2024/12/13 UP!

千葉県は年間を通じて温暖な気候で、冬でも楽しめる 人気のキャンプ場がたくさんあります。今日はその中から、年間の利用者数が、およそ30万人、そのリピート率は30%を超えるという大人気の農園リゾート、香取市にある「THE FARM」をご紹介します。キャンプは子供たちの夏休みの楽しみというイメージの方も多いかもしれませんが、実は秋冬のキャンプが人気なんです。
千葉県の北東部、香取市にある「THE FARM」は「農のある暮らしをすべての人に」というコンセプトの複合型の農園リゾート。敷地面積は12万平方・東京ドームおよそ2.5個分という広さの中に広大な農園や、グランピング施設・キャンプサイトなどがあります。農園とリゾートはどう結びついているのでしょうか?まずはそのあたり、ザ・ファームの運営、田山歩さんにお話を聞きました。

田山さん:農園リゾートザファームは実は「アウトドアイノベーションサミット」っていうところでですね、6年連続東日本ナンバーワンという形であの表彰していただいてまして、今殿堂入りしたんですけど。もちろんあの農園リゾート収穫体験もできますし、年間で100種類ぐらいのお野菜を作っています。園内で採ったものをそのまま食べられるような日帰りのバーベキュー場だったりとか。あとは日帰りで使える温泉カフェ。あとは宿泊ができるコテージだったり、グランピング。持ち込みのキャンプ場なんていうものもあったりする農園リゾートという形で今営業しています。

「農業をより身近に感じていただく」ということを一つあのコンセプトにしてまして。やっぱりこう今都会にいらっしゃると、畑を身近で見ることだったりとか、野菜がどうできているのかみたいなことをリアリティを持ってこう受け止めることがなかなか難しいんじゃないかなっていうふうに思ってまして。まあ、そういったところの一つの解決として、農園リゾートというあの形で今、運営してます。

殿堂入りも果たしているTHE FARM。中でも、農園の中にあるキャンプサイトは、 いつでもお湯が出る炊事棟やお話にもあった温泉施設を利用できることもあって 冬になるとキャンパーが集まる“冬キャンプ”の聖地になっているそうです。そんなキャンプやグランピングなどで過ごす時間に農業を掛け合わせたということですが、どんな体験やアクティビティがあるのでしょうか?そのメインとなる収穫体験について教えていただきました。

田山さん:収穫体験ではインストラクターがついてですね、もちろんこう収穫の仕方だったりとかも教えさせていただいているんですけど、実はその中に「食べ頃はこうなんだよ」とか、「例えばこうピーマンで言うと、お尻の部分がシワシワになったら完熟の一歩手前なので、今一番美味しい時なんでぜひ食べてみてください」なんて一言がありながら、皆さん収穫していただいているんですけど、そういったことが皆さんの中では宝探しみたいなイメージになることもあってですね。本来30分ぐらいで終わるアクティビティなんですけど、一時間ぐらい皆さんこう一生懸命収穫されるみたいなところがよくこの園内で見られる光景になってます。採った野菜はですね、そのままあのコテージだったりとか、(グランピング)宿泊の方の、お部屋ではですね料理ができるようになってまして、今の時期ですとちょうど人参だったりとか、白菜、小松菜、ケールだったりとか、お鍋にぴったりのお野菜がですね収穫できるようになってますので、そのままお部屋に帰ってすぐこうお鍋に入れていただいて、こちらですべてご用意させていただいているので、ただあとは切って入れていただくだけみたいな形でですね、皆さん楽しんでいただいているような形になっています。

収穫体験されている方からは「こんなにじっくり野菜を見て、品定めをした事がなかった。これから買い物の時にはじっくり見よう」なんて感想ももらうそうです。しかもそれをすぐに食べて、誰が採ったのが一番美味しいかとか、会話も弾むそうです。コテージやグランピングの方にはお鍋などのセットもありますし、ご自分でテントを張る区画貸しの場合は、ご自分の調理器具で収穫体験で採った野菜を楽しむことができます。

さて、農園リゾート「THE FARM」では、年間を通して100種類以上の野菜を作り、お客さんに収穫体験を提供していますが、この冬、新しいアクティビティーを始めるそうです。若いスタッフが提案する新しい収穫体験。一体どんな内容なんでしょうか?
田山さん:実はですね、今年のこの冬、12月20日からですね。「THE FARM 星空いちご園」という形でいちご園をオープンすることになりました。いちご狩りという形で楽しんでいただける施設になってるんですけど特徴がありまして。実はナイトいちご狩り、夜いちご狩りができるようになっています。いちご狩りのシーズンになってきて、光るこうハウスの中に・・・いちご園っていうのは、実は夜光ってたりするもんなんですけど・・・そこがこう幻想的なイルミネーションに切り替わってですね。そんな中、ご家族やカップルでいちご狩りを楽しんでいただける。こんなプロジェクトを今スタートしています。すごいこう盛り上がって、若いスタッフたちが、せっかくいちご園、いちご狩りをやるんだったら、まあ他とは違ういちご狩りができたらいいんじゃないかっていう形ではい、あの提案してくれた子がいまして。今それを具現化していくっていうようなフェーズになってます。そうですね。あのめちゃめちゃインスタ映えすると思います。はい

夜のいちご狩り・・確かにいちごのハウスは夜明かりがついていますけれど、その中で実際いちご狩りできるというところは少ないのではないでしょうか?。冬の澄んだ夜空には星がまたたき、成田空港にも近くて飛行機の灯りが流れていく。そしてハウスの中はイルミネーション。更に美味しい完熟イチゴを自分で探して食べる。ロマンティックですよね。
確かにインスタ映えしそうですね。夜のいちご狩り「THE FARM星空いちご園」は来週12月20日からスタートです。カップルでも家族でも、夜のいちご園の雰囲気と美味しいいちごでみんな笑顔になれそうですね。私もぜひやってみたいです。そして、田山さん、最近のお客さんの泊まり方に変化が出てきたようだと感じているようです。どう変わってきているのでしょうか?

田山さん:実は最近、海外の人も含めて連泊していく方々、二泊していく方々がすごく増えてきてですね。昼間の農園っていうのもまた気持ちいい時期になってきて、ウッドデッキの部分のソファーで本を広げながら楽しんでいらっしゃる方々、ゆっくりしていらっしゃる方々もいたりですね。また、あの園内にはお風呂カフェかりんの湯というお風呂施設がありまして、そこは漫画本だったり、書籍が1万冊ありまして。で無料のマッサージ機があってコーヒーが飲み放題になってっていう。実は今流行りのサウナもですね。6個のサウナが設置されてまして、サウナもすごくこう楽しんでいただけるような、こんな施設になってます。なかなか予約が取れないグランピング施設、宿泊施設みたいな形であのすごくご意見いただくこともあったんですが、実は去年の12月に新しく十棟、またコテージもオープンしまして、規模も大きくなってます。で平日の連泊だったりはまたお安く泊まれるようにもなってますし、はい、新しいまあプランだったりとかアクティビティも増やしていく予定ですので、ぜひ皆さん遊びに来てください。

日本の原風景の中で連泊して一日の農園の風景の移り変わりなんかを感じながらゆっくり楽しむ方も増えているんですね。確かに1泊だとわからないかも、、、
アクティビティは他に、ジップライン、カヌーツーリング、火おこしなど自然の中での体験メニューも豊富。このワクワクがたまらなくてリピート率は高いそうです。

最初グランピングで来て、次は「コテージ」、さらに自分でテントを持ちこんで、、,とスキルアップするリピーターの方もいるそうです。レストランやカフェでは農園や地域の野菜をふんだんに使ったメニューもたくさん提供されています。農園リゾート「THE FARM」の楽しみ方はひとつではありません。皆さんなら、どんな風にすごしますか?
2024/12/6 UP!
今年もあと1ヶ月を切りましたね。お正月に食べるのを楽しみにしているものとかありますか?帰省などで各地の郷土料理を楽しみにしている方も多いと思います。
千葉にも古くからその土地で食されている「郷土料理」がいくつもあります。今回その中から、「九十九里のイワシのごま漬け」をご紹介したいと思います。江戸時代からイワシ漁が盛んな九十九里で水揚げされるカタクチイワシを原料にした加工品で、この地方ではお正月に欠かせない伝統料理として親しまれています。まずは「イワシのごま漬け」を生産販売している九十九里町の老舗、大正時代創業「カネヨン水産」代表の古川克俊さんに、おききしました。

