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「銚子電鉄」でチョウシイイお年を!

2023/12/29 UP!

今回は千葉のローカル鉄道、銚子電鉄とその沿線の魅力をご紹介します。

もうすぐ新年ですが、銚子市といえば、山頂や離島を除いて日本で一番早く初日の出が見られることで知られていますよね。元旦に犬吠埼から初日の出を見るために銚子電鉄に乗ったことがある、なんて方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?今日は、銚子電鉄とその沿線の魅力を誰よりもご存知なあの方に、お話を伺います。

千葉県の最東端・銚子市を走る銚子電気鉄道、通称・銚子電鉄は、銚子駅から外川(とかわ)駅までの10駅、およそ6.4キロを結ぶローカル鉄道です。今年7月に開業100周年を迎え、今も地域住民の移動手段として、また観光鉄道として親しまれています。今回お話をお伺いするのは銚子電鉄の社長 竹本(たけもと)(かつ)(のり)さん。さまざまなメディアでも取り上げられてすっかり有名になりましたが、社長になるきっかけは こんなことだったそうです。

竹本社長:代表に就任しましたのが2012年の12月ですね。(それから)ほぼ11年ですね。入社というかですね、私はもともと銚子電鉄の顧問税理士だったんですね。18年ほど前から銚子電鉄に関わるようになってですね、平成20年からですね2008年からまあ社外取締役ということですね、財務関係を担当していたという。そんな流れの中で、非常に経営状況厳しいと。特に東日本大震災後ですね。非常に資金繰りが厳しくなってしまって。ついには預金残高50万、借金2億円以上あるという状況の中で、まあワンポイントリリーフとしてですね。実は三か月の予定で代表就任したのがきっかけなんですね。ずっと延長戦を延長100回ぐらいになってる感じがしますけれども、、、、、

厳しい財政事情を承知の上で、3ヶ月間だけということで社長になったのに、すでに11年。その間、さまざまな話題を提供し続けていて、そのバイタリティはすごいですよね。沿線の人口減少が進み経営がさらに悪化した中で追い打ちをかけるように起こったコロナ禍でも、大ヒット映画『カメラを止めるな』のいわゆるパロディー作品として、『電車を止めるな』という作品を作った話は記憶に新しいですし、全ての駅のネーミングライツを販売してユニークな駅名をつけたり、岩下の新生姜とコラボレーションして車内ドピンクの列車を走らせたりと、次から次へと面白いアイディアを出されていますよね。さすが「日本一のエンタメ鉄道」を目指していらっしゃる「銚子電鉄」です!

   数々の危機を乗り越え続けている竹本社長ですが、最初に「銚子電鉄、変わったことしているな」と注目を集めたのは これだったんじゃないでしょうか。

竹本社長:新たに親会社になったのが、千葉を代表するまあデベロッパーと言いますかね。建設会社だったんですね。ほどなくしてバブルが崩壊してしまって、親会社の経営のほうがおかしくなってしまったんですねそして、平成十年に親会社が実際に倒産してしまいます。親会社といえば、お父さん会社ですよ。お父さんが倒産というですね、シャレにならない状況に陥ってしまったわけなんですね。まあ、そんな中でなんとかして子会社だよね。銚子電鉄を自力で存続させようということでね。ぬれ煎餅の製造販売にかじを切ったわけです。本社のある駅の駅長ですね、当社の幹部ですが、制服と制帽を脱いでポッポやとしてのプライドを置いて、せんべい屋のオヤジになったんです。そして、せんべいの売り上げが年間売上一気に2億円に達したんですね。鉄道収入が1億1000万だったわけですから、帝国データバンクとかありますけれども、当社は堂々とですね。米菓製造業者として登録されてるわけです。

駄洒落が入ってわかりにくくなってますが(笑) 世の中的には、銚子電鉄はお煎餅屋さんだということなんです!?ちなみに、同じように会社のデータを調べている東京商工リサーチでも銚子電鉄は「ビスケット類・干菓子製造業」に分類されていて、「本業が煎餅屋、副業が鉄道」ということなんですよね。ちなみに、鉄道よりおせんべいの方が売り上げがいい状態は四半世紀以上も続いています。

