三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

毎週月~木 18:35頃~「YOU 遊 チバ」はこちら
※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

絶景×イルミネーション!「マザー牧場」のクリスマス

2023/12/15 UP!

県内にはイルミネーションで有名なスポットがたくさんありますが、今回はその中から「絶景とのコラボレーションを楽しめるイルミネーションスポット」をご紹介します。

それは、クリスマスシーズンを満喫できるスポットとして富津市にあるマザー牧場で行われているイルミネーションです。マザー牧場といえば、動物たちと触れ合ったり、季節ごとの花畑を楽しめる、千葉県を代表する観光スポットの一つですが、鹿野山(かのうざん)という山の標高およそ300mの場所にあるのも特徴です。その立地を生かしたイルミネーションが楽しめるということでマザー牧場の宣伝担当、小林(こばやし)千夏(ちなつ)さんに伺いました。

小林さん:マザー牧場の小林千夏です。冬だけのお楽しみとしまして、11月3日から来年の2月25日までの土・日・祝日を中心に「イルミネーション光の花園、妖精の国からの招待状」というイベントを開催しております。イルミネーションは約60万球のLEDで展開しております。マザー牧場のイルミネーションは今年で実は12年目になるんですけども、開催当初とはまたエリアも変わってきておりまして、今では景色とイルミネーションが融合して楽しめるような展開をしたりとか、年々新しい取り組みをしております。だいたい日没ごろの16時過ぎに点灯致します。まだまだ暗くない時間に点灯しているんですけども、これはイルミネーションが作っている山の上エリアが景色がよく、夕日がとてもきれいなエリアだから、夕日とイルミネーションを一緒に楽しんでいただこうということで、この夕暮れ時の時間から点灯しているんです。夕日綺麗だなあ から 沈んで真っ暗になっちゃったー までゆっくり眺めていただくのがオススメです。

遥か西の方角に富士山のシルエットも条件がそろえば見ることができるんですね。でも冬ですからね、長い時間外にいるのは苦手、という方もいらっしゃるでしょう。そんなみなさんにもおすすめの観覧場所があるんです。

小林さん:鑑賞エリアの横にはレストランがございまして、ガラス張りのレストランでございます。そちらでみて頂くと、屋内で夕日とイルミネーションの移り変わりをお楽しみいただけます。さらにですね、イルミネーション開催期間限定としまして、マザー牧場のあったかグルメの食べ放題を開催しております。こちら16時以降からの販売となっておりますので、イルミネーションの点灯とともにお楽しみいただけると思います。メニューはマザー牧場の名物と言ってもよろしいですかね?

ジンギスカンかイルミネーション開催期間にしかご用意していない「名水もち豚せいろ蒸し」という温かいメニューをご用意しています。

こちらの食べ放題の料金が大人3500円、お子様1900円となっております。こちら16時以降に入場の方には、特別に入場料金と食べ放題がセットになったセット券も販売しております。こちら、なんと入場料と食べ放題セットで大人3500円、子供1900円となっており、実質入場料が無料となる。とってもお得なチケットです

マザー牧場のレストラン「FARM DINER」は、確かに窓が大きいので、美味しいものを暖かい室内で食べながらたっぷりイルミネーション楽しめます。

今年の新しい企画とクリスマスのイベントについてもお話いただきました。

小林さん:今年は新登場としまして、妖精の国をテーマにした新エリアができております。マザー牧場には四季折々の花が咲いて、その花畑にすみついた妖精たちをテーマにしております。そんな妖精たちの国には川があったり、風車があったり、立体的なお花畑があったりと新しいような装いになってるんですけども、もちろんそこにもフォトスポットがございまして、カメラ台や、乗って楽しめるボートとかご用意してますのでぜひそちらでもね、お写真撮ってお楽しみいただきたいです。クリスマス限定イベントとしまして「トナカイ羊がやってくる」というイベントを開催いたします。こちら、明日12月16日17日、飛びまして、23日から25日の5日間限定の開催となります。トナカイに扮した羊がサンタクロースと一緒に登場しまして、その3人と一緒に写真が撮れるというイベントとなっております。こちら参加無料のイベントとなっておりますので、奮ってご参加いただければと思います。

そして、マザー牧場の中にある遊園地「わくわくランド」の遊具もライトアップされているので、観覧車のイチバン上、標高330メートルからイルミネーションを見下ろすのもオススメですし、高さといえば、21メートルの高さからイルミネーションに飛び込んでいくような「バンジージャンプ」もスリル満点です!飛び降りるのが怖いという方はタワーに昇るだけのチケットもあるそうです。

そしてクリスマスのあとは年末年始ということで毎年恒例の「あれ」を羊たちが頑張って作るんです。

小林さん:12月は年末年始というところで年末ですので、新年を迎えるために定番となっております羊の大行進で羊文字を行っております。こちら、来年の干支である「たつ」の文字を約200頭の羊たちが描きます。11月から練習を重ねておりますので、かわいく「たつ」の文字を描いてくれると思いますので、是非ご覧ください。イルミネーション期間中のアクセスはお車の方はですね。16時以降、駐車料無料になりますので、こちら大変お得です。また、マザー牧場の中庭グランピング施設がございましてイルミネーションを見た後、そのままマザー牧場で宿泊できるスペシャルな体験がお楽しみいただけます。眠りについた次の日の朝は、動物たちが朝のご挨拶に来てくれるアクティビティやおいしい朝ご飯をご用意しておりますので、よろしければそちらもお楽しみください。

グランピングでゆっくり過ごす。地上のイルミネーションを楽しんだ後は、夜空のイルミネーションを楽しむ。ロマンチック♪朝はマザー牧場の動物たちがご挨拶に来てくれる。まさに「牧場(まきば)の朝」!

夕方から、ゆったりとした時間を楽しむ「マザー牧場のクリスマスイルミネーション2023(にせんにじゅうさん)2024(にせんにじゅうよん) 光の花園」は、来年2月25日までの土曜、日曜、祝日と年末年始期間、夕方4時から夜7時30分までの開催です。イルミネーション期間中は夜7時40分に出発するJR君津駅行きのバスが臨時増便されますので、公共交通機関でのご来場も安心です。動物との触れ合いやショーなど詳しいことはマザー牧場のホームページをご覧ください。

https://www.motherfarm.co.jp/

千葉で受け継がれる伝統 人間国宝の技「長板中形」

2023/12/1 UP!

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“千葉で受け継がれる伝統”ということで、先日、千葉県内では20年ぶりとなる重要無形文化財の保持者、いわゆる「人間国宝」に認定された、染色作家の方をご紹介します。

まず重要無形文化財保持者というのは、「演劇,音楽,工芸技術,その他の無形の文化的所産で我が国にとって歴史上または芸術上価値の高い「重要無形文化財」の技能を持っているとして文化庁が認定します。今回は『長板(ながいた)中形(ちゅうがた)』という染色技法を受け継がれている、君津市在住の松原(まつばら)伸生(のぶお)さんをご紹介します。

「長板中形」という型紙を使った伝統的な染色技法を受継ぎ、重要無形文化財保持者、いわゆる人間国宝に認定された松原(まつばら)伸生(のぶお)さん。松原さんは君津市で活動されていて、伝統を守りつつ現代にも光る作品を制作。数々の伝統工芸展で受賞を重ね、2021年には紫綬褒章を受章。現在は公益社団法人日本工芸会の理事も務め、多方面で活躍されています。まずは、長板中形という技法についてご説明いただきました。

松原さん:長板中形は、まさに読んで字の如く「長い板を使って中ぐらいの紋様の型紙」を使った染め、昔、江戸の頃に発達した浴衣の呼称なんですよね。で、技法の名前でもありますし、作品にも長板中形何何紋様というふうにつけたりしますが、本来は分業の技法でした。のりを置いて形をつける仕事と、それを藍で染める、そういう風な染めてもらうところっていうふうに分かれてました。それが一つにまとまった呼び方として長板中形という言い方になってます。型紙に関しては、主に三重県の鈴鹿市白子伊勢形紙と呼ばれているものですけど、日本中の染め型紙のルーツみたいな場所があります。そこで彫られているものを主にしてます。ただ、ちょっと大きいものですとか、簡単なものは自分でも紋様を考えたり、彫ったりということはしたりします。

その染め方ですが、まずはおよそ6メートル40センチの長さのもみの木できた「長板」に生地を貼ってそこに型紙をつけて糊を置いていきます。しっかりと布の両面に糊を置いて乾かしてから、藍の染め液に浸すと、模様が真っ白に染め抜かれて、この技法ならではの紺と白の対比が美しい紋様が出来上がるんですね。糊はお米などを原料にするんですが、その配合を気温や湿度・季節によって微妙に変えているそうです。松原さんはこうした制作の工程をすべて手作業でしています。

