2024/9/20 UP!
もうすぐ気候も過ごしやすくなりそうですが、秋のお出かけに、サイクリングはいかがでしょうか?都心からアクセスも良く、魅力的なサイクリングコースが豊富な千葉県。2回目の特集になる今回は、二拠点生活を経て2016年に南房総市に移住。年間を通じて温暖でサイクリングを楽しめる安房地域でサイクリストのための複合施設を運営している方に、この地域のサイクリングの魅力を紹介していただきます。
道の駅 富楽里とみやま から車で内陸に向かって数分のところにある複合施設HEGURI HUB。南房総市平群地区の伊予ヶ岳の麓にあり、都心から車で1時間半ほどの近さにも関わらず緑の映える美しい里山に囲まれています。主にサイクリストのための施設としてオープンしましたが、2021年7月10日にリニューアルオープンしてさらに機能が高まりました。 いったいどんな施設なんでしょうか?運営をされている南房総サイクルツーリズム協会会長の瀬戸川賢二さんにお話をおききしました。

瀬戸川さん:HEGURI HUBというのは、「旧平群(へぐり)保育所、廃校になった保育所を利活用した複合施設でございまして、核となっているのは、サイクルステーション。それ以外にも飲食店、宿泊施設、キャンプ場、コワーキングスペース。あとドッグラン、シャワー施設、、そういったものを兼ね備えた複合施設となっております。もう少し涼しくなった時にはですねサイクリストが立ち寄る施設ともなっておりまして、今までで累計でおそらく1万人近いサイクリストが来てるんじゃないかと思います。まあ、もう少し涼しくなってから南房総にもサイクリストが非常に増えてくるんじゃないかなと思います。

最近は知名度も上がってきて、利用される方が増えてきているそうです。
ところで、瀬戸川さん、経歴がとてもユニークな方なんです。元々は金融関係のお仕事を都内でバリバリやられていたんですね。ある時、2日ほど休みが取れたので、南房総を訪れたところ、アクアラインを使えば東京からあっという間で、日本の原風景のような自然豊かな南房総市の魅力に気づいて、時間をおかず、すぐに別荘をたて、二拠点生活を始めたんです。そして、南房総に滞在する時間が長くなってきて、ついには移住を決意。現在はご自身の拠点も南房総になりました。金融のお仕事も辞められて、新しいことをしたいなと考えていたところで、チャンスがやってきました。

瀬戸川さん:まあ50歳ぐらいを機に南房総市。まあ、それまでに二拠点生活をしていた南房総市に移住をして、何か起業をしようと思った時に、南房総市の第一号の地域おこし協力隊の募集を知りまして応募しました。やることとしては、インバウンド観光ということで職を拝命したんですけれども、実際に仕事を始めてみたところですね、コンテンツを強化する必要があるという思いに至りまして。その中でスポーツツーリズムで特に私自身もやっていたサイクリングが非常にあの環境としていいんじゃないかといったことで取り組みをさせていただきました。特に首都圏の方からは日帰り圏内ですので非常に気軽にサイクリングができる地域だと思っております。

インバウンドはもちろん、都市部からのアクセスのよさもあり、国内からの受け入れ態勢についても、瀬戸川さんは色々と考えを巡らせます。
移住した南房総市で、サイクルツーリズムを通じて地域の魅力を発信している瀬戸川さん。この地域がサイクリングに向いている理由をこんな風に教えてくれました。

瀬戸川さん:まずは交通量と信号がまあ圧倒的に少ない。これはだから非常に走りやすい環境で、ルートによっては40~50キロぐらい信号なしで走ることもできると。2番目が、海と山が近いと。これは何を意味するかというとですね、非常に平坦な道が多い海とアップダウンの激しい山がですね、非常にあの近いので、まあコース取りの多様化ができると。3点目としてはですね非常に景観が綺麗なこと。4番目は気候が温暖であること。これはあの2月~3月もですね。問題なく走ることができます。 最後がサイクリストにとっては非常に大事なポイントなんですけども、食事が美味しいといったことで、まあ概ねこの五つにですね、この南房総のサイクリングの良さは集約されると思っています。

サイクリングに必要な要素が全てこの安房地域にはある、と気づいた瀬戸川さん。あとひとつ、サイクルツーリズムに必要なのは「拠点」だと思い立ち、さまざまな方の協力を得て「HEGURI HUB」が出来上がったんです。取材スタッフがお伺いした間も、顔馴染みのサイクリストの方が気軽に話しかけてきてくれたり、食堂で美味しいアジフライを食べて、また走りに行かれる方などもいて、とても明るく活気があったそうです。

このHEGURI HUBには先ほど瀬戸川さんがお話ししていた南房総のサイクリングを楽しめるポイントに関する情報が集まっているんです。地図やグルメ情報などの資料も用意されていますし、スタッフに気軽に相談することもできます。ここで出会ったサイクリスト同士の情報交換もあったり、とまずはここで下調べしてから出かけるという方も多いようなんです。実はレンタル自転車の中には「Eバイク」というサイクリング用の電動アシスト自転車もあって、こちらも大人気なんです。 Eバイクのおすすめポイント、瀬戸川さんにおききしました。
瀬戸川さん:あのあまり運動してない方とか、体力に自信のない方で、この安房地域でだいぶEバイクも増えてます。レンタサイクルとして増えてますし、我々の方でも準備しております。まあ、そういったものを活用すればですね多少のアップダウンでもまあ難なく登れますし。例えばですね、体力に差のあるパターンご夫婦でですね、ご主人が自転車乗るんですけども、奥様が体力に自信がないというようなケースが実はうちも多いんですけれども、そういった場合には奥様の方だけEバイクにして、まあ、むしろ上り坂では奥様の方が先導するというようなケースもですね、結構南房総、安房地域では、このHEGURI HUB 以外のところでも自転車や、Eバイクのレンタルは広がってきているそうです。車や電車でお出かけになって、HEGURI HUBで情報を集めて、ご自分の自転車、レンタルの自転車でぜひ房総の風を感じてみてください。

こちら美味しいアジフライとハムカツ
2024/9/13 UP!
実りの秋、五穀豊穣を感謝して、あちこちでお神輿が巡行したり、伝統ある祭り以外でも「イベント」も多いですよね。
地域の魅力を発信しようとさまざまなお祭りも生まれていますが、今回は、昨年31万人を集め大変話題になりました市原市の「上総いちはら国府祭り」をご紹介します
「上総いちはら国府祭り」は10月の5日と6日に開催予定のこのお祭りは、市原市で平成23年からスタートしたもので、市原市最大級のお祭りとして、街に新たな交流と賑わいを生み出しているんです。歴史と文化に根差した市原市の魅力を広めるため、市と地元企業、市民とが協力して創り上げています。今年で11回目。比較的新しいこのお祭りの始まりについて、五井駅東側の区画整理事業、総合公園や大規模店舗の誘致などを行い、街づくりのお仕事をされてきたEタウン更級まちづくり協議会事務局の三宅邦章さんにお話を伺っています。

