三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

毎週月~木 18:35頃~「YOU 遊 チバ」はこちら
※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

千葉県の高校生が開発!夢のランチパック

2024/1/5 UP!

来週月曜日は成人の日。2022年から成人の年齢が18歳に引き下げられ、現役の高校3年生も「成人」なんですよね。そこで今回は現役の高校生たちの活躍に注目。

千葉県発祥の企業「山崎製パン」の人気商品の開発に、県立商業高校生が携わったんです!そのプロジェクトをご紹介します。

今回ご紹介するのは、県内の商業高校生が企画・開発に携わり、1月1日から販売されている「ランチパック」です。ランチパックと言えば、市川市で創業し、県内にも工場がある「山崎製パン」の人気商品ですよね。今回、千葉県誕生150周年記念事業の一環として、高校生と山崎製パンのコラボレーションが実現したそうなんです。まずは参加した商業高校を代表して、県立千葉商業高校の大川裕二(おおかわゆうじ)先生に、この企画についてお話しいただきました。

大川先生:今年、千葉県誕生150周年ということで、何かこの150周年を記念して、千葉県の商業高校生が商品開発ができたらいいなあっていうふうに考え、千葉県と千葉県の商業高校が加盟している「商業部会」という団体があるんですが、そこがコラボして商品開発を行うことになりました。で、その中で私たちだけではやはり商品開発って言ってもなかなか難しくて。千葉県で活躍している企業さんに協力していただいて千葉県と千葉県の商業高校とその企業さんで三者でコラボして何か商品開発をっていう流れになりました。で、その中で山崎製パンさんが協力しますっていう形で手をあげていただきまして、今回このランチパックの商品開発を行うというような流れになりました。

今回は、商品化に携わった高校の中から代表で千葉商業高校の方々にお話を聞いていますが、県内にある商業高校から他に「銚子商業高校」「東金商業高校」「君津商業高校」の合計4校、48名の学生さんが参加していろいろ協力しながらつくりあげたそうです。

気になるのはその味、実際に味を提案した千葉商業高校3年の細井(ほそい)(とも)(ひと)さんに説明していただきます。

細井さん:私は今回ポップという店頭の販促物を担当させていただいたのですが、その他にそのランチパックの味を決める際に、グループで話し合って「チーバカレー」というカレーの味が選ばれる形となりました。チーバカレーっていうのは千葉県産のものを使ったキーマカレー。「千葉県」×「キーマカレー」で「チーバカレー」です。カレーの中身には千葉県産の豚肉や野菜などの食材が使用されています。試食は2回ほどさせていただいて、一回目のときはまだ確定していなかったので、今まで山崎製パンで販売されていたカレーの味がこんなんだよっていうのを食べさせて頂きました。11月頃にこの千葉カレーが販売するよということで決定したランチパックを食べさせて頂きました。そうですね。やっぱり食べた時にあ、自分の味が採用されたんだっていう実感と、あと達成感がありました自分は認めてもらえるっていう自信を持って、このランチパックを販売したいと思います。

自分が考えた味がお店で売られるというのは、自信にも繋がりますよね

そしてもう一つの味は、千葉県の名産・さつまいもを使った「千葉県産さつまいも&はちみつバター風味」。千葉県産のさつまいもペーストとはちみつバター風味のクリームをサンドしたもので、校内でアンケートを実施してランキング1位となった味も、商品化しました。

スタジオには県内の商業高校生と山崎製パンのコラボで完成、1月1日から販売されている2種類のランチパックがスタジオに届きましたので早速試食させていただきました。

このプロジェクト、新しい味の提案・開発だけではなく、商品まわりの他の部分でも高校生のアイデアが生かされているんです。具体的にはどんなことをしたのか。千葉商業高校3年生の及川和(おいかわなご)(み)さんに伺いました。

及川さん:私は全体のリーダーとイベント企画のリーダーを務めておりました。私自身、マーケティングに興味があって千葉商業高校を選んだので、実際このような社会に即したようなビジネスを体験できるというのはとても嬉しく思っていて、また大変なことや社会の厳しさを知ることもできたので、これからの、社会人になってから生かせるような経験がさせてもらえたと思っています。企画を山崎製パンの方に提案させていただいた時に、多くの改善点をいただきました。そういった点で、私たちの案がうまく通らないような厳しさを知ることができました。

実際のビジネスは、教科書や授業ではカバーできない事が当然たくさんあります。山崎製パンの方も、高校生にしっかりビジネスの厳しさも示してくれたんですね。ビジネスパートナーとして

実は、味の開発だけでなく、他にもさまざまな形で学生のみなさん参加しているんです。

伊藤さん:POPの方を担当させていただきました。POPとは小売店の店頭プロモーションで使われる広告のこと。その他の販促物としてのぼりや商品棚から立体的にでる案内表示板だったり、店内の床に貼る誘導シールのような物を考案しています。

小川さん:イベント企画の方を担当させていただきました。販売する売り場で福袋だったり、あとはその小売店の方にご協力していただいて、店内放送を流させていただいたりと。企画でお客様に来ていただけるように考案しました。はい、私は今回のこの発売される2種類の味が、千葉県誕生150周年記念事業として参加させていただいたので、それぞれの味が150万個で合わせて300万個。売れたらうれしいなと私は思っております。

150周年で二つのメニューで300万個とは夢が大きくていいですね!

山崎パン ランチパック「チーバカレー」と「千葉県産さつまいも&はちみつバター風味」は千葉県を中心に関東地区のコンビニやスーパーなどで販売中です。チーバくんがデザインされているパッケージを目印にぜひ探して、召し上がってみてくださいね。

ランチパックスペシャルサイト

https://www.lunch-pack.jp/collaboration/20231202.html

「銚子電鉄」でチョウシイイお年を!

2023/12/29 UP!

今回は千葉のローカル鉄道、銚子電鉄とその沿線の魅力をご紹介します。

もうすぐ新年ですが、銚子市といえば、山頂や離島を除いて日本で一番早く初日の出が見られることで知られていますよね。元旦に犬吠埼から初日の出を見るために銚子電鉄に乗ったことがある、なんて方もいらっしゃるんじゃないでしょうか?今日は、銚子電鉄とその沿線の魅力を誰よりもご存知なあの方に、お話を伺います。

千葉県の最東端・銚子市を走る銚子電気鉄道、通称・銚子電鉄は、銚子駅から外川(とかわ)駅までの10駅、およそ6.4キロを結ぶローカル鉄道です。今年7月に開業100周年を迎え、今も地域住民の移動手段として、また観光鉄道として親しまれています。今回お話をお伺いするのは銚子電鉄の社長 竹本(たけもと)(かつ)(のり)さん。さまざまなメディアでも取り上げられてすっかり有名になりましたが、社長になるきっかけは こんなことだったそうです。

竹本社長:代表に就任しましたのが2012年の12月ですね。(それから)ほぼ11年ですね。入社というかですね、私はもともと銚子電鉄の顧問税理士だったんですね。18年ほど前から銚子電鉄に関わるようになってですね、平成20年からですね2008年からまあ社外取締役ということですね、財務関係を担当していたという。そんな流れの中で、非常に経営状況厳しいと。特に東日本大震災後ですね。非常に資金繰りが厳しくなってしまって。ついには預金残高50万、借金2億円以上あるという状況の中で、まあワンポイントリリーフとしてですね。実は三か月の予定で代表就任したのがきっかけなんですね。ずっと延長戦を延長100回ぐらいになってる感じがしますけれども、、、、、

厳しい財政事情を承知の上で、3ヶ月間だけということで社長になったのに、すでに11年。その間、さまざまな話題を提供し続けていて、そのバイタリティはすごいですよね。沿線の人口減少が進み経営がさらに悪化した中で追い打ちをかけるように起こったコロナ禍でも、大ヒット映画『カメラを止めるな』のいわゆるパロディー作品として、『電車を止めるな』という作品を作った話は記憶に新しいですし、全ての駅のネーミングライツを販売してユニークな駅名をつけたり、岩下の新生姜とコラボレーションして車内ドピンクの列車を走らせたりと、次から次へと面白いアイディアを出されていますよね。さすが「日本一のエンタメ鉄道」を目指していらっしゃる「銚子電鉄」です!

