三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

毎週月~木 18:35頃~「YOU 遊 チバ」はこちら
※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

ミンナノチカラ~CHIBA~世界を支える千葉のテクノロジー 無限大の可能性を秘めた「アビー」の“冷凍技術”ミンナノチカラ~CHIBA~

2024/5/31 UP!

今回は「世界を支える千葉のテクノロジー」と題して、流山おおたかの森に本社をおく「株式会社アビー」の冷凍保存技術をご紹介したいと思います。

皆さんは食品を冷凍することありますか?まとめ買いした時とか、食材がダブった時とか・・・ありますよね?

でも、モノによっては、元の美味しい状態に「解凍」するのは難しいですよね肉が水っぽくなったり、食味が落ちたり、、、

これを限りなく「なま」に近い状態に戻せる冷凍保管技術を開発した会社をご紹介していきたいと思います。

それは、最先端の冷凍保管技術で国内外に多くの特許を持つ、アビー(アビー)という会社です。社長の大和田(おおわだ)哲男(のりお)さんにまず会社の歴史について伺いました。

大和田さん:株式会社アビーの大和田と申します。食品の農業、漁業、酪農、畜産、料理。これを長期的に保存ができる技術開発をしています。板金工場の厨房メーカー・・・パンを焼く機械とか或いは冷蔵庫を作ったり、或いは流しを作ったりというそういう形の会社だったんです。私が生クリームの凍結に成功しまして、その技術がフランスの国立の学校に機械が入ったんですそれで、ちょっとメディアにちょっと乗っかったことがありまして、医学の方の共同開発をしたいということを申し込みが5つ6つあったんです。

生クリームは空気も含まれているし、ふわっとしてるから冷凍するのは難しそうですよね。

元々は、厨房設備を作っていらして、注文に応じてさまざまな機械を開発していたところ、生クリームを凍結保存できる技術の開発に辿り着いたということなんですねそこからさらに発展して生まれたのが「CAS(キャス)」という特殊な技術です。 ちょっと難しいんですが、冷凍する過程で食材の細胞が壊れると、旨味や水分が抜けて風味が落ちてしまう。それをCASを用いて細胞組織を壊さずに凍結できることで、解凍しても凍結前の「生」に近い状態に戻すことができるんだそうです。

食品のために開発された技術でしたが、それに注目したのが医学の分野の方々でした。もしかしたら、臓器の保存やその他の治療、移植の分野などで役に立つかもしれないと、国内、海外から問い合わせがたくさんきたそうです。

当時、メディアの注目も当時集め、盛んに紹介されました。医療関連の大学などからは、このCASという技術を医療分野でどう使えるのかを研究したいから売ってくれというオファーもあったそうです。でも、大和田さん、販売はせず、貸し出すことにしたんだとか。どんな狙いがあったのでしょうか?

大和田さん:会社がおかしくなるぐらいの予算をかけて、六ヶ所の先生たちに機械貸し出した。その結果、一つの条件なんですが「どっかひとついいとこ見つけない限りは返品は認めません」それで貸し出したのは結局良かったと思います。そうすると使える話じゃなくて、「これが少し変化があるね」「ここがちょっと違うね」っていうのが1年2年経っていく間に1~2つ出て。バージョンアップっていうのが出てきました。ですからある意味では、私どもはものすごく恵まれてたのは、先生たちを苦労のどん底に押し込んだ機械メーカーなんです。使えない機械を貸しているわけですから。それが今、私どもの機械の基礎研究をやることによって、患者さんの笑顔というところまでアビーが考えられるようになった。東葛テクノプラザに私どもが縁あって入れて、それに入っていなかったらこの医学の道もなかったし、色んな食の世界の道もそこで。厨房屋さんのオヤジで終わったんだろうなと思います。

 「貸出」条件によって、先生たちには「いい所を見つける」ミッションが課された訳なんですね。

お話に出てきた「東葛テクノプラザ」というのは、柏の葉に集まっている大学や病院研究施設と民間が連携してベンチャー企業や新産業創成に取り組む千葉県の産業支援施設で、ここに参加したことでアビーの技術は進化し、医学関連技術の分野にもつながっていきました。それと同時にさまざまなご苦労もあったようです。 瞬間冷凍とCASという技術で、ほぼもとの「なま」の状態に戻すことができる

食品冷凍を可能にしたアビーは、国内で大変注目を集め、漁業関係では採れた魚の保存などで大活躍します。その一方で、ちょっと困ったことが起きます。

大和田さん:出る杭は打たれるっていう言葉を機械の開発でそういうことがあると思わなかったんです。日本全国からお客さんがどんどん訪ねて来られた時「アビーの技術は偽物だ」ってやられた。である大手のメーカーさんが「うちもそういうことがあって、外国出て大きくなった。大和田さんも外国に出なさい」と言われました。私は英語ができませんけど、日本語で世界回って、アフリカから始まってアメリカ、ヨーロッパからずっと回りました。でも回っていくうちに真摯に話ができると信頼されるんですね。使ってもらうと、その成果がちゃんと出ますから。いいものを作ると潰しにかかられる場合もあるよっていう事を伝えておきたいなと感じますね。

↑これらも解凍すると、「生」の状態になるんです!

大和田さんのすごいところは、いろんなところでのスピーチやプレゼンも全部日本語でやってしまうんです。それぞれの国のさまざまな食品や医療の技術とアビーの技術を組み合わせて、食料や医療の問題を解決しようと真摯に向き合うことで支持を受け、今も精力的に世界中を回られているそうです。

さらに、地球温暖化への備えも考えていらっしゃいます。近い将来、建物の中でお米や野菜を作らないといけなくなる時代がくると想定している大和田さんは、「微生物を生きたまま100年保存する技術を研究していかないといけないよ」と研究室で話しているそうです。そして食品の備蓄についても、今は「10年間冷凍保管しても、解凍すれば生と変わらない」位まで技術を高めてきましたが、これを50年まで引き伸ばしたいと思っているそうです。大量に収穫できるときに備蓄することで人類の食糧危機を救えるかもしれませんよね。

最後に大和田さんが描く、次世代の研究者に託したい CASの技術を使った壮大な夢についてお話しいただきました。

大和田さん:宇宙に人間が何千人何万人って移住するとしたら、多分精子と卵子がCASで保存されて、宇宙で地球と変わらない所に着いたとすれば、そこで受精をさせます。それも機械的にできます。こんどは赤ちゃんになり、そして成人になっていく。私はいつも夢見てんですけど、精子と卵子ですから、3000万・・1億の人間でもそんなに大きいロケットいらないわけです。その他に、農業とか漁業とか酪農、畜産の種をどうやって持っていくか。日本から鯨・・まで持っていけるかどうかわかりませんけど、ほかの魚の種を持って行って、向こうで受精させて。そう地球と同じことが農業も漁業も酪農、畜産、全部。人間もそうやって持っていける。それを見てみたいな、それに参加したいなって。僕いつも夢では見るんですけど、どうもそれは次の世代にバトンタッチなんだろうなって。でも、あのありえない話じゃないんです。

CASの技術があれば、人間だけじゃなくて動物や植物も、種子の状態で宇宙へ送り出せるから、「移住の夢」が叶うかも!?なんて、まさに壮大な夢ですね?

世界を驚かせた株式会社アビー(アビー)の技術。食品からスタートして医療分野、ゆくゆくはさらに発展して、人類や地球の未来にも関わるようになっていくかもしれません。引き継がれ、広がっていく、大和田社長をはじめとする研究チームの技術開発に、これからも注目していきましょう。

食のちばの逸品を発掘2024 イタリア菓子+さつまいも!?「ビスケッピ』 

2024/5/24 UP!