実は、松原さん、東京から移住されてきた方なんです。その理由を教えていただきました。

松原さん:もともと生まれは東京都江戸川区。今は千葉県君津市の亀山という山の中におります。生まれ育った場所の仕事場がちょっと手狭になったということもありますが、やっぱり空気が良くて、場所が広くて風と水と、そういったものに恵まれているということが決め手になってます。今から約40年、39年かな。 それぐらいですね。長板中形というその染め技法にとって、天日、あるいは風ですとか、水っていうのが、もうとても重要なもので、どうしてもお日様の下でやらなければならない工程っていうのがあるのですね。そういった意味でもこの場所が一番適しているなというふうに感じました。

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松原さんは都立工芸高等学校デザイン科を卒業後、お父様と一緒に君津市に移り、2005年からお父様に師事されたそうなんですが、静かな環境、いい水、そして日照時間が長く、風も適度に吹くこの土地、大正解だったそうです。松原さんのおじいさまである松原(まつばら)定吉(さだきち)さんが、もともと分業制だった「長板中形」の工程を一貫制作にした技法で、昭和30年に重要無形文化財保持者に認定されたんですが、この1人で制作を担うスタイルが、今の場所での創作活動を可能にしたともいえるそうです。松原定吉さんともうひと方、人間国宝の認定を受けられた方が亡くなったことで解除になっていた「重要無形文化財保持者」、伸生さんの認定で復活したということです。

松原さん:今回、その認定を受けることになりました長板中形という技法自体にとってみれば、日本が世界に誇るというと口幅ったい言い方ですけど、そういった技術があったということ自体が、僕は非常に価値のあるものなのではないかというふうに自負しているところもあって。やっぱり日本ならではの仕事、これお米を食べている民族の独特なその「糊」の文化なんですけど。そういったことって、逆に海外の人にとっても非常に興味深く受け取られているフシがあって、実際にいくつか海外の美術館とのやり取りもありましたけど。興味を持たれていることっていうのを、僕らもうちょっときちんと自覚しなければいけないなと。そして広く知ってもらう必要もあるなというふうに感じています。

松原さんは、今回の認定は、今まで受けてきた数々の賞とは意味合いが違って、今までは「作品の出来栄え」や「これまでの活動」に関してのもの。でも重要無形文化財は「日本の大事な文化をしっかり護って、さらに受け継いでいってくださいね」と国にしっかりと念押しされた感じがして、ものすごく責任を感じているそうです。

現在松原さんは58歳。受け継いでいくための時間もたっぷりあるのでしっかりとやっていきたいということでした。こうして伝統文化や技法が注目を集めている反面、生活スタイルの西洋化からの着物離れなど、心配なこともあります。

松原さん:やっぱり着物離れっていうのは非常に大きいです。ここ数年になって、特に。だけどなくならないなと思っているのは、やっぱり本物が着たいとか、人間の物欲の中に人とは違うものが欲しいとか、あの本当に自分が良いと思ったものを手に取りたいとか、まといたいっていう欲求って消えないんですよね。人と違う、しかもその人の手で作られているというものに対する憧れだったりとかっていうものが、最終目標になっているような人にとっては、すごく興味を持ってみてもらえてるのかなって思うんですけど。そういう意味ではなんか僕らはそういう人たちに支えられているということも言えたりするので、非常にありがたいんですけどね。

松原さんは、多くの人に触れてもらう機会をということで、浴衣だけでなく着物に仕立てられるようにと、例えば絹や麻などの布も染めていらっしゃいます。丁寧な作業を積み重ねることによって木綿や麻だけでなく、絹などにも染められる長板中形。ぜひ本物を見ていただきたいと思います。

現在、久留里にある久留里城址資料館で、12月17日まで 「長板中形  松原伸生の伝統と展開」と題した展示会が行われています。型紙を使った染色技法「長板中形」の繊細な技術と、松原さんの洗練された作品をぜひご覧になってみてください。 

企画展のチラシはこちらから

温泉宿でゆったり味わう「しし鍋」

2023/11/24 UP!

今回はいよいよ美味しい時期がやってまいりました ご当地鍋 がテーマです。

最近ジビエブームですけど、今回は、昔から愛されているジビエのお鍋。房総半島のほぼ中央、亀山温泉の宿で味わえる「(しし)(なべ)」をご紹介します。千葉県では、さまざまなジビエ料理を楽しむことができますが、これからの季節、美味しいのが「(しし)(なべ)」です。牡丹鍋(ぼたんなべ)とも呼ばれますよね。その名の通り、お肉はイノシシ。高たんぱくで脂質が控えめ、ヘルシーな食材といわれています。今回ご紹介するのは、君津市にある「亀山温泉 湖水亭嵯峨和(さがわ)」の名物ご当地鍋・猪鍋です。

まずは店主の佐川敬文(さがわたかふみ)さんにどんなお宿なのか紹介していただきます。

佐川さん:まず25年ぐらいになるかと思うんですけども、私の父がやってまして、途中から私が入りまして、それからずっとやってます。客室六部屋の小さい宿泊施設なんですけれども、亀山湖という湖の上の高台になってまして、ちょうど湖を見下ろすような形で湖上から45mぐらいで記憶してますけれども、建物側から湖が一望できますので。こちら黒湯と呼んでるんですけども、黒いコーヒーのような色の温泉になりまして、アルカリ性で肌にとてもいいお湯になりますので、もう入っている時点でぬるぬるっとした感じになりまして、すごくさっぱりとした湯上がりになるので、私もあのよく入るんですけども、気持ちがいい温泉になりますので。、お肌もツルツルになりますよ。

天風呂は亀山湖を見下ろす場所にあるので、とにかく眺めがいいんですね。そして、宿としては6部屋ということですが、こちらで人気なのが猪鍋なんです。主にランチタイムで楽しまれているそうですが、まずはどんなお鍋なのか教えていただきました。

佐川さん:まずですね。イノシシは地元の君津産のイノシシを使っておりまして、お味噌味のたれになるんですけど地元食材で作った自家製の味噌をベースに、4種類の合わせ味噌で作ったみそだれになっております。野菜はですね、白菜と、あと、きのこ類と、うちは玉ねぎを使ってるんですけども、野菜の方はごくシンプルにしてですね。地元から仕入れるのあるんですけども。

白菜なんか霜が降るころになるとすごくおいしくなったりもしますので、できるだけ地元の食材で揃えられるようにしてますので。地元の食材がおいしいってのはもちろんあるんですけれども、せっかく千葉に来ていただいたからには、あの千葉の美味しいもの食べていただきたいというのがありますので。ですので地元の食材をできるだけ使うようにしてます。

猪鍋は、最近では養殖のイノブタを使うところが多いようですが、こちらでは野生種の肉を使用しているんですね。自家製味噌は3年以上熟成させたものをベースにしていてこれが深い味わいなんだそうですよ。そして彩りを添える地元の野菜。これからの時期は特に白菜の甘みが堪らないそうです。ご飯がついてくるんですがこちらも地元君津市産のお米と、お鍋の素材のほとんどを地元の食材で賄っているんです。

地元の野菜や味噌をふんだんに使っているというお話でしたが、 肝心の猪のお肉の方はどんなお味なんでしょうか?