   数々の危機を乗り越え続けている竹本社長ですが、最初に「銚子電鉄、変わったことしているな」と注目を集めたのは これだったんじゃないでしょうか。

竹本社長:新たに親会社になったのが、千葉を代表するまあデベロッパーと言いますかね。建設会社だったんですね。ほどなくしてバブルが崩壊してしまって、親会社の経営のほうがおかしくなってしまったんですねそして、平成十年に親会社が実際に倒産してしまいます。親会社といえば、お父さん会社ですよ。お父さんが倒産というですね、シャレにならない状況に陥ってしまったわけなんですね。まあ、そんな中でなんとかして子会社だよね。銚子電鉄を自力で存続させようということでね。ぬれ煎餅の製造販売にかじを切ったわけです。本社のある駅の駅長ですね、当社の幹部ですが、制服と制帽を脱いでポッポやとしてのプライドを置いて、せんべい屋のオヤジになったんです。そして、せんべいの売り上げが年間売上一気に2億円に達したんですね。鉄道収入が1億1000万だったわけですから、帝国データバンクとかありますけれども、当社は堂々とですね。米菓製造業者として登録されてるわけです。

駄洒落が入ってわかりにくくなってますが(笑) 世の中的には、銚子電鉄はお煎餅屋さんだということなんです!?ちなみに、同じように会社のデータを調べている東京商工リサーチでも銚子電鉄は「ビスケット類・干菓子製造業」に分類されていて、「本業が煎餅屋、副業が鉄道」ということなんですよね。ちなみに、鉄道よりおせんべいの方が売り上げがいい状態は四半世紀以上も続いています。

とはいえ2023年3月の決算で、銚子電鉄、2期連続の黒字決算を果たしています観光鉄道としての魅力も豊富な銚子電鉄、もうすぐ1年で最も売り上げがある、元日がやってきます。銚子で初日の出を見ようとたくさんの方が鉄道を使ってやってくるからです。

社長曰く、最も売り上げるのが元日だが、後の364日は耐え忍んで、なんとか生き延びている。そんな厳しい状況もなんとなく、笑いに変えてしまうのがこの会社の不思議なところです。

   

一年で最も混雑し、売り上げがあるのが元日です。多くの方が銚子市で“日本一早い初日の出”を見るために終点の外川(とかわ)駅の一つ手前、犬吠(いぬぼう)駅で下車して、犬吠埼(いぬぼうさき)灯台に向かいます。駅からは徒歩でおよそ10分ほど。でも、実は犬吠埼灯台の他にも竹本社長おすすめのパワースポットもあるということで教えていただきました。

竹本社長:そこはですね、ええと犬吠駅ではなくて、終着駅の外川駅、非常にこうノスタルジックな日本情緒豊かな駅舎が人気なんですけども。ここから歩いて十分程のところなんですけども、長九郎神社と書いて

「ちょぼくり稲荷神社」と呼ばれてますけども、ここが私にとってですねパワースポットみたいな場所、一番のおすすめポイントなんですね。長い森を通って、そして森の行き止まりを右手に曲がるとバーっとですね太平洋がおがめる。そしてそこに神社鳥居が立っててですね、この鳥居がまた変わってお魚の形をした鳥居だということで。時々メディアにも取り上げれますけどね。あのまだそんな観光地化されていない場所です。非常におごそかな雰囲気の中でですね初日の出を見ることができるっていう非常にお勧めのスポットでございます。

さて、年間を通して次から次へと話題を発信し続けている銚子電鉄、次はどんなことをみせてくれるのでしょうか?社長に来年の抱負を伺ったところ、大手ゲームソフト会社とゲームを開発中なんだそうです。その名前がまた、銚子電鉄らしさいっぱいなんですよ。思わず笑ってしまいますが、よくよく聞くと、なるほどと思わされます。

竹本社長: タイトルですね「銚鉄GO」ですね。ちょっと一目見ると「桃鉄」に見えるんですね。間違ってプレーする人はいらっしゃるかもしれないという。サブタイトルが「銚子に乗るな」というですね。いや、それが町歩きなんですよ。町を歩いて健康になろうという、そういうですね。ARとか駆使しながらですね。町歩きを実は楽しんでもらうと。そして銚子から終着駅の外川まで6.4キロ。そうすると、だいたい1万歩近くあるんですよ。で行って帰って全部歩きだと2万歩近くあるので、帰りは電車に乗っていいと。行きは電車に乗らないで歩いてくださいという意味で銚子に乗るなと言うですね。まあ、そんなタイトルのゲーム。地域おこしとしてほかのローカル線、当社と姉妹提携を結んでいるローカル線にも ご参加いただいてですね。その各路線の魅力もPRしていただくと、各地域を活性化させたいと。そして全国にローカル線の輪を広げていく。これによって地域を元気にして行くって、その地域を活性化するためのツールが最も有効なツールがローカル鉄道なんだ。そんな感じでですね開発をしているところです。

   

銚子電鉄、新しい話題としては、関西の私鉄、南海電気鉄道から30年ぶりに「新しい?中古車」を導入することが決まっていて、すでに銚子にその車両が到着している、という最新情報も教えていただきました。いま、銚子電鉄で走らせるための準備をしていて、2024年には運転開始できる予定だということです。

経営はいつも厳しいけど、たくさんの話題を振りまいてなぜか?応援したくなってしまう銚子電鉄。みんなで乗って支えたいですね!

https://www.choshi-dentetsu.jp/

地産地消 地域野菜をブランド化!「石井食品」

2023/12/22 UP!

今回は、ハンバーグやミートボールでお馴染み船橋市に本社がある石井食品の「地産地消」をテーマとした取組みをご紹介します。

全国展開をしている石井食品ですが、日本各地で発掘した旬の食材を「無添加調理」によって商品化する「地域と旬」シリーズが大変注目を集めているんです。今回取り上げるのは冬に美味しい千葉県のある野菜とのコラボレーションで生まれた「ハンバーグ」です。

ミートボール国内シェアトップの石井食品には、“地域と旬”をコンセプトに、地元の農家と連携して地域の食材のブランド化を推進する部署があるんです。石井食品の素材価値開発部の三谷(みたに)(あきら)さんに、まずは、この地域と旬シリーズについて、説明していただきました。

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三谷さん:原材料を調達する部門になります。ただ、素材価値開発という名前なんですけれども、やっぱり生産者の方々が育てたものをただ単に仕入れて売るってわけじゃなくて、やっぱりそこに価値をどう生み出して行くか?どう価値を付けていくかっていうことをやっぱりやっていきたいという思いから素材価値開発部っていう名前に当社の方では呼んでおります。2016年から地域と旬シリーズという商品を発売しております。で、これは年間通して同じ物を販売するんでなくてですね。その季節折々の旬の物を大事にした商品をハンバーグなどにして、販売しております。やはりあの食べる側としましても、やっぱりハンバーグを食べるにしても、やっぱりこう季節でやっぱり楽しみが必要だと思うんですね。だからやっぱり旬のものが一番おいしいですし、栄養価も高いですし、その食事が楽しみになると思うので、その季節で一番美味しいものをハンバーグなどのソースにして召し上がっていただきたいと言う中で、季節で一番おいしい素材を使ったハンバーグを作っているってことですかね。

人気のレギュラー商品であるハンバーグに、季節限定、特定の地域の旬の食材で新たな価値を加えたものを作ろうとしているんですね。

このシリーズ、いくつか商品があるんですが、旬の食材そのものの美味しさを最大限に生かせるように、石井食品さんのこだわりの“無添加調理”つまり、食品添加物を使わずに加工調理した「ハンバーグ」。この中に千葉県産の食材を使っているものが二種類ありまして、一つは「白子町(しらこまち)の玉ねぎ」。そして、もう一つが今回ご紹介する 「市原市の姉崎(あねさき)だいこん」なんです。