今回ご紹介するのは、ちばけんが毎年実施している「食のちばの逸品を発掘2024(にせんにじゅうよん)」で金賞に輝いた美味しいもの。県産の農林水産物を主な原料とする「加工食品」の中から魅力的な「ちばの逸品」を発掘するために行っているコンテストで、今年は「さつまいもを練り込んだ焼き菓子の『ビスケッピ』」が選ばれました。

ビスケッピはイタリアの焼き菓子「ビスコッティ」と「芋けんぴ」が融合した新しいお菓子。その味が完成するまでのお話をご紹介します。

新松戸にあるビスコッティ専門店「ビナーシェ」のご主人、山本(やまもと)(しん)(や)さんにまずは、このお店を出すことになったきっかけを伺いました。

山本さん:イタリア菓子専門店のBinasceというお店をやっておりまして、新松戸駅の近くにあるお店の山本慎弥と申します。もともとイタリア料理をやっておりました。それで、2003年の末ぐらいにイタリアの留学をするんですけれども、最初に長く居たのが中部イタリアのトスカーナ州というところなんですが、そこのフィレンツェの伝統菓子としてビスコッティという伝統菓子に出会ううんですね。料理をやりながらお菓子も当然その一つとして覚えてきたという形で日本に帰国するんですけれども、帰国してからまあ友人知人に会うときにちょっとした手土産として自分が焼いたビスコッティを渡していたんですね。その時のその後日の反応というか、感想が「なんかあれ、すっごいおいしかったんだけど」っていうふうに言っていただくことが多くて、皆さんに喜んでいただける度合いが強いのかなっていうふうに思ってきたと、、、

イタリア語でビスコッティのビスは数字の「2」、コッティは「焼く」。最初に大きめの  ビスケットを焼き、それをカットしてもう一度中までしっかり2度焼きする、ちょっと硬めの焼き菓子です。まだまだ可能性がある分野と感じた山本さんは2014年に起業、2020年には、新松戸駅前に実店舗「ビナーシェ」をオープンされました。

その後、さつまいもとの出会いがあってビスケッピになるということなんるんですが、誕生のきっかけにはある農家さんとの出会いがありました。

山本さん:僕のお菓子をすごく評価してくれる友人がいるんですけれども。彼があのまあご縁があって知っている千葉県香取市にある芝山農園というさつまいも農家さんと社長の篠塚さんという方に僕のビスコッティというお菓子をお土産として持って行った時に、そのお菓子自体のクオリティもすごく評価していただいて、非常に話が盛り上がってですね。であのじゃあ、そのサツマイモを使ったもので、僕の技術とか経験で何かまた新しいものが出来ないかねと言うような話で。それはちょっと自分にとってもその千葉県でさつまいもがこんなにこう品質も生産量も高いということ、その時知らなくてですね。自分の住んでる県のちょっとさつまいも全然ノーマークだったなあっていうことをちょっと反省もしてて。じゃあせっかくだからこれはちょっと自分の新しいチャレンジとして取り組みたいなというふうに思ったので。それで、じゃあちょっと新しいお菓子作ってみましょうよと、言うことがそん時で盛り上がったと、、、

ビスコッティと千葉県のさつまいもで何か美味しいものができそうというイメージがすぐにわいた山本さん。せっかく作るならと、「食のちばの逸品を発掘2024」コンテストに参加することを決め、締切ギリギリまでそのイメージを突き詰めていきました。

山本さん:割と早い段階であの形になったんですね。それを食べても美味しいなーと割とまあさつまいも自身が良かったということもあると思うんですけど。じゃあ80点取れたと。それじゃちょっと足りないというか。あのその80点のお菓子をどうやって90点までもっていくかっていうところが結構大変だったんですね。80点取るためのパワーと80点を81、2点にするためのパワーって、結構あまり変わらなくて、その1点2点を積み上げていくために同じぐらいのエネルギーを使いながらでも期間が決まってるから、そこにめがけて結構、自分のパワーを使って行ったっていうのが、その三か月ぐらいの期間、かなり頑張ったかなというふうなふうに思ってます。あの賞はいただいたし、賞はいただいたレベルを作れたと思ってはいたんですけど、もうちょっとレベルを上げたいというちょっと自分の中の葛藤があったので。無事にというか、あのイメージにだいぶ近くなったので、1月の後半に無事に店頭に並べることができたと言う経緯ですね。

お店をやりながら、閉店後何度も何度も作り直して味、食感、香りなどに拘ったそうです。レベルを上げたい、妥協したくないという山本さんのプロ意識を感じますよね。スタジオで試食させていただきました。

イタリア焼き菓子のビスコッティと千葉県名産のさつまいもで「ビスケッピ」ができたわけですが、さらに 山本さん、今回、さつまいもとのコラボ  商品を開発したことで、新たな野望が出てきたそうです。

山本さん:千葉県って、農産物すごくあのクオリティ高いと思うんですよ。あまりその知られてないというか、あのそこのPRが行き渡ってないっていうふうに、一消費者の自分としても感じるところがあって。なので、今回はサツマイモだったんですけど、サツマイモに限らず素晴らしいクオリティの農産物、魚介類もそうかもしれないんですけど、それを作ってらっしゃる、とってらっしゃる、一次産業の方っていうのはたくさんいらっしゃると思っていて。だけど、じゃあその方たちが何かこう加工した六次産業的な商品を作れるかっていうと、やっぱそれはさすがにちょっと難しい、厳しいだろうと思っていて。僕の役割は素材をさらに付加価値を付けて高めていくものですと。だけど、それは素材を作ってくださる方がいて、初めて成り立つことでもあるし。自分自身職人というか、一作り手として非常にやりがいのあることだなと思っているので、今後そういうことにも期待したいと思っております。

このビスケッピをはじめ、山本さんの作ったイタリア伝統菓子「ビスコッティ」は、実店舗「ビナーシェ」や、またオンラインで購入することもできます。ホームページのリンクを貼っておきますのでぜひチェックしてください!

https://www.binasce.com

 

古民家×長狭街道 暮らすように泊まる「MUJI BASE KAMOGAWA」

2024/5/17 UP!

みなさんは「長狭(ながさ)街道」をご存知ですか?鋸南町(きょなんまち)保田(ほた)から鴨川市まで房総半島南部を横断する県道34号 鴨川保田(ほた)線の通称なんですが、実はこの長狭街道沿いには、古民家を活用した魅力的なスポットがたくさん登場しているんです。今日はそんな中からあの「無印良品」が運営する古民家の宿をご紹介します。

鴨川市の山間部には東京から一番近い棚田「大山千枚田」もあり日本の原風景が広がっています。この自然豊かなエリアで空き家となっていた築100年余りの古民家をリノベーションして昨年8月にオープンしたのが、無印良品初の中長期滞在施設「MUJI BASE KAMOGAWA」です。まずはオープンに至った経緯を株式会社 良品計画の野村(のむら)俊介(しゅんすけ)さんにききました。

野村さん:私が担当しているのは、宿泊滞在を専門にやっている部署で業務をしております。こちらの施設は「MUJI BASE KAMOGAWA」という古民家一棟貸しの中長期滞在型の宿泊施設となっております。この古民家は築百年ぐらいの古民家でして。当社は実は鴨川市でいろんな店舗も含めた活動を2014年ぐらいからしている中でご縁がありまして、あのオーナーからあのお借りすることになりました。2019年ぐらいに社員向けの宿泊施設として、まずは改修をしました。でその後社会の情勢が変わったりだとか、コロナがあったりする中で、この施設をですね、社員向けだけでなく、お客様に向けた滞在施設として出来るのではないかと。まあそういった経緯もあって、2023年の8月にですね。宿泊施設として開業できるリフォームを追加でやりまして、開業に至ったと言うような経緯でございます。

良品計画は、鴨川市(かま)(ぬま)地区の棚田(たなだ)保全のサポートをきっかけに10年ほど前から地元のお米でお酒(日本酒)をプロデュースしたり、農産物直売所やカフェも入る総合交流ターミナル「里のMUJIみんなみの里」を手掛けたり、鴨川市との関係を深めてきました。実は鴨川だけでなく全国で、自治体や地元住民が主役の地域活性化の動きに無印良品が巻き込まれる形で 「感じ良い暮らしと社会」の実現を目指しているんですね。

では、鴨川長狭街道の、築100年古民家のリノベーションはどのように進めていったのでしょうか?

