三方を海に囲まれる房総半島に位置する千葉県。
首都圏からのアクセスもよく、
通勤圏でありながら海や里山の豊かな恵みをあわせもち、
自然とともにある生活を楽しめるエリアです。
そんな「千葉の魅力」を支えるさまざまな活動や
想いムーブメントなどにスポットを当て、
現地取材の声も通して「魅力あふれる千葉」をご紹介していきます。

毎週月~木 18:35頃~「YOU 遊 チバ」はこちら
※「YOU 遊 チバ」は、ミンナノチカラ~CHIBA~と連動し週ごとにさまざまなテーマで千葉の魅力をお届けしているコーナーです。

Every Fri. 18:45~18:59

千葉のインフラツーリズム 海底トンネルに潜入!「東京湾アクアライン裏側探検」

2024/8/23 UP!

インフラツーリズムってご存知ですか?ダム、橋、港、トンネルといった、社会や生活になくてはならない公共の施設を観光することをいいます。ダイナミックな景観を楽しんだり、普段はなかなか入れないその内部を見られるということで、今、人気を集めているそうですよ。

今回ご紹介するのは、アクアラインの裏側を見学できる人気のインフラツアー「東京湾アクアライン裏側探検」です。東京湾の中央部を横断し、木更津と対岸の川崎を結ぶ全長およそ15.1kmの自動車専用の有料道路「東京湾アクアライン」は10kmほどの海底トンネルと5㎞ほどの橋部分、そして東京湾に浮かぶパーキングエリア『海ほたる』で構成されています。その難しさから『土木のアポロ計画』と呼ばれた「東京湾アクアライン」の工事は 当時最先端の技術を結集し、調査から含めると30年もの時間をかけ完成しました。そんな一大インフラの裏側を見られるツアーの概要を、ガイドをされている東京湾横断道路アクアライン事業所の根岸あいさんにお話を伺いました。

根岸さん:正式なツアー名は「東京湾アクアライン裏側探検」でございます。普段は何気なく通行しているアクアラインの普段は見ることができない緊急避難通路であったりですとか非常設備などといったところを見れるですね、非日常を体験できるようなツアーとなっております。ちょうどだいたい五年半前から始まったツアーとなっておりまして、皆様に巨大インフラを見ていただこうということで始まったツアーでございます。アクアラインも上下線走ってるんですけれども、その隣に、実は見たことある方もいるかもしれないんですが、将来的にもし三本目のトンネルが必要になった際に堀り進められるような入り口と出口となるためのそういったものが用意されておりまして。そこからですね入っていただいて地下の緊急避難通路まで向かっていただくという形をとっております。

3本目のトンネルを掘るかどうかは決まっていないのですが、必要になったときのためにあらかじめ3本目を作ることが出来るような構造になっているんですね。この入口自体はそんなに長くなく、すぐ行き止まりになっているんですが、そこから入ることができる「緊急避難通路」を見学できるということです!どんな構造なのか教えていただきました。

根岸さん:緊急避難通路の中は気圧を上げておりまして。その理由と言いますのが、トンネル内でもし火災があった際に火や煙が、緊急避難通路内入ってしまいますと困りますので、その気圧を上げることによって緊急避難通路側からトンネルへと向かって空気が流れますので、まあその火や煙が入ってこないといった構造になっているんですけれども。その気圧を保つためにですね緊急避難通路に向かう際にはその扉の方をお客様にくぐっていただいて地下まで向かっていただくっていう流れをとっていただいております。緊急避難通路はですね。皆様が走っているそのトンネルの真下、だいたい1/3ぐらい緊急避難通路がございまして、その緊急避難通路がトンネルと同じように木更津側から川崎側またですね川崎側から木更津側へと続いているものとなっております。

避難通路は映画「シン・ゴジラ」のロケ地にもなっていたんです。トンネルの下3分の1に、緊急避難通路があるんです。避難のために気圧を高くしてるとか、興味深いですね

ツアーでこの扉を開けた時に感じる風などで気圧の差を実感できるようですよ。この緊急避難通路で防災設備についての説明などを受けた後、非常用階段を昇って地上に戻ります。トンネルを掘るときに使ったシールドマシンの「カッターフェイス」のモニュメントをみてそのスケールを感じたり、海に浮かぶ巨大な換気施設「風の塔」がどんな建物なのかなどを説明してくれます。

このツアーの参加方法について伺いました。

根岸さん:まず団体様になるんですけれども、木曜日と金曜日のみご予約を承っておりまして、お電話で予約をして頂く形になるんですけれども、20人以上50人以下で受け付けております。個人の受付は火曜日と水曜日承っておりまして、こちらはですね海ほたるの海ほたるネットの方からお申し込みいただく形になります。学校がお休みの期間になりますとお子様のですねご予約がこうぐっと増えてくるんですけれども、普段はですね、平日にしか開催はしてないので。そうですね比較的予約の方は取りやすくなるかなと思います。小学三年生以上っていうのが年齢制限になってまして、まあ、上限の方はないですね。

海ほたるのホームページに「海底トンネルに潜入!東京湾アクアライン裏側探検」のアイコンがあるのでそちらから確認して事前予約が必要になっています。予約受付は開催月の2ヶ月前の月の1日10:00から開始されます。また、 現地集合・現地解散なので海ほたるまで来ることができる方、とか、120段以上の階段を自力でのぼることができる方などいくつかの条件がありますのでご確認ください。参加費用は大人1000円、小学生以下は500円で、参加できるのは小学校3年生以上となっています。

事前の申し込みが原則だそうですが、実はちょっとした裏技というか、タイミングが良ければ当日ツアーに参加できるかもしれないんです.