知る人ぞ知る各地の美味しいもの、石井食品の皆さんは、どうやって探したのでしょうか。    実は結構アナログな方法でした。

三谷さん:石井食品内では、そういった身近にですね、特徴的な野菜だったり、このこだわりの持っている野菜などはないかっていうのを社員に従業員にヒアリングしたり、あとはあの営業出てるものが外に日頃の営業活動中にそういったこだわった野菜はないのかっていうのを常日頃から探しているという状況です。その情報を得てですね、直接その産地にお邪魔しちゃうんですね。で、そのお邪魔した時に色々お話させていただいて、そのままこういう商品化になるものがあれば、ご縁がなかったっていうのもあります中には。こういったあの、非常に今回、姉崎大根ハンバーグの姉崎大根については、非常にご縁をいただいたと思っておりまして、その中で一緒にですね、このハンバーグを出来上がるまで何度も試作をするっていうのも一緒にあの味を見てもらったり、こういう風にした方が大根生きるよねっていうのも一緒に取り組んで商品化に向けていったと言う経緯がございます。やっぱりハンバーグの中でこの11月から発売になっているこの姉崎大根ハンバーグが出るとお客様もいよいよ冬がやってくるなという季節を感じられる商品になっているかと思います。

スタジオでも試食させていただきました!ちなみに姉崎だいこんの特徴である甘さは、霜がおりるほど冷え込む気候のためだいこんが自分が凍らないように糖分を多くためこもうとしてできるものなんです。

地域ブランド野菜の素材の味を大切に生産者さんと協力して 商品開発。美味しい製品ができあがって、でも、そこで終わりではないんです。

    

三谷さん:結構大事なポイントで、この一年に一回に三ヶ月の販売期間があるんですけれども、その終わった時にですね、生産者の方々と味はどうだったのかとか、売れ行きどうだったのかっていうのを振り返りをするんですね。来年、このアップデートするために、生産者の方と一緒にですね、話す中でアップデートするっていうのは結構、この地域と旬モデルのひとつの形になってますね。まあ、実際、あの生鮮を扱っているこの生産者の方々って、お客様の声というものがこう手元に来るってあんまりないんですよね。私たちもお客様と触れ合う機会結構あるので、その中でこういった声がありましたよっていうのをお届けできるっていうのも、地域と旬の取り組みの、特徴的なことかなと思ってるんで、そういうとこを商品を通じて一緒に共有する中で、もっといいものにしていこうっていうふうにしてますね。

完成したらそれでおしまいではなくて、販売が終わったら反省会をして商品にフィードバック、来年以降の為に改善し続けているんです。大根を作っている農家さんたちも、コラボすることで、消費者の声が石井食品さんを通じて聴くことができる。これは大切ですよね。

姉崎だいこんを作り石井食品とコラボしている大根農家さんを代表して、金子義弥さんにお話伺いました。

金子さん:姉崎大根の出荷は10月中旬から5月いっぱいくらい。今回、石井食品さんから姉崎大根のハンバーグを作っていただいたことで、結構評判が良くて、あの姉崎大根ハンバーグ買ってとても美味しかったよ、という言葉を聞いて、やっぱり元気というか、頑張れる糧になっております。参考にもなるし、あのやる気も出るし、下手な大根、変な大根作ってしまって味が落ちたじゃないかとそう言われたらまた石井食品さんにも迷惑かかってしまうので、やっぱりそこは生産者、私たちの姉崎大根の生産者14名いるんですが、その生産者もみんなしっかり大根を作っています。石井食品さんと姉崎大根の共存共栄と言ったらちょっと大げさですけども、生まれる相乗効果、そういったものが商品化の価値を高めるのではないかなと思っています。名前に負けないように、しっかり良いものを作って、これからも石井食品さんと共にいい商品、姉崎大根ハンバーグを作っていきたいと思っています。

実は石井食品は、ハンバーグ以外にも、地元食材とのコラボをやっています。例えば西船橋あたりで栽培されているおいしい小松菜とコラボしたカレーもあるそうですよ。

詳しくは石井食品のホームページをご覧ください。その種類の多さにきっと驚くと思います。ぜひご覧ください。

https://www.ishiifood.co.jp/

絶景×イルミネーション!「マザー牧場」のクリスマス

2023/12/15 UP!

県内にはイルミネーションで有名なスポットがたくさんありますが、今回はその中から「絶景とのコラボレーションを楽しめるイルミネーションスポット」をご紹介します。

それは、クリスマスシーズンを満喫できるスポットとして富津市にあるマザー牧場で行われているイルミネーションです。マザー牧場といえば、動物たちと触れ合ったり、季節ごとの花畑を楽しめる、千葉県を代表する観光スポットの一つですが、鹿野山(かのうざん)という山の標高およそ300mの場所にあるのも特徴です。その立地を生かしたイルミネーションが楽しめるということでマザー牧場の宣伝担当、小林(こばやし)千夏(ちなつ)さんに伺いました。

小林さん:マザー牧場の小林千夏です。冬だけのお楽しみとしまして、11月3日から来年の2月25日までの土・日・祝日を中心に「イルミネーション光の花園、妖精の国からの招待状」というイベントを開催しております。イルミネーションは約60万球のLEDで展開しております。マザー牧場のイルミネーションは今年で実は12年目になるんですけども、開催当初とはまたエリアも変わってきておりまして、今では景色とイルミネーションが融合して楽しめるような展開をしたりとか、年々新しい取り組みをしております。だいたい日没ごろの16時過ぎに点灯致します。まだまだ暗くない時間に点灯しているんですけども、これはイルミネーションが作っている山の上エリアが景色がよく、夕日がとてもきれいなエリアだから、夕日とイルミネーションを一緒に楽しんでいただこうということで、この夕暮れ時の時間から点灯しているんです。夕日綺麗だなあ から 沈んで真っ暗になっちゃったー までゆっくり眺めていただくのがオススメです。

遥か西の方角に富士山のシルエットも条件がそろえば見ることができるんですね。でも冬ですからね、長い時間外にいるのは苦手、という方もいらっしゃるでしょう。そんなみなさんにもおすすめの観覧場所があるんです。

小林さん:鑑賞エリアの横にはレストランがございまして、ガラス張りのレストランでございます。そちらでみて頂くと、屋内で夕日とイルミネーションの移り変わりをお楽しみいただけます。さらにですね、イルミネーション開催期間限定としまして、マザー牧場のあったかグルメの食べ放題を開催しております。こちら16時以降からの販売となっておりますので、イルミネーションの点灯とともにお楽しみいただけると思います。メニューはマザー牧場の名物と言ってもよろしいですかね?

ジンギスカンかイルミネーション開催期間にしかご用意していない「名水もち豚せいろ蒸し」という温かいメニューをご用意しています。

こちらの食べ放題の料金が大人3500円、お子様1900円となっております。こちら16時以降に入場の方には、特別に入場料金と食べ放題がセットになったセット券も販売しております。こちら、なんと入場料と食べ放題セットで大人3500円、子供1900円となっており、実質入場料が無料となる。とってもお得なチケットです

マザー牧場のレストラン「FARM DINER」は、確かに窓が大きいので、美味しいものを暖かい室内で食べながらたっぷりイルミネーション楽しめます。

今年の新しい企画とクリスマスのイベントについてもお話いただきました。

小林さん:今年は新登場としまして、妖精の国をテーマにした新エリアができております。マザー牧場には四季折々の花が咲いて、その花畑にすみついた妖精たちをテーマにしております。そんな妖精たちの国には川があったり、風車があったり、立体的なお花畑があったりと新しいような装いになってるんですけども、もちろんそこにもフォトスポットがございまして、カメラ台や、乗って楽しめるボートとかご用意してますのでぜひそちらでもね、お写真撮ってお楽しみいただきたいです。クリスマス限定イベントとしまして「トナカイ羊がやってくる」というイベントを開催いたします。こちら、明日12月16日17日、飛びまして、23日から25日の5日間限定の開催となります。トナカイに扮した羊がサンタクロースと一緒に登場しまして、その3人と一緒に写真が撮れるというイベントとなっております。こちら参加無料のイベントとなっておりますので、奮ってご参加いただければと思います。

そして、マザー牧場の中にある遊園地「わくわくランド」の遊具もライトアップされているので、観覧車のイチバン上、標高330メートルからイルミネーションを見下ろすのもオススメですし、高さといえば、21メートルの高さからイルミネーションに飛び込んでいくような「バンジージャンプ」もスリル満点です!飛び降りるのが怖いという方はタワーに昇るだけのチケットもあるそうです。

そしてクリスマスのあとは年末年始ということで毎年恒例の「あれ」を羊たちが頑張って作るんです。

小林さん:12月は年末年始というところで年末ですので、新年を迎えるために定番となっております羊の大行進で羊文字を行っております。こちら、来年の干支である「たつ」の文字を約200頭の羊たちが描きます。11月から練習を重ねておりますので、かわいく「たつ」の文字を描いてくれると思いますので、是非ご覧ください。イルミネーション期間中のアクセスはお車の方はですね。16時以降、駐車料無料になりますので、こちら大変お得です。また、マザー牧場の中庭グランピング施設がございましてイルミネーションを見た後、そのままマザー牧場で宿泊できるスペシャルな体験がお楽しみいただけます。眠りについた次の日の朝は、動物たちが朝のご挨拶に来てくれるアクティビティやおいしい朝ご飯をご用意しておりますので、よろしければそちらもお楽しみください。

グランピングでゆっくり過ごす。地上のイルミネーションを楽しんだ後は、夜空のイルミネーションを楽しむ。ロマンチック♪朝はマザー牧場の動物たちがご挨拶に来てくれる。まさに「牧場(まきば)の朝」!