野村さん:まあ、この地域よくある田作りと言われるこう田んぼの田の字になっている建物なんですけれど、そのベースは変えずに水回りですね・キッチン、お風呂、トイレといったところを今の暮らしに合わせたものに改修をしまして、もともと住宅の持っていた心地よさだったり、気持ち良さみたいなところは残しつつ、プラス無印良品で扱っている日用品と、それから地域の方に譲っていただいた家具類をミックスさせて「暮らすように滞在できる場所」という事をコンセプトにリフォームをしております。無印良品で取り扱っている日用品・・例えば食器類ですとか。キッチン用品、それから寝具お風呂周りのものなどはもう基本的に無印良品のものですべて揃えておりますので、店頭で売ってるものがそのままこの施設に泊まっていただくと試すことができると。無印良品で販売している物がかなり体験できるような設えになってるかと思います。

シーツや枕、アメニティなどはもちろん、キッチン用品、最近人気の食品なんかも無印良品のものが提供されているそうです。無印良品の商品を使いながら築100年の古民家の雰囲気も味わって時間を過ごす。100年という時の隔たりがあっても、この二つ、不思議にマッチするそうで、お客さんの多くは、次の予約もして行かれるのだそうです。この施設は1棟貸しで、基本は1組そして2泊以上という決まりになっています。例えば土曜日に渋滞で思ったより遅れて到着した場合、翌日の帰りの渋滞や時間が気になってゆったり過ごせない、なんてことがないように、しっかりと中1日を過ごしていただきたいということなんだそうです。

宿泊の受付は宿から車で5分ほどのところにある、みんなみの里でするんですが、受付がてら地元の食材を購入することもできるんですよね。食事の提供はMUJIBASEではないのですが、宿泊者専用のお米やお肉などの基本セットもありますし旬のお野菜や果物など食材も購入することができます。旬の食材のおすすめレシピも配布していますので、そこにある食材をみてメニューを考えるという楽しみもあります。さらに、MUJI BASE KAMOGAWAのお庭にも、実はいいものがあるんですよ。

野村さん:敷地内に無農薬でやってる畑もありますので、そこで取れてる野菜とかは宿泊の方、ご自由に収穫できますので、そういったものを使ってお料理してお酒を飲んでくつろぐみたいなことを皆さんされてると聞いてます。はい。パクチーですとかルッコラとか、あとは玉ネギなんかを今まさに植えているところでもうそろそろ収穫ができると思います。最初はあの取られすぎないかなって心配もしてたんですけれど、あの本当皆さん節度ある形で必要な分だけ収穫して召し上がっていただいているってことで、お客様からのコメントでもやっぱ滞在の中で一番良かったのが、その野菜を収穫してすぐにキッチンで料理して食べたみたいなことが良かったっていうのは、お声としてもいただいてるので、今のところ非常にご好評頂いてます。

こちら、予約がだいぶ先まで埋まっているということなんですが、この人気、実は国内だけじゃなくて、グローバルなものになっているんです。どんな方たちがいらしているのか、そして、この先のMUJI BASEの動きについても教えていただきました。

野村さん:半分位が海外の方なんですが、国で言うと韓国、台湾、香港、それからシンガポール、タイといったアジアとあと北米ですかね、アメリカ、カナダといったところからのお客様がみえてます。もうMUJI BASEに来たくて鴨川に来てる方があのほとんどかなと。観光で出回るというよりはこの地域、あるいはこの住宅の中でゆったりと過ごすみたいなことをされているかたが多いようです。今年の4月末にですね、香川県の豊島というところでMUJI BASE TESHIMAというのが第二弾として開業します。今年の10月頃を予定してますが、MUJI BASEの第三弾として同じく千葉県・大多喜町の旧老川小学校、養老渓谷のところなんですが、そこでMUJI BASE OIKAWAというのをやる予定になってます。特に千葉エリアに関しては、鴨川もこれから老川もやりますが、さらに活動広がっていくんじゃないかなというふうに思っています。

海外からのお客様は殆どの方が、成田空港や羽田空港から電車を乗り継いだり、レンタカーで直接鴨川を目指していらっしゃるそうです。そしてMUJI BASE OIKAWAの方は、秋頃のオープンを目指しています。こちらは、建物が元学校ということもあって、グループでの宿泊もできるようになるそうです。詳細は今後、ホームページなどに掲載されるとのことですので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

https://www.muji.com/jp/ja/special-feature/mujibase/kamogawa

愛犬とお出かけ“ドッグフレンドリー”な九十九里ステイを満喫「ASOVILLAGE」

2024/5/10 UP!

来週月曜日、5月13日は愛犬の日。令和4年のデータによりますと、千葉県にはおよそ31万頭の飼い犬の登録があるそうです。ペットは大事な家族の一員。今回は、ワンちゃんと共にゆったりとした時間を過ごせる九十九里の宿と、その地域での取り組みをご紹介します。

山武市にある愛犬と共に過ごせる宿ASOVILLAGE(アソビレッヂ)をご紹介します。まずはどんな施設なのか、運営している会社「アウタビ」の海保(かいほ)秀和(ひでかず)さんに伺いました。

海保さん:アソビレッジという施設を運営しております株式会社AUTABIの海保秀和と申します。千葉県山武市の九十九里浜のすぐ横に、愛犬と同伴できる愛犬と行ける貸別荘の村ですね。「アソビレッジ」なのでそういった施設を運営しています。ドックランが全ての施設に百坪以上、天然芝のドッグランがついているような施設でして愛犬とずっと終日ゆっくりと遊べるような施設になっております。完全プライベートな空間でして、他の方たちとあったりもしないということで、非常に人気な施設になってますね。2017年に九十九里浜の横で「&WAN九十九里」という愛犬と泊まれる宿、フレンチフルコースなど出すような、愛犬と同じ目線で食事をできるようなホテルをオープンさせていただきまして。2021年にコロナ禍だったので、完全プライベートでコロナの影響もないような完全プライベートな貸別荘の事業としてアソビレッジをオープンさせていただきました。

最初に犬とフレンチを楽しめるレストランと宿を始めて、その後、より「プライベート感」を大切にした貸別荘・・プールがあったり屋内ドッグランがあったりと、ニーズに合わせて選ぶことができる8棟をオープンされました。ペット用アメニティも、トイレシート・除菌消臭剤・ご飯用や水飲み用食器・リードフック・足拭き/体拭きタオルから蚊取り器具・ベッドスロープ・食器スポンジ・お散歩バッグ・マナーボトルなどなど充実してますね。では、なぜそういう施設を作りたいと思うようになったのでしょうか?そのきっかけは、海保さんが愛犬、トイプードルのマリンちゃんと初めて九十九里の海にでかけたときのこんな驚きだったそうです。

海保さん:衝撃を受けたのはですね。まあ、浜辺に犬を連れて行った時にですね、本当に喜んで。こんな運動神経良かったのかってぐらい走り回っていてですね。やっぱり、家の中で飼ってるワンコみんな多いですけれども、外に出たらこんだけのびのびと走れるんだなってのを知ってですね。九十九里のその魅力に気づいた。そんな背景がありました。まあ、そもそももう十年以上前はですね、外飼いの犬っていうのが当たり前で、犬の小屋がっていうのが当たり前だったのが、十年前位からですね、より家の中に入っていて、ちょっと小型化というのもあったんですけども。そこから本当に家族同然、心の中にどんどん入って行ったみたいな形で。まあ、愛犬と旅行に行ったりとか食事をしたりとか愛犬にお洋服着せたりとか、本当に完全に子供化っていうのが進んでいったのがここ5年ぐらいじゃないかなと思います。今までだとあのトリミングサロンとかペットホテルに犬を預けて旅行に行ってたっていうのが当たり前だったんですけど、犬と一緒に旅行に行けることによって、犬に後ろめたい気持ちを持たずにですね旅行に行けるようになったっていうのがまあ、我々のちょっと強みというか、あのお客様を喜ばせることができるところだったのかなと思います。

「犬に後ろめたい気持ちを持たなくていい旅行の形」。ペットのことが気になってしょうがないと、思い切り旅行も楽しめないという方が、連れていって共に過ごせるのは素敵ですよね。海保さんは、「九十九里は夏の海のイメージが大きいけれどもそれ以外の季節でもこの土地が持つ素晴らしさを感じてもらいたい」と、さまざまな施設を作っていらっしゃるということです。実際にどんな過ごし方ができるんでしょうか。

(アンド)WAN(ワン)」の人気のコースと、アソビレッヂ初・「あの」ペットも楽しめるプランもご紹介していただきました。

海保さん:アンドワン九十九里という施設はですね、愛犬と食べるフレンチコースっていう、ちょっと全国ではまだ珍しいパターンでやらせていただいてるんですけども。えっと同じ目線で机で同じ目線で愛犬と一緒にコース料理を食べるって言うので、まあ愛犬にもちろん害がないような、糖分とか、塩分を控えたような、アレルギーにももちろん対応した愛犬フードを準備しております。半年先の予約を取らせていただいてるんですけれども、あの開けたらすぐ土日なんかはすぐ埋まってしまうみたいな感じでありがたいことに運営させていただいてます。最近はですね、アソビレッジの中で「猫棟」っていうのができまして「猫だけのお客様」も「猫と犬を飼っているお客様」にも特化したような施設も最近はオープンさせていただいてます。本当にペットっていうか、もう本当に家族になるような、猫も犬もですね。そういった施設を目指して今運営しています。

そして海保さんは、これらの取組を自分たちの施設だけではなく、地域全体で盛り上げていきたいとおっしゃいます。

海保さん:2018年から「九十九里ビーチドッグフェスティバル」という、地域も巻き込んだ、行政と一緒に取り組むようなフェスをですねやっておりまして、まあ1500名ほどの人がいらっしゃったりとか、1000頭ほどの犬がいらっしゃったりとか、そんな動きをしていたりとかですね。それとは別に九十九里ドッグフレンドリーネットっていう、地域の愛犬同伴可能な施設皆さんで集まってですね。30施設ぐらいあるんですけど、点で戦うんじゃなくて、面で皆さんで戦っていこうと言う形の組織を作って今運営しております。九十九里の地域産業が色々減ってきちゃっている中で「九十九里」に「犬」という掛け算をさせていただいて。地域にたくさん人を呼び込むことによって、「九十九里と言ったら愛犬家事業だよね」っていうふうに雰囲気を醸成するっていうところに今力を入れて注いでいる形ですね。今後も皆さんの力を借りてですね、地域がより一層愛犬フレンドリーエリアになるようにですね皆さんに足を運んでいただけたらなと思ってます。

のびのび走り回るワンちゃんの姿を見ながら、人間も癒されるリゾート。皆さんの頭の中に描いたイメージが体感できるドッグフレンドリーな九十九里エリア。アソビレッジやアンドワン九十九里の詳しい情報はそれぞれのホームページをご覧ください。

https://www.asovillage.jp

ちばガストロノミーアワード 極上の美食体験 プレゼンテスギ

2024/5/3 UP!

