2020/8/14 UP!
今回のミンナノチカラは佐倉市から。
取材で伺ったのは千葉県佐倉市飯野にある佐倉草ぶえの丘。その中にあるバラ園についてお話を伺ってきました。こちらにはバラの原種やオールドローズを中心に約1050種類2500株のバラが大切に育てられています。お話を伺ったのは夏でしたので咲いているところは見ることができなかったのですが、丁寧に手入れされているのを見て、これは咲いているところをぜひ見てみたいと思いました。これだけの種類があるとかなりが大変なのはわかるのですが、基本ボランティアの皆さんが作業をされているというのだからさらに驚きました。年間で延べ3400人もの方が作業をされているんです。

この写真はホームページから引用しています。(夏には花が咲いていなかったので)
NPOバラ文化研究所は、草ぶえの丘バラ園を2006年に開園以来、一貫してヘリテージローズ(原種・オールドローズ)の収集・保存及びバラ文化の啓蒙、普及を目的として活動していて、園内のバラはこちらから佐倉市に寄贈されたものなのだそうです。
今回はNPOバラ文化研究所の代表の前原克彦さんにお話を伺いました。

私達がバラと聞いて想像する赤くて大きな感じのバラは、品種改良でつくられたものなのだそうです。元々バラというのは小さな可愛い花を咲かせるもので香りも高いそうです。そういった種類のルーツとなる原種を、いわば生きたまま保存しているのがここ 草ぶえの丘バラ園。その長年の活動が評価されて、平成26年にアメリカのグレート ローザリアンズ オブ ザ ワールド プログラム(The Great Rosarians of the World Program)から殿堂入りバラ園の表彰を受け、平成27年には世界バラ会連合から優秀庭園賞を受賞されたそうです。これはアジアではここだけという大変名誉なことであり、評価されていることが分かりますね。
オールドローズの魅力、これは現物を見てみないと伝わらないものだと思います。ぜひ一度ご覧になってみてください。
2020/8/7 UP!
今回は、袖ケ浦市 林 というところにある北川鶏園を訪ねました。お話を伺ったのは3代目社長の北川貴基さん。

こちらは昨年の台風で、鶏舎が倒壊するなどの被害がでてしまったそうです。

この上の写真の空き地にはもともと鶏舎が立っていました。例年とは違う方向からの強風で15ある鶏舎のうち4棟が倒壊。全部の鶏を救うことはできませんでしたが、従業員の皆さんの懸命な救出で一部を助けることができたそうです。休み返上で懸命の復帰作業が続いたそうです。その時に従業員の皆さんのぷりんセス・エッグへの気持ちの強さを改めて知ったと北川さんは振り返ります。現在は新たな鶏舎を立てる準備をしているということです。

こちらで作られている卵はぷりんせすエッグというもの。
この卵の存在を知ったのは、いろいろなこだわりのケーキ屋さんや老舗の料理屋さんから「ぷりんセス・エッグを使っている」と言われたことからなんです。
その卵の特徴といえば、とにかく 卵白が強い。ということは強いメレンゲが作れる。
ケーキだけではなく有名すき焼き店でも使われているそうです。
北川さんによりますと、袖ケ浦のこの土地は、強い鶏を育てるために必要な自然豊かな土地であり、なおかつ、 都内の飲食店にも新鮮な卵を届けられる利点がある。袖ケ浦の地の利を生かして、食のプロの期待に応えられる高品質の卵づくりを行っているということです。
このぷりんセス・エッグは、すでに多くの方に評価されています。農林水産大臣賞3年連続で受賞するなど実力は充分。北川社長、次の世代に受け継がれる100年の名産にしていきたいと考えていらっしゃいます。期待したいですね!こちらの卵は県内の房の駅で「房の卵」という名前でも販売しています。

現在は衛生上の観点から鶏舎での直接販売はしていません。袖ケ浦市の蔵波という場所には、ぷりんセス・エッグの自動販売機があります。新鮮な卵、ここでも買えますよ。

2020/7/31 UP!
第4回目は木更津市を取材しました。木更津市の内陸側、真里谷という地域にブルーベリー農園をされている農家さんが集まっているところがあります。これはエザワフルーツランドを中心に広まっていったものなのだそうです。エザワフルーツランドの江澤貞雄さんにお話を伺ってきました。