夕方から、ゆったりとした時間を楽しむ「マザー牧場のクリスマスイルミネーション2023(にせんにじゅうさん)2024(にせんにじゅうよん) 光の花園」は、来年2月25日までの土曜、日曜、祝日と年末年始期間、夕方4時から夜7時30分までの開催です。イルミネーション期間中は夜7時40分に出発するJR君津駅行きのバスが臨時増便されますので、公共交通機関でのご来場も安心です。動物との触れ合いやショーなど詳しいことはマザー牧場のホームページをご覧ください。

https://www.motherfarm.co.jp/

千葉で受け継がれる伝統 人間国宝の技「長板中形」

2023/12/1 UP!

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“千葉で受け継がれる伝統”ということで、先日、千葉県内では20年ぶりとなる重要無形文化財の保持者、いわゆる「人間国宝」に認定された、染色作家の方をご紹介します。

まず重要無形文化財保持者というのは、「演劇,音楽,工芸技術,その他の無形の文化的所産で我が国にとって歴史上または芸術上価値の高い「重要無形文化財」の技能を持っているとして文化庁が認定します。今回は『長板(ながいた)中形(ちゅうがた)』という染色技法を受け継がれている、君津市在住の松原(まつばら)伸生(のぶお)さんをご紹介します。

「長板中形」という型紙を使った伝統的な染色技法を受継ぎ、重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝に認定された松原(まつばら)伸生(のぶお)さん。松原さんは君津市で活動されていて、伝統を守りつつ現代にも光る作品を制作。数々の伝統工芸展で受賞を重ね、2021年には紫綬褒章を受章。現在は公益社団法人日本工芸会の理事も務め、多方面で活躍されています。まずは、長板中形という技法についてご説明いただきました。

松原さん:長板中形は、まさに読んで字の如く「長い板を使って中ぐらいの紋様の型紙」を使った染め、昔、江戸の頃に発達した浴衣の呼称なんですよね。で、技法の名前でもありますし、作品にも長板中形何何紋様というふうにつけたりしますが、本来は分業の技法でした。のりを置いて形をつける仕事と、それを藍で染める、そういう風な染めてもらうところっていうふうに分かれてました。それが一つにまとまった呼び方として長板中形という言い方になってます。型紙に関しては、主に三重県の鈴鹿市白子伊勢形紙と呼ばれているものですけど、日本中の染め型紙のルーツみたいな場所があります。そこで彫られているものを主にしてます。ただ、ちょっと大きいものですとか、簡単なものは自分でも紋様を考えたり、彫ったりということはしたりします。

その染め方ですが、まずはおよそ6メートル40センチの長さのもみの木できた「長板」に生地を貼ってそこに型紙をつけて糊を置いていきます。しっかりと布の両面に糊を置いて乾かしてから、藍の染め液に浸すと、模様が真っ白に染め抜かれて、この技法ならではの紺と白の対比が美しい紋様が出来上がるんですね。糊はお米などを原料にするんですが、その配合を気温や湿度・季節によって微妙に変えているそうです。松原さんはこうした制作の工程をすべて手作業でしています。

実は、松原さん、東京から移住されてきた方なんです。その理由を教えていただきました。

松原さん:もともと生まれは東京都江戸川区。今は千葉県君津市の亀山という山の中におります。生まれ育った場所の仕事場がちょっと手狭になったということもありますが、やっぱり空気が良くて、場所が広くて風と水と、そういったものに恵まれているということが決め手になってます。今から約40年、39年かな。 それぐらいですね。長板中形というその染め技法にとって、天日、あるいは風ですとか、水っていうのが、もうとても重要なもので、どうしてもお日様の下でやらなければならない工程っていうのがあるのですね。そういった意味でもこの場所が一番適しているなというふうに感じました。

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松原さんは都立工芸高等学校デザイン科を卒業後、お父様と一緒に君津市に移り、2005年からお父様に師事されたそうなんですが、静かな環境、いい水、そして日照時間が長く、風も適度に吹くこの土地、大正解だったそうです。松原さんのおじいさまである松原(まつばら)定吉(さだきち)さんが、もともと分業制だった「長板中形」の工程を一貫制作にした技法で、昭和30年に重要無形文化財保持者に認定されたんですが、この1人で制作を担うスタイルが、今の場所での創作活動を可能にしたともいえるそうです。松原定吉さんともうひと方、人間国宝の認定を受けられた方が亡くなったことで解除になっていた「重要無形文化財保持者」、伸生さんの認定で復活したということです。

松原さん:今回、その認定を受けることになりました長板中形という技法自体にとってみれば、日本が世界に誇るというと口幅ったい言い方ですけど、そういった技術があったということ自体が、僕は非常に価値のあるものなのではないかというふうに自負しているところもあって。やっぱり日本ならではの仕事、これお米を食べている民族の独特なその「糊」の文化なんですけど。そういったことって、逆に海外の人にとっても非常に興味深く受け取られているフシがあって、実際にいくつか海外の美術館とのやり取りもありましたけど。興味を持たれていることっていうのを、僕らもうちょっときちんと自覚しなければいけないなと。そして広く知ってもらう必要もあるなというふうに感じています。

松原さんは、今回の認定は、今まで受けてきた数々の賞とは意味合いが違って、今までは「作品の出来栄え」や「これまでの活動」に関してのもの。でも重要無形文化財は「日本の大事な文化をしっかり護って、さらに受け継いでいってくださいね」と国にしっかりと念押しされた感じがして、ものすごく責任を感じているそうです。

現在松原さんは58歳。受け継いでいくための時間もたっぷりあるのでしっかりとやっていきたいということでした。こうして伝統文化や技法が注目を集めている反面、生活スタイルの西洋化からの着物離れなど、心配なこともあります。

松原さん:やっぱり着物離れっていうのは非常に大きいです。ここ数年になって、特に。だけどなくならないなと思っているのは、やっぱり本物が着たいとか、人間の物欲の中に人とは違うものが欲しいとか、あの本当に自分が良いと思ったものを手に取りたいとか、まといたいっていう欲求って消えないんですよね。人と違う、しかもその人の手で作られているというものに対する憧れだったりとかっていうものが、最終目標になっているような人にとっては、すごく興味を持ってみてもらえてるのかなって思うんですけど。そういう意味ではなんか僕らはそういう人たちに支えられているということも言えたりするので、非常にありがたいんですけどね。

松原さんは、多くの人に触れてもらう機会をということで、浴衣だけでなく着物に仕立てられるようにと、例えば絹や麻などの布も染めていらっしゃいます。丁寧な作業を積み重ねることによって木綿や麻だけでなく、絹などにも染められる長板中形。ぜひ本物を見ていただきたいと思います。

現在、久留里にある久留里城址資料館で、12月17日まで 「長板中形  松原伸生の伝統と展開」と題した展示会が行われています。型紙を使った染色技法「長板中形」の繊細な技術と、松原さんの洗練された作品をぜひご覧になってみてください。 

企画展のチラシはこちらから

温泉宿でゆったり味わう「しし鍋」

2023/11/24 UP!