古川さん:昔、みりん干しまた煮干しやったんですけども、20数年前からですねこのイワシのゴマ漬けを始めました。これはですね、この九十九里のこの地域で、お正月に食べるような状態で各家庭でですね、保存食として作ってたんですよね。それをまあ商品化というか、うまいからやってみようということで、始めたわけなんですけども。セグロ、まあカタクチイワシをですね、頭と内臓を取って、塩にして。でそれを今度は酢にして調味酢にして、作って それで仕上がり。船が海岸から海に出すだからおっぺしって女の人がいっぱいいたんですよ。 そこで浜で各船のとこに行って入札をして、後で買ったものを取りに行くと。下は砂ですからね。大変だったんですけども。何年後には港ができて。まあ、その浜での入札がなくても、ほとんどが港でやっている状態なんですけどもね。

おっぺしというのは、浜に上がった船を海に押し出したり、海から上がってきた船を砂浜に押し上げることをしていた、主に女の人たちのことをそう呼んだそうです。港がなかった時代は大変だったんですね。カネヨン水産は、古くからこの地に根付いているごま漬けを、伝統的な製法を活かしながら、「九十九里いわしのごま漬け」として商品化。平成18年には、「銚子つりきんめ」と同時に『千葉ブランド水産物』第一号にも認定されています。 一方で、最近のニュースでは「イワシが穫れない」なんて話もききます。温暖化の影響なども心配されますが、今年のイワシの水揚げ量をきいてみました。

古川さん:昨年の終わりごろ原料(イワシ)もうちも乏しくなってきて、こういう量の変化っていうのは、今までないですね。いつもこのカタクチイワシが上がるのが(年の)暮れなんですよ。暮れには必ず(イワシが)来るとそんな状態で昔は九十九里では12月頃あがったものをごま漬けにして、さっき言ったように各家庭で作って でお正月に食べると、まあそんなものだったんですけどもね。

そしたら今年になってね。5月6月になったら今までにない量が九十九里に上がったんですよ。まあなんていうか運もいいっていうかね。で、その時に、昔あのこのゴマ漬けっていうのは生で作ったんですけど、やっぱり安定供給するために、冷凍したものを確保するという状態で、その時期にそれなりのトン数は確保したところですね。安泰ですね。ラッキーですね。なんかそんな状態ですね。

さて、スタジオにもカネヨン水産のいわしのごま漬が用意されまして二人で試食しました。

ごま漬けの味をきめる調味酢ですが、昔、家庭で作っていた頃は、例えばお味噌に各家庭の味があったように、ゴマ漬けの味も家によって少しずつ違っていて、「あそこの家のはうまい!」とか「売り物になる!」なんて話が出たりしたそうです。加工の仕方は、年々変化していますが、カネヨン水産では今も工程の大半を手作業で行っています。オンラインショップもあって、いろんな地域から注文が来るそうです。
古川さん:昔はね、このゴマ漬けっていうのはね、あの生でやったやつを加工して酢にして、で最後押しをかけたんですよ。だからこうおそらく名前の由来っていうのは押してたからゴマ「漬け」ってんじゃないですか?これよくゴマ酢漬けっていう人もいるんだけど、お客さんでね。そういう形で昔の製法とはちょっと変わってるんですけどもね。で、これが今の流れでちょうどいいかなと。まあいうふうにあの思ってんだけどもね。売れてるとやっぱり関東近辺が多いですよね。ただでも沖縄とか北海道のお客さんにも送ったりしてますけども、やっぱり関西の方はままかりの方がなんか主流になっているようで、発信方法を色々考えながらですね。今度、若い層にちょっと向けて、食べ方も、色々工夫しながらやっていきたいと、そういうふうに思ってるんですけど。

岡山の方でも小魚の酢漬け「ままかり」が人気ですが、九十九里のイワシも全国に知られてほしいですよね。お話にあったとおり、全国から注文がくるそうですので、ふるさと九十九里の味が どんどん広がっているのが嬉しいことですよね。
昔からのスタイルや味をキープしながら、新しい若い世代にどうアプローチしていくのか、ここ、結構大事なところだと思います。 そのあたり、色々と古川さんにはアイデアがあるようなんです。

古川さん:今はですね、このものをそのまま食べるというのが今主流なんですけども、これからはですね、例えばイタリアンまたフレンチにね。まあ使えるような、食べ方をしていただきたいなと。なんかね私も発想だけはそういう発想なんですけども、意外といけるような気がするんですけども、何しろ今までの食べ方をまたそれに付加価値をつけて、それをあの買ってくれた人が食べていただいて、その反応を聞きたいですね。一度ですね、カネヨン水産のこのゴマ漬けを購入していただきですね、それでその皆さんにこれはこういうした方がいいよと、評価もまたいただきたいし。私もゴマ漬けはねこれからも続けていきますので、原料も豊富にありますので。今年はいいものを納められますので、よろしくお願い致します。
今年の冬は安泰ということでホッとしています。ところで、 イタリアンとかフレンチなんていう言葉が出てきましたけど、よくよく考えたら、カタクチイワシの塩漬けを発酵させたものは「アンチョビ」ですからね。ジャパニーズスタイルアンチョビってことでいいんじゃないでしょうか?

古川さんは、これから、九十九里の味、そしてイワシの味をもっと広めていくには、和食以外にもごま漬けが使えるのではないかと感じているようなんです。コメントでアイデア募集されていましたけど、ごま漬けを使った洋食も食べてみたいですね。海外の方々にも受けそうですよね。
そして、ここだけの情報ですが、いわしがあがった日には、冷凍せずに加工した出来立てのごま漬けが買えるということで、そろそろ時期かなと思ったらお店に電話で問い合わせしてその日にあわせて買いにくるリピーターさんも多いそうです。出来立ては、プリプリ感がさらにいい感じなんですって。詳しくはカネヨン水産の公式サイトをご覧ください。
2024/11/29 UP!

今日は11月29日、「いいにくのひ」でもありますね。今回はジビエ料理をご紹介したいと思います。
ジビエというとちょっと構えてしまうという方も多いかもしれませんが、 今日は、ジビエをもっと美味しく、もっとポピュラーにと活動されている木更津市の「KURRKU FIELDS」の中にあるジビエ加工食品販売店「シャルキュトリー」をご紹介します。

シャルキュトリーとはフランス語の「シェール(=)肉」と「キュイット(=)火を入れる」という言葉を組み合わせた料理の呼び名で、ソーセージやハム、パテなどがその代表とされています。塩漬けや乾燥、燻製など、肉の保存性を高める手段として発達し、その歴史はギリシャ時代まで遡ると言われています。お店のことも「シャルキュトリー」と言いますし、作る職人はシャルキュティエと呼びます。木更津市の複合施設「KURUKKU FIELDS」にあるシャルキュトリーで、シャルキュティエを務めているのが今日ご紹介する地元出身の岡田修さんです。まずは、岡田さんにシャルキュティエになるまでの料理人人生を聴きました。

岡田さん:まず小学校二年生の時に、テレビ番組の影響で、まあ料理の世界に入ることを決意してで、26歳の時にあのフランスに行って。それでまあ向こうで五年半修業してで、そこでジビエ料理にどっぷりハマってしまって。日本に帰国してからまあ、都内のあの老舗フランス料理屋さんの料理長やらせていただいてたんですけど、そこでもジビエ料理をこうメインにやるようになって、自分の地元のハンターさんからお肉を譲ってもらうようになって。そこからこう国産ジビエの方に目が向くようになり、で自分のお店を開いて、あの国産ジビエをメインに扱うお店を作って。そのうちにこう自分でも獲って捌いてお店で提供するようになるんですけれども。その時にちょうどこうジビエにまつわるガイドラインというのができて処理場を通さないと、そういうことができなくなるっていう時に、ちょうどここのお話をいただいていて。処理場をこっちで建ててくれるということになって後悔したくなかったので、その先をに行きたいなと思って。お店を畳んでここにきて処理場を立ち上げて今に至っていますね。
ジビエの魅力にはまって、自分のお店を畳んでまで挑戦!狩猟免許ももち、食肉処理場の資格もとって、狩猟から解体、調理まで全て自分でできる岡田さん、すごいですね