三宅さん:Eタウンこの市原市更級地区は田んぼであったんですけれども、田んぼの地権者の方々が集まって、五井駅前東土地区画整理組合というものを作りました。組合施工の区画整理を行った新たな街更級という地域ができたんですが、それに伴って、もともと市原市役所の前で市民祭りを行っていたものをリニューアルして新しくできた街に国府祭りとしてリニューアルさせたのが、今現在の「上総いちはら国府祭り」になります。もちろんその区画整理まちづくりの中でハード面が大きく変わるわけですけれども、ここにまあ歴史だとか文化だとか、そういったものを、市原市市域ものすごい広いですし、人口も非常に多いですから。お互いがこう共通認識が持てるような、その誇りや文化、歴史の継承、こういったものを祭りでやっていこうじゃないかっていうような話が出まして、この国府祭りが出来上がっていったという形ですねはい。
更級地区というのはJR内房線と小湊鉄道の五井駅の東側の地区のことです。今は綺麗に区画整理されていますが、この更級がある市原市は「上総国」の国府が置かれたとされる、中世からの歴史のある街なんです。
そんな歴史あるこの地域ですから、新しい街を作るだけでなく、歴史と文化に根ざした市原への誇りや郷土愛を育んでいきたいと、市役所前で行われていたお祭りを引き継ぐ形で新しい祭りを始めることになったんですね。でも、新しいイベントを作り出すのは並大抵のことではありません。
三宅さん:もともとは市原市市民祭りですから、まあ、基本的には同じものじゃないんですけれども、市原市市民祭りが終わって、やめて、じゃあ新たな祭りをということで、この新しい街に国府祭りというものを作ったということですね。2011年です。 いや、正直手探りでしたね。観光協会の方々も非常に頑張っていただきましたし。各地のその自治会なんかのそのねり踊りの方々。フラダンスをやったり、ヒップホップダンスをやったり。もうオール市原でいろんなところでいろんなことをやってきた方々が発表する場として、ええ、もう本当に手作りの祭りといった形でしたね。私の記憶だと2日間でまあ約3万人ぐらいだったと思います。
初回2日で3万人も集まったのは大変な数だと思います。「時代絵巻行列」や山車と山鉾の巡行、伝統の練り踊り、市原ゆかりの更級日記旅立ち行列や東日本最大級の山鉾などが巡行。大変盛り上がる「上総いちはら国府まつり」の見どころについてさらに詳しくご紹介していきます。

まちづくりの計画段階で、祭りの構想も同時に練っていた三宅さんたち。祭りのためにどうしても譲れなかったことがあるそうなんです。それは街のデザインについて。一体どんな点にこだわったんでしょう?
三宅さん:この街をまず作る時にデザインする時にですね。(幅)36mの大通りを作りました。これは、もともとその祭りで使ったりだとか、そういったものを念頭に、実は中央分離帯がないんですね。県警とはだいぶ協議しました。中央分離帯を作ってしまうと、祭りの支障になるということで、これは何としてもということで協議をし重ねた結果、36mの片側二車線、非常に大きな道路ができたんですね。長さは650mですね。歩道は5mの歩道がありますから、出店を当日出店が200店舗ほど出るんですけれども、それでも皆さん、通行が可能だし、その路側帯のところに皆さん座って見れるような形になったんですね。ですので、演じられる方、まあよさこいの方も、ねり踊りの方も、こんないいステージで驚いてます。私は幸せだよと大変ご好評いただいてますね。

幅36メートルの大通りで中央分離帯がない道、贅沢な広さですね。
「練り踊り」と「よさこい踊り」の皆さんが進んでいく大通りは「上総大路」といって、長さは650メートル、幅はなんと36メートルで、そのほかに歩道が5メートル幅。ぎっしり人が集まる場所としては、相当恵まれているわけなんです。警察や役場ともしっかりと協議を重ねたということで、ここは相当ご苦労されたようです。

今年の踊りのチームの募集はすでに終わっていますが、見に来ていた人たちが、来年はそこに参加しようという風に、毎年参加チームが増えているんです。上総大路のほかにも、各所にステージがあり、上総更級公園、アリオ市原のサンシャインコートなどでもパフォーマンスが繰り広げられます。
最初3万人であった集客が、2019年には18万人位まで増え、コロナ禍をはさみますが、昨年がなんと驚異的に増えて31万人。開始から比べると十倍以上にもなります。今年もどのぐらい集まるのか楽しみですね。最後に三宅さんからメッセージをいただきました。
三宅さん:昨年2023年、31万人を数える来場者。これには私もびっくりしましたね。市原市というのは市域も広いですし、人数もたくさんいるところですから、共通認識として、これからはあの国府祭りがあるよね?共通の話題としてあげられるような祭りになっていければなというふうに思いますね。で、他県の方とかに私、市原出身なんだって言った時に、あ、確かなんか大きな祭りで国府祭りってあるよね。何?知ってるの?なんていう話題があったら本当に嬉しいですね。 当日、ご来場の際は公共交通機関をお使いになるか、お車の場合は市原市役所に大きな駐車場をご用意してありますので、そこから無料のシャトルバスが出てますので、こちらを使いになると非常にスムーズにご来場いただけると思います。ぜひともたくさんの方のご来場をお待ちしております。
「あ、青森のねぶたでしょ」みたいに市原、上総いちはら国府祭りでしょ?って言われるようになりたいということですね。お祭りのフィナーレには花火も予定されています。会場のスケールが大きく、とにかく楽しいこの盛り上がり、ぜひみなさんも参加して体感してはいかがでしょうか。
2024/9/6 UP!
新米が出回る季節になってきましたね。
千葉県は8月中旬に新米ができる、関東一の早場米の産地でもあるし、米所として美味しいお米、ブランド米がいくつもあるんです。ふさおとめ、ふさこがね、粒すけ、こしひかりなど。そして千葉の三大銘柄米として 多古米、長狭米、いすみ米があります。
今回は、千葉県多古町の地域で作られているコシヒカリ「多古米」の魅力をいろんな方法で発信している農家さんの活動についてご紹介していきます。
ご紹介するのは、多古町で農業をされている「立花ふぁーむ」の皆さん。お母様の立花眞佐子さん、娘さんの青木清子さん、そして息子さんの立花よしおさんが、それぞれ多古米の魅力を発信していらっしゃいます。
多古町では地元で作られたお米の美味しさを競う「多古米グランプリ」という大会が毎年行われていて、旨み成分などを機械で測定する1次審査と、審査員による実食の2次審査を通じ、その年のNo.1多古米を決定しています。お母さんの眞佐子さんは、昨年の大会で、65歳以上の部の優勝と総合グランプリを獲得された、まさに多古米の匠の方なんです。美味しいお米を作る秘策はどんなところにあるんでしょう?

立花眞佐子さん:
お嫁に来てからここ50年になります。ずっとお米作りやってまして立花眞佐子といいます。今年からね、若い人と年寄りの方の2部にわかれて。ちょうど高齢者の方に入ったからおいしかったと思うんです。有機肥料で少しやってたから6種類ぐらい入ったかな?燕のふんとか海草とかだから土作りができてたからおいしかったのかなって。お水もね、その年は暑くて夜水引いてくれたの。 だからそれが良かったのか、みんな食べて美味しかったのかな?審査員の方々は、、、
100名をこえる参加者の中、堂々の総合グランプリ。「たちばなふぁーむ」のお米はすべて「有機栽培」か、化学肥料・農薬を通常の半分以下に減らす「減農薬・減化学肥料栽培」で作られているそうなんですが、そうしたことを10年続けてきた成果だと思うともおっしゃっていました。そして、その多古米のおいしさをもっと広めていこうと数年前から活動を始めたのが結婚で多古町を出て今は横浜にお住まいの娘の清子さんです。当たり前に食べていた多古米の味がとても評価が高いと知って、そんな味を周囲の方に知って貰いたいと、多古米を中心としたランチを横浜で提供するようになったんです。最初は横浜で、月に2回程度、農家カフェというのを始めた清子さん、そのメニューはどんなものだったんでしょう?そして、食べた方々の反応はどのようなものだったんでしょう。青木清子さんにリモートで伺いました。

青木清子さん:
農家カフェと銘打って、母から前日に送ってもらったとれたての、夏でしたらおくらとかゴーヤとかそういうものをその多古米とおかずとランチセットにして提供すると「新鮮な野菜ってこんなに美味しいんだね」なんて言ってくれて。母があと自家製のお味噌も作ってるので、自家製味噌で作ったトン汁とかね。あとはヤマトイモが有名なので、ヤマトイモ農家の人から泥付きで直送してもらったりとか。で、泥付きのヤマトイモ詰め放題とかも、結構都会の主婦にはウケるんですよね。産地直送の田舎を楽しんでもらうっていうのが、町でのそのカフェ営業で。ただただランチをいっぱい売りたいとかではなく、多古町を知らせたいっていうコンセプトでみんなこう。じゃあ私も多古町応援するわみたいな方も来てくれて。横浜のカフェのお得意様が3組ぐらいあのうちの田んぼに田植えに手伝いに来てくれたり、二拠点ならではの繋がりもできましたね。