昨年の台風で、ブルーベリーの木自体に被害は少なかったものの、農園に続く道や農園の周りの木々が倒れてしまい、通れなくなってしまっていました。その状態を見たときは呆然としたそうです。今年の開園に間に合うように準備を進めていました。取材時はまだ作業の途中でしたので、ブルーベリー畑にはいることができませんでした。
江澤さんのブルーベリーの育て方はシンプルです。植えて根付いたら水やりもせず、農薬も使わずに育てる。いわばど根性栽培。でも、長年農薬を使わないということを守っているのは実は結構大変。でも、そのおかげで、摘み取ってその場で食べられる美味しいブルーベリーができるわけです。

今、新型コロナの影響で、海外旅行や遠いところへの旅行が難しいことになっています。江澤さんは、木更津市内の皆さん、県内の皆さん、海外旅行にたくさんのお金を使ったと思ってブルーベリー園にきてくださいとおっしゃいます。これだけ美味しいものを食べたり、森の中でゆったりとした時間を過ごすことはきっと海外旅行にも匹敵する素晴らしい体験になるといいます。農園は広いので密にもなりません。もっと木更津にブルーベリーありということを認知してもらいたいと熱弁されていました。
エザワフルーツランドには園内でブルーベリージャムを作る体験ができたり、ピザを焼く窯があったりとお楽しみもあります。江澤さんのブルーベリーに対する取り組みはそれだけに止まらず、100%ブルーベリードリンクやブルーベリーのお酢、ゼリーなども作っています。このどれもが濃厚で、美味しさにパンチがあります!

江澤さんは近隣の農家さんにもブルーベリー栽培の方法を教え、地域でブルーベリーを盛り上げています。これは平成27年に千葉コラボ大賞として木更津市観光ブルーベリー園協議会が表彰されています。一切農薬を使わず、ど根性栽培で育った美味しいブルーベリー。もぎ取ったその場で食べられる贅沢をぜひ楽しんでいただきたいと思います。2020年は7月18日にオープンしています。

2020/7/24 UP!
第3回目は館山市を取材しました。館山は、いろんな表情がある場所です。


まずは歴史の話を伺いに館山市立博物館主任学芸員の宮坂新さんを訪ねました。


館山の地名の由来は、館(やかた)=城。上部に城が立っていた山を城山と呼んでいますが、そこから転じて館山になったのだそうです。

戦国時代にここを治めていた里見氏が城を立てたことに由来しています。里見氏はもともと富浦にある岡本城を居城にしていましたが、こちらのほうが経済的、戦略的にも優れているということでうつってきたのだとか。
そんな里見氏のことをもっと地元の子供たちにも知ってもらいたいと、小学校では教科書の副読本で里見氏のことを学びます。
そして、何よりも里見の名前を有名にしたのは、江戸時代のベストセラー作家、曲亭馬琴(滝沢馬琴)が書いた『南総里見八犬伝』です。
南総里見八犬伝は98巻106冊に及ぶ長大な物語ですが、現代でもまったく古さを感じることもなく、非常に読みやすい物語です。ぜひ挑戦してみてはいかがでしょうか?本格的テレビ人形劇、映画、アニメ、舞台などで現在も演じられています。
こんなこともあって、館山の里見氏を主人公とした大河ドラマを立ち上げようという想いが地元では熱く、「里見氏を大河ドラマに!」という看板やのぼりが駅前やさまざまなところに掲げられています。


そして、南国のイメージの館山は観光地としても立地もあります。しかし、昨年の台風被害や、新型コロナウィルス感染拡大に伴う外出自粛要請などで観光業が大きなダメージを受けています。
それを何とか元気づけようと、観光関連の有志が集まり、市がバックアップする形で観光を応援する クラウドファンでイングを6月末まで実施していたそうです。コロナに負けない。千葉・館山の「未来の旅」を予約して館山の観光産業の応援を!と200万円を目標にしていたそうですが、この「みら・たび・たてやま」にはなんと倍額以上の応募があったそうです。
プロジェクトリーダーの 酒井伸一さんにお話を聞いたところ、『「未来の館山旅(みらたび)チケット」にご支援いただいたことに感謝している。これからは、このご支援に対してリターンをしていく。台風、コロナに負けない、もっと素晴らしい、何度でも来ていただけるような魅力的な館山の観光に期待してほしい』とコメントいただきました。