佐川さん:血なまぐさいとか癖があるとか、そういったイメージを持った方がうちの猪鍋を食べていただいて、がらっとイメージが変わったっていうようなこと言ってることあります。個体差はあるんですけども、あのイノシシをしめる時のやり方で、肉質がすごく変わってくるので。今、うちが仕入れているところがすごく上手な方がやってるので 血ぬきですとか熟成とか上手にやっていただいているんで、すごく風味の良いあの旨味のあるお肉になってますので。風味がすごく良くなるんですけども、ナッツのようなあの香りになりますんで。元々は野生のドングリとかを食べて、あのスペインのイベリコ豚のようなあの環境育てるってよく聞くんですけども、それがより強調された形になるかと思いますので、ええ、お鍋メインにええ、ご飯がつきまして、あとお鉢の三点盛が付きますので、税込で2200円で。販売しています。

県内で捕獲した猪を、しっかりと衛生管理ができている施設で処理することにより、いわゆる獣臭とかを大幅に減らすことが可能なんだそうです。  要はしめ方、捌き方なんですね。取材の時にスタッフが猪鍋をいただいたそうなんですが、豚肉などに比べて肉自体の味が濃く風味も豊かで、濃い味噌ダレに本当にマッチしていたそうです。猪鍋一人前におよそ200グラムの猪肉が入っているんですが、どんどん食べ進めたということでした。食べてみたいですね!実は亀山湖のあたりは、他の食に関してもとても恵まれた場所なんだそうです。

佐川さん:まず山の幸ですとジビエですとか地元の野菜ですとか、そういったものは豊富にありますし、お酒なども近くに久留里といういい水の出るところがあるんですけども、そちらで地酒の酒蔵がたくさんありますので内房や外房などの海の幸も新鮮なものがはいりますので、すごくあの食の面では恵まれた位置にあると思いますので。今はですね、11時からやってまして2時ぐらいまでお食事の方やっておりますので、来るたびに違うお料理が出せるので、食材の面ではすごく恵まれていますので、ぜひ亀山に来たときは湖水亭嵯峨和にご来館いただきたいと思います。あとですね、お食事を注文いただいた方はですね、温泉が無料になるサービスをやっておりまして入湯税だけ別に預かりする形になるんですけども、とてもお得なサービスになってますので、ぜひご利用いただきたいと思います。

ランチを注文された方は温泉を入湯税だけで利用できます。日帰り温泉としての利用もできますが、ドライブやバイクツーリングの途中寄ってランチとともにゆったり楽しむ方も多いそうですよ。露天風呂からの眺めもよさそうですよ。景色を見て目で満足、美味しい猪鍋を食べてお腹も満足、そして温泉に入って、そして「猪鍋」食わず嫌いの方も多いと思うんで、ぜひトライして、その美味しさを感じてもらいたいですね。紅葉も綺麗ですよ。そして冬の夜空も迫力満点です。

「湖水亭 嵯峨和」の猪鍋が楽しめるランチ、そして、宿泊のご予約やお問合せはお電話での受付となっていますので、詳しくはホームページをご覧ください。

https://www.sagawa-kameyama.com/

千葉のローカルスーパー 驚きのスイーツ「フレッシュマルトモ」

2023/11/17 UP!

今回のテーマは「ローカルスーパー」。その地域ならではの魅力的な「ご当地スーパー」楽しいですよね?千葉県内もいろいろあるローカルスーパーの中でも、自社で製造・販売している、ケーキやタルトなどのスイーツが大人気。県外から買いに来るファンもたくさんいる 銚子市の「フレッシュマルトモ」をご紹介します。

場所はJR成田線 下総豊里(しもうさとよさと)駅から1キロほどのところにあります。こちらで作っているスイーツが大変、注目を集めているということなんですね。 まずはフレッシュマルトモの代表の向後友和(こうごともかず)さんにお店の成り立ちを伺いました。

向後さん:向後友和(こうごともかず)です。代表取締役です。実際は五代目なんですけれど、スーパーとしては私から始めてましてその前はやっぱりお酒と薬の方を販売してましてたまたま継ごうと思った時に(酒類販売が事実上)自由化になってしまったんで、それでスーパーにしようっていうことでこういう形態になりました。26年前でちょうど20歳の時に起業したんで、2年間、近くのスーパーさんで修行させてもらって、スーパーとしてやりましたね。関係者からやっぱり田んぼの真ん中で立地がすごく悪いんで、みんなやめたほうがいいとやっぱ言ってましたね。まあ人口減少地域でもありましてそれプラス立地的に国道でも無いので、仕事帰りのお客さんとかも見込めないし、何よりも商圏として人が住んでないんですよね。それでやっぱりみんなやめた方が良いっていうことで、最初はやっぱり集客も見込めなかったんで、自分ひとりで魚をさばいて、市場に行って野菜を並べてって形でお肉をアウトパックって近くのお肉屋さんから譲ってもらったのを販売してましたね。

オープン前に近くのスーパーで、1年間は魚の捌きかたとか。もう1年でその他のことを学んでからの開業だったそうです。立地も悪いということで、最初は「やめておけ」と周りに諭されていたようなんですが、少しづつ軌道に乗っていくようになっていったんだそうです。

そして、今は、こちらで作られているスイーツが大人気になっています。夏ですと葡萄ですとか、秋になるとクリをあしらったモンブランですとか、そのクオリティがかなり高いんです。ローカルスーパーであるフレッシュマルトモがなぜ、このようなスイーツを作るようになったんでしょうか?

向後さん:もともとは6年前にお米の消費よりあのパンの消費が上回ったっていうの新聞かなんかでみまして。それでベーカリーを始めようってことで、ベーカリー部を立ち上げてパンの販売を始めたんですけど、それから程なくしてコロナ禍になりまして、結局学校が休みになってしまって、やっぱりお子様がおうちで暇してるだろうと言うことで、学校行けないし、それでやっぱり楽しみとして何かないかな?ってうちで会議開いたところ、やっぱりスイーツが喜ぶんじゃないかなっていうことで。でたまたまうちのスタッフに元パティシエがいたんで、その人に教えてもらって販売しようってことから始まったんです。少しだったら教えてくれるっていうので、週に一回、2回教えてもらうような形で、それから販売を始めて。いや、意外とすんなりとやっぱり優秀なパティシエがいたんで形は結構すんなりと決まりましたね。

最初は、パンの消費が伸びているということを知って、向後さん自らパンを作る学校で基本を学び、「まるぱんベーカリー」を立ち上げます。そして、子供達のためにスイーツを作ろうと考えたところで、元パティシエだったスタッフがいたので、作り方を教えてもらって、意外とすんなり進んだと。まずはやってみようというチャレンジ精神と、柔軟な発想が成功につながったようですが、ご苦労もあったと 思います。

子供たちに喜んでもらいたい、ということから始まったんですが、噂が噂を呼んで人気に火がついたそうなんです。どんな経緯をたどっていったんでしょうか。

向後さん:一番最初に始めたきっかけが、やっぱり子供に喜んでもらいたいということなので、できればやっぱスイーツ店とかで売られてるものの、半分ぐらいの値段でやろうっていうことで、それで始めましたね。だいたいホールで20個とかで、週末に50台ぐらいですかね。で、ハレの日とかイベントがあった時に100台という形ですね。だいたい朝並ばれている方で販売終了してしまうんですけれども、雨が降っている日とかだと昼ぐらいまで残っている時があるかなっていう。 チラシ出さなくなって、やっぱりSNSで発信しようということになって、見てくれてる方が遠方の方からも・・・福島だったり、横浜だったり、結構こっち来て、やっぱりうち銚子なんで、観光地なんでその行ったついでに寄ってみようとか、そういうお客様がいらっしゃるんで。 うちの会社の広告塔として、やっぱりSNSでフォロワーを増やすためにも映える商品っていうのとか、そういう商品を売っていかないといけないということで、やっぱりスイーツって いうのはかなりの広告にはなってますね。

スタジオでは、向後さんが届けてくださったこのタルトを試食させていただきました。

フレッシュマルトモはローカルスーパーだからこその強みを活かしながら、これからもこんな気持ちで商品を開発していきたいと教えてくださいました。

向後さん:やっぱ大手のスーパーさんだったら企画会議してやっぱり1ヶ月2ヶ月かけて商品化するところを、うちはやっぱりニュースとか見て流行ってるって言ったら、もう次の日からやってみようっていう形で。で基本的には販売してダメだったらやめようっていうような考え方なんで、まあ5個のうち1個でも残ればいいやって形で販売してるので。ニュースとかテレビでやっぱり流行ってるっていうものは率先してうちで出してみようっていう形ですね。まあそうですよね、やっぱお客様の笑顔が見れるっていうのが一番で。やっぱり基本的にコンセプトとしてやっぱり自分の大切な人に販売できるような商品を売ってこうっていうのがやっぱりうちのスタッフみんな持ってるものなので。自分の親だったり息子だったりとか、やっぱり大切な人にこれをあげて喜んでもらえるんじゃないかなっていうのをまず第一に考えて販売しようっていうことなんで、やっぱある程度のクオリティで渡してると思いますね。一応、うちで言っているのは「スーパー以上、デパチカ未満」ということで、はい。

面白そう、お客さんが喜びそうと思ったらすぐ決めて、まずやってみる。という、フットワークの軽さ、決断の速さがフレッシュマルトモの個性であり、強みなんですね。そして、自分の大切な人に喜んでもらえるようにという思いで販売する。これ、大きな意味で地元愛に溢れているって言ってもいいと思います。フレッシュマルトモは銚子漁港が近いので新鮮な魚を使ったお寿司も大人気。さらに家で包丁を使わなくても食事の準備ができるように、いろいろな食材を使って美味しいお惣菜やお弁当を用意しているということでそちらも評判なんです。フレッシュマルトモの(SNS)インスタグラム ぜひご覧ください。

https://www.instagram.com/marutomo_gram/

教えて!さつまいも王子

2023/11/10 UP!