収穫したものをその場でいただける農家カフェは多くありますが、横浜で多古町の作物を新鮮な状態で出す。それで多古町にも来てくれるっていうのは面白い展開ですね。
古くは江戸時代から時の将軍や皇室への献上米となり、また食味日本一に輝くなど、おいしさには定評がありますが、流通量が少ないため「知る人ぞ知る」銘柄米とも言われる多古米をもっとたくさんの人にしってもらいたい、という清子さんの活動はさらに広がっていきます。
多古米グランプリ2023で見事総合グランプリに輝いた眞佐子さんをはじめとするたちばなふぁーむの皆さん。娘の清子さんが東京湾を挟んだ横浜で、多古米を始めとした多古の野菜の美味しさを発信するカフェを始めて、大人気に。そうしていると、場所を貸してくれている方からこんな提案をされたそうなんです。
青木清子さん:
2018年の11月に横浜を基本に活動して、そこにシェアキッチンをされてる方が近所にいらっしゃって、そこを間借りして多古米のランチを始めました。多古米美味しいねって横浜の方たちにも結構評判になって,実際にやっぱ食べてもらうっていうのがすごく宣伝になるんだなあっていうのを実感しまして、五年経ちまして。そしたらそこのオーナーさんから、多古町にもシェアキッチンとかで作ってみたらどうってすすめられて町の役場にも相談しに行ったんですね。なんとか保健所にも何度も足を運んで渋々オッケーをもらって、町もまあ農業の六次化っていうことで、すごく応援してくれて、もうすぐ二年になるんですけど、現在ポロポロと増えて6組借りてくれてる方がいます。
シェアキッチンの認可をとるのもいろいろ苦労されたようですが、多古町で、というか、立花さんの家の一部を改装して「多古町のシェアキッチン」が完成しました。多古町や近隣の町にお住まいの方から利用の申し込みがあり、多古米の米粉を使った焼き菓子を作られる方などがいるそうです。専用の調理機材があるシェアキッチンの存在は、地元の方々に大きなチャンスを与える施設になっていきこの地域の食材を使った新しい食品が、ここから生まれてきているんです。

スタジオでは酵素玄米の試食をしました。
これは、多古米の玄米に小豆と少量の天然塩を加えて炊き上げ、炊飯器などで3日程度そのまま保温することで、活性化した酵素の働きで、玄米がモチモチと柔らかくなっているものです。電子レンジで温めて食べることができるんです
こんな風にいろいろな可能性が広がっていくのは素晴らしいですね。6次産業化することも魅力の発信につながっていくのでしょう。

現在、多古シェアキッチン・メンバーを募集していまして、1時間1100円から利用可能です。お試し無料体験もあるそうです。菓子製造許可付きキッチンですので、腕に自信のある方は、チャレンジしてみてはいかがでしょうか?最後に 眞佐子さんの息子で代表の立花良夫さんにもお話うかがいました。
立花良夫さん:
グランプリ取った母の息子です。多古米の将来の話です。今年からの多古町がオーガニックビレッジ宣言っていうのを出して、有機Jasのお米を増やして作ってでそれを、地産地消のような格好ですね、小中学校の給食に出したりとか、生産と消費量が有機農産物がそう回るような仕組みを作ろうという取り組みなんですよ。ちょうど今頃は、多古は稲刈り真っ最中ですね。もう一面黄色いんですよ。黄金色になってます。輝いてますよね。今機械化が進んでるんでね、稲刈りの翌日にはね。あの出荷可能になるんですよ。新米ですね。今年もおいしい新米できておりますのでね。皆さんぜひ多古米を買って食べてみてください。まあ食べればわかりますよ。
オーガニックビレッジ宣言、有機農業に地域ぐるみで取り組むという、多古町の素敵な姿勢で作られた美味しい多古米を地元の子供達も給食などでしっかり食べて、その美味しさをDNAに刻み込む。まさに食育の一環とも言えるんじゃないでしょうか
すでにもう新米をいただいた、なんて方もいらっしゃるかもしれませんが、お米の保存には冷蔵庫を使っていただくと食味が長持ちするそうです。ぜひ、今年も美味しい新米、召し上がってくださいね。
20年前からネット販売を始め、有機農法、農家カフェ、シェアキッチン、など様々なことに挑戦し続けてきたたちばなふぁーむのみなさんのこれからにも、期待しましょう。詳しくはたちばなふぁーむの公式サイトをぜひご覧ください。
2024/8/30 UP!
突然ですが、明日、8月31日は何の日でしょうか?831(はち・さん・いち→ヤ・サ・イ)で野菜の日なんです。今回は市原市で蜂を飼う「養蜂」で里山を再生、有機農業を行っている方の挑戦をご紹介していきます。
市原市にある「ONE DROP FARM」の取り組みを紹介します。「養蜂で里山を再生する」を合言葉に、耕作放棄地を再び整備して、養蜂と有機農業を行っています。ミツバチや周辺の生態系に配慮して栽培された野菜はすべて有機JAS認証を受けたもの。実はスタジオにもその力強い野菜が並んでいます。まず最初に、代表の豊増洋右さんに、有機農業に取り組むことになったいきさつを伺いました。

豊増さん:僕自身はもともと農家の生まれなんですよ。佐賀県の鳥栖市の酪農家の長男として生まれたんですが、大学を卒業した後は経営コンサルタントの会社で八年ほど経営とかマネジメントを勉強させてもらったあと環境関係の活動している団体に転職して、その団体でたまたま千葉県に農場を作るという仕事があって。木更津市に移住したというのが、実は僕が千葉県で農業を始めたきっかけだったんですが、それが今から15年ほど前ですかね。2010年ぐらいのことで。その農場を七年ぐらいで卒業させてもらって、七年前に市原市に来てONE DROP FARMという会社をスタートしたのがこの事業の始まりです
豊増さんは経験、知識を生かしながら耕作放棄地を農地としてよみがえらせるため最初は農作物ではなく、あるものを育てることに力を注ぎます。そして、副産物として、あまーい蜂蜜を作ることになったそうなんです。農業を始めるにあたり、豊増さんが力を入れたこととは何なのでしょうか?

豊増さん:やっぱ最初にやらなきゃいけなかったのは、地力を向上することで、土木的に農地を再生すること、それももちろん大変なんですが、最終的にその農地で品質の良い野菜が作れるようになるかどうかって、やっぱり地力になりますから。自然界の力といいますが、僕ら緑肥と呼んでますが、この緑の肥料の緑肥という植物を育てることによって、その土地の土が持つ生物性とか、物理性とか、あるいは科学性を整えていくっていうことが、やっぱり急務だなという風に最初に感じました。先ほど申し上げた緑肥という植物の中には 蜜源植物っていうんですけど、蜂蜜が採れる植物がたくさんあるんですね。例えばクローバーとかナノハナとか、この蜜源植物のいいところは当然、あの土も育ててくれるんですけども、お花が咲くことで蜂蜜が採れるという効果もありますので、そこでミツバチを育てればはちみつが収穫できると、一石二鳥じゃないですけどそんな効果も期待して、土を作りながら蜂蜜も育てているっていうのが、僕らが今やっていることです。

その土作り、市原市のJR外房線 誉田駅から近いところにある瀬又地区で何年もかけて行っているそうなんですが、そこまで土づくりをしっかりと行う、じっくりと進めているのには、その後、この畑で作りたい作物へのこだわりがあるからなんですね。
ONE DROP FARMでは価値のある野菜を力のある土で作っていくことに取り組んでいて、有機野菜に関する国の厳しい基準「有機JAS認証」を取得しています。認証のハードルも、ONE DROP FARMならではの方法で乗り越えているようです。
豊増さん:この認証を取得するためには、最低でも二年間科学的なものを使わずに土地を管理しなければならないというルールがあります。普通ですとこの二年間は有機野菜として販売出来ないので、収入があまり得られないということになるわけですが、あのお花畑で農地を管理することで有機認証を待っている間も蜂蜜を収穫しながら収入を得ることができるという。まあ、これ非常に大きな効果がありますまあ、認証が得られたからといってすぐにね、品質が良い野菜ができるわけじゃなくて、まあ、実質的にはやっぱね納得のいく高い品質の野菜ができたなと思うのは5年目とかね。まあ、その土地のプロフィールにもよりますが、場合によっては十年ぐらいかかるような畑も正直あります。今、僕ら有機JAS認証の畑で7ヘクタールほど管理してるんですが、年間で作付けしてるのはそのうちの1/4ぐらいですかね。2ヘクタール前後にとどめています。それをまあローテーションしながら。少しずつ土が良くなっていくのに合わせて野菜を育てていると、まあそんなやり方をやっています。
スタジオでも、届いたばかりのピーマンを頂きましたよ!