                                                

「ガストロノミー」という言葉を皆さんはご存知ですか?単に美食を追求するのではなく、食事と地域や文化との関係を考察する学問を指します。美味しい食材の宝庫である千葉県を「世界に誇れるガストロノミー県にしよう」とスタートしたのが「ちばガストロノミーアワード」の取組で、今年2月に第1回の表彰式が行われ、地域とつながり、千葉の食の魅力を最大限に表現している方や団体が「飲食店部門」「生産者部門」に分かれて選ばれ、さらに大賞・特別賞が表彰されました。

生産者部門で大賞を受賞したのは以前、番組でもご紹介した「須藤牧場」さん。他にもこだわりの生産者や飲食店が揃っています。飲食店部門の大賞が今日ご紹介する佐倉市のレストラン「プレゼンテスギ」。どんな取り組みやメニューが大賞に結びついたのか、オーナーシェフにお話を伺っていきます。

第1回ちばガストロノミーアワード飲食店部門で大賞を獲得した佐倉市のイタリアンレストラン、 「プレゼンテスギ」。JR佐倉駅から少し離れた白銀(しろがね)公園の目の前にあります。今回お話をうかがったオーナーシェフの杉岡(すぎおか)(のり)(とし)さんは、保育園に通っていた頃、テレビの「料理の鉄人」を見て料理人に憧れ、その志を貫いて料理人になりました。2016年に今のお店を構えたのですが、開店して2年位経った頃、とあるお客さんから衝撃的な話をされ、お店の方向性が変わっていくことになります。

杉岡さん:万人受けしそうなものを、僕もみんなに美味しいって言ってほしいので、そういうものを知ってる食材で料理をしているような感じでした。うちの店に来てくれるようなお客様男性の方なんですけど、「これは本当にあのシェフが作りたいお料理なの?気を悪くしないでね」なんてお話してくれて、「銀座の方でついこの間食べたのお寿司、どっちがおいしいかって言った時に、やっぱり値段じゃなくお料理の味で言うならば、銀座の鮨の方がごめんねシェフ美味しかったよ」なんて言われて。「でもこれがあなたが使いたい食材でこの料理だったら私たちは好きだから通うけどもっと何かできるんじゃない?」みたいななんか言われて。少しやっぱ悔しいってのもやっぱありますけど、その食材やっぱ勝てないって、正直、パワーがやっぱどうしても足りなかったので、安くて美味しい食材も、もちろん世の中にはもう本当たくさんあるっていうのは知ってるんですけど。アワビにはアワビの良さがあったり、伊勢海老には伊勢海老の良さなんていろいろ千葉県にはやっぱ高級な食材もあったりして、それをいつかはやっぱ、使ってみたいし、美味しいのはもちろんコックなんで知ってるんで、そうですね、使いたかったので使ってくお店にしてきました。僕の世界観を表現する、SUGIワールドのイタリアンを食べてもらうような方向性に変わってきました。

お話によると、圧倒的なパワーの食材でもっと感動する料理を作りたくなったんですね。開店当初は、ランチで1500円とか3500円のメニューを出されていたそうですが、もっと自分が納得したいい食材を使えば、もっと美味しくなる。杉岡さんの千葉県産の食材を使った料理の研究が始まります。日本全国、取り寄せたい美味しい食材はありますが、輸送に時間やコストがかかるし、野菜や肉はやはり新鮮なものを使いたい。だったら実は地元・佐倉をはじめ千葉はものすごく美味しいもので溢れているんだから、それを使って圧倒的に美味しいものをつくろう!と試行錯誤し、今や半年先まで予約で一杯の「スギワールド」を貫くお店になっていったんです。

でもそんな地域の美味しい食材、どうやって見つけて行ったのでしょうか?

杉岡さん:それこそイタリア人やフランス人なんてのも地元本当に愛してたりもするので、ちょっとそんなイズムもちょっと自分の中にもあったりもするので、僕は千葉県が本当に大好きなので。おすすめのおいしい食材というと、あのヤギのミルクなんてのはついこの間、もうアワードの授賞式の席でクルックフィールズさんの社長さんと少しつながることができたのでちょっとお伺いして、ヤギのミルクにもちょっと僕はビックリして臭みがもう牛乳よりも無いかな?なんて形で。そこでちょっとヤギのミルク使いたいです。なんて社長にお願いして送ってもらったりもして使ってます。僕の場合はもう本当に一人でなんも持ってないし、何もできないので、いろんな人に助けてもらって、これ何とかなりませんかとかっていうと「あるよ」とかって言ってくれたり、使っていいよって言ってくれたりするので料理に使ったりはします。

杉岡さん自らアンテナを張り巡らせて食材探しをされているんですが、お客さんや知り合いの方からの情報が本当に貴重なんだそうです。その食材を仕入れて料理するだけでなく、自分の農園で育てたり、自ら山に入ってきのこを収穫するなど、千葉県産食材へのこだわりは、どんどん強くなっていきました。お店の評価も次第に高まり、フランスの本格レストランガイド「ゴー・エ・ミヨ」日本版にも3年連続で掲載され、知る人ぞ知る人気イタリアンになっていきます。

「プレゼンテスギ」 は、ランチもディナーも一斉のスタートで、2時間ほどをかけてじっくりいただきます。ある日のメインの豚料理は予約の時間の3時間前から準備し2時間かけて火を通すなど、調理にも徹底的にこだわりをお持ちです。様々な料理を楽しませてくれる杉岡さんですが、具体的に、どんな料理が出てくるのでしょうか?ひとつご紹介いただきましょう.

杉岡さん:ついこの間までやってたメニューで、うちで「里山の音と香り」っていうデザートがあったんですけど、それは僕が今里山で感じてる音と香りをお皿の中に盛り込んでいるデザートだったんですけど。トレビスなんてちょっと苦みのある野菜もパリパリに焼いてあげたものを皿に盛り込んであるんですけども、まずは僕は里山で探検していると葉っぱ踏むとパリパリ踏む音があったりするので、そこをちょっと表現するために、まずパリパリに焼いたものをお客様に説明で「手でバリバリ割ってくださいね」なんてお願いすると、目つぶってるお客様なんか「本当山歩いてるみたいな音がする」なんて言ってくれて。「次、崩し終わったら下にチョコレートが隠れているので、一緒に合わせて食べてください」なんて言うと、あの里山でふきのとうがとれたりするので、ふきとチョコレート合わせて口の中で今度里山のふきの香りがしたりするので、今僕が里山で感じている音と香りってところでそんなものを楽しんだりするので。僕の記憶を体験しながら、お客様が料理を食べるみたいな形ですね。なんか少し五感にも訴えられるようなものをなるべく盛り込んでいきたいななんて形で、、、

お料理だけでなく、レストランの内装も壁を塗ったり、テーブルクロスの理想の色や手触りにこだわったりと「スギイズム」は徹底しています。でも他の方々からのアドバイスも受け入れてとにかくいいものにしていくという、杉岡さんの人間性が感じられるお店になっています。なぜかドラゴンボールのフィギュアが並んでいる場所もあるんですよ。「おいしい」だけでなく、「楽しい」「感動」という感覚も味わってほしいと創り出した場所では、お食事されて本当に涙する方もいたそうです。

https://presente-sugi.gorp.jp/

コースの内容はその日の食材や季節で変わります。いろいろな食材を発掘したり、育てたりしている杉岡さんですがその興味は尽きることなく、常に「もっと新しい食材を!」と探しているそうです。

