2023/1/6 UP!
新年、スタートして、早速書初めした、なんて方もいらっしゃるでしょうか。

今週は、「書道」をテーマに千葉県立袖ヶ浦高等学校書道部をご紹介します。これまでに全国規模の公募展で,高円宮賞や文部科学大臣賞をはじめ17名が最高賞(第1位)を受賞するなど,数々の受賞歴がある学校です。地元のイベントでは書道パフォーマンスを披露、地域の方からも愛されている袖ケ浦高校書道部。
まずは現在顧問を務めている亀田祐身先生にお話を伺いました。

亀田先生:千葉県立袖ヶ浦高等学校の芸術科の中の書道を担当しております。そして、部活動でも書道を担当しております。わたくしは書道専門の教員です。実はわたくしも袖ヶ浦高校の書道部でした。ですからOGです。そのときに、教えていただいたのが、金木正志先生という先生で、その先生の影響を受けまして、教員となり、ご縁があって、袖ヶ浦高校に着任したと言うことですね。自分でも不思議です。ただ、高校の時はあの一本の筆でいろんな線が出せるのが、とにかくあの楽しくて、あのいつの間にかのめり込んでました。それから集中力が身につき、今ではそれがいい思い出となっています。で、また。 それを後世に伝えたいという思いで、今教壇に立っております。

恩師である金木先生の影響で高校時代から書道に熱中、のちに書道の教員になって部活動も指導していらっしゃいます。その金木先生の教えが、袖書魂(袖ヶ浦高校書道部魂)というもので、「精一杯の努力で持てる力を発揮し、出来が悪かったら顧問の責任。しかし、もっと頑張れば良かったと後悔したら本人の責任。」この教えを胸に指導にあたっているそうです。
今回は二人の部員さんにもお話をきいています。まずは副部長の山口るなさんは部活中、どんな感じで書を書いているのかお話しいただきました。
山口さん:実際の部活は2時間を週に5日間程度やっていて、主に作品書きをしています。中には乗り気じゃないときもあるんですが、その時は人によりますけどイヤホンをして、音楽を聞きながら書くこともあるので、音楽の力の偉大さも知ることが出来てます。私も音楽を聴きながら書くこともあり、音楽を聴くことによって、自分の世界に入り込んで集中して書くことができるので、いい作品ができます。
山口さんは、中学生の時に新聞に掲載されていた袖ヶ浦高校の書道部の作品を見て、この高校に入りたい!と思ったそうです。 続いては部長の五十嵐茉穂さん。ちいさいころから書道教室に通い、そこで知った袖ヶ浦高校書道部に憧れを持って入学したそうです。五十嵐さんの書に対する思いとは?
五十嵐さん:書道部部長の2年五十嵐茉穂です。書道部に入ってみて、毎日の練習で大変だったんですけれども、先輩方が遅くまで練習して日々成長しているのを肌で感じて、私も成長して先輩に追いつきたいなと思って毎日練習しました。 何回か書いていくうちに、古典の特徴とか、いろいろな筆の使い方とかを学べたので、とても楽しかったです。古典を書いた作者の方々の気持ちが実際に載っているのが、本の裏とかにあって自分たちで見て、こういう気持ちで書いたんだなあっていうのを学んで。じゃあ、ここはこういう「嬉しい気持ち」とか「楽しい気持ち」とか「悲しい気持ち」などを学んで。それを実際に書くっていうのが難しいんですけれども、実際にできたなっていう達成感を得られるのがとても楽しいです。
書道部というと、最近では数人で書く書道パフォーマンスが注目されています。袖ヶ浦高校も、個々の活動とは別に部員全員で行うパフォーマンスでメディアに取り上げられたりしているのでご覧になった方もいらっしゃるかもしれません。ところであのデザイン、どうやって作っているのでしょうか?お二人にお聞きしました。

五十嵐さん&山口さん:部員全員で書き上げるという書道パフォーマンスもやらせていただいてます。 使う紙は3m×5mの、大きな紙を使って書いています。大小さまざまな文字を書いたり、絵を描いたりして一枚の大きな作品に仕上げています。そのときは黒一色ではなく、色も入れてカラフルな一枚に仕上げています。 書道部にはパフォーマンス部長という役割もあって、そのパフォーマンス部長を中心にみんなで意見を出し合ってパフォーマンスで書く文章の内容や構成を考えて模造紙などに練習をたくさんして、本番は和紙に書いてます。
昨年秋には木更津駅で鉄道開業150周年を記念してパフォーマンスをさせていただきました。その時には前に進むという意味の前進という文字を書かせていただきました。パフォーマンスを見てくださったお客さんが。 曲にあわせて一緒に手拍子をしてくださったり。 書いている私たちもとても嬉しい気持ちになりました。
文字を美しく書き上げるだけでなく、タイミング、体の動かしかたなど、見せることに重点をおいて作り上げていく「書道パフォーマンス」。今では、地元ショッピングモールや千葉ロッテマリーンズの試合など、いろいろなイベントで披露され、たくさんの方を元気にしています。

そして、現在、袖ケ浦高校書道部は部員8人が全員女性ということで、「男子生徒ももちろん入部OKですので、これから受験を考えている中学三年生のみなさん、ぜひ袖ヶ浦高校で一緒に書道をやりましょう!」というメッセージもいただきました。文字をひとつの芸術作品として完成させていく書道。その書に対する思い、つないでいって欲しいですね。
スタジオでは、書道部員による番組への書も披露されました。


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