「世界の料理ショー」というアメリカのテレビ番組に影響された岡田さん。高校卒業から料理一筋。修行先のフランスでジビエ料理に出会い、どんどんその魅力にハマっていったそうです。最初に開いたお店では当初ジビエ肉は輸入モノが多かったそうですが、今のお店では国産の新鮮なものが入手できる環境ができて、よりその魅力を深める料理を作っていくことになりました。でも苦手とか先入観で手が伸びないという話もあり、そこで岡田さんは、まずは敷居を低くして、みんなにジビエの魅力をわかってもらおうと考えます。まずは、こんなところから始めたそうです。

岡田さん:まあ僕は今やってるのシャルキュトリーという世界なんですけど。まあ、日本語に訳すと加工肉なんですけど。最初、お客さんからすると全く知らないものって手が出しづらいんですよね。なので、僕が最初にやったのは、誰もがわかりやすいソーセージっていうラインナップをまずショーケースの8割ぐらい埋めて。で、残りの2割ぐらいは違うハムとか、あのテリーヌとかそういうものを置いてったんですね。で、そこでこうまず「どうやって食べたらいいの?」ってならないようにもう「ただ焼けば食べられる」「お湯で温めれば食べられる」もうそこから入ってもらってで食べてもらうことで、「あジビエって美味しいんだな」って。「臭いっていう聞いてたけど、そうじゃないんだな」っていう抵抗感をまず取り除いてもらって、そこから次のステップになっていこうっていうことを決めてたんですね。
で、最初の二年はそこのソーセージのラインナップから始めて、だんだんだんだんこう今ショーケースの中に自分が本来作りたい料理が幅を広げてきている状態ですね。で、まだ今、僕の中では6割程度の。ところですね。まだまだのことではありますね。
KURUKKU FIELDSのお店には、「猪バーガー」やサンドイッチなどテイクアウトで手軽にいただけるメニューもあって、普通に美味しくて大人気なんだそうです。知らずに食べて、あとで、これは猪の肉だと知ってびっくりする人もいるんですって。それでハマってしまったリピーターも多いんです。

クルックフィールズにあるシャルキュトリーでジビエの加工、調理を担う岡田さん。ジビエが初めての方でも食べやすい料理、ソーセージから始めて、徐々に販売するレパートリーを広げていきます。スタジオにもいくつか送っていただきました。

スタジオでも岡田さん製作のジビエ料理を試食しました。
岡田さんが処理の段階で気をつけていること、教えていただきました
岡田さん:そうですね。まあ、イノシシとか鹿とかって、どうしても臭いとか硬いとかっていうイメージがすごい強いと思うんですけども、それはもう処理が悪いからではなんですね。臭い理由としては、まず血抜きが不十分っていうのと、その内臓を取り除くまでの時間が超過していると、どうしてもその内臓の中に含まれる汚物の匂いが、どうしてもこう体の方につき始めるんですね。そうなってしまったら、もう終わりなんですね。だからそうなる前にいち早くきれいな場所で、まあ適切に内臓を取り除く。そうすると、一気にこう体温が落ちていくんですよね。早く皮を剥いで大型の冷蔵庫の熟成工ですね。に入れてあげることで、肉の中心温度が一度とか二度っていう低温度帯にどんだけ早く持っていけるかで肉のそのポテンシャルが変わってきちゃうんですね。あと硬いっていうのは、どうしてもその肉って縮もうとするんですけども、それを骨付きでぶら下げてあげることで、重力で下に引っ張られているのと骨があるので縮みづらくなる。こうすることでお肉、硬いお肉にはならないっていう状況を作ってますね。
魚も同じ?なんでしょうか?早く冷やす、内臓を処理する。時間との勝負で美味しくなるんですね
猪や鹿を捕まえてから処理を開始するまでの時間はガイドラインでも決まっていますが、美味しくいただくためにはとにかく早くすることが大事です。猪や鹿は、11月中旬から2月中旬までは狩猟期と言って狩りをしていい時期になります。また、畑や田んぼなど農業や私たちの生活に害を及ぼす、指定された野生鳥獣を駆除することについては時期の制限がなく一年中できますが、自然とのバランスを保つためなので、とっていい頭数の制限も設けられています。たくさんの人に「房総ジビエ」を楽しんでいただくために、どんな取り組みを考えているのか、岡田さんにききました。

岡田さん:ジビエってあの野山を自由に駆け回って、好きなところで好きなものを食べて、好きなところで寝るっていうでもうこれってストレスフリーなお肉で、いわばアスリートなんですよね。良質なエネルギーをいただけるのは、僕はジビエだと思うんですよね。駆除している動物なんでそれをこうなかったものとしてしまうんじゃなくて、それをちゃんと食べてあげるそのエネルギーをいただくっていうことがすごく大事なことなんじゃないかなと思ってますね。
全体で言うと、ウチの書類上で40人捕獲従事者があの登録してるんですけど、結構高齢者が多いので、そろそろやめてしまう人たちも出てきそうなので、より今度外に積極的に出て獲りに行くっていうチームも作って地域貢献も含めて進めていきたいなと思ってますね。獣害を減らして、まあ、地域の人たちになんとか安心して畑も作れて、耕作放棄地もなくなってっていうのがやっぱ地域貢献になると思うんですよね。そして、それが美味しいジビエにつながって、それがまたお客さんを喜ばせるものであったら、もう言うことないと思うんですよね。こうどんどんどんどん他でも同じような取り組みが進んでいけば、獣害問題というものがもっとなくなってくるのかなとは思いますね、はい

自然とのバランスを考えながら増え過ぎた動物は駆除するだけではなく、美味しくいただくのが大事ということがよくわかりますね。ヘルシーで美味しいジビエが、普通にハンターの高齢化も気になるところですが、岡田さんのお話によると狩猟免許を取る若い人も少しずつ増えているそうで、そう言った方々の力も集結して安定したジビエ料理の提供につとめていきたいそうです。シャルキュトリーの商品ラインナップなど、詳しくはクルックフィールズのサイトをご覧ください。
2024/11/22 UP!
今回のテーマはワインです。千葉県産のワインというのはまだあまり馴染みがないかもしれませんが、徐々にその評価が上がり注目されているんです。今日は、ブドウも自らの畑での栽培し、美味しいワインを作っている八街市のワイナリーをご紹介します。

八街市ある「サワワインズ」。こちらではワインの原料となる葡萄も作っています。八街といえば落花生の生産で有名ですが、この辺りは年間を通して温暖な気候で実は葡萄の生育にも適しているんで。そして、風が吹き抜けるお土地柄は、ワイン用ブドウ生産に向いているというわけなんです。一方で千葉県内では自社の畑でブドウから育ててワインを作っているところは少ないです。まずはサワワインズのご主人山本博幸さんに、ワインを作ろうと思ったきっかけを伺いました。

山本さん:うちの実家の屋号が「サワエンドン」っていう屋号なんですね。で、それでそれと一緒にあの畑を始めたうちのおじいさんが「さわじろう」って言いましてで、その二つの「サワ」の字だけいただいて。あとはワイン作りを、いろんな人たちと思いを一緒に作っていきたいっていうことでワインズと二つ合わせてサワワインズという名前をつけました。畑を始めるまでは主に飲食店関係で仕事をしてました。ある時、その自分たちの持っている畑を管理しなくてはいけなくなった時に、それまでの知識を活かしてワイン作りぶどう作りっていうものに興味があって。それを始めようと思って2010年からブドウ栽培から始めました。その時35歳でしたね。