杉岡さん:あのシェフ今何考えてるんだろうなんて時はうちのインスタグラムなんか覗いてもらうとこのシェフ、これ、今いじくってるんだろうな。なんてのが分かると思います。皆様にも僕、知らないことが本当たくさんあるので、いろんな人にうちの所にこんなのあるよなんてのはもう本当にインスタグラムでDM飛ばして頂けたら、僕も本当にここはいっていいんですかなんて言って、多分お邪魔しちゃうと思うので。「ぜひあのこんなおすすめの食材が、実は千葉にはあるんです。」なんてあったら教えてもらえたらなあなんて形でこの間も僕ドリンクでライチをちょっと使ってたんですけど、千葉のがないんですよね、なんて話したら「何言ってるの?スギさんあるよ」なんて言ってくれて。皆様に紹介していただいて、食材なんかもいいものは積極的に使っていきたいなと思うので、ぜひ。一人で探し切れないのでご紹介よろしくお願いします。

ジビエ料理にも情熱をお持ちで、千葉の美味しい木の実などを食べている動物たちは、やっぱりおいしいんだそうで実はあのキョンも美味しくなってテーブルにのる時もあるそうです。

千葉の力のある美味しい食材を杉岡さんの腕でさらに美しく、五感に訴えるメニューにしていくプレゼンテスギ。予約の方法など、詳しくはお店のインスタグラムをご覧ください。こちらのインスタグラム、見ているだけでワクワクしてきますよ!

https://www.instagram.com/presente_sugi

春爛漫♪バラのテーマパーク「京成バラ園」

2024/4/26 UP!

もうすぐゴールデンウィーク。色々おでかけのプランを練られている方も多いでしょう。

今回は、世界に誇るバラを創りだすことと、日本にバラの文化をひろめることを目的に、1959年に設立された関東最大級のバラ園、「京成バラ園」の楽しみ方をご紹介していきたいと思います。

魅力的なバラ園が沢山ある千葉県。なかでも八千代市にある京成バラ園バラ好きの方にはおなじみ、お花にはちょっと疎いという方でも、名前は聞いたことがある、という方が多いと思います。およそ3万平方メートルという広い敷地にさまざまな種類のバラが咲き誇っている、千葉を代表するバラ園の一つです。実は今のような形になったのは開設から40年経った1999年のこと。開設当初の頃についてガーデン部の課長の佐藤(さとう)克己(かつみ)さんにお話伺いました。

佐藤さん:京成バラ園のガーデン部という部門で課長をやっております。佐藤克己と申します。八千代市の方、当時、今もそうなんでしょうけども、乳牛が盛んだったみたいで、でまあ、いわゆるこの牛ふんっていうね、堆肥になるものって言ったところもありながらっていうところだと思うんですが・・当時、親会社の京成電鉄の方で、こちらは八千代市というのを選定した上で、京成バラ園の方を開業したというふうには伺っております。当時はですね、今みたいにあの京成バラ園・・・バラ園を鑑賞する施設ではなくてですね、園芸店として。まあガーデンセンターの方があり、実はですねあの京成バラ園の方も知らない方も多いと思うんですが、卸売業であったり、造園業であったり、あと研究部門ですね・・育種の部分をやっていた幅広くやってたところもございますので、その当時はですね、このバラ園の見本園という形で、お店の脇にちょっとした見本園があったっていう程度だったかと思います。

元々は、バラの育成や出荷を目的とした「バラ屋」さんで、そのお店の横で見本としてバラの花を咲かせて見せていたそうです。京成バラ園芸の研究所・所長には日本でのバラ研究・育種の第一人者でミスターローズと呼ばれた鈴木(すずき)省三(せいぞう)さんが就任。そして1999年にリニューアルし、複合施設としてオープンした京成バラ園。今はどのぐらいのバラがあるのでしょう。

佐藤さん:今バラ園にはですね、1600品種1万株の株が植っています。ちょっと見下ろせるような形になっておりまして、こちらではもうフランス式っていうふうに言われているんですが、左右対称になってるように見れる整形式庭園という形をとっているんですね。で、特にこの春に関しましては、よく、バラのアーチですね・つるバラがきれいに一番咲く時期にもなりますので。逆に言うとですね、あの秋ってよりこの春しか見れないと言ってもいいぐらいですね。こちらの京成バラ園には38個のバラのアーチがあるんですね。で、そちらがもう外周をっていう形になるんですが、まあ綺麗にバラのトンネルをくぐれるようなっていうところが春の一つの見どころにはなっているところです。バラエティに富んでいてですね。さまざまな品種もええありますので、そこが楽しみところの一つのポイントになっております。

    

例年、ゴールデンウィーク頃から絶好の咲き具合になるんだそうです。バラはうまく育てると種類によっては年に4回花を咲かせることができるそうなんですが、やはり、春のこの時期のバラが一番勢いがあるそうですよ。

今ではたくさんのバラを観て楽しめるいわば「バラのテーマパーク」として年々エンタテインメント性を高めていこうとされているそうです。一体どういったことを始めたのでしょうか?

佐藤さん:極力ですね。そこの世界観を味わってもらうために、バラの植物園っていうところから、バラのテーマパーク化というところを目指して、ええ、今、いろいろなところの取り組みをしております。これはですね、二年ぐらい前に、実はこのバラ園内に・・まあ温室になるんですけどねちょっとしたアクティビティがやっぱり欲しいなあっていうところで、小さいところのところなんですが、メリーゴーランドがあったりですね。昨年の春からですね、ちょっと新たなエリアを追加しよう、広げようというところで『アリスフォレスト』っていう場所を作りまして。ちょっとこの不思議の国のアリスをモチーフにしたというところはあるんですが『アリスツアーズ』っていう、車に乗る・・・皆さんもこう一緒にこいでいっしょに乗ってこの世界観を楽しむっていうアトラクションなんですけどね。・・・そういったところも追加しています。で、特に今年の春に関しましてはこのアリスツアーズをバージョンアップをかけてですね。エピソード2として楽しんでいただくものであったり。先ほどバラのテーマパーク化って言ったところもあるんですけれど今年からですね。弊社としては初になるんですが、パレードの方の開催ってことも考えております。

現在開催中のイベント「アリスのBlooming Carnival」では、「アリスツアーズエピソード2」として新エリアが登場したり、オリジナルキャラクター のグリーティングサービスが行われるなど、コンテンツが充実しているんですが、なんといっても京成バラ園では初めておこなわれるパレードが注目です。地元の方々、ダンススクールやブラスバンドも参加して庭園の中で行われるパレード。最初は5月25日土曜日に予定されています。こちらも盛り上がりそうですね。そして以前この番組で、京成バラ園までの道にバラを植えているボランティアの皆さんの話をご紹介したことがありましたが、今はどうなっているんでしょうか?

佐藤さん:八千代市さんの観光推進室っていう部門があるんですが、こちらもそのプロモーションって一環ではそちらの八千代市さんの協力を得ながら、またあの京成バラ園の最寄りの駅が八千代緑が丘駅という駅になるんですけども、そちらもですね。バラのボランティア団体がおりまして。緑が丘の駅からバラ園に来るまでの道ですね。そちらにバラをいっぱい植えているっていう、そのバラストリートっていうんですかね?それも今作っているところで、弊社のスタッフも一緒に加わってやってるところもありますね。

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このイベント期間においてになるんですが、当然の京成バラ園にはレストランだったり。カフェだったり、ベーカリーですね。併設している部分があって、そちらでもね、色んなオリジナルのもの・商品というのを作っていただいているんですが、このイベント期間において、キッチンカーさんとかもね。協力を得ながらやってるところもありまして。まあ、その中でやっぱり人気がある「バラ盛りジェラート」って、バラの形をしたジェラートなんかもすごく人気で。そういったところの一つの楽しみポイントではあったりしますね。このジェラート、薔薇園をバックに写真を撮られる方が本当に多いそうですが、一枚一枚重ねるようにして作るので、綺麗に撮るには急がないといけないみたいです。

年々パワーアップしているバラのテーマパーク。ぜひ皆さんもお出かけください。京成バラ園のイベントや営業時間など、詳しくは公式ホームページでご確認ください。

https://www.keiseirose.co.jp/garden

野田市駅周辺街歩き 醤油香る街に吹く新たな風「旧中村商店」

2024/4/19 UP!