とはいえ2023年3月の決算で、銚子電鉄、2期連続の黒字決算を果たしています観光鉄道としての魅力も豊富な銚子電鉄、もうすぐ1年で最も売り上げがある、元日がやってきます。銚子で初日の出を見ようとたくさんの方が鉄道を使ってやってくるからです。

社長曰く、最も売り上げるのが元日だが、後の364日は耐え忍んで、なんとか生き延びている。そんな厳しい状況もなんとなく、笑いに変えてしまうのがこの会社の不思議なところです。

   

一年で最も混雑し、売り上げがあるのが元日です。多くの方が銚子市で“日本一早い初日の出”を見るために終点の外川(とかわ)駅の一つ手前、犬吠(いぬぼう)駅で下車して、犬吠埼(いぬぼうさき)灯台に向かいます。駅からは徒歩でおよそ10分ほど。でも、実は犬吠埼灯台の他にも竹本社長おすすめのパワースポットもあるということで教えていただきました。

竹本社長:そこはですね、ええと犬吠駅ではなくて、終着駅の外川駅、非常にこうノスタルジックな日本情緒豊かな駅舎が人気なんですけども。ここから歩いて十分程のところなんですけども、長九郎神社と書いて

「ちょぼくり稲荷神社」と呼ばれてますけども、ここが私にとってですねパワースポットみたいな場所、一番のおすすめポイントなんですね。長い森を通って、そして森の行き止まりを右手に曲がるとバーっとですね太平洋がおがめる。そしてそこに神社鳥居が立っててですね、この鳥居がまた変わってお魚の形をした鳥居だということで。時々メディアにも取り上げれますけどね。あのまだそんな観光地化されていない場所です。非常におごそかな雰囲気の中でですね初日の出を見ることができるっていう非常にお勧めのスポットでございます。

さて、年間を通して次から次へと話題を発信し続けている銚子電鉄、次はどんなことをみせてくれるのでしょうか?社長に来年の抱負を伺ったところ、大手ゲームソフト会社とゲームを開発中なんだそうです。その名前がまた、銚子電鉄らしさいっぱいなんですよ。思わず笑ってしまいますが、よくよく聞くと、なるほどと思わされます。

竹本社長: タイトルですね「銚鉄GO」ですね。ちょっと一目見ると「桃鉄」に見えるんですね。間違ってプレーする人はいらっしゃるかもしれないという。サブタイトルが「銚子に乗るな」というですね。いや、それが町歩きなんですよ。町を歩いて健康になろうという、そういうですね。ARとか駆使しながらですね。町歩きを実は楽しんでもらうと。そして銚子から終着駅の外川まで6.4キロ。そうすると、だいたい1万歩近くあるんですよ。で行って帰って全部歩きだと2万歩近くあるので、帰りは電車に乗っていいと。行きは電車に乗らないで歩いてくださいという意味で銚子に乗るなと言うですね。まあ、そんなタイトルのゲーム。地域おこしとしてほかのローカル線、当社と姉妹提携を結んでいるローカル線にも ご参加いただいてですね。その各路線の魅力もPRしていただくと、各地域を活性化させたいと。そして全国にローカル線の輪を広げていく。これによって地域を元気にして行くって、その地域を活性化するためのツールが最も有効なツールがローカル鉄道なんだ。そんな感じでですね開発をしているところです。

   

銚子電鉄、新しい話題としては、関西の私鉄、南海電気鉄道から30年ぶりに「新しい?中古車」を導入することが決まっていて、すでに銚子にその車両が到着している、という最新情報も教えていただきました。いま、銚子電鉄で走らせるための準備をしていて、2024年には運転開始できる予定だということです。

経営はいつも厳しいけど、たくさんの話題を振りまいてなぜか?応援したくなってしまう銚子電鉄。みんなで乗って支えたいですね!

https://www.choshi-dentetsu.jp/

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