取材の途中、駅前の観光案内所でたてやまファンクラブに無料で登録をしました。

これはおすすめです。様々な特典が!例えばお食事処では板長おすすめの地魚料理が1品サービスされたり、レンタル自転車が割引になったりするそうです。おいしそうですし楽しそうですね。この夏、館山お出かけになってみてはいかがですか?駅に着いたら、まずは観光案内所に立ち寄ってみてください。

2020/7/17 UP!
ミンナノチカラ〜CHIBA〜2回目は勝浦市で取材をしました。千葉県は水産物もおいしいものがたくさん水揚げされています!勝浦というとカツオとイメージされる方も多いと思います。勝浦漁業協同組合の渡辺和明さんになぜ、勝浦=カツオなのかを伺いました。

勝浦漁業協同組合の渡辺和明さん
すると、意外な話を聞くことができました。
勝浦はもともとは鯖(さば)が有名だったのだそうです。しかしながらだんだんと漁獲量が減ってきたところで、勝浦で海鮮問屋をされていた方が高知の漁師さんたちと知り合いになってカツオ漁の水揚げを勝浦に誘致したのだそうです。。勝浦が東京にも近いので、港、漁師にとってお互いに都合がいい。こんなことから勝浦にカツオが揚がりだしたのだそうです。つまり、勝浦の近海にカツオが泳いでいるということではなく、勝浦に水揚げしやすいからということになるんですね。今では、日本でも屈指のカツオ水揚げ港になっています。渡辺さんにはおいしいカツオの食べ方をいろいろと教えていただきました。その中で、意外だったのはマヨネーズ。カツオの刺身に塗ったり、醤油にマヨネーズを溶いて食べると、魚臭さも中和されて、お子様でも抵抗なく食べられるのだとか。いい話を聞きました。
続いてお話を伺ったのは、勝浦で長年、加工品の販売をされているサラヤ保崎商店の保崎仁さん。勝浦はタンタンメンも有名になっていますが、水産加工品でもご当地グルメを作りたいと、挑戦しています。

サラヤ保崎商店の保崎仁さん
カツオを使ったおいしいものはないかと試行錯誤しながら生まれたのが
「かつうんかつ」

何か縁起がよさそうな名前ですね。つまりこれはカツオののフライです。カツオは高たんぱく、低カロリーの魚で、勝浦市学校給食にも採用されているんだそうです。市内の飲食店でも扱っているところがあるので、おこしの際はぜひ食べてもらいたい。ということでした。そのほかにも、朝市も有名ですし魅力ある勝浦、また立ち寄りたい場所になりました。
2020/7/10 UP!
第1回放送となる今回は、鋸南町と富津市にまたがる鋸山近辺を取材しました。
鋸山には主な登山道が3本ありますが、昨年の台風直後はその3つとも倒木や土砂崩れで通ることができなくなってしまっていました。
最初にお話を伺ったのは、鋸山中腹にある日本寺の住職 藤井元超さんです。

こちらのお寺は「日本」という国号がついたお寺で、昔から修行の場所としても有名なところです。
今回の台風では参道、建物などに被害が出たそうです。年末までかかって住職自らチェンソーを手に倒木の処理などをしておられたそうです。

参道の土砂崩れもありましたが、現在は復旧して通れるようになっています。

境内には岩盤に掘られた大きな仏像もあります。台座からの高さは31メートルもあります。参道には美しい花々も咲いています。

一方、鋸山の被害も甚大でした。

登山道の復旧には地元の方、そして鋸山を愛してやまないボランティアの皆さんの力で復旧作業が行われています。その作業はこの写真にある通り、大変過酷なものになりました。




新型コロナの影響で作業が一時ストップしていましたが、これから徐々に作業を再開するとのことです。すでに3つある登山道のうち二つは開通しています。

お話は鋸山復興プロジェクトのリーダー、金谷ストーンコミュニティー代表の鈴木裕士さんに伺いました。クラウドファンディングも想定の金額を大きく上回る支援を集めることができ、台風、そしてコロナ以前よりも、もっと素晴らしい鋸山にしていこうと準備を進められているそうです。
金谷港近くには新たに鋸山資料館「あなたの知らない鋸山の世界」もオープン。上る前に立ち寄ると、鋸山の歴史や秘密を知ることができます。知ってから登ると見えるものへの興味が断然変わりますよ。
もちろん登山道だけでなくロープウェイも運行中です。
山頂からの東京湾の一望、ぜひお楽しみください。