東武アーバンパークライン野田市駅、今年3月に駅舎が新しくなりました。駅前の開発もいよいよこれからという感じなんです。今回は、そんな歴史のある街の中の昔栄えていたお店を改装、リノベーションして新たな形でスタートを切った古民家商店をご紹介したいと思います。

野田市は、様々なお店が古くから多くあり、江戸川や利根運河の水運などで栄えた醤油五大名産地の一つにも挙げられています。醸造関連遺産は近代産業遺産にも認定されています。

千葉を支えている大事な産業の一つですし歴史ある建物もたくさんあります。もちろん、街にもたくさんの人が古くから住んでいて、生活や仕事に必要な商店もたくさんありました。時代と共に再開発などが行なわれていますが、ところどころに、古くからの建物が残っていたりもします。そこをリノベーションして新たな形で再スタートさせた場所があります。

名前は「旧中村商店」と言います。この再スタートに携わった木全義将さんにこの建物との出会いからまずはお話伺いました。

木全さん:普段は美容室を千葉県野田市で経営してましてまあ美容師として活動しています。もともと美容室を経営していて、お客様として来ていた方が僕の地元の同級生のお母様で、そのお母様の方が持っていた土地が旧中村商店の場所であって、壊して更地にして建売っていうのはなんかちょっともったいないよねって話だったり建物なんとか再生できないかなというお話をで、その際に元々は古民家が大好きだったので、まあ、そういう古いものや街並みの雰囲気を壊さないようにして行くためには残そうということをイメージしまして、僕の周りに元建築士をやっている作家さんだったり、ものを作る人だったり、お店さんだったり何かをやりたいという方が周りにいましたので、その方たちに声をかけてみて復活させようかっていうところになりました。

もともとアンティーク家具など古いもの、人が使い込んだものに魅力を感じていた木全さん、同級生のお母様が「あの建物」の土地の所有者で、しかも、貸していた建物、つまり中村商店だった建物の活用方法を考えたいとお話ししたのがそもそもの気かっけというは、偶然の話ではありましたが、木全さんにとって、またとないチャンス、チャレンジの始まりだったんです。木全さん、この話を聞いていてもたってもいられなくなって、すぐに現地を見に行ったそうです。

木全さん:最初見たときは、中を見た時に正直ものすごい建物だなと僕からしてみたらお宝だと。見た目もすごく古いし、ある人が見たらただの産業廃棄物と思います。まあ、廃墟ですね。あの中に入るとカビ臭いし、誇り臭いし、猫も住んでただろうな。ネズミもいたかな。壁も壊れてるし、雨漏りもしてて、とにかく見る人が見たら本当に廃墟です。ただ、僕はやっぱり古い人が使って使って使って、もう使い古されたものに対しての愛情みたいなのが一つありましたので、また再利用する。それが古道具の感覚として。新しい使いかたを生み出すという価値観をもともと持っていたので、その価値観を生み出すっていうのを、古道具ではなくて大きい建物としてみたときに、ものすごく興奮しました。

他の人には廃墟に見えても、僕にとってはお宝だ!っていうのがいいですよね。それをリノベーションに長けた方などの協力を得て、再び使えるように復活させたんですね。そもそも中村商店というのは、もともと石炭などの燃料や農業関連の肥料、農薬などを販売するお店だったそうで、廃業してからだいぶ時間が経っていて、近所の方たちも、もうこのまま廃れていく、いずれ壊されるのを待っているものだと思っていたそうなんです。

この状況を知った木全さん、いろんな方に声をかけて、旧中村商店の建物復活とお店として息を吹き込むプロジェクトを早速開始します。現在では、アトリエや千葉セレクトショップ、カフェ、フローリスト、シェアキッチンなどが敷地内の建物に同居する形になっています。

ところで木全さんは美容室をやられているのですが、ご自身は入らなかったのでしょうか?

木全さんは、旧中村商店の中ではお店は出さず、外から見守る立場を取られています。自分の仕事はしっかり成立させた上でやっていきたいと考えておられるようです。さて、イオrンな仲間が集まりだしてリノベーションなどが始まると、街の人たちも興味を示すようになってきたそうです。

木全さん:地元の方なんかはやっぱり足を止めて、なんか始まったってなるとやっぱりちょっとのぞきこんでくれたりとか見てくれる方もいたり、ここ何か始まるのってやっぱり興味を持ってくださってましたね。何が始まるかっていう期待は町の皆さまにはあったんじゃないかなと思います。あの中村商店の立ち上げのコンセプトとしては、一つ、あの作家さんっていう、そのクリエイティブ感が一つ欲しかったんですね。それがあって初めて中村商店の意味が僕が成り立つと思っていて、そこで物を売るってよりは、そこで作品を作る人、一番そこに、僕は重きをおきたかったんですね。で、それでものを作ってる。っていうのがあることによって、シービーパックさんなんかは千葉で物を作ってる人の物を販売していたり、そういう作家さんの物を仕入れて販売していたり、そこで物を作る人が、例えばお花屋さんなんかはええとブーケ作ったり、アレンジメントつくったり、いろんなものを作って店内装飾をしたり、そういったものを、やっぱり人の手っていうのが入ることによって成り立って欲しかったですね。

左が木全さん。右が柿木さん。

木全さんのお話の中にシービーパックというお店の話が出てきましたが、こちらのお店、店主の柿木さんが、千葉県内の作った人の思いがたくさんこもった商品を自らセレクトして並べているお店なんです。このお店に並んでいる商品の話だけでも楽しい時間が過ごせるようになっているそうですよ。カフェがあったり、アトリエがあったり、様々な商売や制作のエネルギーが渦巻いている空間に旧中村商店は生まれ変わっていったということなんですね。

柏や松戸などの栄え方とは違い、ある意味、運よく残された建物がまだある野田市で、旧中村商店のようなプロジェクトが広がっていくと面白そうですね。でも、建物だけではなく、そこに人が介在していることが大事だと木全さんはおっしゃっています。それは野田に縛られないということなんだそうですが、、、

木全さん:野田市民だけでガチガチに固めるよりは、やはり僕の考えとしてはいろんなところに住んでいる方達に来て欲しいので、野田しばりではないものを作りたいなって言う意識がありました。まあ、その願いかなって。やはりいろんなところに声が通って野田市民以外の方々にも結局情報が流れるような仕組みっていうのも僕はあるんじゃないかなって。なんか面白そうだから、古いものが残ってるよっていう一度ちょっと足を運んでいただいて、街並みをぐるっと見渡していただきたいなと思います。歴史ある建物がかなり残っていますし、僕が生まれた頃から全く変わってない街並みやみち雰囲気がすごく残ってますので。そういった部分を楽しみながら眺めて歩いていただけたらと思います。

  

野田市にあるキッコーマン野田本社から徒歩1分のところにある旧中村商店。野田の街歩きの寄り所の一つとしてぜひラインナップに加えてみてください。

https://www.instagram.com/kyu_nakamurasho_ten

    

千葉のベーカリー 『grain』と美味しいパンのある街

2024/4/12 UP!

「田舎暮らしの本」の2024年版住みたい田舎ベストランキングで全部門(「総合部門」「若者世代・単身者部門」「子育て世代部門」「シニア世代部門」)首都圏エリア1位になった「いすみ市」に、パン屋さんが増えているのご存知ですか?

いすみ市は小さいながらもこだわりの詰まったベーカリーが集まる『美味しいパンのある街』でもあるんです。今日は、その中の一つ、作り方、材料にこだわりを持った小さなパン屋さんをご紹介します。

今回はその中から「グラン」というお店をご紹介します。オーナーシェフの鶴岡あずささんにまずはお店を開いたいきさつをお話しいただきました。

鶴岡さん:いすみ市のグランというお店のオーナーシェフをしています。鶴岡あずさと言います。2017年の12月にオープンしました。小学校から大多喜に住んでまして、それまでは千葉市の方に住んでたんですけれども、大多喜に行った時に近くにパン屋っていうものが全くなくて、今までパン屋さんに行ってパンを買うっていうのが当たり前だったのが大多喜に来てそれがないっていうのがちっちゃい頃、ちょっとすごく不満だったというか。ただ、その時は別にパン屋になりたいとかそういうのは全く思ってなかったです。もともと全く違う仕事についていたんですけれども、それを辞めるにあたって、自分に手に職を付けたいっていうのがありまして。その中で、店やれるなら田舎でできるんじゃないかなっていうのもちょっとあって、パンの道を選びました。

東京でついていた仕事をおやめになってから、いくつかの都内有名店などで技術を学んだ鶴岡さん。修行もいずれはパン屋さんに!と思いながらだったので楽しくてしょうがなかったそうです。そして、2017年にご主人の実家があるいすみで「grain(グラン)」を開店されました。気になるパン、どんな種類のものを作っているんでしょうか?