今回はさつまいもがテーマです。千葉県のさつまいも生産量は全国第3位。日本を代表する産地の一つです。  特に成田、香取あたりは関東ローム層という火山灰の土壌で、水はけが良く、さつまいも作りにはもってこいの場所なんですね。今回は、そんな美味しいさつまいもを生産している成田市の若き生産者その名も「さつまいも王子」をご紹介します。

最近は焼き芋ブームもあって、様々な種類が出回るようになり、また、食べ方も多様化してきました。そして、実は、たくさんいらっしゃるさつまいも農家さんの中に、キラキラと輝いているプリンスがいるということなんです。まずはさつまいも王子・富岡優人さんにその呼び名の由来をうかがいました。

王子:千葉県成田市でサツマイモを栽培しています。富岡優人です。屋号は「めろん屋富岡」になってます。明治33年から農家をやっていまして、自分で五代目になります。就農したのは、大学卒業後すぐ22歳の時に就農しました。で、今就農五年目で先月27になりました。ツイッターでちょっと絡んでいる時に言われ始めたんですけれども、そもそもきっかけが、お隣の多古町に多古米王子という方がいらっしゃいまして。で、その方とツイッターでこうやり取りをしていたら、こっちも王子じゃんみたいな感じで、メロン王子とかサツマイモ王子って呼ばれるようになりました。なんか自然とフォロワーさんから王子王子と呼ばれ始めたので、自分でも王子っていうのをプロフィールに付け足しました。もう慣れましたね。はいまあなんか他にも王子って言われてる方がいたので、そうですね。そんなに抵抗はなく、始められました。

お隣の町に、「多古米王子」という方が先にいた。それでX(旧Twitter)でやり取りしてたら名前がついた。しかも、メロンもさつまいもも作っているから、ダブル王子なんですね。

こちらに農カードというトレーディングカードのようなものがあって、これ、全国の農家さんが「農業をもっと身近に感じてもらいたい!」と立ち上げたプロジェクトなんですが、こちらにもご覧のようにメロン農家、さつまいも農家として両方あるんです。

  X(旧Twitter)は1万1千人超え、インスタグラムも七千人以上のフォロワーをもつ王子のSNS、もちろん、かっこいいんですが、それだけじゃないんです。例えば、あまり知られていない農作業の一コマや、誤解が多い農薬使用について、正しい情報などを精力的に発信されています。実は、富岡さんは、高校卒業後すぐに農業を継ぐつもりでいたんですが、ご両親から、しっかりと農業を学んだほうがいいというアドバイスがあり、茨城大学農学部で農業を学ばれてから就農した方なんです。

ちょっとややこしいですが、さつまいもを作っている「めろん屋富岡」ではどんな種類のさつまいもを作っているのでしょうか?聞いてみました。

王子:紅はるか というねっとりしっとり系のさつまいもとあともう一つ、昔ながらの紅あずまをやっていまして、あと紫芋も、パープルスイートロードっていうホクホク系のものと福紫っていうねっとり系の紫芋も栽培しています。品種にもよるんですけども、基本的には貯蔵した方が甘味が増す。というのも、さつまいもの中の澱粉が貯蔵することであのショ糖とかに分解されることで甘くなっていきます。うちでも11月に掘ったお芋を8月まで出荷することもあるので、でちなみに最低うちのJA香取決まり、規則的には最低一ヶ月貯蔵で、紅はるか は出荷するようになってます。

富岡さんはSNSの発信だけでなく、ある事で大変注目をされた方でもあるんです。一体何なのでしょう?

王子:県庁の方で新規就農者セミナーというのをやってくださってまして、まあ、その本当の本当の新規さんとか親元就農とか関係なく、なんか農家になった人のセミナーに三年間ぐらい通うものがあるんですけれどもその卒業するときのまあ卒業発表というか物でプロジェクト発表というのがありまして。 その経営課題とか改善点とかの取り組みと、そのちゃんと数値化して発表するっていうのがあって、それを発表したものが県大会、関東、全国といった感じですね。まあ、さつまいもがトレンドだったっていうのと、ちょっとその新規性を評価して頂いたって感じですかね。やっぱり同世代の仲間づくりを兼ねてはい、参加しようと思って参加してきました。はい。

全国青年農業者会議という生産者が農業の課題解決策などを発表する会議に、千葉県代表として出場し、これまでよりも少ない労力で多くの苗が採れ、さらにサイズのそろいも良くなる方法と、その成果を発表。今年、最優秀賞である農林水産大臣賞(最優秀賞)をみごと受賞されたんです。そんな「めろん屋富岡」のさつまいもは主にJA香取に出荷され、JA香取のさつまいもとして市場に流れています。そのお芋、どこで食べたりすることができるんでしょうか

王子:JA香取で言えば、あのファミリーマートさんとかはいまたくさん商品を出してくれているので、そちらでJA香取って書いたやつを見つけていただければ、食べていただけると思います。何万分の1でうちのサツマイモです。農産物はやっぱりその新ものとかのがいいですけども、サツマイモとかに関しては熟成した方が美味しいので、その「収穫の旬」とは別の旬。 美味しい旬があるっていうのを知っていただけたらなと。農協でも紅はるかの日っていうのを作りまして、2月8日なんですけども、ちょっとそれを周知できるようなイベントをやっています。無理やりなんですけど、ベニハルカの「ニ」と「ハ」をとって2月8日でちょうど美味しい旬がそこらへんからなので。 (こじつけが)苦しいです(笑)。

さつまいも王子こと富岡さんは、SNSを介して、ビジネスの幅も広がったようで、今までお付き合いのなかったスーパーなどとも取引ができるようになったそうです。今後は、時間に余裕ができれば、焼きイモは実は家で焼くのは難しいし大変だと思うので、キッチンカーの移動販売などで実現したい。また、オンラインストアでの冷凍焼きイモの販売にも挑戦したいそうです。チャレンジしたいことはたくさんあるようです。

番組ブログに「めろん屋富岡」のHPリンクを貼っておきます。さつまいも王子のSNSなどもぜひチェックしてくださいね! 

https://melon-ya-tomioka.com/

https://twitter.com/5_daime_lon?ref_src=twsrc%5Egoogle%7Ctwcamp%5Eserp%7Ctwgr%5Eauthor

千葉のブランド牛 髙梨牧場の名人和牛 かずさ和牛

2023/11/3 UP!

今回は千葉が誇るブランド牛のご紹介です。和牛のブランドは、日本全国さまざまな種類がありますが、千葉県では、生産者が飼料や育て方に様々な工夫を凝らして、黒毛和牛、乳用牛、交雑牛をバランスよく生産し、それぞれ美味しい銘柄牛肉として世に送り出しています。今日はその銘柄牛の一つ、かずさ和牛を生産している鴨川市の生産者さんをご紹介します。

千葉県では和牛をたくさん育てています。その中でもかずさ和牛の名前を聞かれたことがある方、多いと思います。かずさ和牛とは県内32軒ある「かずさ和牛肥育研究会」の生産者がこだわりを持って育て、出荷した牛のことを言います。今日はそんな生産者のおひとり、鴨川の高梨牧場の代表の髙梨裕市さんに、まずはそのこだわりの育て方について伺いました。

髙梨さん:黒毛和牛を生産していまして「かずさ和牛」として皆さんにお召し上がりいただいてます。鹿児島の方から子牛を買い付けて、そこから牧場内で美味しい牛肉として肥育をしています。まずは牛が最後までしっかりと健康的に食べてくれるように胃腸内を整えていきます。粗飼料と言われる牧草だったりだとか、稲わらを中心にたくさんの繊維分を与えて、牛肉の旨みの土台になるような、赤肉づくりをします。肥育の中期に入ってきますと、和牛の代名詞とも言えるような霜降りがあるんですが、霜降りを作るときにはビタミンCを与えてですね、牛の負担を軽減して、風味豊かな霜降り作りをして行きます。仕上げ期になると、 米油を与えて、焼いた時に、ものすごく良い香りがするので、美味しく食べていただけるように、そういう特徴づけをしています。

髙梨牧場は、創業60年で現在裕市さんが3代目。実は子供のころから家業の畜産を継ぐつもりが全くなく、あまり手伝いもせず、東京で生活していたんですが、20才代半ばの頃、創業された初代が亡くなり、従業員の高齢化などで家業が緊急事態だということで駆り出されて、ほぼ初めて畜産を経験。やってみたところ、突然心変わりして家業を継ぐことになったんだそうです。これがのちに髙梨牧場の品質に大きな影響を与えることになるんです。長い間の慣習や、先入観などなく始めることになったのです。

