2025/3/7 UP!
千葉県にある温泉の数は全国トップ10に入るんですが、今までどこに行ったことありますか?
養老渓谷温泉、鴨川温泉、白子温泉、亀山温泉・・・・いろいろありますよね
今日ご紹介するのは銚子市の犬吠埼温泉。実は、全国の温泉ファンが魅力的な温泉をインターネット投票で選ぶ「温泉総選挙2024」の「歴史・文化部門」で、全国2位、関東1位になったんです。2016年のスタート以来、千葉県の温泉地が全国ベスト3に入るのは初めて。今日はそんな犬吠埼温泉の魅力をご紹介していきたいと思います。
銚子のシンボル、犬吠埼灯台周辺の海沿いに広がる温泉地・犬吠埼温泉。まずはどんな温泉なのか、犬吠埼温泉協議会の梅津佳弘会長にお聞きしました。

梅津さん:犬吠埼温泉協議会の会長を拝命しております、梅津佳弘と申します。犬吠埼温泉はまだ歴史が浅く、初めて掘削してから30年がまだ経っておりません。それによって非常に無名なんですけれども、一方で、この温泉のある犬吠埼地区はですね、1億2000万年前に海底で堆積されて、それがどんどんどんどん隆起して、地表に現れてきた温泉であるということがわかっておりますので。もしかしたらこの温泉は1億2000万年分のミネラルを蓄えた、すごい良い温泉なのではないかなというふうに思うようになりました。無名な温泉をPRしていくためには、いろんなエビデンスをとっていこうというふうに考えるようになりました。そのためには銚子市さん、それから地元の大学、千葉科学大学の危機管理学部、それから銚子出身のお医者さんなどと連携をとりまして、いろんな体の内外に対して効果があることが分かりつつあります。
掘削して30年も経っていない温泉。平成の温泉なんです。温泉地としては比較的新しいんですが、温泉そのものに特徴があったんです。そこで温泉協議会では、温泉の成分や効果効能などのデータをとってアピールしていこうということになったんですね。それまでは「入浴すると肌がしっとりする」「芯まで温まる」などの声はあるものの、それを裏付ける客観的なデータがなかったので、千葉科学大学が中心となり、犬吠埼温泉の源泉の効能を科学的に証明する研究を進めました。1億2000年前の地層のさらに深い場所から湧き出る温泉にはナトリウム、塩化物、カルシウムなどが豊富にふくまれていることや、保湿効果が長く続くなど、さまざまな科学的データが得られてきたんだそうです。そうしたデータに基づいてアピールを続けてきた犬吠埼温泉協議会。12,943人が参加したインターネット投票「温泉総選挙2024」の「歴史・文化部門」で高い評価を得たことについてこんなふうにおっしゃっています。

梅津さん:昨年2024年にインターネット投票の温泉総選挙におきまして、私ども犬吠埼温泉が「歴史文化部門」において、関東で1位に入選させていただきまして、大いに犬吠埼温泉を知っていただくきっかけになったんじゃないかなと思います。これをバネにしまして、これからアフターコロナリベンジコロナということで、たくさんのお客様に来ていただきたく思っております。2018年ぐらいから毎年毎年応募してたんですけれども、上位に入ったということは一度もありませんでした。私自身が驚いておりますし、過去は部門で言いますと、絶景部門、あるいは健康部門というところで応募してたんですけど、全国には有名で歴史の長い温泉が多いもので、なかなかそこに勝つことができなかったというところであります。今回、実は銚子っていうのは非常に歴史文化の深い街でありまして、あえて歴史文化部門で応募したのが良かったのかなというふうにも感じております。
日本有数の漁場であるのはもちろん、物流の拠点となり醸造業などが発展してきた銚子という町の歴史文化や、昨年犬吠埼灯台が150周年ということもアピールしたポイントだったんですね。犬吠埼の歴史を感じながらの露天風呂、いいですよね?
他にも太平洋を一望する露天風呂から眺められる絶景も犬吠埼温泉の魅力です。
銚子・犬吠埼で20年ほど前に生まれた温泉地、犬吠埼温泉。ここ数年は東日本大震災、その風評被害、令和元年からの連続台風、コロナ禍、、と苦しい状況が続きました。宿泊施設、温泉施設でも休廃業に追い込まれたところもあったと言います。そんな中、犬吠埼ではあるエリアをターゲットにして、観光客の方を増やして いったそうです。
梅津さん:犬吠崎灯台が2020年に、初めて登れる灯台として国の重要文化財に認定されました。おかげさまでその周りの犬吠崎温泉も知られてくるようになったんではないのかなというふうに思っております。銚子市では2015年からインバウンドのターゲットを台湾ということにさせていただきまして、台湾のジオパーク、電鉄、温泉などと提携を始めました。また、2020年、実際には2021年の東京オリンピックの際には(台湾の)ホストタウンにもなっております。そういったこともありまして、観光客としましては、台湾からたくさんの方が来ていただいております。台湾からは個人、団体、たくさんのお客様がいらっしゃっていただいておりますけれども、去年はある企業が百名単位の社員旅行を銚子でやっていただきました。景色もそうですし、食べ物ももちろんなんですけれども「温泉が良かった」「自然が良かった」ということを。話していただきました。

千葉県と銚子市は、台湾の空の玄関口である桃園市と友好交流協定を結んでいますが、桃園には赤レンガと石でつくられた灯台があって、灯台という共通点もあり、交流が盛んです。そんな桃園の方はもちろん、これからもたくさんの方に銚子にきていただいて、犬吠埼の温泉や絶景だけでなく、銚子市全体の魅力を存分に知っていただきたいですね。最後に犬吠埼温泉を堪能する旅のご提案をいただきました。
梅津さん:銚子の良さを知って感じていただくためには、日帰りではちょっと短いと思います。一泊、あるいは二泊、あるいは三泊・・・もっと言えば1週間、一ヶ月とたくさんの温泉宿がありますので、泊まっていただきたく思います。銚子にはたくさんの美味しい食べ物、飲み物があります。地で作った日本酒、ビールに加えて、今度はワインができました。そういったものを堪能していただきたいと思いますし、我々温泉にとりましては、科学的に「湯治効果」・・・長く温泉に繰り返し入れば入るほど体に良いということがわかりつつありますので、ぜひですね。さまざまな農業体験もありますし、シーカヤックとかイルカウォッチングもあります。銚子電鉄に乗ったりもできます。ぜひですね、長く銚子で、犬吠埼温泉で過ごしていただきたく思っております。
ぜひゆったり泊まって、温泉以外の魅力も満喫してほしいですよね会長がおっしゃっていた銚子での農業体験、シーカヤック、銚子電鉄、過去にもこの番組で紹介していますが、本当に魅力的ですよね!おいしいお魚とそれに合う地元のお酒、自然を楽しめるアクティビティや宿泊施設などと一緒に、犬吠埼温泉をぜひ楽しんでいただきたいと思います。
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