鶴岡さん:土日は多分40種類前後はあると思います。まず、すべての小麦を国産のもので作っています。安心安全で食べてもらいたいということで、パン生地に関しては一切添加物は入っていないですし、あと地元で採れたもの、野菜や果物をできるだけ使用するようにしています。今特に使っているのが長ネギと人参なんですけど、こちらはいすみの給食でも使われているような「いすみ育ち」というので作ってる野菜を使わせていただいてます。もう野菜自体がすごくおいしいので、味付けもできるだけシンプルにしてそのものの味が味わっていただけるような形で提供したいと思って作ったパンですね。あとゆずやすだちなんかは、この家でとれたものを使ったりしてます。

ひとりで切り盛りしているのに40種類前後、すごいですね

鶴岡さんのお話にあった「いすみそだち」とは、市内すべての学校給食に地元の 有機米を取り入れた先駆けとして知られるいすみ市が、健康な野菜をつくるために設けている認証制度。地域由来の資源を活かした土づくりにこだわり、化学肥料不使用や、遺伝子組み換えをしていないなど独自の基準を満たしている野菜のことなんです。地域ぐるみで食の安心安全に取り組んでいるんですね。

美味しいパン屋さんの集まる街・いすみ市にあるパン屋さん「グラン」を今回ご紹介しています。こちらではたくさんの種類のパンを毎日焼いているわけですが、“いすみならでは”のパンがあるんです。オーナーシェフの鶴岡さんからご説明いただきましょう。

鶴岡さん:大原の椿公園っていうところがありまして、そこの椿の花からとった酵母を使ってパンを焼いてます。結構元気ですごく膨らみやすくて天然酵母みたいなパンだと皆さん堅いみたいなイメージがあると思うんですけれども、すごく柔らかく、ふわふわな感じで仕上げているので、とても食べやすいのと、あと、その酵母を使うことによってすごくいい香りがするので、焼いたときの香りがとってもいい香りになります。椿のお花の香りではなく、その酵母の香りになります。その花酵母を作っている会社の方が来られまして、大原の方で椿が有名なので、椿のお花からとった酵母を作ったので、それを使ったパンを焼いてくれるところを探しているということで、うちに話がありましてそれで作るようになりました。まあなんかとてもシンプルでおいしいパンにしたいなと思って、今の山型食パンにたどり着きました。

そのほかお店のパンをいくつかスタジオに用意しました。人気のクロワッサンも頂きました。

近くにチーズや乳製品で有名な高秀(たかひで)牧場があって、そのお出かけついでに寄られる方も多いのだそうです。パンとの相性抜群ですものね。そして、季節を感じさせてくれる、これも地元の食材を使ったデニッシュなども並びます。どんなものがあるのでしょうか。

鶴岡さん:まだイチゴが最盛期なんですけど、5月以降はそのうちナツミカンが出てくると思います。あと、初夏から夏にかけてはブルーベリー。8月から9月ぐらいにかけてはシャインマスカットを近くで作っている農家さんから買ってデニッシュに使ったりしています。秋ごろはイチジク、あと栗とかっていう感じ、できるだけラインナップというか、果物や野菜をパンに乗せれるようにしています。ずっと同じ物だけじゃなくて季節感が感じられるようなパン屋さんでありたいなと思ってます。

季節によってメニューが変わるので、常連のお客様には「○○のパン、まだ今年は出ないの?」と聞かれるという人気のデニッシュにも注目ですね。グランの情報は、お店のinstagramで発信されています。HPから事前に予約して店舗で受け取ることもできますのでぜひチェックしてください。

https://www.instagram.com/grain_pan

そしてグランのようなこだわりの小さなパン屋さんが、いすみ市にはいくつも あります。そんなお店をいくつか回って食べ比べてみるのもいいかもしれませんね。

千葉の春野菜2 ヘネリーファームの“アフロ”な春キャベツ

2024/4/5 UP!

「春野菜」の美味しい季節がやってきましたね。

千葉県は全国有数の農林水産物王国!年間通じてさまざまな野菜ができてきます。春野菜というと寒い冬を耐え抜いて栄養をたっぷり蓄えてるものが多いんです。例えばふき、たけのこ、たらの芽、菜の花、新セロリ、新じゃがいも、新ごぼう、春キャベツなど、、、

そこで今回は甘くて美味しい春キャベツ。その生産量が日本一の銚子市からちょっとユニークな農家さんをご紹介します。

ちなみに「春キャベツ」とは春前ごろから初夏にかけて収穫されるキャベツのことで、葉の巻きがゆるく、柔らかいのが特徴。とてもみずみずしく、中まで黄緑色をしています。今の時期、野菜売り場などでもよく目にすると思いますが、今回は、そんな春キャベツの生産量が全国トップの銚子市で、ちょっと異彩を放っている農家さん。ヘネリーファーム代表の坂尾(さかお)英彦(ひでひこ)さんのご紹介です。

まずは、坂尾さんの面白い経歴からご紹介していきましょう。

坂尾さん:ヘネリーファーム代表の坂尾英彦です。うちは12代続く農家で、今はキャベツを2回とトウモロコシを1回、三毛作をしています。(銚子は)野菜作りにはすごく適していて、三方を海に囲まれていることで、すごくこうミネラル成分を野菜にも土地にも多く含むことができるのと、潮風があるのであんまりこう雪が降ったりとか、すごく寒くなったりしない温暖な気候ですね。高校卒業後に一旦就農するんですけど、まあ、通常にこう生産して出荷するっていう農業にあまり魅力を感じず、クラブDJを夢見て東京に行きました。一年間、農業をやった後に東京に行ってクラブDJをやってました。で東京での生活はけっこう大変で、レコードを買ったりとか、すごくお金もかかったので、地元に戻って地元から音楽活動をしようということで戻りました。

代々続く農家を継いだ坂尾さん、東京でいろんなカルチャーを吸収してきていますから、農家としても何か面白いことしたいと考えるようになります。そこで、まずはキャベツに独自の名前をつけることを思い立つんですね。どんな名前をつけたのか。そしておすすめの食べ方も教えてもらいました。

坂尾さん:まず自分で作った野菜に何か名前を付けようと、まあ何でも良かったんですけど、その時アフロヘアーだったのでアフロキャベツって言う名前を思いついて、ロゴとかいろいろ作って販売し始めたら、なんか面白いとか聞いたら忘れないとか。なんかそういう反応は結構あったのでアフロキャベツにしようと思って販売してます。春キャベツはですね。春にとれるっていうことは11月くらいから苗を植えて、その植えた苗は冬のこう寒さを浴びながら育って、春に近づくにつれて暖かくなり大きくなることで水分量を多く含む。この寒さと温かさのバランスがすごくいいので、甘さと水分量が絶妙なおいしさになっています。僕の場合はですね、キャベツをざく切りにして、そこに醤油とオリーブオイル。これが意外と銚子は醤油も作ってますし、とても合います。簡単で。

スタジオに坂尾さんのキャベツが到着。そのアフロキャベツおすすめの食べ方でいただいてみました。

この時期、春キャベツの出荷に忙しい坂尾さんですが、実は農家としての顔の他に、農業を通じたさまざまな活動もされています。一体どんな活動なんでしょうか。まずは東京から戻ってきて 就農する時、こんな宣言をしたそうです。

坂尾さん:自分のやりたいこともやるけど、農業もやるということを宣言しました。今は農業を中心として宿泊施設・・古民家の宿の運営だったりとか、あと市内でレストランを経営してたりとか。うちの畑の近くにあるので、農業体験をした後に、そこで一緒に餃子作りをしたりとか、

ランチを提供したりとか。あと規格外野菜の加工をしたりとか、そういう場所になってます。最近ですと、アフロキャベツ餃子の専門店をオープンしたりとか。あと農業体験の受け入れをできる場所を作ったりしてます。自分の作った野菜をきっかけに、人と出会いたいっていうのが一番大きいことですね。生産している中で規格外になってしまったものを商品化したりとか、一つも廃棄せずに誰かに届けるってことを大切にしています。

坂尾さんのお話にあった餃子の専門店なんですが、2月27日に銚子駅から歩いて5、6分のところにオープンしました。その名も「アフロ餃子ショップ」。新鮮なアフロキャベツをふんだんに使った餃子を楽しむことができます。このように、農業をやるだけでなく、体験してもらう活動。それに伴う宿泊施設や食品加工までさまざまです。どんどん広がっていく感じですよね。そしてユニークなのが農業体験の時は、参加者がみんなアフロのカツラ(かぶりもの)