本格的に畜産を始めたのが28歳。知識も経験もないことから、「名人会」という全国で和牛を出荷されている方々の集まりなどに積極的に出席して、教えをいただいたそうなんです。

髙梨さん:当初私が就農した時に、経験と勘では就農が28歳と遅かったために勝負ができないと考えていて、データとか理論とかっていう和牛づくりを模索していたんですけども、まさにそのような先進的な技術をご指導いただきました。とにかく本当にこう無我夢中。自分がこの先、本当にそもそも続けていくことができるのか?すぐに年も30歳にかかってくるわけですから、ある程度形にできなければ、いろんな選択も考えなくちゃいけないっていうような現実的なところもあったので、本当に無我夢中、必死でしたね。本当に思っていた以上に難しいことばかりで、名人会さんには本当に大きなヒントをいただいて、いろんな技術知識をいただいて、それがなければ今はないかなと考えています。

名人会というのは、産地にかかわらず、『餌』と『管理』にこだわって、科学的な裏付けをもとに、美味しい和牛を作っている畜産農家さんの集まりのことなんですが、そのみなさんの教えが今の髙梨牧場の基礎になっていったんですね。普通考えると、これは企業秘密、みたいになかなか教えてもらえなさそうですけど、名人会はより多くの方により美味しいものを提供したい共通の信念があるから、裕市さんのような新人でも仲間として迎え入れ、餌や育て方などのリアルな情報を教えてくれたんですね。お父様の時代に育てていたホルスタインなどをやめ、黒毛和牛一本に転換して、新たなスタートを切った裕市さんですが、そのたゆまぬ努力が実を結び、やがて髙梨牧場のかずさ和牛は高い評価を受けるようになってきます。

名人会などからの科学的アドバイスなどを参考にしっかりと努力を重ねた結果、35歳で初めて農林水産大臣賞を受賞。髙梨牧場のかずさ和牛はその後も高い評価を得続けています。(農林水産大臣賞計6回受賞。牧場としてはお父様も取られているので計7回)そして育てながら、こんなことも思うようになっていきました。

髙梨さん:畜産というのは、基本的に業務は牛を出荷して終わりになるんですね。格付け評価だったりだとか、牛を食べる前の評価はしっかりと返ってくるんですが、本当に食べたときの美味しさっていうのを知らないままになってしまうんですね。で、私は牛が命をかけて残してくれたものはやっぱり一つでも多く知りたくて。やっぱり牛肉っていうのは食べて美味しいって言う価値が一番生産者として提供するべきものなんじゃないかと言う強い気持ちがあったもんですから。出荷した以降にその牛肉を買い戻して、流通販売をするような取り組みをしています。従来の畜産の生産者像とはちょっとやっぱり違うので、新しい挑戦として。応援してくださる方もいらっしゃる一方で、何かこう変わったことをやってるなあというような印象を受けた 方もいらっしゃったかもしれないですね。

出荷したところで終わりではなくて、消費者の口に入るなるべく近くまで見届けたいし、その声を聞きたいということで、裕市さんは畜産農家の垣根を超えて、流通にも参入していきます。今お話にもありましたが、出荷した牛を、お肉になったところで買い戻し、そして販売する。髙梨牧場のかずさ和牛は評価が高まり有名レストランや五つ星ホテルなどでも指名で使われるようになっていくんです。

そして今回は、「髙梨牧場のA5ローストビーフ」をスタジオでいただいてみました!

ローストビーフだけでなく、ステーキは柔らかく、脂もさっぱりしているのでお年寄りにも大人気なんだそうですよ。全世代に大人気のこの美味しいお肉、育てかたで特に気を使っていることは、牛にストレスを与えないということなんだそうです。実は、取材スタッフが牛の声を録音しようとマイクを向けても全然鳴かなくて、裕市さんも「うちの牛はリラックスしてるんであんまり鳴かないんです」とおっしゃっていたそうです。中にはお腹を上に向けてくつろいで寝ている牛もいたんですって。最後に、これからの夢をお話いただきました。

髙梨さん:自分の牧場名、顔を晒して高梨牧場のかずさ和牛ということで流通販売するということは、それは自然と生産現場にやっぱり緊張感が走って、よりこう感覚が研ぎ澄まされるというか。それはもう覚悟を持って挑戦した人にしか、もうこれはもう分からない。その中で育ったやっぱり和牛のおいしさっていうのを皆さんに知っていただけたら嬉しいですね。食べる瞬間まで携わる生産者でいたいですね。美味しいと言って頂けるようなものを形にして行きたいですね。なので畜産っていうところを中心に、流通販売を含めた部分。皆さんと考えながら、より良い形っていうのを模索して行きたいなというふうに思っています。で、結果として海外というところに牛肉がわたって親しまれるような和牛作りっていうのを目指して行きたいと思います。

食べる瞬間まで、責任感をもって作っているからこそ高梨牧場のかずさ和牛は美味しくなっているんでしょうね。おいしいと言ってもらえる和牛を提供したい思いがよく伝わってきます。こちらのお肉、鴨川市内のレストランなどでも扱っているお店がいくつかあります。詳しくは高梨牧場のインスタグラム、フェイスブックをご覧ください。

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アートな秋!千葉県誕生150周年記念「テオ・ヤンセン展」

2023/10/27 UP!

先週は読書の秋にぴったりな場所のご紹介でしたが、今日は、別の秋。アートな秋です。千葉県立美術館で今日から始まりました千葉県誕生150周年記念!「テオ・ヤンセン展」のご紹介です。

 千葉県立美術館は、JR京葉線、千葉都市モノレール「千葉みなと駅」から歩いて10分、海の近くに立地する、千葉県ゆかりの美術作品を体系に取り扱う美術館今回ご紹介するのは、現在開催中の「テオ・ヤンセン展」です。このテオ・ヤンセンとはどんな人なのか、千葉県立美術館で開催されることになったいきさつをこの4月から館長に就任された貝塚健さんに伺っています。

実は貝塚さん、千葉県立美術館の館長としては、初めて外部から招聘された方なんです。

貝塚さん:千葉県立美術館館長のカイヅカツヨシです。千葉県の方で千葉県立美術館をより良くするための会議を外部の人間を呼んで会議をしようということ、その流れの中でたまたま縁があって、今年の4月1日にこちらの館長に着任したというのが経緯でございます。 広々としたところに平屋建ての広々としたもう屋根がすうっと水平に伸びていくようなそういう建物でそこが大変魅力的だなという印象を前々から思っていました。やや地味なところがあって、この美術館がどういう活動してるのかなって。4月に着任してみると職員 ひとりひとりよく頑張ってるんだけども、それが外から頑張ってるように見えないっていうところが、この美術館のもしかすると弱みなのかなという気がしています。私の役目というのは、もしかすると千葉にいる人たちが、気が付かない千葉の素晴らしさっていうのを目に見える形にする。 今ある千葉の素晴らしさ、千葉県立美術館の素晴らしさというのを、より積み上げて上乗せして行くっていうのが、その任期中の役目なのかなという気がしています。

貝塚館長は日本近代美術史研究で優れた実績をお持ちで、以前、旧ブリヂストン美術館であるアーティゾン美術館の特命事項担当学芸員など豊富な経験と人脈をお持ちの方。客観的に見ていた千葉県立美術館を、今度は中からよくしていこうということだそうです。その貝塚館長に、千葉県150周年記念として、「テオ・ヤンセン展」が企画された理由を伺いました。

 

貝塚さん:千葉県ができて150周年という記念すべき年になります。150年だからということもあると思うんですが千葉県の売りを「海」にしようという動きが県の中では(あって)。でそれから 千葉県立美術館は今まで千葉ゆかりの千葉に関係するアートというのを中心に軸に据えてきましたけど、これ少し広げたい。 で何か【核】が欲しいって言うことで一つはオランダに焦点を当てました。もともと江戸時代、佐倉藩が蘭学医を江戸から招聘して佐倉順天堂を作ったり、そういう今から200年ぐらい前からもうオランダと関係を持ってきた。 それから東京オリンピックの時に千葉県がオランダ王国のホストタウン、ホストになって、いろんな方々をお招きしたオランダと仲良くしたいなって言うことで、このテオ・ヤンセンというのはオランダ生まれで、オランダで活躍しているアーティストなんです。 

                               

千葉県立美術館で千葉県誕生150周年記念、そしてオランダとの文化交流事業として1月まで開催中の「テオ・ヤンセン展」。オランダ・ハーグ出身の世界的アーティスト、テオ・ヤンセンはどのような作品を作っている方なのでしょうか?