今回はいよいよ美味しい時期がやってまいりました ご当地鍋 がテーマです。

最近ジビエブームですけど、今回は、昔から愛されているジビエのお鍋。房総半島のほぼ中央、亀山温泉の宿で味わえる「(しし)(なべ)」をご紹介します。千葉県では、さまざまなジビエ料理を楽しむことができますが、これからの季節、美味しいのが「(しし)(なべ)」です。牡丹鍋(ぼたんなべ)とも呼ばれますよね。その名の通り、お肉はイノシシ。高たんぱくで脂質が控えめ、ヘルシーな食材といわれています。今回ご紹介するのは、君津市にある「亀山温泉 湖水亭嵯峨和(さがわ)」の名物ご当地鍋・猪鍋です。

まずは店主の佐川敬文(さがわたかふみ)さんにどんなお宿なのか紹介していただきます。

佐川さん:まず25年ぐらいになるかと思うんですけども、私の父がやってまして、途中から私が入りまして、それからずっとやってます。客室六部屋の小さい宿泊施設なんですけれども、亀山湖という湖の上の高台になってまして、ちょうど湖を見下ろすような形で湖上から45mぐらいで記憶してますけれども、建物側から湖が一望できますので。こちら黒湯と呼んでるんですけども、黒いコーヒーのような色の温泉になりまして、アルカリ性で肌にとてもいいお湯になりますので、もう入っている時点でぬるぬるっとした感じになりまして、すごくさっぱりとした湯上がりになるので、私もあのよく入るんですけども、気持ちがいい温泉になりますので。、お肌もツルツルになりますよ。

天風呂は亀山湖を見下ろす場所にあるので、とにかく眺めがいいんですね。そして、宿としては6部屋ということですが、こちらで人気なのが猪鍋なんです。主にランチタイムで楽しまれているそうですが、まずはどんなお鍋なのか教えていただきました。

佐川さん:まずですね。イノシシは地元の君津産のイノシシを使っておりまして、お味噌味のたれになるんですけど地元食材で作った自家製の味噌をベースに、4種類の合わせ味噌で作ったみそだれになっております。野菜はですね、白菜と、あと、きのこ類と、うちは玉ねぎを使ってるんですけども、野菜の方はごくシンプルにしてですね。地元から仕入れるのあるんですけども。

白菜なんか霜が降るころになるとすごくおいしくなったりもしますので、できるだけ地元の食材で揃えられるようにしてますので。地元の食材がおいしいってのはもちろんあるんですけれども、せっかく千葉に来ていただいたからには、あの千葉の美味しいもの食べていただきたいというのがありますので。ですので地元の食材をできるだけ使うようにしてます。

猪鍋は、最近では養殖のイノブタを使うところが多いようですが、こちらでは野生種の肉を使用しているんですね。自家製味噌は3年以上熟成させたものをベースにしていてこれが深い味わいなんだそうですよ。そして彩りを添える地元の野菜。これからの時期は特に白菜の甘みが堪らないそうです。ご飯がついてくるんですがこちらも地元君津市産のお米と、お鍋の素材のほとんどを地元の食材で賄っているんです。

地元の野菜や味噌をふんだんに使っているというお話でしたが、 肝心の猪のお肉の方はどんなお味なんでしょうか?

佐川さん:血なまぐさいとか癖があるとか、そういったイメージを持った方がうちの猪鍋を食べていただいて、がらっとイメージが変わったっていうようなこと言ってることあります。個体差はあるんですけども、あのイノシシをしめる時のやり方で、肉質がすごく変わってくるので。今、うちが仕入れているところがすごく上手な方がやってるので 血ぬきですとか熟成とか上手にやっていただいているんで、すごく風味の良いあの旨味のあるお肉になってますので。風味がすごく良くなるんですけども、ナッツのようなあの香りになりますんで。元々は野生のドングリとかを食べて、あのスペインのイベリコ豚のようなあの環境育てるってよく聞くんですけども、それがより強調された形になるかと思いますので、ええ、お鍋メインにええ、ご飯がつきまして、あとお鉢の三点盛が付きますので、税込で2200円で。販売しています。

県内で捕獲した猪を、しっかりと衛生管理ができている施設で処理することにより、いわゆる獣臭とかを大幅に減らすことが可能なんだそうです。  要はしめ方、捌き方なんですね。取材の時にスタッフが猪鍋をいただいたそうなんですが、豚肉などに比べて肉自体の味が濃く風味も豊かで、濃い味噌ダレに本当にマッチしていたそうです。猪鍋一人前におよそ200グラムの猪肉が入っているんですが、どんどん食べ進めたということでした。食べてみたいですね!実は亀山湖のあたりは、他の食に関してもとても恵まれた場所なんだそうです。

佐川さん:まず山の幸ですとジビエですとか地元の野菜ですとか、そういったものは豊富にありますし、お酒なども近くに久留里といういい水の出るところがあるんですけども、そちらで地酒の酒蔵がたくさんありますので内房や外房などの海の幸も新鮮なものがはいりますので、すごくあの食の面では恵まれた位置にあると思いますので。今はですね、11時からやってまして2時ぐらいまでお食事の方やっておりますので、来るたびに違うお料理が出せるので、食材の面ではすごく恵まれていますので、ぜひ亀山に来たときは湖水亭嵯峨和にご来館いただきたいと思います。あとですね、お食事を注文いただいた方はですね、温泉が無料になるサービスをやっておりまして入湯税だけ別に預かりする形になるんですけども、とてもお得なサービスになってますので、ぜひご利用いただきたいと思います。

ランチを注文された方は温泉を入湯税だけで利用できます。日帰り温泉としての利用もできますが、ドライブやバイクツーリングの途中寄ってランチとともにゆったり楽しむ方も多いそうですよ。露天風呂からの眺めもよさそうですよ。景色を見て目で満足、美味しい猪鍋を食べてお腹も満足、そして温泉に入って、そして「猪鍋」食わず嫌いの方も多いと思うんで、ぜひトライして、その美味しさを感じてもらいたいですね。紅葉も綺麗ですよ。そして冬の夜空も迫力満点です。

「湖水亭 嵯峨和」の猪鍋が楽しめるランチ、そして、宿泊のご予約やお問合せはお電話での受付となっていますので、詳しくはホームページをご覧ください。

https://www.sagawa-kameyama.com/

千葉のローカルスーパー 驚きのスイーツ「フレッシュマルトモ」

2023/11/17 UP!

今回のテーマは「ローカルスーパー」。その地域ならではの魅力的な「ご当地スーパー」楽しいですよね?千葉県内もいろいろあるローカルスーパーの中でも、自社で製造・販売している、ケーキやタルトなどのスイーツが大人気。県外から買いに来るファンもたくさんいる 銚子市の「フレッシュマルトモ」をご紹介します。

場所はJR成田線 下総豊里(しもうさとよさと)駅から1キロほどのところにあります。こちらで作っているスイーツが大変、注目を集めているということなんですね。 まずはフレッシュマルトモの代表の向後友和(こうごともかず)さんにお店の成り立ちを伺いました。

向後さん:向後友和(こうごともかず)です。代表取締役です。実際は五代目なんですけれど、スーパーとしては私から始めてましてその前はやっぱりお酒と薬の方を販売してましてたまたま継ごうと思った時に(酒類販売が事実上)自由化になってしまったんで、それでスーパーにしようっていうことでこういう形態になりました。26年前でちょうど20歳の時に起業したんで、2年間、近くのスーパーさんで修行させてもらって、スーパーとしてやりましたね。関係者からやっぱり田んぼの真ん中で立地がすごく悪いんで、みんなやめたほうがいいとやっぱ言ってましたね。まあ人口減少地域でもありましてそれプラス立地的に国道でも無いので、仕事帰りのお客さんとかも見込めないし、何よりも商圏として人が住んでないんですよね。それでやっぱりみんなやめた方が良いっていうことで、最初はやっぱり集客も見込めなかったんで、自分ひとりで魚をさばいて、市場に行って野菜を並べてって形でお肉をアウトパックって近くのお肉屋さんから譲ってもらったのを販売してましたね。

オープン前に近くのスーパーで、1年間は魚の捌きかたとか。もう1年でその他のことを学んでからの開業だったそうです。立地も悪いということで、最初は「やめておけ」と周りに諭されていたようなんですが、少しづつ軌道に乗っていくようになっていったんだそうです。

そして、今は、こちらで作られているスイーツが大人気になっています。夏ですと葡萄ですとか、秋になるとクリをあしらったモンブランですとか、そのクオリティがかなり高いんです。ローカルスーパーであるフレッシュマルトモがなぜ、このようなスイーツを作るようになったんでしょうか?

