葉県産のワインというのはまだあまり馴染みがないかもしれませんが、徐々にその評価が上がり注目されているんです。今日は、ブドウも自らの畑での栽培し、美味しいワインを作っている八街市のワイナリーをご紹介します。

八街市ある「サワワインズ」。こちらではワインの原料となる葡萄も作っています。八街といえば落花生の生産で有名ですが、この辺りは年間を通して温暖な気候で実は葡萄の生育にも適しているんで。そして、風が吹き抜けるお土地柄は、ワイン用ブドウ生産に向いているというわけなんです。一方で千葉県内では自社の畑でブドウから育ててワインを作っているところは少ないです。まずはサワワインズのご主人山本博幸さんに、ワインを作ろうと思ったきっかけを伺いました。

山本さん:うちの実家の屋号が「サワエンドン」っていう屋号なんですね。で、それでそれと一緒にあの畑を始めたうちのおじいさんが「さわじろう」って言いましてで、その二つの「サワ」の字だけいただいて。あとはワイン作りを、いろんな人たちと思いを一緒に作っていきたいっていうことでワインズと二つ合わせてサワワインズという名前をつけました。畑を始めるまでは主に飲食店関係で仕事をしてました。ある時、その自分たちの持っている畑を管理しなくてはいけなくなった時に、それまでの知識を活かしてワイン作りぶどう作りっていうものに興味があって。それを始めようと思って2010年からブドウ栽培から始めました。その時35歳でしたね。

飲食関連の仕事をされていた山本さん。八街に落花生以外の名産、特産品を作っていきたい、地元で働く場所ができて、子供達や地域に残せることをやっていきたいと考え、ワイン作りに辿り着きました。そして奥様を説得して、まずはワインで知られている山梨県や長野県で、葡萄を育て、ワインを作っている所を訪ねてはノウハウを教えてもらい、それを参考に丁寧に葡萄作りに挑戦していきました。

山本さん:とにかくまとまった量が収穫量必要なんでそれがある程度取れるようになったのが2014年でしたね。マスカットベイリーAっていう今も主力の商品ですけども。作ってもらいました。その当時はまだ自分たちでは仕込めなくて。ブドウは家で作りましたけども、ワインにしてもらうのはよそのワイナリーさんでっていうことですね。まあ感動はありましたけども、まだまだもっといけるんじゃないかっていう思いも同時にありましたよね。そうです。クオリティ的にですねはい。ワイナリーを自分たちで設立していこうっていう計画を立てて、そこで八街市でワイン特区をとってもらう。まず先に特区があってでワイナリーの設立は、その後になります。

ワインの製造免許を取得するには、年間6000リットル以上という大量の製造量を見込む必要があり、新規参入者の壁になっていました。そこで山本さんは八街市に相談。八街市がワイン特区として国から認定を受けることで、3分の1の2000リットル以上の醸造で免許がおりることになるんです。

ワインを仕込めるレベルに達した山本さん、特区の認定も取れたたところで、いよいよ、実際にワインを仕込んでいくことになります。
山本さんがワインづくりを始めた当時、県内にワイナリーは1軒しかありませんでした。2010年から葡萄栽培をスタートし、2021年にはワイナリー「Sawa Wines」を誕生させた山本さん。最初はどんな感じだったのでしょう?
山本さん:仕込み自体はもうはっきり覚えてますけども、一発目の仕込みをやった時、もうとにかく楽しくてしょうがなかったですね。やっとこう自分たちで作ったブドウをワインにできるんだっていうこの喜びの方が、もうそれまでやっぱり辛く苦しい時期が長かったんで。まあ、それが喜びが大きく上回ったっていう感じですかね、仕込んだものを最初飲んだ時はこれが僕が仕込んだワインなのかっていう感じでしたけども、感動でもない、驚きでもない、なんとも言えない感じでしたねホッとしたとも言えるかもわかんないですけど。やりきったでもなく、、なんなんだろうな。なんですかね。商品化までこぎつけたっていうのは、一つ山越えたっていう感じはありますよね。

初めて自分の手でワインが出来上がる。どんな気分だったんでしょうか?地元の酒屋さんも店頭で販売して応援してくれたそうですが、Sawa Winesに併設されたショップでも販売を始めました。現在は赤・白・ロゼ・スパークリングがあり葡萄の種類別でラインナップされています。
ショップではワインだけでなく、ワイン用の葡萄の実で作ったジャムやワイン塩なども販売しています。ワイン制作の過程でできるオリを活用して、以前番組にもご登場いただいた川島屋さんと共同開発でパンを作ったりもしたそうです。そして山本さんはこんな夢も描いています。

山本さん:もう本当4、5年前まで千葉県に一軒しかワイナリーさんがなくて。千葉県は本当、海の幸山の幸本当食材は恵まれてて、日本酒もあり、焼酎もありなんですけども、ワインだけがあまりなくて。でもこの数年で結構あちこちにワイナリーさんができて。これからも設立を計画している人たち何人かいるんですね。結構いっぱいできる千葉県になるんですよ。なので、千葉県のワイン文化、これからできてくると。そうすることによって千葉県のワイナリーさんたちこれのつながりで千葉県のワイナリー協会じゃないですけども、そういったこともできて、お酒文化の一端を担えるようになれればいいなと思っています。

今年仕込んだワインはこれから醸造に入るわけですが、ちなみに23年ものは大変出来がよかったということでおすすめだそうですよ八街のSawa Wines直営ショップは基本的に週末のみの営業です。扱っているワインの種類や在庫など詳しくは公式サイトでご確認ください。