貝塚さん:もともとは大学で物理学を勉強した方で、(卒業して)物理学を辞めた後にアーティストになって最初は絵を描いていたらしいんですが、ある時アートとかサイエンス、アートとサイエンスを区別するんじゃなくてそれをこう融合した、どっちがどうだってことじゃなくて。 それがまさに俺の作品だっていうようなものを作り始めたんですね。だから、動物のぬいぐるみの化石のような、それは複雑な形の化石のような、そういう巨大な物体。中には10mぐらいある物体もあってきます。それが動き出すんですね。これは電気で動き出すんではなくて 風の力、あるいはちょっとした人の手の力で動き出す。その動き方が実に興味深いんですね。興味深い本当に迫力のある動き方をする。こんな大きいものがこんなにある意味で綺麗にあるいは、こんなにこう整った形で動くのか? っていうのがまあびっくりするようなものです。 

テオ・ヤンセンは、デルフト工科大学で物理学を専攻したのち1990年から、プラスチックチューブや粘着テープなど身近な材料で作られた、風の力で動く「ストランドビースト」の制作を開始しました。このストランドビーストは、「オランダが直面する『海面上昇問題』解決のため、海岸を砂を巻き上げて走る、海岸線を守る生命体」という発想から生まれたそうです。いま、館長のお話にあった通りまるで生物のように関節を滑らかに動かして、砂浜を移動するんですって。不思議ですね。しかも動くエネルギーが風。話を聞いただけでも見たくなりますね?今回の展示、基本的には、美術館の中で見るものなんですが、今のところ1日だけ特別な展示をする予定があるそうなんです。どんな展示で私たちを楽しませてくれるのでしょうか?

貝塚さん:テオヤンセンの作品一点、あの美術館のすぐそばですけれども、港の浜辺に持ち出して行って、そこで自然の中で彼の作品を動かしてみたいというふうに思っています。ええと12月3日の午後、くわしくは美術館のホームページをご覧いただきたいというふうに思います。で、このテオヤンセンはオランダの実は浜辺で作品を完成させて、そこでみせたり、自分が楽しんだりっていうことをしています。さっきの本来の本当の味わい方ってのが浜辺なんですね。美術館の展示の中では ちゃんとおさまってますけれども、本当は浜辺の、だから自然の中で動いている彼の作品を見るというのが本当の彼のやり方なので、それを一回だけなんですけれども、会期中楽しんでいただきたいというふうに思っています。ぜひお越しいただきたいというふうに思います。

 

動く姿を砂浜で見られるチャンスは日本ではここだけとなっているようです。12月3日・日曜日に予定されています。詳しくは、千葉県立美術館のホームページをご確認ください。展示期間は来年1月21日まで、毎週月曜日は休館日です。科学と芸術の境界を感じさせないテオ・ヤンセンの世界観を、ぜひ体感してみてくださいね。

↓テオ・ヤンセンの作品については千葉県立美術館のテオ・ヤンセン展のページからご覧ください。

http://www2.chiba-muse.or.jp/ART/

読書の秋 大地の中で本を読む、クルックフィールズ「地中図書館」

2023/10/20 UP!

読書の秋とよく言いますが、ちなみに読書の秋というのは夏目漱石の名作がルーツなんだそうです。その昔、韓愈という唐の文人が詠んだ漢詩の中で「秋は過ごしやすい季節だから、夜には明かりを灯して読書をするのに最適だ」という表現があって、これを夏目漱石が小説「三四郎」の中で引用したことで、秋は読書をする季節というイメージが広がったといわれています。今回は、その読書をするのに素晴らしい環境。ちょっと変わったつくりの図書館をご紹介します。 

今回ご紹介するのは、木更津市のかずさアカデミアパーク南側、大な自然に囲まれた「クルックフィールズ」に、今年2月にオープンした地中図書館です。まずは広報の小林真里さんにクルックフィールズという場所について伺いました。

小林さん:(クルックフィールズって)どういう施設なの?ってよくお客様にきかれて、一次産業を中心に農や食、それからアート、自然を感じられるサステナブルファーム&パークとお客様にはご説明しています。2010年から農業から始まった場所でして、最初に有機農業を始めて、その次に鶏を飼い始めて卵の生産を始めて。そこからお客様がそういった生産現場も楽しんでいただけるような訪れられる場所に育てていくということで2019年にクルックフィールズとしてお客様をお迎えする場所をオープンいたしました。休日ですと季節のいい時は一日400人、500人ぐらいのお客様に来て頂いてまして、ここで採れたもの野菜やチーズや卵を使って楽しめるダイニングレストランですとか、宿泊施設、パン屋さんとかシフォンケーキ屋さんとか店舗も入ってます。 

30ヘクタールの広さがあるこの施設を手掛けたのは、Mr.Childrenのプロデュース、自らもBank Bandのメンバーとして活動をする音楽家の小林武史さん。「農」「食」「アート」の3つのコンセプトを軸に、これからの人や社会の豊かさを提案する施設として、2019年にクルックフィールズが誕生。コロナ禍には『APバンクフェス2021』の無観客ライブもここから配信されました。農業をはじめいろいろな体験や、ここで獲れた作物からできた美味しいものを食べたり、買える施設から宿泊までさまざまな過ごし方ができるクルックフィールズの中に今年の2月16日にオープンしたのが地中図書館なんです。

小林さん:未来に続いていく場所を次世代に残していこうっていうことも、運営の目的の一つとして掲げているので、人間の歴史というか,をたどっていくときっと体を動かしてうまくいかないこととか、わからないことができた時に、雨の日に、みんなで考えて。晴れてるときはまた体動かしてこうやったらうまくいくんじゃないかっていう、そういう「体を使ったこと」と「頭を使ったこと」を繰り返して、きっとここまで発展してきたっていうふうに思っていまして、そういう場所を作ろうっていうのが最初のきっかけですね。自然の中で考えるっていうこともすごく大事な要素だと思うので、あまり、自然をぶった切って縦にそびえ立つ建物を新しく建てるっていうのは、クルックフィールズらしくないなって言うことでもう少し自然に寄り添った形で、自然の傾斜とかもうまく利用した地中図書館という形になりました。 

草の丘に抱かれるように溶け込んだ建物で、コンクリートの壁も見えない、地下室とは言っても、普通のビルのとは違って、まさに地中図書館 です。すり鉢状の特徴的な地形の場所に、洞窟のように地中に横たわる図書館。クルックフィールズの中を散策していると、突然入り口があって「大地の中へ潜っていく」ような感じをうけます。

そして、一体中はどんな内装で、どんな本が置いてあるんでしょうか?

小林さん:広い図書館でただ座って本を読むっていうことじゃなくて、ほんとうに本に包まれているような 小さい小部屋があったりとか、本当に天井が低くてかがまないと入れないようなところまでこうびっしり本が詰まっていて、その中でちょっとこっそり本を読むみたいな。不思議の国のアリスみたいな、ちょっと日常とは違う空間で本の世界に没頭できるような場所になっているなぁっていう風に感じました。さまざまなジャンルの本を置いてまして子供が読める絵本から洋書、アートがたくさん置いてあるので、アートに関する洋書もあれば、デザイン関係の文字のないような絵だけの本もありますし、人文学とかSDGsに関する本とかももちろん置いてあるんですが、選書の意図としてはやっぱりクルックフィールズにある要素をより深く知ってもらえるような本は中心に置いています。 

本の並べ方も、作家名とかジャンルで分けてあるのではなくて、何か繋がりがある、もしくは繋がりを想像すると楽しい本が固まって並べられていて、普段本をあまり読まない人でも本を手に取りやすくなっています。例えば、SDG‘s関連の本の隣に食に関する本。その隣には植物の本があって持続可能な生活と自然環境、生きていくうえで大切な食、生み出す植物の本、、、とインスピレーションが繋がりやすいようになっているんです。本を選んだのは、「book pick orchestra」代表の選書家・川上洋平さんで、蔵書は現在3000冊ほど。今後増やしていく計画もあるそうです。本は貸し出ししていなくて、図書館の外に持ち出すことはできませんが、広報の小林さんも、お仕事がお休みの日にここにきて本を読んだり、図鑑を見たり、うたた寝したりして過ごすことがあるそうです。いいリフレッシュになりそうですね。 そんな素晴らしい場所、人気になってきたら混まないのでしょうか?

