三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
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※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

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里山生まれのくにおかチョコレート

2024/2/9 UP!

は、バレンタインデーも近いので美味しいチョコレートがテーマです。ご紹介するのは、市原市にある房で、カカオ豆から丁寧に作られているいわゆるBean To Barのチョコレート。チョコレート好きの間では既に話題になっている「くにおかチョコレート」のチョコレート作りにかける思いなどをご紹介します。

小湊(こみなと)鉄道月崎駅(つきざきえき)から徒歩40分ほどの里山の風景の中にあります。店主である(くに)(おか)妙子(たえこ)さんはこちらに移住し、まず和食店を開業したそうです。いったいなぜこの地でチョコレートを作ることになったのか、その経緯を伺いました。

國岡さん:くにおかチョコレートの国岡妙子です。子どもを育てるのにまあ田舎がいいなと思ってネットで見つけて引っ越してきました。わりとなじみは早かったと思いますね。地元の方の性格がとてもいい。そう思いますね。やっぱ土地が人を作るんだなって言う。穏やかな土地なので、人も穏やかですよね。で子供育てるのにまあ、自宅で仕事した方が効率がいいだろうってことで、まあ一番自分にできそうな飲食店、和食中心のものを作るお店を開業しました。まあ、元のパートナーである元の夫がですね、「チョコレート作れるらしいよ」って「作りたいならどうぞ」って感じで「やってみたら」って軽く言ってしまったのが始まりで。実際始めてみると、まあ機械がないと商売として回すには非常に難しいジャンルなんだなって、あとあと気づくも止められないということで続けてきましたね。

始める前はあまりチョコレートに興味もなかったそうなんですが、その後お一人でお店を切り盛りすることになって、成り行き上チョコレートも続けることになったんですね。ただ、こちらのチョコレート、インターネットや都市部の店舗で商品を買うことができますが、わざわざお店まで足を運ばれるファンも多い、大評判のお店になっているんです。國岡さんのチョコレートづくり、食べ物づくりに対するこんな思いが高い評価につながっているようです。

國岡さん:結局作ってみるとまぁチョコレートも和食も一緒なんですよね。考えとしては、食べ物作るってことは一緒なので。自分の考えにチョコレートと言うものを落とし込んでいくっていうのかな?そういうことをして、ようやく自分のものになってきた気がしますね。結局は自然が与えてくれた食材を人が食べやすいように加工して行く。その本来の香りですとか、そういうものっていうのは非常に微細なものでなくそうと思えばあっという間に消えて行っちゃうようなものなんですよ。それをいかに丁寧に作って残して行くかっていうことを意識してるので、チョコレートも和食も結局一緒だなって言う考えですよね。美味しいって感じるところがどこかによるんですけれども、砂糖減らしすぎておいしくなければ全く意味がないですし、かといって、過度な砂糖は必要無いですし。何ですかね?まあ、自分が好きなもの作ってるっていうことに尽きますね。

食材が豊かな日本の和食は、食材そのものの味を引き立たせる調理方法と言われていますが、國岡さんにとってはチョコレートづくりも和食づくりも、変わらない。根っこは同じとおっしゃっていますね。

今回は、スタジオにそのチョコレートが届いています。早速味わってみました。

國岡さんのチョコレートづくり、作業のこだわりについてききました。

國岡さん:いろんな食材を使って、いろんな商品をいっぱい作っていくっていうよりも、本当に「マカロン」「ガトーショコラ」「板チョコレート」の三本柱をひたすらこう、何度も何度も作り続けて。常に違うんですよ。同じもの作ってても。それをずっと同じものを作っていく方が好き、私はって感じですね。板チョコレートで使ってるカカオは、全部手向きで殻を剥いてます。殻が少しでも混ざるとどうしても、味が変わってくる気がしてます。こうやっと自分の作品として商品として出していいなと思ったのが八年、九年やってんですけど、やっぱ自信がなくてなんか納得いかない。自分自身が美味しいって心から思えないものを売るっていうのに、すごく引け目を感じてて。で、くにおかチョコレートの看板を建てたのは去年。これでやっと自分の作品が出来上がってきたかなっていうとこまで来たかな。

くにおかチョコレートの公式サイトには、「くにおかチョコレートが目指しているのは
美しい余韻を残すチョコレート。それぞれのカカオが持つフルーティさと、
チョコレートに仕立てた時に現れる
甘く優しい香りの共存が成り立つもの。シンプルだからこそ誤魔化せない。手をかけた分だけ返ってくる。ひとつひとつを積み重ねて
美しい香りを導き出す。手仕事の意味はそこにあると思う。工房のある美しい里山から
美しいチョコレートを。」と書かれています。

地元の農産物を使い、地域ならではの味をつくることにもこだわっています。

國岡さん:いかにこう地元のものとのコラボじゃないんですけれども、食材とのいい組み合わせを見つけられるかっていうのは非常に苦心してきたんですよね。で、一つはあの地元の米粉、お米ですね。目の前で採れたお米を製粉にかけて米粉にしたもので、クッキーを焼いてますね。これは米粉の焼き菓子なんですけれども。あともう一つはですね。まあかなり最初の方から作ってるガトーショコラをペルーのカカオと合う食材ってなんだろうっていろいろ試した中でゆずだったんですよ。今まである商品、今作ってる商品をさらに繊細に丁寧に作ってくってことが目下の目標かなって感じですね。もう何十年もあんこを炊いてるおじいちゃんの言葉で一年に一回ぐらい「今日のはよく炊けたっていう時がある」って言うんですよ。なんかもう本当にその感覚で、ほかの人からするといや変わんないでしょっていう時、そういう微妙な差っていうのに、すごくデリケートになってて。やっぱ気になるんですよね。

毎回毎回同じものを作っていても何かが少し違う、そんな繊細なところも気にしながら丁寧な手仕事で作られている「くにおかチョコレート」。お店は現在、土曜日と日曜日の営業。また、数種類の板チョコレートやガトーショコラ、マカロン、カカオマスや焼き菓子などをオンラインショップで買うことができます。大切な人に贈りたいスイーツが揃う千葉、ぜひ興味のある方はご覧になってください。

https://kuniokachoco.com/

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