2022/7/29 UP!
千葉は酪農発祥の地ですし、たくさんある牧場の美味しい牛乳で作られる
アイスクリームとかソフトクリームって、最高ですよね 。千葉県の飲食店で、2019年から開催されている「房総生シェイクまつり」というイベントがあって、こちら、年ごとに参加店舗が増え、大きな盛り上がりをみせているんです。
今回は、このイベントを主催する須藤牧場さんをご紹介します。

今日ご紹介するのは、館山市安東にある須藤牧場です。まずは須藤牧場の取締役・須藤陽子さんにお話を伺いました。陽子さんは、農林水産業において女性の活躍推進に貢献した活動を表彰する農山漁村女性活躍表彰で令和2年度に「農林水産大臣賞」を受賞するなど、さまざまな受賞歴をお持ちで、畜産業に携わる女性として、とても高く評価されている方なんです。どんな風に活動をされているんでしょうか。

須藤陽子さん:牛をたくさん飼っている酪農家のお嫁に来て、それから30云年経ってますね。今は牛さん130頭ぐらいですね。結婚してからですね、夫と二人三脚で酪農業・・・一生懸命生乳生産に励んできたところですが、女性の感性を活かさせていただいて、酪農業の多面的機能っていうのに着目をして酪農教育ファーム活動だったりとか、六次化というところに力を入れてきたことが認められたということです。広い放牧場に牛さんが放れている姿を見るだけで、例えばもう癒されたりとか、オープンファーム的なところ、そういったところが一つの機能であったりとかします。
すごい農業には力があるなと。それを都会の子たちとかあまり自然と触れ合ったことのない人たちにも伝えていきたい。それがまた酪農家としての使命であったり、社会に貢献できる部分じゃないのかなっていうのに気が付いたということですね。

農水産物の生産から加工製造・販売まで行うことを6次産業化と言いますが、須藤牧場さんでは生乳の生産だけではなく、牛乳を材料にしたさまざまな製品の開発・販売などにもいろいろ取り組まれています。一方、肝心要の酪農は一筋縄ではいかないことばかりだそうなんです。例えば、バターが足りないからといっても、牛を増やしてからバターを作ることができる牛乳を取れるようになるまで2~3年はかかります。やっと生産が増やせるようになったら、今度はコロナ禍で消費が一斉に落ち込んで大量の牛乳が余ってしまうということが起こったりもしたそうなんです。酪農はビジネスとしては厳しい、やめた方がいいのではと思われたこともあるそうなんですが、そんなときに、須藤さんの3人のお子さんたちが行動を起こし始めました。
須藤陽子さん:毎日休みなく朝から晩まで働いていて、でまた体験の受け入れとかこうやってきた。そういう姿を見た三人の子供たちが、やっぱりあの牧場は無くしたくないって三人とも思ったようですよ。長女が、私たちが搾っている牛乳を使って牛乳料理の店を持ちたい。アイスクリームソフトクリームを売りたいっていうような思いでお店を立ち上げました。次男がその思いを引き継いで、また今度「生シェイク」というものがもう広がりを見せています。この「生シェイク」というメニューは、実は娘のまかないから始まったものなので、それがメニュー化されて、そういったものがどんどん地域の店にもお店の方にも使っていただけるんじゃないかっていう次男の発想で、今年は本当に盛り上がりを見せています。

スタジオの二人に、実際に須藤牧場から取り寄せられるシェイクを味わってもらいました。

とってもおいしいこの生シェイク、実はそのフレーバーは70種類以上あるんです。「房総生シェイク祭り」にはカフェだけではなく、イタリアンやお米屋さんなどいろんなお店が参加していて、それぞれオリジナルにアレンジしているからなんですね。詳しくは陽子さんの次男・須藤健太さんにお話を聞いています。
須藤健太さん:10年ほど前に就農致しまして、力を入れていることとしまして「生シェイク祭り」というイベントの企画・運営をしております。2019年に始めました。今年が4年目となります。自分で言うのもなんですけど、とっても楽しいイベントで、須藤牧場のアイスを使って、千葉県内の飲食店がそれぞれコンセプトを生かしたプレミアムなシェイクを限定提供する、っていうイベントですね。原材料が「須藤牧場のアイス」を使うことだけが条件となっていまして、どんな生シェイクにするかは全て各店舗にお任せしています。今年は千葉県内63店舗のお店が参加頂きます。2019年は館山市だけでわりと小っちゃくやっていたんですが、今年は千葉市の方ですとか、松戸市や習志野の方まで広がっていて、本当にマップにしたら千葉県内全部を回れるぐらい集まりましたね。

共通しているのは、須藤牧場の生シェイク用専用アイスを使用しているということだけ。 実は、千葉県だけでなく、兵庫県の淡路島にも広がりを見せている「房総生シェイクまつり」。今の段階で参加数は70店舗を越えているんです。須藤健太さん、今年こそはと意気込んでいるのは、こんな理由がありました。
須藤健太さん:2019年に初めて開催したとき、正直、たくさんの方から喜びの声が上がりました。行政の方からもこれいいねって言っていただいたんですが、もう忘れもしない9月の頭に大型台風がやってまいりまして、とても尻窄みに。。。その時に、「来年はこれ、本当にいいイベントだから、もっと頑張ろう」っていうことで2020年頑張って冬から参加店舗数を募っていたら、新型コロナウイルス感染症の影響によりまして大手を振ってなかなか宣伝が厳しい状態でした。今は千葉県、そして淡路島ですけどこれから、北海道、東北、九州や関西にも素敵な牧場いっぱいあるので、日本全国の酪農の歴史や価値をお客さんが感じられるように、日本全国の牧場とこう生シェイク祭りをやれたらこれ以上の幸せは、僕はないですね。それではラジオを聴きの皆様、生シェイク祭りちょっとでも興味がありましたら、是非“生シェイク祭り”で検索のほど、よろしくお願いいたします。

自分の牧場の牛乳だけでなく、各地域の牧場とその地域のお店を「生シェイク」というコラボレーションで盛り上げていく壮大なプラン、素敵な広がりを見せてほしいですね。ぜひ、みなさんも「房総生シェイク祭り」を楽しんで、お好きなフレーバーを見つけてください。「生シェイク」の提供期間はお店によって異なります。「生シェイク祭り」で検索して最新情報をチェックしてお出かけください。
須藤牧場&淡路島 生シェイク祭り(10月31日まで)
https://www.sudo-farm.com/stamp-rally/