市原市の瀬又地区で着実に野菜づくりを続けるワンドロップファーム。その農作物の評判は次第に広がっていきます。ネット販売や近隣の大型商業施設などで販売もされるようになりますが、広い土地で一気に農業を拡大させることなく、品質の高いものを出荷していくことに重点を置いているそうです。そして、豊増さんおっしゃるところの「野望」、こんな風に語っていただきました。

豊増さん:この瀬又という地域からぜひ世界に飛び出して行きたいなという意味で、瀬又から世界へっていうのは一つのキーワードにして今いろんなことを考えています。やっぱりなんといっても千葉県はね、成田空港があって、海外の方が一番アクセスしやすいところでありますので、海外から来られた方が、あ、千葉でこんな本物があったと。こんな美味しいものがあったとまあ、感動していただける心を動かすような美味しいものを瀬又で味わっていただきたい。できればこういったものを作る仲間もね地域にどんどん増やして行きたいと思ってますので、品質が高いものをどんどんどんどん作っていきたいなというふうに考えています。農産物の海外取引って非常にチェックが厳しいですけども、有機農産物に関しては一般の農産物と比べると非常に少ない手続きで海外に輸出することができます。海外の方にもどんどん輸出という形になりますけども、そんなこともできていけるんじゃないかということで、今あの行政の方ともね相談して進めているところです。

千葉にこんな美味しい野菜がある、ということを「世界」にまでアピールしていく。行政の方とも詰めているなんて、もう野望じゃなくて現実的なすぐ未来の話なんでしょうね。豊増さんは、農業だけでなく里山再生に関する講演やコンサルティングなども行っていて、たくさんの方が話をききたいと訪れているそうですよ。「おいしい・気持ちいい・楽しい」のコンセプトのもと、次世代に引き継げる持続可能な農業を目指し、ワンドロップファームをゆくゆくは「県内の有機農業の拠点にしたい」という豊増さん。地域の農家さんとの連携も視野に、これからも新しい形を模索しながらまさに「瀬又から世界へ」ハチミツと有機野菜の二刀流で世界に挑戦続けていっていただきたいですね!

2024/8/23 UP!
インフラツーリズムってご存知ですか?ダム、橋、港、トンネルといった、社会や生活になくてはならない公共の施設を観光することをいいます。ダイナミックな景観を楽しんだり、普段はなかなか入れないその内部を見られるということで、今、人気を集めているそうですよ。
今回ご紹介するのは、アクアラインの裏側を見学できる人気のインフラツアー「東京湾アクアライン裏側探検」です。東京湾の中央部を横断し、木更津と対岸の川崎を結ぶ全長およそ15.1kmの自動車専用の有料道路「東京湾アクアライン」は10kmほどの海底トンネルと5㎞ほどの橋部分、そして東京湾に浮かぶパーキングエリア『海ほたる』で構成されています。その難しさから『土木のアポロ計画』と呼ばれた「東京湾アクアライン」の工事は 当時最先端の技術を結集し、調査から含めると30年もの時間をかけ完成しました。そんな一大インフラの裏側を見られるツアーの概要を、ガイドをされている東京湾横断道路アクアライン事業所の根岸あいさんにお話を伺いました。
根岸さん:正式なツアー名は「東京湾アクアライン裏側探検」でございます。普段は何気なく通行しているアクアラインの普段は見ることができない緊急避難通路であったりですとか非常設備などといったところを見れるですね、非日常を体験できるようなツアーとなっております。ちょうどだいたい五年半前から始まったツアーとなっておりまして、皆様に巨大インフラを見ていただこうということで始まったツアーでございます。アクアラインも上下線走ってるんですけれども、その隣に、実は見たことある方もいるかもしれないんですが、将来的にもし三本目のトンネルが必要になった際に堀り進められるような入り口と出口となるためのそういったものが用意されておりまして。そこからですね入っていただいて地下の緊急避難通路まで向かっていただくという形をとっております。

3本目のトンネルを掘るかどうかは決まっていないのですが、必要になったときのためにあらかじめ3本目を作ることが出来るような構造になっているんですね。この入口自体はそんなに長くなく、すぐ行き止まりになっているんですが、そこから入ることができる「緊急避難通路」を見学できるということです!どんな構造なのか教えていただきました。
根岸さん:緊急避難通路の中は気圧を上げておりまして。その理由と言いますのが、トンネル内でもし火災があった際に火や煙が、緊急避難通路内入ってしまいますと困りますので、その気圧を上げることによって緊急避難通路側からトンネルへと向かって空気が流れますので、まあその火や煙が入ってこないといった構造になっているんですけれども。その気圧を保つためにですね緊急避難通路に向かう際にはその扉の方をお客様にくぐっていただいて地下まで向かっていただくっていう流れをとっていただいております。緊急避難通路はですね。皆様が走っているそのトンネルの真下、だいたい1/3ぐらい緊急避難通路がございまして、その緊急避難通路がトンネルと同じように木更津側から川崎側またですね川崎側から木更津側へと続いているものとなっております。
避難通路は映画「シン・ゴジラ」のロケ地にもなっていたんです。トンネルの下3分の1に、緊急避難通路があるんです。避難のために気圧を高くしてるとか、興味深いですね
ツアーでこの扉を開けた時に感じる風などで気圧の差を実感できるようですよ。この緊急避難通路で防災設備についての説明などを受けた後、非常用階段を昇って地上に戻ります。トンネルを掘るときに使ったシールドマシンの「カッターフェイス」のモニュメントをみてそのスケールを感じたり、海に浮かぶ巨大な換気施設「風の塔」がどんな建物なのかなどを説明してくれます。
このツアーの参加方法について伺いました。
根岸さん:まず団体様になるんですけれども、木曜日と金曜日のみご予約を承っておりまして、お電話で予約をして頂く形になるんですけれども、20人以上50人以下で受け付けております。個人の受付は火曜日と水曜日承っておりまして、こちらはですね海ほたるの海ほたるネットの方からお申し込みいただく形になります。学校がお休みの期間になりますとお子様のですねご予約がこうぐっと増えてくるんですけれども、普段はですね、平日ににしか開催はしてないので。そうですね比較的予約の方は取りやすくなるかなと思います。小学三年生以上っていうのが年齢制限になってまして、まあ、上限の方はないですね。
海ほたるのホームページに「海底トンネルに潜入!東京湾アクアライン裏側探検」のアイコンがあるのでそちらから確認して事前予約が必要になっています。予約受付は開催月の2ヶ月前の月の1日10:00から開始されます。また、 現地集合・現地解散なので海ほたるまで来ることができる方、とか、120段以上の階段を自力でのぼることができる方などいくつかの条件がありますのでご確認ください。参加費用は大人1000円、小学生以下は500円で、参加できるのは小学校3年生以上となっています。
事前の申し込みが原則だそうですが、実はちょっとした裏技というか、タイミングが良ければ当日ツアーに参加できるかもしれないんです.
根岸さん:定員が20人なんですけれども、実はですね、その20人に満たなかった場合にはなるんですが、当日受付というものをやっている日もございまして。まあ、基本的にはその予約が必要になるんですけれども、もし当日の受付がある場合は、午前中は9時15分と30分、午後は13時15分と13時30分にですね放送の方が流れますので、運が良ければにはなるんですけれども、当日いくことっていうのもできる可能性はございます。
タイミングが合えばラッキーなことに参加できるかもしれないんです。海ほたるで平日の火曜日、水曜日の午前9時15分と30分、午後1時15分と30分ぐらいのアナウンスをチェックしてみてください。
夏休み中は予約がいっぱいですが、9月以降は比較的チャンスはありそうです。海ほたるからの素晴らしい景色やお買い物やグルメに加えておよそ90分の裏側探検ツアーもぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。
2024/8/16 UP!
この時期美味しい果物といえばズバリ!「梨」ですよね。千葉県は、梨の生産量、栽培面積、産出額ともに日本一なんです。味も日本一です!
今回は、横芝光町で梨作りをされている、元パティシエという農家さんのこだわりの梨づくりと、梨を使ったメニューが味わえるカフェ、地域を盛り上げる取り組みをご紹介します。
九十九里のほぼ真ん中、横芝光町にある梨園「城山みのり園」です。園主の實川勝之さんは、元パティシエということなんですが、まずは梨農家さんになったきっかけを伺いました。

