2025/9/5 UP!
明日9月6日は「黒豆の日」ということで、千葉県は栄町でつくられている「くろまめ」をご紹介しようと思います。
栄町で平成10年から栽培が始まった「黒大豆」が「どらまめ」なんです。今日はこの美味しい黒豆と、その加工品をご紹介していきます。
利根川流域に位置し、豊かな自然に恵まれた栄町で平成10年(1998年)から栽培が始まった黒大豆の高級品種「丹波黒」。龍伝説が残る町のキャラクター「龍夢(どらむ)」にちなんで「どらまめ」と名付けられ、さまざまな加工品も開発され町の名産品になっているんです。今回は、その黒大豆を使ったご飯とスイーツを開発された地元の飲食業、金田屋の女将 勝田和代さんにお話を伺っています。まずは金田屋さん、そして栄町の歴史について教えていただきました。

勝田さん:現在はですね、割烹料理屋としてカジュアルなお店の方では定食類も提供しております。人気のいわし御膳ですとか、あとは簡単な松花堂弁当とか海鮮丼、海鮮のものを中心に、うなぎも人気です。この地域ですね、印西と成田に挟まれた栄町というところなんですけども、船による交通で盛んだった時代ですね。江戸から船でここまで来て、舟着き場がありまして、成田山詣で、ここから歩いて成田山までお参りに行くというのが江戸時代の人気だったようです。そんな中でここは宿場町であって旅館とかもやっていた時代もあるんですが、そういったお客様で賑わっておりました。私、今、五代目でございまして創業は 1890年ですね。明治の時代です。はい。
かつては利根川の水運で栄えた町だったんですね。
土壌も豊かで米作りも盛んだったのですが、減反政策の煽りを受けて、代わりに何か地域の名産をつくりたい、と考えたのが、この丹波種の黒豆だったんです。農家の皆さんが何度も現地を訪ねて熱心に研究。奇跡的に、栄町の土壌がこの豆の育成に合っていたこともあって、栽培の方にはめどがたってきましたが、次はどうやってその豆を売るか。町の名産となるように、農家さんや街の人たち、役場の方々が頭を悩ませているのを、地元の方が集う場所でもある「金田屋」の女将さんはきいていたんですね。
勝田さん:どらまめ研究会自体がお客様でいつも来ていただいてて、その会議の後のお集まりとかで来ていただいてたので。そんな中でね「なかなか売り先がないんだよな」っていう話も聞いてたし、「丹波の黒豆だったら高く売れるんだけれども、大田市場に行っても安く叩かれちゃうんだよなどらまめって知らないって言われるんだよ」っていうのは聞いてましたので、なんとか、ちゃんとこれだけね頑張って作っているものだから、美味しいものなので、みんなに、分かってもらえたらいいなっていう気持ちはその時もほんと持ってました。栄町で作っても、丹波種の黒豆とは言えるんですけど。そこで名前を「丹波種の黒豆・どらまめ」という名前に皆さんで決めまして、どらまめをみんなに知ってもらおうっていうので活動してまいりました。

丹波種の黒豆ではありますが、丹波地方で作っていないから「丹波の黒豆」とは言えない。それで新しいネーミング「どらまめ」になったんですね。
地元に残る「奈良時代、聖武天皇の頃、日照り続きで困った人々が龍角寺というお寺に祈りをささげたところ、印旛沼の主を名乗る龍が現れ、命をかけてその願いを聞き届け、を降らせた」という伝説にちなんだ、栄町のイメージキャラクター「龍夢」からとって、「どらまめ」という名前になりました。

利根川流域に位置し、豊かな自然に恵まれた栄町。この地で作られる高品質な黒豆「どらまめ」からはさまざまな加工品も生まれ、こちらも町の名産品になっています。今回お話を聞いている老舗割烹「金田屋」の女将・勝田和世さんたちは、その確かな技術でどらまめを使ったメニューを開発。どんなものができたのでしょう?
勝田さん:枝豆をですね、加工品で作ろうというのは商工会が主になってとても頑張っていただいたんだと思うんですけど、うちの商店さん、お菓子屋さん、パン屋さん、いろんな飲食店も含めて加工品を作りましょうというのでやってきました。スイーツコンテストを商工会が主催になって、あなたが選ぶスイーツグランプリというのを開催して、その時の第1回でグランプリをいただきまして、それが「黒豆の生カステラ」という商品になるんですけども。料理長の主人が考案して一緒に作ってきたんですけども「石垣たまご寄せ」というのを派生してスイーツに変えていったんですけども、なので最初のネーミングは「黒豆の石垣たまご寄せ」という名前だったと思うんですけど、それではちょっと売れそうにないし、美味しそうじゃないし、なんだかよくわからないので「黒豆の生カステラ」というものに決めさせていただき、翌年に千葉の逸品コンテストに出品しまして、そこで金賞をいただきました。

「黒豆の生カステラ」「ふっくら黒豆玄米ごはん」スタジオで試食してみました。

手間がかかる発芽玄米ごはん、レンチンは嬉しいですね
最後に栄町を愛する金田屋の女将から、メッセージをいただきました。旬の短い貴重などらまめを、自分の手で収穫できる、人気の制度があるそうですよ。
勝田さん:どらまめのオーナー制度もありますので、すごくお得だと思います。本当にあの、食べきれないぐらいの、収穫量もありますし、食べきれなければほっといて、黒豆にそのままなりますので、あの、年明けに黒豆としても美味しく食べられますし、めちゃめちゃお得です。なんかすごいいっぱいこんなに取れていいのかな、食べきれないなって思うぐらいになりますので、甘さは本当に格別だと思います。旬の味を味わってもらいたいので、あの、栄町にどうぞ来てほしいと思ってます。来てください。

オーナー制度、気になりませんか?
これは、栄町黒大豆研究会が開催しているもので、1区画の価格は八千円。幅およそ1メートルで長さが20メートルの畑のオーナーになって、大体40株の黒大豆の苗から、枝豆なら6キロから8キロ、乾燥豆にしたら2キロから2.5キロほどの収穫を、ご自分の手で行うというものです。お話にもありましたとおり、例えば20株は枝豆として、残りの20株はそのままおいておいて黒大豆として楽しむこともできます。どらまめの枝豆、味が濃くてとっても美味しいと評判です。
毎年人気らしいのですが、オーナーになることでどらまめを応援できるなら嬉しいですよね
2025年度の新規オーナー募集は締め切られていますが、抽選後空きが出た場合のキャンセル待ちなどもあるので、詳しくは栄町黒大豆研究会のサイトでご確認ください。
https://www.sakae-doramame.com
オーナーでなくても、どらまめの枝豆は、10月中旬から下旬あたりにロードサイドに並ぶ、「採れたて枝豆」の直売所で購入することができます。美味しいものが大好きな方、興味がある方、短い旬を逃さないよう、ぜひ栄町に出かけてゲットしてください。 今日ご紹介した「黒豆の生カステラ」や「ふっくら黒豆玄米ごはん」が取り寄せできる金田屋のホームページのリンクはこちらです。