飲食関連の仕事をされていた山本さん。八街に落花生以外の名産、特産品を作っていきたい、地元で働く場所ができて、子供達や地域に残せることをやっていきたいと考え、ワイン作りに辿り着きました。そして奥様を説得して、まずはワインで知られている山梨県や長野県で、葡萄を育て、ワインを作っている所を訪ねてはノウハウを教えてもらい、それを参考に丁寧に葡萄作りに挑戦していきました。

山本さん:とにかくまとまった量が収穫量必要なんでそれがある程度取れるようになったのが2014年でしたね。マスカットベイリーAっていう今も主力の商品ですけども。作ってもらいました。その当時はまだ自分たちでは仕込めなくて。ブドウは家で作りましたけども、ワインにしてもらうのはよそのワイナリーさんでっていうことですね。まあ感動はありましたけども、まだまだもっといけるんじゃないかっていう思いも同時にありましたよね。そうです。クオリティ的にですねはい。ワイナリーを自分たちで設立していこうっていう計画を立てて、そこで八街市でワイン特区をとってもらう。まず先に特区があってでワイナリーの設立は、その後になります。

ワインの製造免許を取得するには、年間6000リットル以上という大量の製造量を見込む必要があり、新規参入者の壁になっていました。そこで山本さんは八街市に相談。八街市がワイン特区として国から認定を受けることで、3分の1の2000リットル以上の醸造で免許がおりることになるんです。

ワインを仕込めるレベルに達した山本さん、特区の認定も取れたたところで、いよいよ、実際にワインを仕込んでいくことになります。
山本さんがワインづくりを始めた当時、県内にワイナリーは1軒しかありませんでした。2010年から葡萄栽培をスタートし、2021年にはワイナリー「Sawa Wines」を誕生させた山本さん。最初はどんな感じだったのでしょう?
山本さん:仕込み自体はもうはっきり覚えてますけども、一発目の仕込みをやった時、もうとにかく楽しくてしょうがなかったですね。やっとこう自分たちで作ったブドウをワインにできるんだっていうこの喜びの方が、もうそれまでやっぱり辛く苦しい時期が長かったんで。まあ、それが喜びが大きく上回ったっていう感じですかね、仕込んだものを最初飲んだ時はこれが僕が仕込んだワインなのかっていう感じでしたけども、感動でもない、驚きでもない、なんとも言えない感じでしたねホッとしたとも言えるかもわかんないですけど。やりきったでもなく、、なんなんだろうな。なんですかね。商品化までこぎつけたっていうのは、一つ山越えたっていう感じはありますよね。

初めて自分の手でワインが出来上がる。どんな気分だったんでしょうか?地元の酒屋さんも店頭で販売して応援してくれたそうですが、Sawa Winesに併設されたショップでも販売を始めました。現在は赤・白・ロゼ・スパークリングがあり葡萄の種類別でラインナップされています。
ショップではワインだけでなく、ワイン用の葡萄の実で作ったジャムやワイン塩なども販売しています。ワイン制作の過程でできるオリを活用して、以前番組にもご登場いただいた川島屋さんと共同開発でパンを作ったりもしたそうです。そして山本さんはこんな夢も描いています。

山本さん:もう本当4、5年前まで千葉県に一軒しかワイナリーさんがなくて。千葉県は本当、海の幸山の幸本当食材は恵まれてて、日本酒もあり、焼酎もありなんですけども、ワインだけがあまりなくて。でもこの数年で結構あちこちにワイナリーさんができて。これからも設立を計画している人たち何人かいるんですね。結構いっぱいできる千葉県になるんですよ。なので、千葉県のワイン文化、これからできてくると。そうすることによって千葉県のワイナリーさんたちこれのつながりで千葉県のワイナリー協会じゃないですけども、そういったこともできて、お酒文化の一端を担えるようになれればいいなと思っています。

今年仕込んだワインはこれから醸造に入るわけですが、ちなみに23年ものは大変出来がよかったということでおすすめだそうですよ八街のSawa Wines直営ショップは基本的に週末のみの営業です。扱っているワインの種類や在庫など詳しくは公式サイトでご確認ください。
2024/11/15 UP!
房総半島は「関東で一番遅い紅葉」を楽しめる場所と言われているんですが、KOUSAKUさん、紅葉の名所といえばどこが思い浮かびますか?養老渓谷はいかがでしょうか?
全国的にその名を知られる「養老渓谷」は、紅葉はもちろん、房総随一の温泉郷としても有名です。今日は秋の養老渓谷を存分に楽しめる日帰り温泉施設をご紹介します。
養老渓谷は、房総半島のほぼ中央、大多喜町粟又から市原市朝生原を流れる 養老川によってつくられた渓谷で、豊かな自然や点在する滝が美しい癒しスポット。さらに、「房総の奥座敷」とも呼ばれ、渓谷沿いに多くの温泉宿が集まっています。そんな温泉を日帰りで楽しめるのが「滝見苑けんこう村 ごりやくの湯」。まずは店長の梅田美夢さんに、こちらの特徴をおききしました。

梅田さん:滝見苑という旅館がありまして、そちらのオーナーが2005年に日帰り温泉の施設として作りました。養老渓谷の温泉で代表的なのは、黒湯なんですけど、ごりやくの湯では黄色みがかった透明なお湯になってます。で、アルカリ性が強くて炭酸水素ナトリウム泉なのでとろみが強く、美肌効果があると言われております。こちらの温泉では、地下の井戸20mのところから源泉が湧き出ています。加温はしてるんですけど加水はしておりません。

2005年7月にオープンしたこの施設。粟又の滝のすぐ上にある秘湯の宿・滝見苑の離れ湯として、さらに800mのぼった川沿いにあり、四季折々の美しい景色を楽しめる露天風呂や内風呂、サウナなどを備えています。先ほどお話にもありましたが、この地域は黒湯というコーヒー色の温泉が多いのですが、ここの泉質はPh8.0のアルカリ性。アルカリ性のお湯は一般的にお肌がすべすべになる美肌の湯とも言われます。滝見苑に宿泊されるお客さんも散策がてらこちらのお湯も楽しんでいかれるそうですが、日帰り利用は、どんな方が多いのでしょうか?

梅田さん:ドライブに来られた方とかと、あとバイカーの方が多いですね。夫婦の方もいらっしゃいますし、男女の若いグループ、それから男性の方のグループも結構多く見られております。去年でしたら、11月の後半から12月の中旬まで(紅葉を)見ることができました。多分、今年もそのくらいだろうと言われています。養老渓谷の紅葉は朝と夜の冷え込みが激しく、日中との寒暖差があるので、赤や黄色の色がとてもきれいに見えるのが特徴です。この紅葉を楽しみに全国各地からお客様がご来館になります。施設の近くに川が流れており、そこの付近にも色鮮やかな紅葉が見えるので、露天風呂からもそれが見えるので、それを皆様楽しみに来られます。

朝晩の気温がぐっと下がり、昼間との温度差が大きいため、さらに鮮やかに色づく美しい紅葉を楽しむために全国からファンがやってくるそうです。都心からも近いということで、ドライブやバイクのツーリング、さらには風情ある小湊鉄道などを 利用してたくさんの方がこの地を訪れます。

全国的にも有名な養老渓谷の紅葉を温泉とともに楽しめる日帰り温泉施設「滝見苑けんこう村 ごりやくの湯」には湯上りの休憩場所もあって、美味しい食事も楽しむことができます。どんなメニューが人気なのか聞いてみました。
梅田さん:こちらの施設では、ごりやく食堂という食堂がありまして、11時から16時半の間で2時から3時まで休憩があるんですけど、その中でおすすめの食事は「うなとろ定食」という、台湾産のうなぎを使った簡単なうな重とあと冷やそばがついています。で、それにうなとろのとろはとろろでそばにかけて食べられるようになっております。こちら結構ボリュームが多いので、若い方にとても人気です。一番人気のメニューは「ごりやくそば・うどん」というメニューです。こちらは縁起のいいものをのせたそばとうどんになるんですけど、具材は揚げもち、いなり、かまぼこ、わかめが乗ったものになります。で地域の野菜も使っているので、近くの畑で採れた新鮮な野菜が載っているのも特徴です。