小林さん:クルックフィールズのメンバーになっていただいた方が事前予約制で入れる施設になっています。中も決してすごく広いというわけではないので。 一日に入れる方も、現在は40名ほどに制限して、混雑している場合は少し時間を置いてから入場してもらうようなアナウンスをしたりですとか、そういったことで中の雰囲気は保てるように心がけています。 火曜日と水曜日が定休日なので、木曜日から月曜日12時から17時に入場可能なんですが、やっぱり土日とかオープンしたばかりの12時直後っていうのは、混雑しやすいので、本当に本をゆっくりお楽しみいただくっていう場合だと、平日の3時以降とかそのぐらいだとすごくゆったりとした時間を過ごしていただけるかなと思います。 宿泊の方には一般の方が帰られた5時以降ご使用いただけるので、翌朝11時まではご自由に地中図書館お入り頂いて夜の図書館もお楽しみいただけます。 

クルックフィールズ内にあるタイプの違う二つの宿泊施設に泊まることもできます。宿泊された方の特典というかんじでしょうか。

そして、予約状況にもよりますが、当日券もあるそうです。自然と融合した環境の中でじっくりといろんな本たちと向き合う時間もいいかもしれませんね。クルックフィールズ地中図書館の利用にはメンバーシップ登録が必要です。営業日やそのほかの施設の利用方法などについて詳しくはクルックフィールズの公式ホームページでご確認ください。

https://kurkkufields.jp/
コーヒーで地域活性化 

2023/9/29 UP!

素潜り漁師の挑戦「フーテンコーヒー」

暑い夏が終わり、ホットコーヒーがより美味しく感じられるようになりましたね。 千葉県内にもたくさんの素敵なコーヒー屋さんがありますが、今日はちょっと変わった2足の草鞋のコーヒー屋さんをご紹介したいと思います。

今回ご紹介するのは、主に館山市で営業されているフーテンコーヒーという屋台式のお店。ご主人は28歳とお若いんですが、房総半島南端で代々続く素潜り漁の家で育った彼がコーヒー店をやられるまではとっても目まぐるしいんです。店主の海老原直人さんにまずはお店を開くまでのいきさつをお聞きしました。

海老原さん:本当にずっと千葉の、あのマックスコーヒーというのがあるんですけど、あの甘いあれしか知らなかったんですけど。まあ21歳ぐらいですね、ちょっと格好付けてコーヒーブラックでスターバックスで覚え始めちゃった時からだんだん好きになったような感じです。それでコーヒー屋の雰囲気が大好きになってしまって、それでいつしか憧れを抱くようになって。卒業して資金調達のためにもあわびの漁師をやり始め、そこからコーヒー栽培をやりに石垣島に渡って、そこの最中に コロナになって。今、館山に帰って何かやろうっていうタイミングで、軽トラに屋台乗せてフーテンコーヒー始めた段階ですね。

MAXコーヒーからコーヒー人生が始まった海老原さん、お話にちょっと補足しますと、大学に行かれた時は神奈川県の湘南方面に住んでいて、そこで海辺とかシチュエーションがいいカフェにいくのにハマり、コーヒーを勉強に。それもまずは豆からと、石垣島でコーヒー豆の栽培のお手伝いして、東京ではバリスタの専門学校に通ってと準備をしてきていたそうです。最初はなかなか長い時間潜れず苦労したものの、すぐに高級アワビをどんどん水揚げできるようになったそうです。でも目指したのは、コーヒーショップを開くこと。現在は、軽トラックのキッチンカーで営業をされているんですが、このシチュエーションが海老原さんの2足の草鞋を支えているんです。

海老原さん:私がコーヒー屋さん出店しているのが、あの「伊戸だいぼ工房」というちょっと飲食店とダイビングセンターが併設しているような場所なんですけど。ま、そこはもう観光地で、すごい人がいっぱい来る、ところの目の前が私の漁業権設定されてる海で、朝8時ぐらいから10時半11時ぐらいまで潜って、そのままシャワー浴びて、そのまま13時前からコーヒー屋さんを夕暮れまでやるような感じです。まあ切り替えは楽しいですね。頭の中追っつかない時あるんですけど。 あのすべて一応スペシャルティーコーヒーと言ってハイグレードの物を極力使うようにしていまして。で、そのちょっとニッチな話になるんですけど、その精製方法ですね。コーヒー豆の精製方法がいくつかあるんですけど、そのうちの一個のナチュラル製法という果実味だったりとか、コーヒー本来の味が出やすいようなタイプをセレクトするように、いつも心がけてます。で、自分で焙煎機で焙煎して豆を使っているような感じです。資金を調達しながらこだわった美味しいコーヒーを出したい。・・・と海老原さんは綿密な計画をたて、それを濃厚な時間で実施しているんですね。大変な甲斐あって順調に売り上げも伸びているフーテンコーヒー。どんな味か興味ありますよね。

スタジオでこの日に合わせてベストなタイミングで焙煎していただいたコーヒーを楽しみました。

素潜り漁師としてアワビや伊勢海老などをとりながら、コーヒー屋台でこだわりのコーヒーを提供している海老原直人さん。館山でお店を開いているのにはこんな想いがあったんです。

海老原さん:漁業をやっていると言うのもあるんですけど、まあ、だいたい漁師は年が近くても50歳で一番高齢だと80歳とか本当に年が上の人ばっかりなんですけど、まあどこの地方でも言えるんですけど、若者離れが深刻化していく中で、その私が出店しているところはほんと観光客の方が多かったりとか、それを目当てに地元の若者が面白半分で来てくれたりとかする中に漁師さんがいたりすると、そこでコミュニケーションとれたりとか。意外とそれ話してると母校が一緒だったりするような。なんでもないような場所なんですけど、そういうコミュニケーション取れる場所としてやってるような感じですね。どこから来たんですかっていうのを聴くのとか、今日何しに来たんですかっていうのを聞くのをすごいこっちも意識していて。で、横におじいちゃん、おばあちゃんがいたらそれ聞いてるんで、そのおじいちゃん、おばあちゃんも反応してきたりとかするような、なんかそういう仕掛け作ったりするのも、そうです、コーヒー以外に考えてる感じですね。

軽トラックのキッチンカーのカウンター横にアワビの貝殻を置いておいて珈琲を買いに来るお客さんに「これが僕のとったアワビの貝殻です」って見せることで会話を引き出したりもしています。座れるスペースもあるので、そこで地元の方と観光客の方が話し込まれる、なんてことも度々あるそうです。そしてお店の名前「フーテンコーヒー」にはこんな思いがこもっていました。

海老原さん:フーテンコーヒーのフーテンは男はつらいよの寅さんですね。たまたま私の父親が大好きで、でそのいつかずっと心の中に寅さんがずっといるような変な少年だったんですけど、それが大人になってもずっと。寅さん寅さんというふうに考えて。なんかあったら寅さん見るようにして。それでその寅さんの映画の世界観が今の時代すごい必要なんじゃないかなって。無意識に思っていて、もうわたしなんてスマホで育った世代なんで、それいうのと比べても、やっぱ地方ってコミュニケーションがどんどん取れてない場所になってくるなあっていうのがあって。そういう意味でもコーヒー屋さんていうのをやってるんですけど、そことこうフーテンの寅さんがリンクして。 人情味のあるようなコーヒー屋さんを目指したいなという意味で、フーテンという名前をつけたのがあります。

素潜り漁師とスペシャリティコーヒーの2足の草鞋で館山に新たなコミュニティを生み出し、地域のコミュニケーションを広げる海老原さんの「フーテンコーヒー」、普段は館山の伊戸漁港近くで営業することが多いそうですが、四国や九州に出張販売にいくこともあるそうです。訪れる前にフーテンコーヒーのスケジュールを確認してからぜひお出かけください。

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リーグワン初優勝!「クボタスピアーズ船橋・東京ベイ」

2023/9/22 UP!

スポーツの秋。さまざまなスポーツが盛り上がっていますが、特に、今はラグビーワールドカップがフランスで開催されていることもあり、ラグビーが大変注目を集めています。

2019年、日本開催のワールドカップで「ONE TEAM」のスローガンのもと初の決勝トーナメント進出!その魅力にはまった人も多いんじゃないでしょうか?

