三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

ミンナノチカラ~CHIBA~と連動したコーナー「YOU 遊 チバ」は2026年3月31日をもって終了いたしました。
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Every Fri. 18:45~18:59

港町船橋 伝統江戸前漁業を100年先まで「伝統江戸前漁業を未来につなぐ会」    

2026/4/10 UP!

千葉県民にとって身近な存在の東京湾、実は漁業が盛んなところでもあります。近海魚が水揚げされる漁港が点在し、海苔の養殖も盛んに行われています。

豊富な栄養を湛えた河川や干潟で育まれる東京湾の多種多様な魚たちを獲る中、その江戸前の漁業を100年先まで守っていこうと、漁業のみならず、社会活動を積極的に行っている方を今回はご紹介していきます。

千葉県第二の都市・船橋市。大規模な商業施設やコンビナートを有し、都会的な顔を持つ一方で、漁業も盛んで、スズキやコノシロの水揚げ量は日本一を誇ります。江戸時代には、将軍家の台所に新鮮な魚介を献上する御菜(おさいの)(うら)だったこの地の海の恵みと文化を100年先の未来に残そうと、昨年活動をはじめたのが「伝統江戸前漁業を未来につなぐ会」です。学校での食育・出張授業や一般の方が参加できる漁業体験・漁場観察ツアー、漁港周辺のごみ拾いなどの環境保全活動などを通して、水産資源の減少や担い手不足などで、かつての賑わいを失いつつある江戸前の水産業や文化の振興に取り組んでいるんです。代表理事の大野(おおの)和彦(かずひこ)さんにお話を聞いています。まず、漁師さんたちへのイメージの誤解を解きたいというお話から始まります。

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大野さん1: 気が荒いであったり、邪魔にされるとか、そういうような何か先入観がある中で、やっぱそうじゃないんですよ。もっと開かれてるんです。皆さんどうぞ漁港に足を運んでください。若い漁師もいっぱいいますよ海の話とかじかに聞きたくないですかって。船橋の漁業という存在っていうものをですね、もっと市民の方に理解していただいて、何かのときにはやっぱり地元の魚を食べて応援しようよっていう、そういうふうに持っていかないと、この漁業は立ち行かなくなる。ポジティブな江戸前というイメージ、「都会の里海」。最近こういうワードをよく使ってるんですけど、やはり人間だってこの自然に生かされているんだっていう。この東京湾っていうのは「都会の里海」なんですよっていうことをね。三番瀬っていう守ることのね。大切さとか、こういったものを幼児の頃からそうすると脳裏にすり込まれる。なっていう、、、

いろんなお話が詰まっていましたけど、漁師の皆さん、怖くありませんよ!もっと色々コミュニケーションとっていきましょう。という思いは伝わります。そして、海に対する考え方、色々体験することの大切さも話されていましたね。

お寿司のネタでコハダ。あの魚が大きくなるとコノシロになるんです。

そういったこともあり、もっとコノシロの認知度もあげたいということで、大野さんたちは、子供達にコノシロという魚のことをまずは知ってもらおうと、こんなプロジェクトを現在進めています。

大野さん:コノシロのお話、絵本を作って、市内の保育園、幼稚園、図書館、あるいは小学校、小児科の待合室等に寄贈しよう、そういうプロジェクトを。そもそもコノシロの認知度を上げていこうというけど、じゃあ何をしよう?そうだ。クラウドファンディングでいろんな人にコノシロって何っていうところところから入ってもらう。それはですね東京湾の、環境問題であったりとか、マイクロプラスチックを実はこの主人公のはるちゃんが飲んじゃって喉につかえてしまうみたいな、そんなことも。他の魚の一家はみんな三番瀬から引っ越してしまう。でもスズキとコノシロの一家は、自分たちも一度引っ越しちゃうんだけど、でも故郷の海を守ろうということで帰ってくる。コノシロになって実は価値は100分の1ぐらいになっちゃうんだけれどもでも自分らしく生きるっていうことね。

現在、こちらのプロジェクトはクラウドファンディング中です。そのほかにも船橋市内の小学校での出張授業やイベント、見学ツアーを計画、実行しています。船橋のご当地アイドルとのコラボイベントも予定しているそうです。

himawari(ひまわり)船橋(かっこふなばし))は、4月4日に、船橋漁港の漁船の上でライブもされています。船橋、そして江戸前の漁業を守るためには、漁業に携わる皆さんと市民との相互理解が大切です。ただ、魚介類を買って食べるということではなく、地元の魚を知ったり、自然環境について、またどれだけ獲れているのかなどを知っていただくことが未来につながることだと大野さんはおっしゃっています。

大野さん: かつて漁業って漁師って自分が獲ったポイントとか、獲った量っていうのは、ひた隠し、そして早い勝ちみたいなところが(あった)逆にですね、いつどこでどういう魚が何キロぐらい入ったっていうことを一切の公表してるんですよ。ただこれをやって、アメリカのNGOに送って、評価されるわけです。我々の取り組みがフィッシャリープログレスというサイトに載って、船橋のスズキ漁のきちんとトレーサビリティをきちっと持って、これのエビデンスになる、NGOに出してからそれを分析して千葉県の方に資源評価のデータとして提出している。2019年に漁業法が改正になって、行政が指導する立場で、毎年千葉県庁に行って、資源評価・・科学的な資源評価やってくださいそうじゃないと我々おっかなくて漁ができませんから。どの程度獲ったらいいかっていうことをやっぱりわかっていた方が働きやすい。

大野さんたちは、どこでどれだけ 魚が獲れたのかを公表しているのはすごいですね。

100年先まで、江戸前、この地で漁業を続けていくためには、魚がどれだけいるのか、全体像がわからないと、今獲れすぎているのか、まだ獲れるのかすらも実はわからない。そういった不安を少しでも払拭したいということから、漁獲量などの公表、そしてアメリカのNGOに評価をしてもらって、千葉県に報告しているんです。未来につながる漁業には、こういったデータも大事なんですね。

未来でもしっかりとこの船橋で漁業を続けていきたい。その思い、改めて伺いました。

大野さん:海があることによって船橋成り立ってるんだなっていうふうにもつくづく思ってますし。先代、先々代それよりもっと前から海に生かされてきたので、今後もこの産業自体もさることながら、海を守っていかなければならないなっていうことは常々思っています。子供や孫の世代。特に私なんかも孫の顔を見ると、やはり魚が好きであったり海が好きであったりとか。そういったところを見るとすごく微笑ましく思いますし、その先にも伝えていきたいなと思って。食を担うという大事な使命を背負ってるわけですね。ですから、日本の食糧需給がね37%とかいう中で、もっともっと独立してというか、国内需給をもっとね、高めていかないと。お金儲けるのもいいんですけれども、なかなかお金自体を食べて生きていけないわけですね。天然のものを摂ることによって人間の体というのは出来上がってると思うんですよね。健康に過ごしていくためには欠かせない仕事だと思ってます。

ご自分のお孫さんの話を出されていましたが、それは我々にもつながる話だと思いますよね

大野さんたちは、絵本のプロジェクトの他、イベントや、出張授業、港のゴミ拾いなどの活動もしていらっしゃいます。それは全て未来の我々や子供達のため。未来へ食を、日本を繋いでいくんだ、という強い気持ちが伝わってくるようです。ぜひみなさんも大野さんたちの活動を知って、船橋、東京湾の魚や漁業、その未来について考えてみませんか。 詳しくは「一般社団法人伝統江戸前漁業を未来につなぐ会」のサイトに掲載されています。ぜひご覧ください。

一般社団法人伝統江戸前漁業を未来につなぐ会

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