實川さん:梨のほうは梨工房城山みのり園という屋号でやってるんですけども、こちらは会社設立前からやっている梨園となります。私もともとケーキ屋でパティシエをやっていたという過去があるんですけども、当時ケーキ屋で働いていた時に父が怪我をして、それをきっかけに実家の農業を手伝うことになったという経緯がございます。もともと両親でやっていた農業経営としては、お米と一般的な野菜農家・・野菜づくりをしていたんですが、たまたま作っていた野菜がですね、非常にこうまあ市場で暴落して安くなってしまった。じゃあ、これをどう解決したらいいのかって考えた時に、まあ梨であれば、直販がしやすいと言うことで、梨の栽培を始めたというきっかけになります。いろんな梨の品種がある。なので、まあ純粋に食べてみたいとかね。どんな品種になるんだろうっていう興味本位もありましたし、販売している中でお客様のニーズに応えていくうちにだんだんと増えて、気がつけば40品種以上の品種が今はあります。ざっと800本ぐらいですかね?

もともの梨農家さんではないのに増えていって40品種以上、800本もの梨を作るようになるってすごいですよね?

農家を継いで、自分の代で初めて梨作りに取り組んだ實川さん。最初は5本の梨の木から始まったそうです。梨を育てるために必要な肥料選びを食材選びに例えたり、栽培方法を調理方法に例えたり、美味しい梨づくりにパティシエの目線も活かしながら努力をされたそうなんです。そして、こちらに梨工房城山みのり園から、そのこだわりの梨が届いています!
早速スタジオでもいただきました。

さて、梨作りは順調に進みはじめたのですが、大きな壁に当たります。どんなことがあったんでしょうか
實川さん:
皆さんもまだ記憶に新しい令和元年の房総の台風というのもあると思うんですが、2016年にも千葉県、大きな台風が襲ってきています。その時に梨も結構大量に落ちてしまったんですがそれをどうにか無駄にしたくないっていう思いがありまして、それを解決するべく、翌年の2017年に、まずはその自社の中で、そういった落ちてしまった梨、傷ついてしまった梨を解決できる仕組みと、あとは近隣のとか、仲間たちの農家のそういった傷ついてしまったとか、出荷できないという農産物が加工できる実験施設という思いで作った施設が「コミュニティCAFÉ&農家のキッチンLABO FARM TO…」というものを作りました。実験施設で作った農産物がそれをお披露目する場所としてコミュニティーカフェがある。そういう存在になってます。

苦労して作った梨を無駄にしたくない、自分だけじゃなく仲間も助けたいという思いが、新しい挑戦をする原点になったんですね。商品にならなくなってしまった梨をなんとかしたいという想いからスタートした「コミュニティCAFE&農家のキッチンLABO Farm to…」では、6次産業化に挑戦してみたいと思っている農家さんを始め、飲食店のオーナーさんバイヤーさんなどから相談が寄せられ、さまざまなメニューや商品が誕生しました。そして、カフェでは梨を使ったメニューをいただくこともできるんですが、どんなメニューが人気なんでしょうか?

實川さん:
一番人気なのが、具にもルーにも梨が半分以上入っている梨カレーっていうのがあります。他には梨の力でお肉が柔らかくなった梨のスペアリブっていうのもあったり、デザートにはもちろん季節ごとに梨を使ったスイーツを出していたり、あとは梨のミルクスムージーというのがあったり。本当に様々なものが楽しめます。それとはまた別に六次産業化っていう視点で行きますと、自社だけでやる六次化ではなく、地域を巻き込んだ六次化であったり、流通段階で 都市部の方々と連携した販売方法を使った六次化であったり、まあ、そういった地域連携型と 都市部連携型の二つの特徴がある六次化をやっているというのがまあ珍しいところかなと思います。

パスタやスペシャリテ、ドリンク、デザートも野菜たっぷりです。
實川さんたちは、自分たちの畑や工場だけでビジネスを完結せず、近隣の農家さんや食品製造業者さん、小売店のバイヤーさん、飲食店オーナーさんなどから、加工の依頼を受け、ピューレやカット、乾燥をはじめとする農産物の一次加工からパスタソースやジャム、ドレッシングなどの製造を請け負っています。
今後の展望と熱い思いをお話しいただきました。

實川さん
千葉県っていうのは日本一の梨の産地です。ただ、やはりこの千葉県の梨農家がかなり減っていたり、面積自体もかなり減っている状況です。そういった中でやはり日本一の梨の産地をこれからも守っていくためには、やっぱり一軒一軒の農家さんがこれからもっと規模を増やしていったり拡大してかなきゃいけないっていう中なんですけども、そこにはすごくまだ大きなハードルがたくさんあります。農業も 、スマート農業、機械化とかそういったものが進んでいますけれども、まだまだ梨作りにおいては人の手が必要になっているので、そういった部分を解決しながら、自社の中でももっと規模拡大し、生産量がもっと増えれば、今 数年前から弊社の場合は 海外に輸出というのもしているんですが、国内の市場に出すと共に、海外市場の方にもどんどん積極的に日本一の美味しい梨を届けていきたいと思います。
機械化は進んでも、梨づくりにはまだまだ人の手が必要。でもそれを解決しようと挑戦することで、強い農業ができてくんですね。
・梨工房 城山みのり園の梨をはじめ、お米や野菜、そしてドライフルーツやジャム、調味料などの加工品などは公式の通販サイトからお取り寄せすることができます。コミュニティCAFE&農家のキッチンLABO Farm to…の営業時間などについて、公式のホームページやインスタグラムでご確認ください。
https://www.instagram.com/p/CQ4isJwMpEm
2024/8/9 UP!
暑い日が続いていますが、この時期楽しいのがプールですよね。県内にもたくさんのレジャープールがありますが、中でも人気で歴史のあるプールを、ご紹介していきます。

その広さ東京ドームの1.5倍!県内最大級の規模を誇る山武市の蓮沼ウォーターガーデンです。
九十九里のほぼ真ん中、山武市にある県立蓮沼海浜公園の中にある施設でプールやスライダーなど、合わせて19もエリアがあるそうです!今年は7月6日からオープンしていまして、既に多くの方で賑わっています。まずは広報の水野陽子さんにこちらの特徴をご紹介いただきました。

水野さん:ここならではの特徴がですね、九十九里浜に面してるので、水着のままプールと海、出入り自由なのでもう一日でプールも海も楽しめちゃいます。結構いらっしゃいますね。一番人気は世界初登場のスプラッシュシェイカー。この世界初登場っていうのが、あの四つのスライダー要素を一度に体験できるそのコンビネーションの組み合わせが世界初なんですけども、その四つの特徴が、一つ目が暗闇の中を旋回して行って、次に七色のレインボーゾーン。で、その後激しい横揺れ。ラトラーという部分を通って、最後ブーメラン、大きな壁を登って降りてくるっていう四つの要素が体験できます。で、長さが182mありまして、スタートからゴールまでがだいたい50秒ほどお時間かけて滑っていただきます。