をつけて作業するのがルールなんだとか。ファンキーにみんなで楽しく作業することでたくさんの人、お子さんにも農業体験を楽しんでもらいたいそうです。強烈なインパクトですよね。坂尾さんもアフロのパーマは4ヶ月に1度しっかりとかけているそうです。面白いことをどんどん広げていく坂尾さん、実は農業体験などを通じて伝えたいことがあるそうなんです。そこには農業、野菜、そして地元銚子への深い愛がありました。

 坂尾さん:ちょっと虫に食べられていても、形がちょっとおかしくても、自分が作った野菜、子供が作った野菜は世界で一番おいしいので、ちょっと虫に食べられても、ここはじゃあ切り落として食べようとか。このできたものを誰かに届けたいとか贈り物としてこんなに気持ちのこもった贈り物はないと思うので。大変さも楽しさも感じながら、農業をきっかけに銚子にこう人が来てくれるってことは一番いいなと思っていて。で、そうすることで、うちに来た人たちが農作業が終わった後に観光するとか。

農業と観光を掛け合せたりとか、アグリツーリズム的なことが自然にこうできるんじゃないかな?銚子は魚がおいしいことは知っている方も多いので、うちのキャベツが美味しいって言うことで、キャベツを買いに来てくれた人が海鮮丼を食べて銚子電鉄に乗ってとか、なんかそういう銚子のことももっと知ってもらえるといいなと思ってます。

銚子電鉄に乗ってというコメントがありましたが、実は、坂尾さんの広いキャベツ畑の真ん中を銚子電鉄が走っています。銚子電鉄に乗ったら、ぜひ、キャベツ畑にご注目ください。アフロキャベツやアフロキャベツ餃子はHPからお取り寄せもできるそうです。キャベツを購入すると銚子の畑での農業体験チケットも付いてくるそうですよ。こういった農業体験、宿泊施設など、坂尾さんの活動について、詳しくはヘネリーファームのホームページをご確認ください。

https://www.hennerymarket.com/

千葉に来て叶った夢 シェア里山と新しいライフスタイル

2024/3/29 UP!

今回は、新しいライフスタイルとして注目されている二地域居住を千葉でいち早く実現し、現在二拠点生活を体験できる「ヤマナハウス」という「シェア里山」を運営している方の活動をご紹介します。

週末ものんびりと過ごすだけではなくて、里山の魅力を、保全活動などを通して存分に味わえるのが「ヤマナハウス」です。どんな活動をされているのか、ご紹介していきましょう。

運営・活動している永森昌志(ながもりまさし)さん。まずはご自身の二地域居住の経験についてうかがいました。

永森さん:東京で生まれて東京で仕事もしてたんですけども、15年ぐらい前にちょっとアクアラインを渡ることが結構あって、ちょっとこの房総半島の魅力にちょっと取り憑かれて、気がついたら二拠点生活してて、気がついたら移住しちゃってました。あの当時、まだ二拠点生活とか二地域居住と言葉がなかったんですけど、自分の拠点があったら面白いんじゃないかなと思って。まず館山市の郊外ですね、そこにワンルームのアパートを借りたのが15年ぐらい前です。アパート借りて一応なんかサーフィンかじるみたいな感じではいたんですけど、実際はまあ東京からエスケープしてアクアラインでワープして、この地域の空気を楽しむみたいな、過ごしてました。週末になると。まあ二年後に今度あの外房の千倉っていうところで、まあ一軒家ですね。海が見える一軒家を見つけて、それを当時なんとなく興味がある人4人ぐらい集めてでシェア別荘みたいなことを始めました。

館山市内に借りたアパートから、南房総市千倉に仲間と一軒家を借りるようになりましたが当時の家賃はなんと5万円ぐらいで、4人だと単純計算一人1万2500円。いいですよね。眺めもいいところにご友人を招いたりするうち、農業に興味が湧いたり、徐々にやりたいことが増えてきて、さらに拠点を移したそうなんです。

永森さん:例えば、大きな音を出すとか、ちょっと家を改造するとか、畑やるとそういうのできないなあっていうところになり始めて、知り合い辿ってでヤマナハウスの物件があると。まあ、里山で古民家で敷地もすごい広い。なんか色々できそうだなって言うところに巡り合ったと言う流れですね。そうこうしているうちに、自分で独立したりして、ある程度なんですかねあの仕事、自分で調整しやすくなってきたんですよ。どんどん。なので、えっとそこがより、南房総に来やすくなったのと、あの地元の行政とかとのコミュニケーションも増えて、そこからちょっと移住ツアー組んでみないとか、そういった仕事の話も出てきたっていうところです。

古民家だったらなんか補助金あるんじゃないかなって気軽な気持ちで南房総市にもうあの何も知り合いとかいなくて電話かけたんですよ。そしたらその中で一人興味を持ってくださる方がいて。補助金は結果的にそういうのなかったんですけど、こっからなんか色々ちょっと目にかけていただくようになったっていうところですね。

こうしてできたヤマナハウスは、毎月少しずつDIYで手入れをしている”未完成”の里山。昭和初期までの里山は、そこに暮らす人々が協力して知恵を出し、里山を形成していましたが、ヤマナハウスは、共有すること(シェア)をベースに、現代の技術や発想をもって形成していく新しい形の里山なんです。里山暮らしにまつわる「衣食住」はもちろんのこと、娯楽だったり学びだったりに、Do It Yourselfのマインドで取り組む「里山リノベーション」を行っています。

メンバーになって参加すると、朝、集合してミーティングがあり、その日の作業の打ち合わせをしてそれぞれの里山リノベーション作業が始まります。お昼には地元の食材を使った食事。夜、宴が開催されることもありますが、山奥なので、音を出しても大丈夫なんです。

気になるのはどんな方々がシェアメンバーになっているんでしょうか?

永森さん:メンバーは結構、まあ出入りもあるんですけど、ライングループみたいのがあるんですよ。そのオンラインでも。それが30人ぐらいはいてで、その中で毎回のように来る人、たまに来る人っていうようなグラデーションでいるって感じですね。

Aさん:東京ではあの鍼灸師をして、予約制で患者さんを診てで、それでちょっとお金を東京で確保して、それが2、3日ぐらい働いてこっちに4、5日います。

Bさん:私は本業が水道屋でして、こっちでもなんか水関係のこと、いろいろやったりしてます。あのユンボ入れたりそして造成してもっと使いやすくしようかとか、そういうの取りまとめとかをやっています。

Cさん:普通にちょっと引っ越ししようかなと思ったのが一つで、引っ越し先だったら、こっちに先にヤマナのメンバーになってたから、こっちのエリアでもいいかなと思って。里山とか農的暮らしに興味はあるのですが、自力でやることは難しいと思っているので。なんかそういうのをちょっとだけ自分で持っているのがいいかなと言う感じで使ってます。

メンバー自身のスキル、例えば金融関係の知見をクラウドファンディングに活かしたり、法務系のお仕事のノウハウでスムーズな運営のための規約を作ったり、と自分のスキルを役に立てられることとがまた活動を楽しくさせる大きな鍵なんだそうです。そしてヤマナハウスには地元の方も参加しているので地元の情報もしっかりと入ってくる。共に里山について学ぶ「ヤマナアカデミー」や「里山バル」などイベントの参加者も、シェア里山の一部になっていて、企業研修や自治体との連携活動などで、年間で訪れる人も増えてきているんです。

自分たちの里山づくりだけでなく、農業に欠かせない水路の掃除など、高齢化でなかなか難しくなってきた地域農業などの課題にも積極的に参加し交流を深めて地域と一体になって里山、田んぼ、畑を守る活動もされています。最後に永森さんに、ヤマナハウス、興味がでたという方にメッセージをいただきました。    

永森さん:なんか次どういう人が来るだろうとか、こういう人が興味持ってるってこと自体はまあ、新陳代謝的な楽しさがありますね。人が新しい繋がりだったり、新しいというコンテンツみたいなのを持ってきてくれるっていうのは、私自身もいい意味で想定外な楽しみはあります。でそういった時に気軽に始める、とりあえず行きつけの田舎を作ってみようぐらいな感じで、ヤマナハウスとかに来て見てみてもいいんじゃないかなと。そこからこういうことに自分が興味あるんだとか、意外にそのジビエとかに興味あるんだとか、そういった発見感がたくさん残されてるんで。あの真っ白なままで来ていただいた方が、逆に面白いかもしれないと思います。老若男女歓迎です。 

「行きつけの田舎」っていいワードですね

ヤマナハウスの活動への参加は年会費制になっていますが、お試し3回プランというのも用意されています。気になる方は詳しくはホームページをぜひご確認ください。

https://yamanahouse.site/

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