そして人気1位のごりやくそば、うどんに入る野菜は旬の地元野菜。これからの時期はかぼちゃがおいしくなってくるんじゃないか、ということです。そしてもともと自然が大好きでこのお仕事につかれた梅田店長に、養老渓谷の魅力についてきいてみました。

梅田さん:紅葉シーズンや春の桜が見える季節はとてもお客様が多く、開店は10時からなんですがと開店待ちをしていただくお客様も多いです。私は自然が大好きで、滝によく行くことが多く、ごりやくの湯の裏には金神の滝という滝があり、近くには粟又の滝という有名な滝があります。春は桜、夏はと新緑と秋は紅葉で、冬は夜遅くまで残ると星空がとてもきれいに見えるので、私は星も好きなので、すごく景色がとても気に入っています。

こちらの施設ではレンタルサイクルを行っていますので、歩く方が大変な方や遠出したいという方にちょうどぴったりです。レンタルサイクルの限りがあるので乗りたいなと考えているお客様は事前に電話していただければと思います。

ごりやくの湯の近くには、「養老八景」に数えられる景勝地・金神の滝のハイキングコースも整備されています。さらに、電動アシスト自転車のレンタルもあるということで、ここを拠点に養老渓谷を巡り、温泉でゆっくりと汗を流す、なんて過ごし方もおすすめですよ。ゆったりと一日過ごせるごりやくの湯。例年12月中ごろまで楽しめるという紅葉をお湯に浸かりながら堪能してくださいね。「滝見苑けんこう村 ごりやくの湯」の定休日は水曜日、営業時間は午前10時から午後6時が基本です。詳しいことなどご確認のうえ、ぜひお出かけください。
2024/11/8 UP!

千葉県は新鮮な海の幸が豊富で、もちろん、美味しい水産加工品もたくさんあります。みなさんは「天草=てんぐさ」ってご存知でしょうか?
ところてんや寒天の材料になる海藻のことですが、この「天草」実は千葉県でも結構水揚げされているんです。今日は、全国でも数少ない「天草を扱う問屋さん」の一つが、館山にオープンした美味しいスイーツを食べられるカフェをご紹介していきます。
館山市にある洲崎灯台の袂では、寒天やところてんの材料となる海藻・天草漁が盛んで、全国有数の天草の産地です。そんな館山に純国産に拘る天草のブランド「にっぽんてんぐさ」を展開する株式会社おがたの倉庫と工場があります。その一角に昨年、天草を使ったスイーツを楽しめるカフェがオープン、話題になっているんです。まずは社長の小形勇介さんにあまり知られていない寒天業界のお話を伺いました。

小形さん:創業80年近く。天草と寒天の卸しを行っております。私で三代目になります。32歳になって今の会社に入りました。それで一昨年、代替わりをしました。まず国産天草なんですけれども、十年前は400tから450tで推移したんですけれども、ここ数年200t以下の水揚げ量になっております。それで回復の今見込みがないような状況なんですけれども、まあ、そういった国産天草の減少の状況と令和元年の台風で倉庫の一部に被害を受けました。で、その直後、コロナが始まりまして、会社の売り上げとしては3割ほど売り上げが落ちてしまいました。そういったところから2023年、一般の方にあんみつやところてんを届けたくて「TATEYAMA1093」というお店をオープンして、天草や寒天の価値を、若い方々をはじめ皆様にお届けしたく今頑張っております。

「TATEYAMA1093」は昨年オープン。(1093は 10=ten、9=く、3=さ(ん)、てんぐさの語呂合わせなんですね)通りから少し奥まっていて、知らないと行きにくい場所にあるんですが、営業日には駐車場がいっぱいになり、行列ができるほどの人気ぶりなんです。実は、ここ数年、千葉県産の天草が注目を集めるようになってきたそうです。それは一体なぜなんでしょうか?その理由を伺いました。

小形さん:天草の二大産地と言われてたのが、伊豆諸島と伊豆半島の天草です。で、こちらは硬さと弾力が共にある産地でブランド天草として入札会を開くともう最高価格が出るような産地でした。ここ数年、かなり、二大産地の数量が減ってきて、それで千葉県がこの海水温とか栄養の状況が良かったのか、ここ4、5年ぐらいでかなり水揚げ量を増やして、今、全国の水揚げ量の約4割を占めております。まだ伊豆諸島や伊豆半島の高値には届かないんですけれども、まあ年々千葉県の天草が再評価されてまして、この滑らかな食感とか弾力こういったものがお客様からええ強く要望されております。今、本当に全国のお客様から千葉県産の天草がないかということでお問い合わせを受けているんですけれども、千葉県産も少し数量が落ちてきてしまっているので、うちの方では大切に供給をしています。

株式会社おがたの本社は東京にありますが、もともと館山に倉庫や工場、天日干しの場所などがあり、千葉県産の天草の良さをアピールできる場所をここに作りたい、と思われたそうです。
昨年一般消費者に向けてオープンしたカフェ「TATEYAMA1093」は、SNSなどで情報が広がり、開店待ちが出るほどの人気店になっています。どんなメニューなのか、小形社長に教えていただきました。
小形さん:うちのメニューの特徴としては、千葉県産天草100%で作っている寒天です。千葉県産天草で作っている生寒天は、滑らかで弾力もあって、ただあの硬さが出にくくて、多少離水してしまうというところが弱点なんですけれども、前日に、天草から煮出して作って、で、もう1日2日で販売をしてしまうということなので作りたてを楽しんでいただけるものになっております。作りたては本当にこう滑らかで弾力もあって、しっかりこの寒天の中に水分を抱えているので、舌触りとか、そういう歯触りみたいなところが、やっぱり日持ちをさせている寒天とは違うのかなと思います。ねっとりと言いますか、なかなかこの皆さんのイメージする寒天、生寒天とはちょっと違うのかなと思います。

ということで、この番組収録のスタジオに、できたばかりの100%館山産天草で作った寒天入りのあんみつを、小形さんが届けてくださいました。試食した2人は「海を感じる寒天」の弾力に感動していました。しっかりした歯ごたえの寒天でできたあんみつは他のお店のものとは一味違うようです。
さらに、スタイリッシュなお店や、商品のデザインについてもお話を伺いました。
小形さん:一つはこのお店を目的地にしたいというのがあるので、まずたくさんの方に来ていただいて、私たちの思いというのを、このお店と商品を通じてあの知っていただけたらと思っています。それで、ここだけでなく、この「TATETAMA1093」を拠点にして、都内の催事の方に出店をして、この千葉県産天草の素晴らしさと価値を多くの方に知っていただくあの機会を設けられたらいいなと考えております。カップに入れてる、今「さらし天草」を販売しておりまして、お店やインターネットで購入することができます。

丁寧な作り方レシピもついてますので、お子様と一緒に楽しんでご家庭で作りたての生寒天を楽しんでいただけるかなと思います。千葉県産天草の素晴らしさを知っていただければと思います。

館山のお店を拠点として、ネット通販や期間限定の出店にも力を入れていきたいという小形さん。寒天は、腸内環境を整える、活発にする、2種類の食物繊維が含まれているヘルシーな食材としても注目されています。さらに満腹感が得られるので、カロリーコントロールや食べ過ぎ防止に役立ついいことづくめの食材。お店で作り立てを食べるのもよし、通販で材料を購入してお家で食べるのもよし。あんみつや心太(ところてん)で「にっぽんてんぐさ」の美味しさを ぜひこの機会にお試しいただきたいと思います。
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2024/11/1 UP!
今回は千葉の魅力的なプライベートミュージアムをご紹介したいと思います。
プライベートミュージアムとは、個人によって収集された作品が展示されている私設美術館のことで、千葉県内にも以前ご紹介した、写実絵画専門のホキ美術館をはじめたくさんの素敵なプライベートミュージアムがあります。今回は、全国から猫好きの皆さんが集まるという匝瑳市の「松山庭園美術館」をご紹介していきましょう。