一番人気のスプラッシュシェイカーはゴムボートに乗って楽しむダイナミックなアトラクション。混雑すると2時間待ちなんてこともあるそうですが、監視員の方が、熱中症にならないように、時々水をかけてくれたりするそうです。ほかにも、19のエリアは「水の一生」をテーマに沿って造られていて、雄大な海をイメージした波のプールや、九十九里浜を一望しながら滑り降りるスライダー「渓流下り」など、バラエティに富んだ遊びがいっぱい。浅めのプールも充実しているので、お子さんも楽しめます。
そして、ことし、開設50周年なんですが、毎年なにかしら新しい企画を立てているそうで、新しいアトラクションが登場したんです。そして、園内で楽しめるグルメも教えていただきました。
水野さん:新しくサウンドスプラッシュというのができまして、音楽に合わせて四方八方からお客様に向かって水が飛び出してくる、水と音楽を一度に味わえる、上からお水が降ってくるような感じです。ノリがいい曲。いろんな年代の方にお越しいただいているので。大人から子供まで楽しめる音楽をちょっとこちらでご用意しました。全6曲が一日2回ずつ全部で12回行ってます。この九十九里地域はまぐりがとても有名なので、そのハマグリを活かしたはまぐりカレーとハマグリの焼きおにぎり。っていうメニューがございます。まだ小さいハマグリをご飯と一緒に炊き込んで成形して焼きおにぎりにしたものです。結構やっぱ手軽に。あのワンハンドで食べられるっていうのと小さなお子様とかも食べやすいので、すごく人気です。

音楽は、荻野目洋子さんのダンシングヒーロー/adoの新時代、クリーピーナッツのBling-Bang-Bang-Born などがかかるそうですよ。プールも海も楽しめて、さまざまなアトラクションがあり、子どもから大人まで楽しめる蓮沼ウォーターガーデン。その人気は国内だけに留まらないようです。

水野さん:お客様、県内県外問わずやっぱ関東圏多く来ていただいてます。私勤めて11年になるんですけども、その当時に比べて今かなり外国人の方多くいらしていただいてます
中国、韓国辺りからもたくさんいらしてますし、最近すごく多いのがスリランカの方ですね。ちょっとこちらの地元山武市がいろんなご縁あってスリランカの方と非常に親密にさせていただいてたり、あと東京オリンピックの時の事前キャンプ地としても活用頂いてましたので、はい、今、スリランカの方が非常に山武市内多くいらっしゃいます。でそういったご縁もあって、スリランカの方にもたくさんご来園いただいてます。
蓮沼ウォーターガーデンへは車でいらっしゃる方が多いということですが、なんと、成田空港からこちらのプールの駐車場前までダイレクトに行ける空港シャトルバスが運行されているんです。成田空港第2ターミナルから「横芝屋形海岸行き」でアクセスできます。
こういった広い場所ですと、夏、苦労するのが日陰探しですよね。じっとしていると、どんどん熱く(暑く)なってきてしまいます。。。でも大丈夫です。園内には快適に過ごせる有料の休憩エリアもありますし、こちらでは日よけのテントの持ち込みもOKなんだそうです。

水野さん:テントお客様自身でお持ちいただいたもの園内芝生の場所がすごく多いので、そういった芝生の広場を利用して持ち込んだテントもご利用いただけます。であとお食事とか飲み物もアルコール類除いて持ち込みオッケーですので一日楽しんでいただけます。8月後半になってくると、隣接する海にもちょっとクラゲが出たりするので、でもまだまだ暑い日続きますので、涼しくなりたい方、ウォーターガーデンプールの中でしたら安心安全で過ごしていただけますし。また、お盆すぎると比較的プールも空いてくるので園内も過ごしやすいかなと思います。9月中旬までやってますので、残暑厳しいので、はい、長く楽しめますので、ぜひ遊びに来てください。

芝生のエリアがあるのはほんとオアシスみたいで助かりますね。一人用のポップアップテントとか家庭用の大型テントを持ち込めるというのもいいですね!長い時間ゆったり過ごせます。しかも食べもの飲み物も持ち込みOKということなのでクーラーボックスとか持っていって楽しむのもいいのではないでしょうか?
ただし、園内はアルコール類の持ち込み禁止ですのでご注意ください。蓮沼ウォーターガーデン、今年の営業は9月16日まで。9月からは週末のみの営業です。
まだまだ続く暑い夏、楽しい思い出づくりにぜひお出かけになりませんか?
2024/8/2 UP!
昨日、8月1日は「水の日」。そして7日までの1週間は「水の週間」です。暑い夏水の使用量が最も増える8月に、水の大切さや、水資源開発の重要性について考えるきっかけにしようと、昭和52年に制定されました。
今日は、豊富な地下水に恵まれ、“生きた水の里”として知られる、君津市久留里の名水をご紹介したいと思います。

君津市の久留里は、里見氏をはじめ数々の武将の居城となった久留里城の城下町として栄えた地区。街中に掘られた井戸から美味しい地下水が湧き出ていて、その美味しさと品質の良さで、千葉県では唯一「平成の名水百選」に選ばれています。「生きた水」とも呼ばれるこの“久留里の名水”について、まずは、君津市立久留里城址資料館の布施慶子さんにお話をうかがいました。

写真左:布施さん 中央:都築さん 右:ボランティアガイドの会の田畑さん
布施さん:もともと久留里から上流で雨が多いというのは一つの原因だと思います。それからこの辺りの地質が、東京湾を底とする地下水盆、、大きな地下水盆の淵にあたるというところがあると思います。そこで良い地下水が自噴する構造というのに恵まれているんですね。街中を歩いていると、井戸からくんでもいないのに自分で噴き出している水を見ることができます。以前、その高さ、どのくらい吹き出すのか計ったことがありますが2m40cmくらい噴き出している場所がありました。また、それ以外のところでもちょっと高さがはかりきれないくらい噴き出しているものもあります。久留里の周辺では188本の井戸があると言われています。で、この自噴井戸ですけれども、上総掘りという技術によってほられています。
溜まっている地下水の水位が掘った場所よりも高いところにあったり、地面の中の圧力の関係で噴き出してくるのが「自噴井戸」。久留里地区では、この井戸を掘るために「上総堀り」という掘削技術が江戸時代後期に考案されました。少ない労力で深く掘ることができる画期的な技法で、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。どんな方法でどのぐらい深くまで掘るのでしょう?

布施さん:上総掘りの特徴というのは、竹ひごと「ホリテッカン」というのを使うのが最大の特徴です。竹ひごと言っても細いもので、1㎝太いものですと2、3cmの幅のものを作りますけれども、その竹ひごをロープの様に地下にずっと吊り下げてですね。その先端にホリテッカンというものをつなげます。ホリテッカンの先端にはサキワというまあ輪っかになった「ノミ」がついていまして、それで土を掘り崩していくイメージです。でうまくその土を回収できる仕組みもあって、でそれを回収するための彦車というのが付いていますけれども、上総掘りをご覧になった方は、その特徴的な大きな車の様子をイメージされると思いますけれども、その車と、そして掘っていく、ついて掘っていくという動きの繰り返しで、深さ数100mまで掘ることができる、ということですね。

布施さんが数百mと仰いましたが、実際には500~600m。技術的には、君津のあたりの土なら、1000メートルまで掘り進むことができたそうです。明治時代の中期に技術が完成し、久留里には多くの自噴井戸が掘られました。自噴井戸から湧く水の量は豊富で、水温は年間通してほぼ15度前後と夏は冷たく、冬は暖かい。日照りによる渇水や、停電による断水などの心配もないんですね。

今回は君津市の久留里の名水をご紹介していますが、スタジオにもペットボトリングされた水「生きた水・久留里」をご用意しました!こちらは、久留里地区のお店や、JR久留里線の久留里駅を出てすぐの所にある「生きた水久留里 酒ミュージアム」などで購入することができます。