向後さん:もともとは6年前にお米の消費よりあのパンの消費が上回ったっていうの新聞かなんかでみまして。それでベーカリーを始めようってことで、ベーカリー部を立ち上げてパンの販売を始めたんですけど、それから程なくしてコロナ禍になりまして、結局学校が休みになってしまって、やっぱりお子様がおうちで暇してるだろうと言うことで、学校行けないし、それでやっぱり楽しみとして何かないかな?ってうちで会議開いたところ、やっぱりスイーツが喜ぶんじゃないかなっていうことで。でたまたまうちのスタッフに元パティシエがいたんで、その人に教えてもらって販売しようってことから始まったんです。少しだったら教えてくれるっていうので、週に一回、2回教えてもらうような形で、それから販売を始めて。いや、意外とすんなりとやっぱり優秀なパティシエがいたんで形は結構すんなりと決まりましたね。

最初は、パンの消費が伸びているということを知って、向後さん自らパンを作る学校で基本を学び、「まるぱんベーカリー」を立ち上げます。そして、子供達のためにスイーツを作ろうと考えたところで、元パティシエだったスタッフがいたので、作り方を教えてもらって、意外とすんなり進んだと。まずはやってみようというチャレンジ精神と、柔軟な発想が成功につながったようですが、ご苦労もあったと 思います。

子供たちに喜んでもらいたい、ということから始まったんですが、噂が噂を呼んで人気に火がついたそうなんです。どんな経緯をたどっていったんでしょうか。

向後さん:一番最初に始めたきっかけが、やっぱり子供に喜んでもらいたいということなので、できればやっぱスイーツ店とかで売られてるものの、半分ぐらいの値段でやろうっていうことで、それで始めましたね。だいたいホールで20個とかで、週末に50台ぐらいですかね。で、ハレの日とかイベントがあった時に100台という形ですね。だいたい朝並ばれている方で販売終了してしまうんですけれども、雨が降っている日とかだと昼ぐらいまで残っている時があるかなっていう。 チラシ出さなくなって、やっぱりSNSで発信しようということになって、見てくれてる方が遠方の方からも・・・福島だったり、横浜だったり、結構こっち来て、やっぱりうち銚子なんで、観光地なんでその行ったついでに寄ってみようとか、そういうお客様がいらっしゃるんで。 うちの会社の広告塔として、やっぱりSNSでフォロワーを増やすためにも映える商品っていうのとか、そういう商品を売っていかないといけないということで、やっぱりスイーツって いうのはかなりの広告にはなってますね。

スタジオでは、向後さんが届けてくださったこのタルトを試食させていただきました。

フレッシュマルトモはローカルスーパーだからこその強みを活かしながら、これからもこんな気持ちで商品を開発していきたいと教えてくださいました。

向後さん:やっぱ大手のスーパーさんだったら企画会議してやっぱり1ヶ月2ヶ月かけて商品化するところを、うちはやっぱりニュースとか見て流行ってるって言ったら、もう次の日からやってみようっていう形で。で基本的には販売してダメだったらやめようっていうような考え方なんで、まあ5個のうち1個でも残ればいいやって形で販売してるので。ニュースとかテレビでやっぱり流行ってるっていうものは率先してうちで出してみようっていう形ですね。まあそうですよね、やっぱお客様の笑顔が見れるっていうのが一番で。やっぱり基本的にコンセプトとしてやっぱり自分の大切な人に販売できるような商品を売ってこうっていうのがやっぱりうちのスタッフみんな持ってるものなので。自分の親だったり息子だったりとか、やっぱり大切な人にこれをあげて喜んでもらえるんじゃないかなっていうのをまず第一に考えて販売しようっていうことなんで、やっぱある程度のクオリティで渡してると思いますね。一応、うちで言っているのは「スーパー以上、デパチカ未満」ということで、はい。

面白そう、お客さんが喜びそうと思ったらすぐ決めて、まずやってみる。という、フットワークの軽さ、決断の速さがフレッシュマルトモの個性であり、強みなんですね。そして、自分の大切な人に喜んでもらえるようにという思いで販売する。これ、大きな意味で地元愛に溢れているって言ってもいいと思います。フレッシュマルトモは銚子漁港が近いので新鮮な魚を使ったお寿司も大人気。さらに家で包丁を使わなくても食事の準備ができるように、いろいろな食材を使って美味しいお惣菜やお弁当を用意しているということでそちらも評判なんです。フレッシュマルトモの(SNS)インスタグラム ぜひご覧ください。

https://www.instagram.com/marutomo_gram/

教えて!さつまいも王子

2023/11/10 UP!

今回はさつまいもがテーマです。千葉県のさつまいも生産量は全国第3位。日本を代表する産地の一つです。  特に成田、香取あたりは関東ローム層という火山灰の土壌で、水はけが良く、さつまいも作りにはもってこいの場所なんですね。今回は、そんな美味しいさつまいもを生産している成田市の若き生産者その名も「さつまいも王子」をご紹介します。

最近は焼き芋ブームもあって、様々な種類が出回るようになり、また、食べ方も多様化してきました。そして、実は、たくさんいらっしゃるさつまいも農家さんの中に、キラキラと輝いているプリンスがいるということなんです。まずはさつまいも王子・富岡優人さんにその呼び名の由来をうかがいました。

王子:千葉県成田市でサツマイモを栽培しています。富岡優人です。屋号は「めろん屋富岡」になってます。明治33年から農家をやっていまして、自分で五代目になります。就農したのは、大学卒業後すぐ22歳の時に就農しました。で、今就農五年目で先月27になりました。ツイッターでちょっと絡んでいる時に言われ始めたんですけれども、そもそもきっかけが、お隣の多古町に多古米王子という方がいらっしゃいまして。で、その方とツイッターでこうやり取りをしていたら、こっちも王子じゃんみたいな感じで、メロン王子とかサツマイモ王子って呼ばれるようになりました。なんか自然とフォロワーさんから王子王子と呼ばれ始めたので、自分でも王子っていうのをプロフィールに付け足しました。もう慣れましたね。はいまあなんか他にも王子って言われてる方がいたので、そうですね。そんなに抵抗はなく、始められました。

お隣の町に、「多古米王子」という方が先にいた。それでX(旧Twitter)でやり取りしてたら名前がついた。しかも、メロンもさつまいもも作っているから、ダブル王子なんですね。

こちらに農カードというトレーディングカードのようなものがあって、これ、全国の農家さんが「農業をもっと身近に感じてもらいたい!」と立ち上げたプロジェクトなんですが、こちらにもご覧のようにメロン農家、さつまいも農家として両方あるんです。

  X(旧Twitter)は1万1千人超え、インスタグラムも七千人以上のフォロワーをもつ王子のSNS、もちろん、かっこいいんですが、それだけじゃないんです。例えば、あまり知られていない農作業の一コマや、誤解が多い農薬使用について、正しい情報などを精力的に発信されています。実は、富岡さんは、高校卒業後すぐに農業を継ぐつもりでいたんですが、ご両親から、しっかりと農業を学んだほうがいいというアドバイスがあり、茨城大学農学部で農業を学ばれてから就農した方なんです。

ちょっとややこしいですが、さつまいもを作っている「めろん屋富岡」ではどんな種類のさつまいもを作っているのでしょうか?聞いてみました。

王子:紅はるか というねっとりしっとり系のさつまいもとあともう一つ、昔ながらの紅あずまをやっていまして、あと紫芋も、パープルスイートロードっていうホクホク系のものと福紫っていうねっとり系の紫芋も栽培しています。品種にもよるんですけども、基本的には貯蔵した方が甘味が増す。というのも、さつまいもの中の澱粉が貯蔵することであのショ糖とかに分解されることで甘くなっていきます。うちでも11月に掘ったお芋を8月まで出荷することもあるので、でちなみに最低うちのJA香取決まり、規則的には最低一ヶ月貯蔵で、紅はるか は出荷するようになってます。

富岡さんはSNSの発信だけでなく、ある事で大変注目をされた方でもあるんです。一体何なのでしょう?