八日市場駅から車で10分ほどの小高い丘の上にある瀟洒な美術館です。芸術家・此木三紅大(このき・みくお)さんのアトリエを公開したもので、此木さんの作品をはじめ数々の名画コレクションや茶道具などが展示されています。また、敷地内には四季折々の風景をつくりだす庭園が整備されていて、そのあちこちには石や鉄の彫刻が点在しています。特に紅葉の見頃には、多くのファンが一枚の絵画のようなその景色をもとめて訪れます。ゆったりと流れる時間を楽しめることで人気のミュージアムについて此木三紅大さんの奥様で館長の此木のり子さんにまずはこの土地にいらしたきっかけを伺いました。

此木館長:この美術館はプライベートな美術館ですので、主に此木三紅大が収集しました絵画ですとか、お茶の関係のお茶碗ですとか、そちらの方も興味を持っておりまして収集しておりますので、そちらを皆様にご覧いただくような、そんな美術館でございます。
横浜に住んでおりまして、東京ですとかそちらの方で活動しておりましたけれども、ちょっと住まいの近くは賑やかになってまいりまして、それであの静かなところがないかなと思っているところですね、ちょうど銀座の画廊で展覧会やっておりました時に、たまたま来られたお客様があのご自分のところで、ぜひ制作など活動してもらえないかということでお誘いを受けまして。こちらの方に何のゆかりもない千葉の方に住むことになりました。それが今からもう40年以上前のことですね。

お話を受けて早速今のミュージアムがある場所を視察。小高い山を切り崩してアトリエを建てることから始めたんだそうです。大変だったそうですが、三紅大さんは、静かな環境をとても気に入って絵画、彫刻、ステンドグラスなど、多岐にわたる作品の創作活動をスタートしました。現在も精力的に活動されているのですが、ある時、このアトリエを週末、一般の方に公開することになります。創作の場を求めて都会の喧騒から逃れてきたはずなのになぜでしょうか?そこに此木さんご夫妻の思いがありました。

此木館長:東京あたりでしたら、自分で興味のあるもの、展覧会はいくらでもありましたので選んでいけたんですが、ここは何もないなあと本当に不思議だなと思いまして。それで芸術家として何か地域のために役に立てることは、やはり美術に触れる時間を、場所を、提供することではないかなと思いました。ちょうど近くの小学校もございまして、子供たちが学校帰りに、わあわあという声も聞こえるようなところですので、それでこの子たちに気軽に美術館に入るという、そういう習慣をつけてもらいたい。そんな気持ちで週末だけ開放する美術館を考えました。

作品作りに夢中になりながらも、子供たちや地域の方々に「芸術、アート」を身近に感じられる場所を提供したいという想いから、アトリエを改装して、多くの方が気軽に芸術作品を見ることができる場所として1998年にオープンした「松山庭園美術館」は、主に週末を中心に公開して、現在も基本的には金曜日、土曜日、日曜日が開館日になっています。そんな松山庭園美術館、実は「猫に会える美術館」としても有名なんです。庭に入っていくと、韓国で2年間かけて作った数々の石像がお迎えしてくれるんですが、その陰からかわいい猫ちゃんがヒョコっと顔を出します。

芸術家 此木三紅大さんの作品やコレクションを楽しめるとともに、猫にあえる美術館、「松山庭園美術館」。実は、猫好きにとってはたまらない21年の歴史がある企画展があるんです。その名も「猫ねこ展覧会」。今年度は7月28日に終了してしまいましたが、日本全国から、この展覧会を見るために実に多くの方がここを訪れます。そもそも、プライベートミュージアムでなぜ猫をモチーフとした展覧会を始めることになったのでしょうか?

此木館長:2003年になりました時に、此木が絵の仲間十人ぐらいと猫を描く展覧会をやったらどうかと思いまして。それで始めたのが「猫ねこ展覧会」のあの第一回目でした。猫にはあの結構名作がございますので、画家の人たちも、じゃあその名作にあのちょっと挑戦したいというそういう気持ちも湧いてきまして、好評を博しましたもんですから、次もやりましょうということであの今日まで21回重ねまして。最初十人だったあの出品者の方たちが、お友達もそれからあのご近所の方も、それから全国的に広がりまして、ついに今年は300人も出品者が増えました。はい。点数にして500点集まりましたので、とても展示も大変ですけれども、皆さんととても楽しんでくださって、盛大に開催しているところです。

日本全国から毎年、猫に関する芸術品や絵画が集まるなんて凄いですね。21年前、10人で始まった展覧会は、今年は300名で500点以上。同じ作品は2度展示することはないそうで、毎年新作というのもすごいですよね。 海外からも作品が寄せられるそうですよ。展示室、そしてアトリエなど庭園美術館は、猫の作品だらけになりますし、その作品の周りを本物の猫たちが悠々と歩いているんです。お客さんはリアル猫、作品猫、どちらも気になって、きょろきょろしてしまうんだそうです。(笑)ところで、週末オープンにしたのは、地域にもっと芸術に触れるチャンスを増やしたいと思ったからというお話でしたが、実はその思いが実を結んだことがあったそうなんです。

此木館長:先生に連れられて美術館見学みたいな感じできた子どもたちの中から、本当に美術に興味を持ってくれたんだと思うんですが、中学高校、大学を出て、それで学芸員の資格を取りたいということで、私どものその美術館に、最後の資格を取る最後の実習、教育実習ですか?そういうものをやらせてもらいたいっていうことで、訪ねてきた子供が・・・子供じゃないですね。もうお嬢さんでした。2人ほどいらして、で、それをとっても嬉しいことでした。で、その後、やはりうちであの研修をしまして、ちゃんと資格が取れて学芸員になりましたというお便りを頂戴しました。敷居が高いよなんて思っていらっしゃる方々にも、気軽に一歩入っていただいて、それでぜひ美術に触れていただいて、可愛い猫に会いに来て頂きたいと思います。

近所にあった小学校は現在は閉校してしまいましたが、子供の頃に見た芸術作品の衝撃や体験を大事にしていきたいということで、今でも松山庭園美術館では、子供たちの見学を受け入れています。また地域の芸術作家の方と交流し、その優れた作品も展示されているそうです。11月8日からは「現代アート実験02展」 が開催されます。これから園内の紅葉がとてもきれいになる時期、広いお庭の中に見え隠れするアートや、そして猫たちに会いにおでかけになってみてはいかがでしょうか。
2024/10/25 UP!
全国有数の農林水産県である千葉県は、農産物直売所の数、全国第1位なんです。
数ある中から、今回は、千葉県の北部、栄町にある今注目のトマト農家さんの直売所「NOLAND(ノランド)」をご紹介します。

栄町にあるトマト農家の直売所「ノランド」。トマトを買ってくれるお客さんが、農業を身近に感じて滞在を楽しめるテーマパークのような場所にしたい、そんな想いから名付けられました。2016年に開業。「県立房総のむら」から歩いて5分ほどのところにあり、お洒落な空間で、美味しいトマトを買うことができると人気になっています。 まずは園主の小川熙さんにトマト農園、そして直売所を開くまでのいきさつをうかがいました
小川さん:ノランドという意味は、農業を感じてもらえる場所にしたいという思いで「農業ランド=ノランド」という意味で作りました。僕はあの農業を始めるときに、自分で作ったものを直接自分の手で販売したいという思いがあったので、そういうブランドを立ち上げてブランディングをしています。家業、父が農業をやっていて、そこでアルバイトがてら父が作ったトマトを販売している時に、お客さんから「ここのトマト美味しいね」とか「遠くから足運んで買いに来てるよ」っていう声を聞いて、自分で農業を始めて作ったものが、売れるようになったら楽しいだろうなっていうふうに思ったのがきっかけで、そういう思いになりました。ネガティブな意見も直接耳に入ってしまうけど、やっぱり嬉しい言葉をかけてくれるお客様の方が圧倒的に多いですし、それが楽しいというふうに思いますし、自分のモチベーションになっているなという感覚があるので、それは僕にとってやりがいになっています。