ラグビーが盛り上がっているということで、今回は、昨シーズン、国内ラグビーの新リーグ「リーグワン」を制した「クボタスピアーズ船橋東京ベイ」をご紹介します。まず「リーグワン」とは正式名称を「ジャパン・ラグビー・リーグワン」といって、2022年1月開幕。15人制の社会人チームの競技会で今年12月開幕の2023−2024シーズンの参加チームは23チーム。チームの強さによりDivision1から3までのカテゴリーに分かれ、 「クボタスピアーズ」はディビジョン1に所属する12チームのうちの1つです。

国内首位の農機メーカーとして有名な株式会社クボタのチームで、JR京葉線の二俣新町駅近くにある「クボタ京葉工場」に練習場が併設されているんです。

今回は、キャプテンの立川(たてかわ)(はる)(みち)さんにお話を聞いています。まずは、昨シーズン優勝の感想と12月に開幕するシーズンに向けた抱負を伺いました。

立川選手:クボタスピアーズ船橋トーキョーベイキャプテンの立川理道です。主に船橋、江戸川、成田市原などで活動しているラグビーチームです。 ここ数年は力をつけてきて優勝を狙えるチームになってきた中で今回優勝できたというのはすごくうれしく思います。もうキャプテンになって七年目でしたね。はい。優勝した瞬間はほんと勝ったなーみたいなほっとしたって感情の方が強いかもしれないですね。 わ、勝っちゃったみたいな感じの方が強かったかもしれない。 チームとしてもそうですし、僕個人としてもそうですけど、初めてまあ優勝して次迎えるシーズンっていうのはまた違った心境になっていくとは思うんですけども、前回チャンピオンだからって言うところはもうあの一回忘れてですね。もう一度チャンピオン取りに行くっていう気持ちを持ってやらなければ、なかなか次に勝つことができないと思うので、そういうところもメンタルスポーツの一つだと思いますし、トロフィーを取りに行く気持ちを持って、シーズンを通して戦っていきたいなと思います。

優勝してもおごらず、リセットして常にチャレンジャー精神で。初優勝ということは 追いかけられる立場は初めて。ぜひ連覇を期待したいですよね。クボタスピアーズの試合の観客席にはある特徴があるんです。オレンジ色なんです。椅子じゃなくて、お客さんが。サッカーなどではおなじみですが、ラグビーでは珍しいことだそうで、応援してくださっているファンをオレンジアーミーと呼んでいます。

立川選手:オレンジアーミーというのは、クボタスピアーズを応援してくれてるファンの人たちのことを言うんですけども、選手もそうですし、選手の家族だったり、会社の従業員の人たちも含めてオレンジアーミーっていうことをまあみんなの中で定義づけてはいます。会社のもちろん貢献もすごく大きいんですけども、数年前から試合会場でTシャツだったりとか、ベースボールシャツ、オレンジのベースボールシャツを配布して敵チーム関係なく敵のファンも取り込んでしまえって感じでどんどん配ってですね。で、会場オレンジ色に染めてくれたっていうのがあります。年を重ねるごとに応援してくれている人たちも増えていくし、結果も良くなっていくしっていうところで 決勝戦の時は、まあ新国立競技場でもう半分以上ですかね。オレンジのものを身につけてもらって、僕ら選手っていうのはすごく力になりましたし、対戦地方のパナソニックの選手たちに聞くと、やっぱりすごくオレンジの数に圧倒されたっていうことも言っていたので、まあすごく相手にとっては脅威になったのかなというふうに思います。

親会社であるクボタのイメージカラーであるブルーグリーン系のユニフォームのイメージがある方も多いかと思いますが、最近、ファーストユニフォームはオレンジからさらに刺激的な「蛍光オレンジ」になっています。 

クボタスピアーズ船橋・東京ベイの広報、岩爪さんの話によりますと、このオレンジはクボタの農機具、トラクターなどに採用されているオレンジからきていて、会社からのバックアップで、試合会場でオレンジ色のシャツなどを配布。クボタスピアーズのファンは「オレンジアーミー」と呼ばれ、会場をあの目立つオレンジ色に染め上げて応援して いるんです。そんな効果もあり、昨シーズン見事に日本一という初タイトルを獲得したんですが、その一方でまだまだラグビーは知られていないという想いもあり、地域でのさまざまな活動もしています。

地域との連携。いったいどんなことをされているんでしょうか?

立川選手:地域との繋がりっていうのはすごく大事にしていて、船橋市だったりとか、江戸川区の小学校なんかに行ってタグラグビーをして、ラグビーを知ってもらったりするっていう交流もたくさんやっていますし、 ビーチクリーンって言って、地域の方々と一緒にゴミを拾って街をきれいにしたりとかっていうような、あの地域の方々と一緒の活動っていうのを増やすことで、チームを知ってもらったりとか。なんかラグビーの価値だったりとか、そういうところこうラグビー知ってもらえるきっかけづくりをして。で会場で応援してもらえるっていう流れになれば一番嬉しいかなというふうに思っています。初めてラグビー選手を見る子もいますし、ラグビーボールを見る子、ラグビーのプレーを見る子もいるんですけども。でもやっぱり何かこうデモでパスだったり、キックしたり、一緒にラグビータグラグビーですけど、タグラグビーをやった後っていうのはすごく反応はいいですし、あの教えに来てくださいとかラグビーの試合見に行きますっていう声をいただくのですごくそれは有意義な時間になってるのかなというふうに思います。

一流の選手からラグビーを教わったり、一緒にプレイするって子どもたちにとっては貴重な体験。何せ日本一の選手が先生ですからね。ちなみにタグラグビーっていうのは、ボールを前に運んでいってゴールするのはラグビーと一緒だけど、危険度が高いタックルのかわりに、腰の左右につけている「タグ」というヒモのようなものをディフェンス側がとる。攻撃側は相手プレイヤーにこのタグを取られたら誰かにパスしないといけないという、子供や初心者が楽しめる競技でこれを体験してまずチームワークの大切さとかラグビーの魅力に触れることができるんです。

クボタスピアーズでは、船橋市、市原市、成田市、東京都江戸川区などたくさんの地域と連携協定を結んでいて、たとえば成田市では、田植え前の田んぼでどろんこラグビーを楽しみました。立川選手も参加、泥に足を取られて、鼻耳口目全部に泥が入って大変でしたが、大盛り上がりだったそうです。また、子供食堂への食材提供や選手が子供たちと食事をする交流をしています。一緒にご飯を食べたお兄さんの試合をみたら盛り上がるし、距離感がグッと近くなりますよね。

地元の皆さんとの交流を大事にしていくことで、応援してもらえて、自分たちのパワーの源になる。いいサイクルになっていますね・

ところで、今はワールドカップフランス大会の真っ只中。日本チームも頑張っいますが、立川選手は元日本代表選手2015年のワールドカップでは南アフリカとの試合で活躍されました。そんな、立川選手に、今行われているラグビーワールドカップフランス大会の日本勢の試合の見どころを伺いました。

立川選手:日本人のそのスキルの高さっていうんですかね。パスだったり、キックだったり、基本的なプレーの精度の高さというのは世界でもトップクラスだと思いますし、あとはもう80分間、動き続ける運動量なんかっていうのも、 本当に世界のトップクラスだと思うので、そういうところで体格で劣っていても勝っていける要素なのかなというふうに思いますね。あとはなんかそのフィジカルとかも逃げずにしっかりと鍛え上げて戦うので、そういうところをある程度5分で戦えれば、さっき言ったそのスキルだったりとか戦術で一気に工夫で勝っていけるんじゃないのかなというふうに思います。 

今フランスで戦っている日本代表「ブレイブ・ブロッサムズ」にはクボタスピアーズ船橋・東京ベイから、フランカーのピーター・“ラピース”・ラブスカフニ選手とロックのヘル・ウヴェ選手が参加しています。活躍を期待したいですね。ラグビーワールドカップ フランス大会は10月28日が決勝。これが終わると日本ではいよいよリーグワンの2023−2024のシーズンが始まります。

12月9日土曜日の開幕戦でクボタスピアーズ船橋・東京ベイは秩父宮ラグビー場に東京サントリーサンゴリアスを迎えます。その前に、プロ野球でいうオープン戦、プレシーズンマッチが10月からスタート。初戦は、10月14日土曜日午後1時から横浜キャノンイーグルスをクボタ船橋グラウンドに迎えて行われます。入場料は無料。そのほか11月11日、市原市ラグビーフェスティバルとして市原市のゼットエーオリプリスタジアムでの試合などが予定されていて、詳細は決定次第公式ホームページにアップされていきます。

千葉県には他にも 浦安市に拠点をおく浦安D-Rocks、東葛エリアに拠点をおくNECグリーンロケッツ東葛もあって、こちらはトップカテゴリー昇格を目指すディビジョン2の開幕戦でこの2チームが当たる千葉ダービーとなるので、こちらも  ぜひ注目、応援してください!(ちなみにDJ KOUSAKUはNECグリーンロケッツのスタジアムDJを務めているそうです)

クボタスピアーズ船橋・東京ベイ

https://www.kubota-spears.com/

ジャパン ラグビー リーグワン

https://league-one.jp/

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