王子:県庁の方で新規就農者セミナーというのをやってくださってまして、まあ、その本当の本当の新規さんとか親元就農とか関係なく、なんか農家になった人のセミナーに三年間ぐらい通うものがあるんですけれどもその卒業するときのまあ卒業発表というか物でプロジェクト発表というのがありまして。 その経営課題とか改善点とかの取り組みと、そのちゃんと数値化して発表するっていうのがあって、それを発表したものが県大会、関東、全国といった感じですね。まあ、さつまいもがトレンドだったっていうのと、ちょっとその新規性を評価して頂いたって感じですかね。やっぱり同世代の仲間づくりを兼ねてはい、参加しようと思って参加してきました。はい。

全国青年農業者会議という生産者が農業の課題解決策などを発表する会議に、千葉県代表として出場し、これまでよりも少ない労力で多くの苗が採れ、さらにサイズのそろいも良くなる方法と、その成果を発表。今年、最優秀賞である農林水産大臣賞(最優秀賞)をみごと受賞されたんです。そんな「めろん屋富岡」のさつまいもは主にJA香取に出荷され、JA香取のさつまいもとして市場に流れています。そのお芋、どこで食べたりすることができるんでしょうか

王子:JA香取で言えば、あのファミリーマートさんとかはいまたくさん商品を出してくれているので、そちらでJA香取って書いたやつを見つけていただければ、食べていただけると思います。何万分の1でうちのサツマイモです。農産物はやっぱりその新ものとかのがいいですけども、サツマイモとかに関しては熟成した方が美味しいので、その「収穫の旬」とは別の旬。 美味しい旬があるっていうのを知っていただけたらなと。農協でも紅はるかの日っていうのを作りまして、2月8日なんですけども、ちょっとそれを周知できるようなイベントをやっています。無理やりなんですけど、ベニハルカの「ニ」と「ハ」をとって2月8日でちょうど美味しい旬がそこらへんからなので。 (こじつけが)苦しいです(笑)。

さつまいも王子こと富岡さんは、SNSを介して、ビジネスの幅も広がったようで、今までお付き合いのなかったスーパーなどとも取引ができるようになったそうです。今後は、時間に余裕ができれば、焼きイモは実は家で焼くのは難しいし大変だと思うので、キッチンカーの移動販売などで実現したい。また、オンラインストアでの冷凍焼きイモの販売にも挑戦したいそうです。チャレンジしたいことはたくさんあるようです。

番組ブログに「めろん屋富岡」のHPリンクを貼っておきます。さつまいも王子のSNSなどもぜひチェックしてくださいね! 

https://melon-ya-tomioka.com/

https://twitter.com/5_daime_lon?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

千葉のブランド牛 髙梨牧場の名人和牛 かずさ和牛

2023/11/3 UP!

今回は千葉が誇るブランド牛のご紹介です。和牛のブランドは、日本全国さまざまな種類がありますが、千葉県では、生産者が飼料や育て方に様々な工夫を凝らして、黒毛和牛、乳用牛、交雑牛をバランスよく生産し、それぞれ美味しい銘柄牛肉として世に送り出しています。今日はその銘柄牛の一つ、かずさ和牛を生産している鴨川市の生産者さんをご紹介します。

千葉県では和牛をたくさん育てています。その中でもかずさ和牛の名前を聞かれたことがある方、多いと思います。かずさ和牛とは県内32軒ある「かずさ和牛肥育研究会」の生産者がこだわりを持って育て、出荷した牛のことを言います。今日はそんな生産者のおひとり、鴨川の高梨牧場の代表の髙梨裕市さんに、まずはそのこだわりの育て方について伺いました。

髙梨さん:黒毛和牛を生産していまして「かずさ和牛」として皆さんにお召し上がりいただいてます。鹿児島の方から子牛を買い付けて、そこから牧場内で美味しい牛肉として肥育をしています。まずは牛が最後までしっかりと健康的に食べてくれるように胃腸内を整えていきます。粗飼料と言われる牧草だったりだとか、稲わらを中心にたくさんの繊維分を与えて、牛肉の旨みの土台になるような、赤肉づくりをします。肥育の中期に入ってきますと、和牛の代名詞とも言えるような霜降りがあるんですが、霜降りを作るときにはビタミンCを与えてですね、牛の負担を軽減して、風味豊かな霜降り作りをして行きます。仕上げ期になると、 米油を与えて、焼いた時に、ものすごく良い香りがするので、美味しく食べていただけるように、そういう特徴づけをしています。

髙梨牧場は、創業60年で現在裕市さんが3代目。実は子供のころから家業の畜産を継ぐつもりが全くなく、あまり手伝いもせず、東京で生活していたんですが、20才代半ばの頃、創業された初代が亡くなり、従業員の高齢化などで家業が緊急事態だということで駆り出されて、ほぼ初めて畜産を経験。やってみたところ、突然心変わりして家業を継ぐことになったんだそうです。これがのちに髙梨牧場の品質に大きな影響を与えることになるんです。長い間の慣習や、先入観などなく始めることになったのです。

本格的に畜産を始めたのが28歳。知識も経験もないことから、「名人会」という全国で和牛を出荷されている方々の集まりなどに積極的に出席して、教えをいただいたそうなんです。

髙梨さん:当初私が就農した時に、経験と勘では就農が28歳と遅かったために勝負ができないと考えていて、データとか理論とかっていう和牛づくりを模索していたんですけども、まさにそのような先進的な技術をご指導いただきました。とにかく本当にこう無我夢中。自分がこの先、本当にそもそも続けていくことができるのか?すぐに年も30歳にかかってくるわけですから、ある程度形にできなければ、いろんな選択も考えなくちゃいけないっていうような現実的なところもあったので、本当に無我夢中、必死でしたね。本当に思っていた以上に難しいことばかりで、名人会さんには本当に大きなヒントをいただいて、いろんな技術知識をいただいて、それがなければ今はないかなと考えています。

名人会というのは、産地にかかわらず、『餌』と『管理』にこだわって、科学的な裏付けをもとに、美味しい和牛を作っている畜産農家さんの集まりのことなんですが、そのみなさんの教えが今の髙梨牧場の基礎になっていったんですね。普通考えると、これは企業秘密、みたいになかなか教えてもらえなさそうですけど、名人会はより多くの方により美味しいものを提供したい共通の信念があるから、裕市さんのような新人でも仲間として迎え入れ、餌や育て方などのリアルな情報を教えてくれたんですね。お父様の時代に育てていたホルスタインなどをやめ、黒毛和牛一本に転換して、新たなスタートを切った裕市さんですが、そのたゆまぬ努力が実を結び、やがて髙梨牧場のかずさ和牛は高い評価を受けるようになってきます。

名人会などからの科学的アドバイスなどを参考にしっかりと努力を重ねた結果、35歳で初めて農林水産大臣賞を受賞。髙梨牧場のかずさ和牛はその後も高い評価を得続けています。(農林水産大臣賞計6回受賞。牧場としてはお父様も取られているので計7回)そして育てながら、こんなことも思うようになっていきました。

髙梨さん:畜産というのは、基本的に業務は牛を出荷して終わりになるんですね。格付け評価だったりだとか、牛を食べる前の評価はしっかりと返ってくるんですが、本当に食べたときの美味しさっていうのを知らないままになってしまうんですね。で、私は牛が命をかけて残してくれたものはやっぱり一つでも多く知りたくて。やっぱり牛肉っていうのは食べて美味しいって言う価値が一番生産者として提供するべきものなんじゃないかと言う強い気持ちがあったもんですから。出荷した以降にその牛肉を買い戻して、流通販売をするような取り組みをしています。従来の畜産の生産者像とはちょっとやっぱり違うので、新しい挑戦として。応援してくださる方もいらっしゃる一方で、何かこう変わったことをやってるなあというような印象を受けた 方もいらっしゃったかもしれないですね。

出荷したところで終わりではなくて、消費者の口に入るなるべく近くまで見届けたいし、その声を聞きたいということで、裕市さんは畜産農家の垣根を超えて、流通にも参入していきます。今お話にもありましたが、出荷した牛を、お肉になったところで買い戻し、そして販売する。髙梨牧場のかずさ和牛は評価が高まり有名レストランや五つ星ホテルなどでも指名で使われるようになっていくんです。

そして今回は、「髙梨牧場のA5ローストビーフ」をスタジオでいただいてみました!