2008年に環境省による「平成の名水百選」に千葉県で唯一選ばれた「生きた水・久留里」ですが、実はその20年ほど前から、この豊富で美味しい水が、地域おこしになるのではないかという話が持ち上がっていました。そこで、当時の久留里の商工会青年部の皆さんが、それだったら水汲み場を綺麗にしていこうと活動を始めたそうなんです。当時、商工会青年部で、観光のために井戸を整備し直す活動などをされた都築広志さんに、その経緯を伺いました。
都築さん:水に関わったことは青年部当時のことでございますが、上町にある井戸まず一箇所を木で作って、きれいな囲いをして水を汲めるような形を作ったわけです。見映えも悪いということで。その当時水っていうものはあの都会の方、まあ、久留里は除いては、木更津でもなんでもカルキが臭くても普通の水道水は飲めないっていう人が結構多かったんですよね。それで久留里に行けば、こういう水を汲めるということがやっぱり伝わっていったんじゃないかなと思って。まあ、久留里の水は先人たちが。この土地で生きていこうと思って編み出した上総掘りというこの技法で今まで続いてるわけですから、これを私たちも大事に後を継いでおかなければいけないな、と思っております。久留里ではその水を使って。お酒とお豆腐これも大変美味しいものができております。

それまでも湧き出る水を受け止めるカメのようなものがあって、誰でも水を汲めるようになっていたんですが、そのままではあまり美味しそうに見えないということで有志が立ち上がって整備を始めたそうです。そして観光協会にその活動は引き継がれ、いくつかの水汲み場が綺麗に整備されていくことになりました。
久留里駅の駅前広場の一角にも水汲み場がありますが、朝早くから大変多くの方が次々と水を汲みにやってきます。ハイキング姿の方、マイカーできて大きめのペットボトルに入れている方、中には20リットルクラスのポリタンクをいくつも積んでくる方もいらっしゃいます。最後に、布施さんからリスナーの皆さんにメッセージをいただきました。

布施さん:久留里駅の周辺だけで五カ所の井戸が整備されていまして、そこは水質検査なども行われていて。安全に汲めるように整備されています。甘いような気がします。ほかの地域の方でお茶やお味噌汁に使ってる方からも時々きくお話なんですけれど、甘い気がする水です。あの私の勤めている久留里城資料館ですが、この久留里城というのが別名「雨城」と言います。それがまさに雨の多いということを示しているかなと思いますが、その「水が豊かであったこと」でお城ができたということでも知られています。久留里城に関する歴史やお話ししました上総掘りに関しての足場や、それから歴史用具なども紹介していますので、資料館の方にもおいでいただければと思います。

久留里城址資料館までは久留里駅から徒歩でおよそ30分ほど。久留里駅をでてすぐの場所に「久留里観光交流センター」があって、事前に予約が必要ですが、久留里城址資料館を含む「久留里城」へのガイドを「くるりボランティアガイドの会」の方にお願いすることもできます。
交流センターの中には「生きた水久留里 酒ミュージアム」も併設されていて、先ほどいただいたお水のペットボトルも「ヒエヒエ」で販売されています。この水で作られている「かずさ8蔵」のお酒の紹介や観光情報も案内してくれますのでぜひ立ち寄って、名水の里・久留里で街歩きを楽しんでみてくださいね。
酒ミュージアム
https://www.city.kimitsu.lg.jp/site/kanko/2188.html
久留里城址資料館
2024/7/26 UP!
今回は「夜を楽しむアクティビティ」。暑い夏の夜、ちょっと涼しく過ごせる「夏の楽しみ方」・・・煌びやかな工場夜景を船上から間近に楽しめる「千葉港の工場夜景クルーズ」をご紹介します。

北は市川市・南は袖ケ浦市まで6市にまたがり、全国2位の貨物取扱量を誇る千葉港。周辺には多くの工場が集まっていて、夜になると無数の光があたりを包みます。この工場夜景を船から真近で見ることができる人気のツアーが、千葉みなとから出発する「工場夜景クルーズ」。
今回はそのクルーズでガイドをされている鈴木海那さんにお話を伺っています。まずは、船内でガイドをするようになったきっかけについて教えていただきました。

鈴木さん:昨年「千葉ポートアンバサダー」として一年間活動させていただいて、その中でお昼の観光船での船内ガイドをやらせていただいたり、この定期便の工場夜景クルーズのガイドさせていただいたのがきっかけです。幼い頃からこの地域に住んでいて、最初は千葉市の観光PR大使として。5つの浜が千葉市にはあるんですけど、そこの浜を担当していて。去年「千葉ポートアンバサダー」という形で、より千葉港に特化したというか、もっと詳しく自分も知らなかったことを勉強したりだとかっていうのをきっかけにガイドをさせていただいています。

JR京葉線、千葉都市モノレールのちばみなと駅から歩いて約6分のところにある旅客船ターミナルなどの複合施設 ケーズハーバー前からクルーズは出発します。デッキ付きの観光船に乗って千葉港を周遊しながら夜景を満喫するのがメインのクルーズですが、日が沈みきる前のお楽しみもあるようなんです。

鈴木さん:楽しみ方としては、一応景色も一緒に楽しんでいただけるっていうのがポイントで、船が出港する時間も日の入りに合わせてなので、空がきれいに夕日が落ちてグラデーションになっているときとかは凄く写真映えもしますし、そこからどんどん暗くなっていって、工場夜景のライトがすごく映える暗さにもなってくるので、そこも楽しんでいただけるかと思います。その日の気候だったり、天候にもよるんですけど、マジックアワーって言って日が落ちる瞬間の太陽のちょっとピンク色がかったりする空。あとは青いグラデーションとかの空も。また四季折々でその空の色も変化して行くので、一度だけじゃなくて違う季節でも楽しんでいただけるかと思います。

港に沿って立ち並ぶ工場や食品コンビナートが創り出す「京葉臨海コンビナートの夜景」は「ちば文化資産」にも選ばれていて、中でも、きらびやかな工場夜景を鑑賞できるのが千葉市と市原市の臨海部です。それを見るのは海からが最適ということで、毎月2回「工場夜景クルーズ」が運航されています。これを千葉ポートタワーから見下ろす眺めは、「日本夜景遺産」にも認定されています。

実は、このクルーズでは条件が揃えばみられる、奇跡の景色があるんだそうです。
鈴木さん:結構遠くのほうまで見えることもあるんですけど、スカイツリーだったり東京タワー、あとゲートブリッジ。葛西臨海公園の観覧車もライトアップしているので、夜ちょっと暗くなってきてからが見どころかなと思うんですけど。2月と10月、千葉市からもダイヤモンド富士を見れるので、その期間もクルーズでダイヤモンド富士のコースとして運行してるので、ちょうど富士山のてっぺんにお日様夕日が落ちてダイヤモンド富士を見ることもできます。そうですね。千葉市からだと、幕張から蘇我まであるんですけど、トータルで10日間ダイヤモンド富士を見ることができるので、その中のこの千葉港で見れる期間っていうのを千葉市の観光協会のかたが出してくれるので、まあ、その期間に合わせてクルーズに乗っていただいて。結構条件が揃わないと厳しいところもあるんですけど、そこも見どころです。なんかすごく神秘的ですね。

その時期を狙って、工場夜景クルーズに参加される方も結構いらっしゃって、本格的なカメラを構えて、波の揺れと戦いながら撮影されているそうです。

さらに、最近この夜景クルーズは、アジア系のお客さんにも人気で、スタッフが取材に行った時は台湾からの団体さんが船の大半を占めていたそうです。最後に、鈴木さんからおすすめポイントをおしえていただきました。

鈴木さん:コロナあけてからは外国の方もすごく増えてきているなっていうふうには感じていて。この千葉港が日本夜景遺産にも登録されているので、クライマックスにあるコークス工場なんですけど、コークス工場の中でも、その白いライトとオレンジのライトで工場がそれぞれ分かれているんですけど、まあそれ一面一面切り取って写真撮ってもらっても全然綺麗だなって思うんですけど。こんな景色見れるんだっていう間近に最後のクライマックスちょっと楽しみにしていただければ、、、はい。千葉県でもこう身近に船に乗っていただけて、工場夜景も楽しめる。そんな素敵な場所がございます。千葉みなと駅からも徒歩6、7分ぐらいで到着できる。とてもアクセスのいいところなので、ぜひ足を運んでみてください。

