三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
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桜めぐり その3 春を告げる一本桜を次の世代へ「吉高の大桜」

2026/3/27 UP!

千葉県内には、お花見スポットが本当にたくさんあります。何百本、時には千本といった花が咲き誇るような場所もあれば、俗に「一本桜」と呼ばれるものもあります。今回は、印西市にある樹齢400年のヤマザクラと、それを守る活動をされている方をご紹介していきます。

千葉県北西部に位置し、県内最大の湖沼印旛沼の畔、印西市(よし)(たか)地区。この地にある一本のヤマザクラ「(よし)(たか)大桜(おおざくら)」は樹齢400年以上ともいわれ、その荘厳な美しさは多くの人々に長く愛されてきました。樹の高さおよそ12m、枝の広がりおよそ25mの巨大な山桜で、市の天然記念物に指定されています。今回は吉高の大桜を守る会の事務局長、内藤幸一(ないとうこういち)さんに、お話を伺っています。まずはこの会の設立のきっかけをお話しいただきました。

内藤さん:吉高の大桜は、印西市の吉高地区というところにありまして、樹齢約400年のヤマザクラの1本桜です。立ってる場所が畑の真ん中。ここの一本桜だということで知られています。桜自体は個人所有という形になってます。全国的に一本桜が脚光を浴びて、観光客というか花見客が増えて、だいぶ人に踏まれたっていう形で樹勢が衰えてきたので、まずいよねってことで地主さんが今まで管理はしてたんですけど、それを守る会を立ち上げてやっていこうと管理していこうということになって、平成18年に会が発足しました。現在は15名ほど会員いますが、実際は仕事を持ってたりということで、7~8人が入れ替わりで手入れをしてるような状況です。

守る会として、木の育成、保護に関わる活動をされていて、そのほか、「(き)生命(いのち)を守る(かい)」という樹木医の団体であるNPO法人と協力して、外見、そして、地面を掘って根の様子などから状態を判断し、適切な処置などを施しているそうです。取材に行った日は、まさに、樹木医の方が十人ほどで細かく調査をされていました。

樹齢が400年を超えているということですから、デリケートなんでしょうね。ところで、この吉高の大桜はなぜ有名になったんでしょうか?

実は、こんなエピソードがあったんです。そして内藤さんが守る会の事務局長になった経緯も伺いました。

内藤さん:隣の佐倉市の菊間さんという市長さんが大桜の大ファンでして、佐倉市の何か公共施設の緞帳を吉高の大桜を採用したところ、どこの桜だっていうことが話題になって、少しずつ口コミで。その後、一本桜のブームが来て、爆発的な人気になって。現在、それぞれ去年あたりで3万から4万ぐらいの人が訪れています。仕事でこちらの地域に来る機会がすごく多かったんで、そこで知り合った方が、文化財関係の役職をやってたもんですからそういう人たちが中心になって、守る会を作ったときに「お前もやれ」というような形で声がかかってお手伝いしましょうというのが最初ですね。

緞帳(どんちょう)に描かれたら、それはみんな見ますよね!「見事な桜ですね。どこの桜がモデルですか?」って聞きたくなっちゃいます。

もともと山の中の一本桜なので、昔は地元の人でも知っている人が少なかったんですが、 佐倉市4代目市長の菊間(きくま)健夫(たけお)さんや佐倉の名士達がこの桜を気に入り、ここで密かに花見を楽しんでいて、その縁で佐倉市の市民音楽ホールの緞帳に描かれて知られるようになったんですね。

知ってしまうといきたくなるのが人間ですが、個人の畑の真ん中にあるということなので、突然人がいっぱいくると大変だったんのではないでしょうか?

そうなんです。実は、何回かテレビで紹介されることがあって、その影響で桜の木が命のピンチにさらされるということがあったそうなんです。いったいそれはどんなことだったのでしょうか?