ローストビーフだけでなく、ステーキは柔らかく、脂もさっぱりしているのでお年寄りにも大人気なんだそうですよ。全世代に大人気のこの美味しいお肉、育てかたで特に気を使っていることは、牛にストレスを与えないということなんだそうです。実は、取材スタッフが牛の声を録音しようとマイクを向けても全然鳴かなくて、裕市さんも「うちの牛はリラックスしてるんであんまり鳴かないんです」とおっしゃっていたそうです。中にはお腹を上に向けてくつろいで寝ている牛もいたんですって。最後に、これからの夢をお話いただきました。

髙梨さん:自分の牧場名、顔を晒して高梨牧場のかずさ和牛ということで流通販売するということは、それは自然と生産現場にやっぱり緊張感が走って、よりこう感覚が研ぎ澄まされるというか。それはもう覚悟を持って挑戦した人にしか、もうこれはもう分からない。その中で育ったやっぱり和牛のおいしさっていうのを皆さんに知っていただけたら嬉しいですね。食べる瞬間まで携わる生産者でいたいですね。美味しいと言って頂けるようなものを形にして行きたいですね。なので畜産っていうところを中心に、流通販売を含めた部分。皆さんと考えながら、より良い形っていうのを模索して行きたいなというふうに思っています。で、結果として海外というところに牛肉がわたって親しまれるような和牛作りっていうのを目指して行きたいと思います。

食べる瞬間まで、責任感をもって作っているからこそ高梨牧場のかずさ和牛は美味しくなっているんでしょうね。おいしいと言ってもらえる和牛を提供したい思いがよく伝わってきます。こちらのお肉、鴨川市内のレストランなどでも扱っているお店がいくつかあります。詳しくは高梨牧場のインスタグラム、フェイスブックをご覧ください。

https://www.instagram.com/takanashi_bokujo/?hl=ja

https://www.facebook.com/takanashibokujo/

アートな秋!千葉県誕生150周年記念「テオ・ヤンセン展」

2023/10/27 UP!

先週は読書の秋にぴったりな場所のご紹介でしたが、今日は、別の秋。アートな秋です。千葉県立美術館で今日から始まりました千葉県誕生150周年記念!「テオ・ヤンセン展」のご紹介です。

 千葉県立美術館は、JR京葉線、千葉都市モノレール「千葉みなと駅」から歩いて10分、海の近くに立地する、千葉県ゆかりの美術作品を体系に取り扱う美術館今回ご紹介するのは、現在開催中の「テオ・ヤンセン展」です。このテオ・ヤンセンとはどんな人なのか、千葉県立美術館で開催されることになったいきさつをこの4月から館長に就任された貝塚健さんに伺っています。

実は貝塚さん、千葉県立美術館の館長としては、初めて外部から招聘された方なんです。

貝塚さん:千葉県立美術館館長のカイヅカツヨシです。千葉県の方で千葉県立美術館をより良くするための会議を外部の人間を呼んで会議をしようということ、その流れの中でたまたま縁があって、今年の4月1日にこちらの館長に着任したというのが経緯でございます。 広々としたところに平屋建ての広々としたもう屋根がすうっと水平に伸びていくようなそういう建物でそこが大変魅力的だなという印象を前々から思っていました。やや地味なところがあって、この美術館がどういう活動してるのかなって。4月に着任してみると職員 ひとりひとりよく頑張ってるんだけども、それが外から頑張ってるように見えないっていうところが、この美術館のもしかすると弱みなのかなという気がしています。私の役目というのは、もしかすると千葉にいる人たちが、気が付かない千葉の素晴らしさっていうのを目に見える形にする。 今ある千葉の素晴らしさ、千葉県立美術館の素晴らしさというのを、より積み上げて上乗せして行くっていうのが、その任期中の役目なのかなという気がしています。

貝塚館長は日本近代美術史研究で優れた実績をお持ちで、以前、旧ブリヂストン美術館であるアーティゾン美術館の特命事項担当学芸員など豊富な経験と人脈をお持ちの方。客観的に見ていた千葉県立美術館を、今度は中からよくしていこうということだそうです。その貝塚館長に、千葉県150周年記念として、「テオ・ヤンセン展」が企画された理由を伺いました。

 

貝塚さん:千葉県ができて150周年という記念すべき年になります。150年だからということもあると思うんですが千葉県の売りを「海」にしようという動きが県の中では(あって)。でそれから 千葉県立美術館は今まで千葉ゆかりの千葉に関係するアートというのを中心に軸に据えてきましたけど、これ少し広げたい。 で何か【核】が欲しいって言うことで一つはオランダに焦点を当てました。もともと江戸時代、佐倉藩が蘭学医を江戸から招聘して佐倉順天堂を作ったり、そういう今から200年ぐらい前からもうオランダと関係を持ってきた。 それから東京オリンピックの時に千葉県がオランダ王国のホストタウン、ホストになって、いろんな方々をお招きしたオランダと仲良くしたいなって言うことで、このテオ・ヤンセンというのはオランダ生まれで、オランダで活躍しているアーティストなんです。 

                               

千葉県立美術館で千葉県誕生150周年記念、そしてオランダとの文化交流事業として1月まで開催中の「テオ・ヤンセン展」。オランダ・ハーグ出身の世界的アーティスト、テオ・ヤンセンはどのような作品を作っている方なのでしょうか?

貝塚さん:もともとは大学で物理学を勉強した方で、(卒業して)物理学を辞めた後にアーティストになって最初は絵を描いていたらしいんですが、ある時アートとかサイエンス、アートとサイエンスを区別するんじゃなくてそれをこう融合した、どっちがどうだってことじゃなくて。 それがまさに俺の作品だっていうようなものを作り始めたんですね。だから、動物のぬいぐるみの化石のような、それは複雑な形の化石のような、そういう巨大な物体。中には10mぐらいある物体もあってきます。それが動き出すんですね。これは電気で動き出すんではなくて 風の力、あるいはちょっとした人の手の力で動き出す。その動き方が実に興味深いんですね。興味深い本当に迫力のある動き方をする。こんな大きいものがこんなにある意味で綺麗にあるいは、こんなにこう整った形で動くのか? っていうのがまあびっくりするようなものです。 

テオ・ヤンセンは、デルフト工科大学で物理学を専攻したのち1990年から、プラスチックチューブや粘着テープなど身近な材料で作られた、風の力で動く「ストランドビースト」の制作を開始しました。このストランドビーストは、「オランダが直面する『海面上昇問題』解決のため、海岸を砂を巻き上げて走る、海岸線を守る生命体」という発想から生まれたそうです。いま、館長のお話にあった通りまるで生物のように関節を滑らかに動かして、砂浜を移動するんですって。不思議ですね。しかも動くエネルギーが風。話を聞いただけでも見たくなりますね?今回の展示、基本的には、美術館の中で見るものなんですが、今のところ1日だけ特別な展示をする予定があるそうなんです。どんな展示で私たちを楽しませてくれるのでしょうか?

貝塚さん:テオヤンセンの作品一点、あの美術館のすぐそばですけれども、港の浜辺に持ち出して行って、そこで自然の中で彼の作品を動かしてみたいというふうに思っています。ええと12月3日の午後、くわしくは美術館のホームページをご覧いただきたいというふうに思います。で、このテオヤンセンはオランダの実は浜辺で作品を完成させて、そこでみせたり、自分が楽しんだりっていうことをしています。さっきの本来の本当の味わい方ってのが浜辺なんですね。美術館の展示の中では ちゃんとおさまってますけれども、本当は浜辺の、だから自然の中で動いている彼の作品を見るというのが本当の彼のやり方なので、それを一回だけなんですけれども、会期中楽しんでいただきたいというふうに思っています。ぜひお越しいただきたいというふうに思います。

 

動く姿を砂浜で見られるチャンスは日本ではここだけとなっているようです。12月3日・日曜日に予定されています。詳しくは、千葉県立美術館のホームページをご確認ください。展示期間は来年1月21日まで、毎週月曜日は休館日です。科学と芸術の境界を感じさせないテオ・ヤンセンの世界観を、ぜひ体感してみてくださいね。

↓テオ・ヤンセンの作品については千葉県立美術館のテオ・ヤンセン展のページからご覧ください。

http://www2.chiba-muse.or.jp/ART/

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