力強く美しい工場夜景に加え、実は最後にレーザービームによるショーも楽しめるんです。

千葉港の工場夜景クルーズは、月2回の運行で全て予約制です。ホームページからまたは電話でお申し込みください。他にも、当日出航の30分前から乗船受付のコースや、季節限定のコースなどもありますので、まずは公式ホームページでチェックしてみてくださいね。下のリンクを参照して下さい
2024/7/19 UP!
ビールが美味しい季節ですが、千葉県にも人気のクラフトビールが次々と誕生していますよね!
ハーヴェストムーン、KANGIKU、安房麦酒、きょなんビール、木更津オーガニックビールなどなどありますが、今回はその中から地元愛から生まれた銚子市のクラフトビール・銚子ビールで地域を盛り上げる「ミンナノチカラ」をご紹介します。
全国屈指の水揚げ量を誇る漁港や変化に富んだ風光明媚な景色で有名な銚子。その銚子発のクラフトビールブランド「銚子ビール」が今人気なんです。
クラフトビールは、小さな規模でつくられるもので、以前は「地ビール」とも呼ばれていましたが、その土地ならではの特色がパッケージや味に反映されることが多くお土産としても好まれます。銚子ビールのラベルにも犬吠埼灯台が描かれていて地元愛が伝わってきます。今回はその「銚子ビール」をつくっている、「銚子チアーズ株式会社」代表の佐久間快枝さんに、まずは誕生のきっかけをききました。

佐久間さん:銚子ビールを作っております「銚子チアーズ株式会社」の代表しております佐久間です。銚子ビールは、銚子をテーマにしたビールを作りたいということで、もともと銚子といえば皆さん思い出すのがお魚だったと思うので、銚子エールという「銚子にエールを」っていう気持ちを込めた銚子のお魚に合うビールからスタートしたビール会社になります。藤兵衛本店という料理屋をやってたんですけれども、地域で宴会やるんだったら、ここみたいなところのお店と、それと酒の小売りのお店やさんも一緒にやってたんですね。だんだんだんだん銚子もですね、こう行ったり来たりしてる時になんかすごく人口も減っていくし。うちのお店もすごく忙しかったんですけれども、その人口が減ると同時にお店もなんとなく寂しい状況になっていて。なんとかできないかなっていうのを、実は東京で仕事をしていながらもずっと思ってたんですね。出張でアメリカ行った時にクラフトビールですごく町が活性化している様子を見て、ビールとか何か銚子に人が来る何かをやらなきゃいけないなと思って、中心になるモノとして、銚子ビールをやりたいなって言うことが、スタートのきっかけですね。

「銚子の街が元気がなくなっていくのをなんとかしたい」そんな想いから、銚子のクラフトビールの構想が始まったんですね。佐久間さんは東京で商品のブランドの立ち上げなどに携わっていて、そのノウハウを銚子の町を元気にするためにいかしたい、クラフトビールで賑わう町を知って「これだ!」と思っていたんでしょう。もともとお酒が大好きな佐久間さんに、やがてアイデアを実現するチャンスが訪れます。
佐久間さん:ちょうど銚子市の方でUターンで起業する人とかいませんか?みたいなセミナーを開いてくれて、そこに参加させていただいて。銚子ビールの構想の話、したら、じゃあ、ちょっとそれで今度そういうビジネスコンテストが銚子市内であるんで出てみませんか?って言われたので。じゃあちょっと出て、みなさんの反応を聞いてみます、っていうことで出させていただいたところ、その地域クラウド交流会って言うので、実は優勝させていただいて。。。そんなにもたくさんの皆さんがあの銚子ビール期待してくださってるんだということが本当に嬉しくて。まずそれがきっかけで。更に実はそこで優勝すると千葉ビジコン、千葉県の今度ビジネスコンテストにも一次審査免除で出れるっていうことで。二次審査をへて、なんとそこでもファイナリストになれて。おかげさまでそこでも「千葉県知事優秀賞」をいただけて。そのおかげで「銚子ビール面白いじゃん」「応援してるよ」っていう多くの方に出会うことができて。やっぱりなんか出てみるもんなんだなっていうのは思いました。

ビール作りは全くの未経験だった佐久間さんでしたが、銚子市や県のビジネスコンテストで注目を集めます。地元銚子にUターンして2年後の2018年に銚子チアーズを設立。銚子の魚に合うビール「銚子エール」をはじめ、2020年には、日本財団「海と日本PROJECT」とコラボして犬吠埼灯台をモチーフに開発したビール、「犬吠WHITE IPA」「犬吠Black IPA」の販売を開始。国際的なビールコンテストでW受賞を果たしました。今も人気の商品で、売上の一部は灯台を守る活動に役立てられています。

銚子チアーズのクラフトビール、スタジオにご用意しました。

こんな風に素敵な商品ができあがるまでには、いろいろご苦労があったんです。
佐久間さん:醸造所を作ると、すごいお金がかかるって分かってたので、一旦、委託生産で作ってもらって、それをきちんとブランディングして銚子の町で銚子ビールとしてみんなが受け入れてくれるかということから始めようと思って。ビールのレシピをネストビールさんで一緒に作ってもらって。そこから、それを作ってくれる先を見つけて一年間はその委託生産でそれをたくさん売る。年間、実は6000L以上売らないと発泡酒の免許が取れないということがわかったので、とにかく委託生産でも6000L売れるか売れないか、それで継続するかどうか決めようということで最初の年はやってました。青魚に合う、臭みは消すけど、旨味を残すみたいな(味を探したら)アンバーエールスタイルが良い。辛口でお魚和食に合うやつにしていこうって。それを結構皆さん受け入れてくれて、おかげさまで初年度6000Lに近いところまで売れて。本当に皆さんのご協力なかったら無理だったんですけども、おかげさまで売れたので今に至ってるっていう感じですかね?
醸造を外部委託して状況を見ながらのスタート。行けるとなったところで 犬吠埼灯台の麓の犬吠テラステラスという商業施設の中に醸造所をつくりました。 そしてより多くの人に銚子ビールを届けたいと、大きな醸造所の新設を決意。 昨年、200年以上の歴史をもつ佐久間さんのご実家「藤兵衛本店」をリニューアルして、大きなタンクを備えた醸造所と併設のチョウシグッド・ビールカフェをオープンしました。タンク容量は約5.6倍と醸造量も大幅に増え、缶ビール製造の体制も整いました。

やっと軌道に乗ってきたみたいだとおっしゃる佐久間さんですが、当初の思いである「地元活性化」が一番の目的であることは変わりません。銚子産の発酵調味料「ひしお」や地元のハーブを使用するなど市内企業と共同開発した「銚子灯台コーラ」を発売したり、銚子電鉄とビール列車を運行したりと、その活動は広がっています。最後に佐久間さんが想い描いている銚子の未来を語っていただきました。
佐久間さん:もっともっとたくさんブルワリーが銚子も含めて、この地域たくさんできたらいいのにって思っています。特に銚子は醤油の醸造もありますし、最近ワインの醸造も始まりましたし、もともと日本の酒造メーカーさんが二社ありますし。そういう意味では「醸造の町」っていう形でもっとみんなが「銚子に来たら、いろいろ楽しいね」っていうふうになってもらいたいと思ってるんで。もっともっとブルワリーさんができたり、活性化していけたらいいなと思ってます。私自身もクラフトビールメインですけれども、将来的には蒸留酒とかそういうのもちょっとチャレンジしていきたいなというふうに思っています。いろんなお酒とか醸造といえばいろんなものが入ると思うんですけど、そういうことがもう点在してて、銚子にくると、そういう面白いものに出会えるみたいな風に(なっていくといいなと)思っています。

美味しい魚、美味しい野菜、そして美味しい銚子ビールや、その他のクラフトアルコール、こんな揃っている街はそうそうない、これを銚子ビールで繋げていこうという佐久間さんの挑戦に、これからも注目していきましょう。銚子ビールなど銚子チアーズの商品はインターネットでの購入もできます。
詳しくは、こちらのリンクを参照ください。