小川さん、大学在学中に、ご自分の理想をかなえるための挑戦をスタート。実家の農地は引き継がず、農地を借りるところから始めたんだそうです。周りの大学生が就職活動を始める頃、小川さんはこんなことを始めていました。
小川さん:大学三年生の後半から授業が減ったタイミングで、実家で研修がてら農業の技術は学んでいました。それと同時に農業の問題でもあると思うんですけれども、高齢化とか農業を離れる方がやっぱり多いっていう問題もあるなと思っていたので、そういう「空いている耕作放棄地」なり、「使わなくなったビニールハウス」があるのではないかという思いがあったので、それを探すために栄町だけじゃなくて、いろいろな市町村の農政課に声をかけたり、知り合いに声をかけて探し始めました。で、それで今、このノランドがある自分の地元である栄町でたまたま見つかって、条件もすごく良くて、地主さんも僕を選んでくれて結果的に大学四年、まあ卒業をしてから少し経ってから農地を取得し、自分で始めることができたという流れになります。
農地も見つかり、いよいよトマトづくりを始めた小川さん。主要道路から少し奥まった場所までせっかく来てくださるお客さんには、ぜひ楽しんでもらいたい、と、こだわりの直売所づくりが始まります。
セレクトショップ風のお洒落な空間をつくり、新鮮なトマトを販売しています。
スタジオにはこちらのミニトマトなどが届きました。

オリジナルのギフトボックスやロゴも好評で、「インスタグラムを見て可愛かったのでギフトとして買いに来ました」というお客さんもいるそうです。そしてトマトのこのおいしさにはこんなこだわりがあったんです。
小川さん:午前中に収穫して午後に販売するというスタイルをとっているのですごく熟した状態。家ですぐ食べても美味しいと感じてもらえるような状態でとることにこだわりを持っていて、またその品種もすぐとった状態で美味しいと感じれるような皮が薄いような品種を選んだりして、他のお店では味わえない美味しさを提供できるように意識しています。ノランドのトマトは、品種で言いますと大玉品種が一品種、中玉トマトが一品種、ミニトマトが赤・黄色・オレンジの三品種を栽培していて、主に10月中旬からミニトマトの収穫開始して、11月から大玉が獲れるというような流れで、翌年の7月初旬ぐらいまでとっています。

取材時はまだトマトは育成中でした。
ギリギリまで枝で熟させることができる直売所ならではの美味しさということで、おいしいトマトを厳選して収穫するために、直売所の営業は週3日、火曜、木曜、土曜が基本のペース。もちろん、天気などの急激な変化や湿度への対応、病気の予防など、毎日の作業には休みはありません。一つでも怠ると、すぐお客さんの反応に出てしまうのがわかるそうで、なんとか美味しいトマトを安定して届けるために頑張っています。最後に、今後の展開について、お話お聴きしました。
小川さん:僕の考えとして、そのやっぱり手に取る理由っていろいろあると思います。
その味が美味しいという評判を聞いてくれる方とか、インスタグラムを見ておしゃれという入り方をする方もいれば、あの本当にいろいろな入り口があると思うので、まあ、その一つとしてデザイン。個人的に好きなことでもあるので、そこに力を入れました。今、直売所のお客様が年々増えているのでもちろんその来ていただいている常連さんに満足してもらう「ノランド=この味だよね」っていうのは毎年生産技術を高めるという意味では目標としてあります。また、最近は加工品ですね。トマトジュースとか黒大豆を使った甘納豆、お茶などの加工品に力を入れているので、そういうものをギフトに選んでいただいたりだとか、あの遠方でこうどうしても直接来れないという方に向けて、何か商品を今後増やしていけたらなというふうに考えています。外に出す加工品もノランドというブランドで認知してもらえるようにしたいです。

完熟での収穫にこだわったトマトは、「皮が薄く、食べやすい」と評判で、県内外から多くの人が訪れる「NOLAND」。現在はミニトマトを販売しています。(栄町の名産品どらまめも10月下旬まで販売予定ですが、品物がなくなり次第終了します)まずは、直売所の営業時間など、公式サイトでご確認いただき、ぜひ実際に足を運んでNOLANDの美味しいトマト試してみてください。
2024/10/18 UP!
来週金曜日、役所広司さん主演の映画「八犬伝」が公開になりますね。南総里見八犬伝は、「仁・義・礼・智・忠・信・孝・悌」の8つの玉を持つ剣士(八犬士)たちが活躍する物語で、あのドラゴンボールにも影響を与えたと言われています。江戸時代後期に人気を博した、全98巻、106冊にわたる長編小説です。映画では、「南総里見八犬伝」の物語部分をダイナミックに描く「虚構」のパートと、その作者滝沢馬琴の人生と、それを支えた人々の「実話」パートが交錯しながら進んでいく映画です。「物語」の舞台は安房地域の館山市や南房総市にあって、聖地巡礼で訪れる人も多いため、映画の公開を機にまた盛り上がりをみせている「館山市」が力を入れている「里見のまちづくり」をご紹介します。

映画「八犬伝」は、 役所広司さんが南総里見八犬伝の作者・滝沢馬琴を演じます。長年の執筆中に視力を失うなどの困難にも負けず28年の歳月をかけて書き上げた馬琴の人生を描く実話パートと交錯する、八剣士たちがダイナミックに躍動する物語世界の舞台は、館山市や南房総市に点在していて、映画をきっかけに館山を訪れる人も増えそうです。まずは館山市観光協会、里見のまちづくり実行委員会の間宮直美さんに、観光案内所にやってくる方がどんなことをたずねてくるのか教えてもらいました。

間宮さん:館山は里見氏が戦国時代にこの地を収め、滝沢馬琴の南総里見八犬伝の舞台にもなった里見ゆかりのまちです。里見のまちづくり実行委員会は、地元館山の方はもちろん、訪れた方にも親しみやすいイベントや地域のルーツを感じられる旅をご用意しております。館山観光案内所はJR館山駅の東口階段。降りたところにございます。こちらでは八犬伝ゆかりのグッズを販売しているとともにゆかりの地の行き方のご案内とご説明いたしますので、一度お寄りください。そうですね。まず、まあ一番あの皆様、あの聞かれるのは館山城への行き方というのを聞かれるのと一緒にあまり観光化されていない。居城跡である稲村城址ですとか、あとは伏姫の洞穴など、あのやはり聞かれることが多いですね。

お話に出てきた稲村城跡は南房総市の岡本城跡とともに「里見氏城跡」として平成24年に国の史跡に指定されました。ここは房総半島における山城の変遷やこの地域の社会・政治情勢を知る上でも重要な場所なんです。今回の映画によって改めて注目されること、地元の皆さんはどう感じていらっしゃるのか、館山市観光協会会長で里見のまちづくり実行委員会長でもある上條長永さんにうかがいました。

上條さん:なかなか里見八犬伝と一言で申し上げても、なかなかこう薄れていっちゃったりしていますし、学校教育においてもそうなんですね。八犬伝っていうのを従来はちゃんとした教育というか、授業の中で昔はですが、取り入れてもらってたもんなんですけども、今そういったものもない。なくなってしまっていて、徐々にこう八犬伝というのが薄れている。ちょうどいい時期にあの映画館になったということを聞いた時に、大変喜びました。まず来ていただいた方々にご用意しているのは里見の町バスツアーだとか、また、個人向けタクシーツアーだとか、この辺をツアーとしてご用意しています。
お話にあったバスツアーやタクシーツアーは、物語に出てくる名所を巡ったり、美味しいものが食べられる場所を案内してもらったりするんですが、館山市観光協会のホームぺージによると、タクシー2時間、最大4人乗れてなんとお値段二千円です。
https://tateyamacity.com/satomi/satomi_taxitour/
さて、来週公開の映画「八犬伝」で盛り上がりを見せ始めている、物語のご当地、館山では以前から「里見」にちなんで、城山公園でLEDランタンをとばすスカイランタンや花火大会などさまざまなイベントが開催されていました。今年は、映画とコラボしたそうなんです。

