2025/9/19 UP!

季節ごとにさまざまな花が楽しめる千葉県。今回は、ちょうどお彼岸の頃に咲く、曼珠沙華(まんじゅしゃげ)とも呼ばれるお花、彼岸花を取り上げます。
彼岸花は地面から先に花が咲いて、花が散ってから葉っぱが繁る性質のため、「葉見ず、花見ず」と言われたりするそうです。今回は、その彼岸花が見事に、そしてたくさん咲いている場所、ご紹介していきたいと思います。
東葉高速線村上駅のほど近く、自然豊かで、桜の名所としても知られる八千代市民の憩いの場「村上緑地公園」。この公園では、秋の訪れとともにたくさんの彼岸花が咲き誇り、訪れる人の目を楽しませているんです。木立の中の緩やかな斜面が赤い彼岸花で覆い尽くされる光景は、まるで真っ赤な絨毯が広がっているかのようで神秘的とも言われます。まずは、八千代市地域振興財団の井上忠則さんに、なぜこの場所にたくさんの彼岸花が咲いているのかを伺いました。

井上さん:当初ですね、ちょっと笹とか生い茂ってた公園内になるんですね。そこで、あの市民の方たちと、ちょっと相談して、村上緑地公園をきれいにしようということで、あの何を植えようかっていう考えたときに「彼岸花」と「ユリ」という候補が上がったんですね。じゃあ、彼岸花植えてみようかということで、それが始まりになります。埼玉の巾着田っていうのが有名なところがありまして、一応そこを目指すっていうことで。まあ、八千代市は花の都市っていうのを今目指してまして、3月は河津桜まつり、5月のローズフェスタ、バラなんですが。で、9月に彼岸花というのはですね、なんかうまく共存になってまして、皆さんいろいろなところからですね。もう桜もバラは京成バラ園さんもありますし。で、彼岸花もですねやっと皆さんに知れ渡ってきたかなとは思っておりますね。
春の桜、続くバラ、何を植えるかということで秋の彼岸花を植えたんですね。
もともと彼岸花は中国原産の花とされているんですが、今では北海道から南西諸島まで、ほぼ日本全国で見ることができます。埼玉県の巾着田を目指すというコメントがありましたが、これは埼玉県日高市にある彼岸花の日本一の群生地のことです。そこを目指していこうということで、球根の植え付けが始まりました。実はこの時、もうひとつの候補、ユリも植えたんですが、途中でこんなことが起きてしまったそうです。
井上さん:その、はじめユリの植栽もすごい環境が良かったんですが、ちょっと肥料とか撒いてたら、あの桜とかすごい元気になってしまってですね、ユリの環境にちょっと悪くなってしまったんですね。でユリはちょっとやめてですね、あの彼岸花の方に注力するような今感じになっております。平成25年度からですね、あの彼岸花の植栽を始めまして、まあ初年度は1万球とかになっているんですが、年によっては3万球5万球とか植えてきたんですが。今年はもうええ令和7年になるんですが、令和7年は1万2000球の捕植をいたしました。合計でですね25万球になります。あの植栽してですね、もう15年目になりますので、まあ基本的にあの25万球は植えてきたんですが、球根の分球も進んでですね、今年は50万球ぐらいの開花は見込んでおります。

25万球。すごい数です。(取材時はまだこのような状態でここにたくさんの花が咲くのは想像できなかったです)
村上緑地公園の木立の中にちょっとした起伏がある部分があって、そこを中心に彼岸花の球根が植え付けられています。平らな場所に咲いている埼玉の巾着田と比べて、立体的に咲き誇る花は迫力が感じられるそうです。この後は花の見ごろや、協力してくれている方々のこともご紹介します。
村上緑地公園は、もともと住宅地と工業団地との間に整備された緩衝緑地で、木々が生え、下草が繁っているだけの少し寂しい公園でした。それでも環境と地域の皆さんのチカラで今の姿になったそうです。

井上さん:木立の中にですね、彼岸花が植っているんです。木陰とかになっておりますので、彼岸花ってその涼しいところを好む植物なので、村上緑地公園は他の場所よりですね。例年猛暑が続いているんですが、彼岸花の中日には必ず咲いている状況になりますね。彼岸花には早咲きと遅咲きがありまして、日本古来のやっぱ彼岸花ていうので、あの9月の彼岸に花が咲くんですね。植栽を始めたのは、平成25年度からなんですが、初年度からですね。あの地域の市民の方とですね、共同で植栽してきたんですね。で、まあ、15年も経ちますが、あの逆にあのいろいろな方たち、またはあの周りの企業さんとかもですね、一緒に手伝っていただいて植栽してきたのは今の現状になりますね。球数が多いときは、もう朝から夕方まで市民のボランティアの人ですね、あの共同で植栽してきたのがいい思い出になっております。
もともと木が並んで、下草が生えているだけのうっそうとしていた場所。でもその環境がかえって彼岸花には良かったんですね。
例年厳しい暑さが続く中でもお彼岸の頃にしっかりと花を見ることができているそうです。最近では工業団地の方々も植栽を手伝ってくださるようになり、どんどんと彼岸花は増えていきます。そして花が増えてくると、見にきてくれる人も増えて、人が集まることでイベントもはじまりました。
井上さん:植栽して3年目にですね。鑑賞会っていうのを始めてきたんですが、令和3年にですね。「やちよ彼岸花まつり実行委員会」というのを立ち上げたんですね。それからあの第一回やちよ彼岸花まつりっていうのを令和3年度から始めたんですが。キッチンカーの出店とかですね、クラフトの出店とかにはなれるんですが、基本的にあの八千代で活動しているんですね人に出店の方をですね、お願いしております。鑑賞会で始めた時からもう数倍の、来園者も訪れるようになっておりますので、県外から来ていただける方も本当に多くなりましたので、千葉県内随一だと自分たち自負しておりますので、コスプレの聖地みたいな今になっておりますので、彼岸花プラスあのコスプレの方たちですね。お声をかけてですね、一緒に楽しんでいただければと考えておりますね。明日の9月20日土曜日から28日、日曜日の9日間開催しております。入場料は無料になりますので、ぜひお越しいただければと思っております。

森の緑、強烈な彼岸花の赤、そしてコスプレ。これは写真映えすること間違いなしですね。
ある種幻想的な風景でもありますし、彼岸花で埋め尽くされている場所はそうそうないですから、朝早くから多くの方がいらっしゃるみたいですよ。コスプレでない方でもちょっとファンタジーな写真が撮れる謎の扉も用意されるようです。あと、彼岸花は赤一色だけかと思うかもしれませんが、ところどころに、ピンクや黄色の彼岸花が咲いていて、こちらも珍しいのでアクセントになっているそうです。
自分たちが植えた花が咲いたところを見にきてもらえるのは嬉しいでしょうね。
「やちよ彼岸花まつり」は明日9月20日から28日日曜日までの9日間開催予定。今年は本当に厳しい暑さが続きましたので、お花の咲き具合が心配ですが、綺麗な赤い花をみたいですね。来場には公共交通機関での来場をお勧めしていますが、台数に限りがありますが、臨時駐車場の用意もあるようです。協力金に賛同いただけると彼岸花のクリアファイルをもらえる特典もあるそうです。秋の訪れを感じにぜひ彼岸花をみにいってみてはいかがでしょうか?彼岸花の開花情報は八千代市地域振興財団のサイトに掲載されます。