印西市吉高地区にある吉高の大桜。音楽ホールの緞帳に描かれたのをきっかけに人に知られるようになり、その後夜の報道番組の中でライトアップされた姿が放映され、その存在が一気に日本中に知れ渡ることになりました。こちらについて、吉高の大桜を守る会の須藤謙さんと事務局長内藤さんに伺いました。

左が須藤さん、右が内藤さん

須藤さん:天気予報の時間にすごいライトアップやってたんですよ。次の日からものすごい人来てね、大勢の人が歩いちゃうでしょ。どんどん今度元気がなくなっちゃって、花もろくに咲かなくなってね。まだどんどん手入れしたら元気になってきたんですよ。そしたらここ四、五年前からね、急におかしくなってしまたんです。それがあの夏の暑いのと、やっぱり気候の変動には勝てないですね。

内藤さん:2019年でしたか、千葉県全域で大きな被害が出た台風が。その時にやはり直径30センチぐらいの枝が3本折れました。うち1本は下げた状態で今も残っています。せっかく残ってるんだから、養生をしながら大切にしていこうということで、翌年見事に花つけてくれたので、これはこれで今後も大切にしていきたいとは考えてます。5月から10月頃までは毎月のように草刈りをやってます。それプラス、年が明けると役所と打ち合わせをしたり桜の前にベンチを新しく設置したり、ゴミ拾いをしたり

というような活動はしていきます。

紹介されるとドーンと人がいっちゃいますよね。受け入れる体制も整っていなかったから、どんどん環境が悪くなってしまったんだね。

その後もテレビ中継で使用されたりで一気に有名になったことに加え、令和元年の台風でも大きな被害を受けることになってしまったんですね。

今は、桜の様子はどうなのでしょうか?

樹齢が400年を超えているであろうということで、すでに老木ではあるんですが、なんとか花は毎年見られるようになっています。ただ、お話にもあったとおり、このところの夏の異常な暑さで、相当まいっているようです。守る会では、市からの助成金や募金などで活動費用を賄っています。スタジオにグッズがあるんですが、綺麗な桜が描かれたクリアファイルなどのグッズを販売して活動資金に充てています。

↑取材時はまだ花は咲いていませんでした。

そうやって集まった募金や活動資金、どのように活用しているのでしょうか?

内藤さん:募金が集まって、それを残してもしょうがないので、吉高の大桜でかかるものを除いて、あと、印西市内でちょっと荒れてたところに1本桜があったんでそういう所有者の方に掛け合って、こちらの方で面倒見るからという形で印西市内の桜3本を面倒見て、いわゆるこちらの方で勝手に桜トライアングルなんていうことを言ってこれから売り出そうかというふうに考えてます。吉高の大桜は普通の花見と違ってお酒を飲んだりとか食事をしたりってのはあんまりなくて、いわゆる見学のような形になるんですけども1人でも多くの方に来ていただければと思います。千葉県を多分代表するというか、千葉県で一番いい桜だと思いますので、その辺は自信を持って言えるので、ぜひ一度来ていただきたいと思ってます。

↑樹木医の皆さんによる調査や対策作業。

吉高の大桜を見学するときは、木の下でお酒を飲んだり、シートを広げてお弁当を食べたりすることはできません。近くに駐車場もありませんので、車でお出かけの際は、市のホームページにある桜に関する情報をご覧になって、そちらに駐車していただきたいとのことです。

  

よくよく考えたら、400年ぐらい前っていうのは江戸時代が始まった頃。すごいですね。山の中でずっと世の中を見てきたのかもしれないのかもしれないですね。これからもみんなで環境を守りながら美しい桜の花を見ていきたいですね。守る会の献身的な尽力によって、今年も咲く吉高の大桜。今どのぐらい咲いているのか?などの情報も合わせ印西市のホームページに掲載されていますので、そちらをご覧ください。

https://www.city.inzai.lg.jp/0000001355.html

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