上條さん:8月8日にですね館山の花火大会が毎年やるんですが、今年は銘打ってですね、映画八犬伝とのコラボレーション花火っていうことで、打ち上げさせていただきました。それで大文字焼き。大文字焼きといっても、あのLED電気で「大きく大」っていう文字を毎年つけているんですけど、今年から、今年に限っては点を一個増やしまして、犬文字焼きという形でやらさせていただきました。反応は、結構、まあなるほどねっていう感じの方もいらっしゃれば、まあ大体の方が気に入っていただいたんじゃないかなというふうに思っております。この機会だからやっちゃおうという、点をつけるだけ、点を一個増やさせていただきました。
この犬文字焼きは「里見のまち」「八犬伝」という強力なアピールにつながったようです。そのほか、八犬伝関連のグッズ、のお菓子や手拭いなども市内のお店などでいろいろ出ているそうです。そしてあちこち回ればお腹も空いてきますが、地元の皆さん、そこも抜かりはないようで、、、

上條さん:あと他にですね。八犬伝グルメスタンプラリーっていうのを10月の11日から12月の13日までやっております。館山市内のですね25店舗で里見八犬伝とコラボしたメニューをグルメキャンペーンとして開催しております。館山らしい海鮮だとかお寿司とかスイーツまあ「八」とか「伏姫」などにちなんだイメージのメニューがいっぱいあります。で、その中でも四店舗を巡っていただくと、えっと映画関連グッズなどが抽選で当たるいわゆるスタンプラリーを開催しております。皆さん、ぜひ館山にいらしてください。

実は、インタビューの後、一つ増えまして対象施設26になりました。館山市内の宿泊施設の優待券が当たるチャンスもあるそうです。ぜひ美味しいものを食べて応募してみてくださいね!12月13日までの開催です。
館山城にある「八犬伝博物館」には「南総里見八犬伝」の版本や名場面の錦絵のほか、1973年から2年間NHKで放送されブームになった人形劇「新・八犬伝」の人形の実物も展示されていてファンにはたまらない場所になってます。そして今回の映画のパネル展示や八犬士をモチーフにしたご当地ガチャもありますので、この機会にぜひ実際に足を運んでいただきたい。八犬伝の物語を彩る実在の場所、美味しいお店など、館山の魅力をお得なタクシーツアーやスタンプラリーで楽しめるチャンスです。詳しくは「里見のまちづくり実行委員会」のホームページでご確認ださい。
2024/10/11 UP!
今回のテーマは「MADE IN九十九里」。「ものづくり」「手作り」と聞くと、どんなものを想像しますか?
実は、今、千葉の九十九里は、その自然豊かな環境に惹かれた個性豊かな作家さんが集まっていて、お洒落な工房も増えているということで、注目されているんです。今回はそんな九十九里の地で手仕事による硝子製造にこだわっている「菅原工芸硝子」のモノづくりへの想いをお聞きします。

今日ご紹介するのは、雄大な太平洋に面し、長い海岸線が広がる九十九里町で、ハンドメイドのガラスの食器などを、「江戸硝子」の伝統工芸士を含む熟練の職人達が、手仕事で生み出している菅原工芸硝子です。東京の青山や銀座、大阪、福岡 にも店舗を構える人気のお店。まずは、三代目社長の菅原裕輔さんに、会社の成り立ちを教えていただきました。

菅原さん:1932年に私の祖父が東京の江東区亀戸というところでおこした会社です。1962年にこちらの千葉県の九十九里に工房を移転しましてもともと創業当初から私どもは問屋さんからこういうものを作ってくださいということで、お願いされたものを作る下請けの会社でした。1970年代に入って大きな不況になりました。なかなか下請けの工場って買ってもらえないということで、できることに限りがあってどうしたものかということを考えていた時に、人の手で、自分たちで作っているので価格競争には限界があるということで、自分たちで新しい価値を生み出して届けていけるような会社になろうということに大きく転換をしました。自分たちでデザインをして製品を作って、それをなるべく自分たちの手で届けていく、大きく舵を切ったのが1976年になります。
1970年の不況=オイルショックなどがありました、。機械生産ではなく、職人さんが作っていたこともあり、リストラではなく、値引きでもなく、オリジナルで勝負していく道を社長のお祖父様が選ばれたそうです。そうは言ってもお客さんが買ってくれなければ、会社は苦しくなってしまいます。ところがここで逆転大ホームランが出ることになったんです。

菅原さん:大変幸運なことに、すぐに大ヒット製品が生まれました。これ何かというと、コーヒーゼリーの器。実は今でも現役で作って販売している製品ですけども、#の330番という商品なんですけども、この製品が大ヒットしました。当時、喫茶店の中でコーヒーゼリーっていう食べ物がとても初めてお目見えして、とてもヒットしてたと人気があったという食べ物だったんですけども、初めてお目見えしたんで、専用の器っていうものがなくて、小鉢だったりだとかそういうものに入れてたわけなんですけども、どうもかっこよくないし食べにくいということで、コーヒーゼリー専用の器を発表したところ、まあこれが大ヒットした、というのがオリジナル製品作りが活発になるきっかけになった大きな出来事でした。

このコーヒーゼリーの容器は全国の喫茶店やレストランから注文が殺到し、
オリジナルでいこうと言う方向は間違っていなかったんだという確信に繋がったそうです。今も菅原工芸硝子では製品の多くを職人自ら開発、デザインしていて、オリジナル製品、カタログ的には4000種類もあるそうですよ。

東京の下町から九十九里に移り、オリジナル製品の制作に力を入れ、コーヒーゼリーの食器でヒットを飛ばした菅原工芸硝子。敷地内にある工房では、大きな炉でガラス原料を溶かし息を吹き込んだり、鋏などで形作ったりしています。さらに最近はSDG‘sが盛んに言われていますが、菅原工芸硝子では、新しい取り組みが行われているんです。

菅原さん:私ども今取り組んでいるSGHRリサイクルという活動はこの工場から捨てるガラスをゼロにしようという取り組みです。もともとガラスって非常にリサイクル性に優れているんで、実は使える端材はほぼ再利用してた。だけど一部色が混ざっちゃったりだとかいう状態の良くない端材とか失敗したものとかについてはこれはあの産廃業者さんにお願いをして処分をしていたと。せっかくリサイクル性の高い素材を使っているのに、またあのガラスの原料って砂なんですけども、地球の資源である砂を使って、そういうものを簡単に捨てるのは何か違うなというところで、これを大事にしていこうということで、取り組みを始めました。あのいろんな端材を混ぜて溶かすんで、どんな色ができるかわからない。作るたんびに当然色が変わります。もうそれを楽しめるようなものにしようということでやっているのが私たちのリサイクルです。

その「手作り」を大切にし、さらに作り手と使い手が作品を介して出会い、語り合える場を作りたいという想いで、菅原さん、工房とお店がある敷地の中でクラフトマーケット「くらしずく」を始めました。全国からハンドメイド職人がそれぞれの想いがこもった作品を持って九十九里に集まってきます。人気のマーケットに育っていますが、その開催に対する思い、伺いました。
菅原さん:2017年からこのクラフトマーケット「くらしずく」をスタートしましたけども、なんでガラス屋さんがクラフトマーケットやるんだというのは非常に疑問に思われるわけですけども。その意味二つあって。一つは九十九里という地域に、もっともっと多くの人が足を運んでいただきたい。もう一つは、あの私たち手作りでガラス製品を作っていて、単にデザインがいいとか品質がいいとかだけではなくて、もっともっとそのどういう人たちが作ってるとか、どういう想いで作ってるとか、そういうこともお届けしていきたいなあと常日頃思っている中で。しかもそういう話を聞きながらお買い物をして買って帰ったものをより愛着がわいて、長く大切に使いたくなるみたいなことを体験していただきたいなあという想いがあって。帰りがけには、ぜひ九十九里海岸もドライブしていただいたりとか。一日楽しんでいただければいいなというふうに思ってます。

ハンドメイド作品だけでなく、マーケットでは九十九里の美味しいものの屋台やキッチンカーも並びます。「くらしずく2024」は10月19日(土)20日(日)開催です。入場料など詳しくは公式サイトをご覧ください。そして、イベントがない日でも、工房の隣のショップや素敵なカフェで、ゆったりとした時間を過ごすことができます。九十九里のお出かけプランに菅原工芸硝子、ぜひ加えてはいかがでしょうか