根岸さん:定員が20人なんですけれども、実はですね、その20人に満たなかった場合にはなるんですが、当日受付というものをやっている日もございまして。まあ、基本的にはその予約が必要になるんですけれども、もし当日の受付がある場合は、午前中は9時15分と30分、午後は13時15分と13時30分にですね放送の方が流れますので、運が良ければにはなるんですけれども、当日いくことっていうのもできる可能性はございます。

タイミングが合えばラッキーなことに参加できるかもしれないんです。海ほたるで平日の火曜日、水曜日の午前9時15分と30分、午後1時15分と30分ぐらいのアナウンスをチェックしてみてください。

夏休み中は予約がいっぱいですが、9月以降は比較的チャンスはありそうです。海ほたるからの素晴らしい景色やお買い物やグルメに加えておよそ90分の裏側探検ツアーもぜひ楽しんでみてはいかがでしょうか。

http://www.umihotaru.com/

千葉の梨2 “梨”で地域を盛り上げる!「梨工房 城山みのり園」

2024/8/16 UP!

この時期美味しい果物といえばズバリ!「梨」ですよね。千葉県は、梨の生産量、栽培面積、産出額ともに日本一なんです。味も日本一です!

今回は、横芝(よこしば)光町(ひかりまち)で梨作りをされている、元パティシエという農家さんのこだわりの梨づくりと、梨を使ったメニューが味わえるカフェ、地域を盛り上げる取り組みをご紹介します。

九十九里のほぼ真ん中、横芝光町にある梨園「城山(しろやま)みのり園」です。園主の(じつ)川勝之(かわ)さんは、元パティシエということなんですが、まずは梨農家さんになったきっかけを伺いました。

實川さん:梨のほうは梨工房城山みのり園という屋号でやってるんですけども、こちらは会社設立前からやっている梨園となります。私もともとケーキ屋でパティシエをやっていたという過去があるんですけども、当時ケーキ屋で働いていた時に父が怪我をして、それをきっかけに実家の農業を手伝うことになったという経緯がございます。もともと両親でやっていた農業経営としては、お米と一般的な野菜農家・・野菜づくりをしていたんですが、たまたま作っていた野菜がですね、非常にこうまあ市場で暴落して安くなってしまった。じゃあ、これをどう解決したらいいのかって考えた時に、まあ梨であれば、直販がしやすいと言うことで、梨の栽培を始めたというきっかけになります。いろんな梨の品種がある。なので、まあ純粋に食べてみたいとかね。どんな品種になるんだろうっていう興味本位もありましたし、販売している中でお客様のニーズに応えていくうちにだんだんと増えて、気がつけば40品種以上の品種が今はあります。ざっと800本ぐらいですかね?

もともの梨農家さんではないのに増えていって40品種以上、800本もの梨を作るようになるってすごいですよね?

 

農家を継いで、自分の代で初めて梨作りに取り組んだ實川さん。最初は5本の梨の木から始まったそうです。梨を育てるために必要な肥料選びを食材選びに例えたり、栽培方法を調理方法に例えたり、美味しい梨づくりにパティシエの目線も活かしながら努力をされたそうなんです。そして、こちらに梨工房城山みのり園から、そのこだわりの梨が届いています!

早速スタジオでもいただきました。

さて、梨作りは順調に進みはじめたのですが、大きな壁に当たります。どんなことがあったんでしょうか

實川さん:

皆さんもまだ記憶に新しい令和元年の房総の台風というのもあると思うんですが、2016年にも千葉県、大きな台風が襲ってきています。その時に梨も結構大量に落ちてしまったんですがそれをどうにか無駄にしたくないっていう思いがありまして、それを解決するべく、翌年の2017年に、まずはその自社の中で、そういった落ちてしまった梨、傷ついてしまった梨を解決できる仕組みと、あとは近隣のとか、仲間たちの農家のそういった傷ついてしまったとか、出荷できないという農産物が加工できる実験施設という思いで作った施設が「コミュニティCAFÉ&農家のキッチンLABO FARM TO…」というものを作りました。実験施設で作った農産物がそれをお披露目する場所としてコミュニティーカフェがある。そういう存在になってます。

苦労して作った梨を無駄にしたくない、自分だけじゃなく仲間も助けたいという思いが、新しい挑戦をする原点になったんですね。商品にならなくなってしまった梨をなんとかしたいという想いからスタートした「コミュニティCAFE&農家のキッチンLABO Farm to…」では、6次産業化に挑戦してみたいと思っている農家さんを始め、飲食店のオーナーさんバイヤーさんなどから相談が寄せられ、さまざまなメニューや商品が誕生しました。そして、カフェでは梨を使ったメニューをいただくこともできるんですが、どんなメニューが人気なんでしょうか?

實川さん:

一番人気なのが、具にもルーにも梨が半分以上入っている梨カレーっていうのがあります。他には梨の力でお肉が柔らかくなった梨のスペアリブっていうのもあったり、デザートにはもちろん季節ごとに梨を使ったスイーツを出していたり、あとは梨のミルクスムージーというのがあったり。本当に様々なものが楽しめます。それとはまた別に六次産業化っていう視点で行きますと、自社だけでやる六次化ではなく、地域を巻き込んだ六次化であったり、流通段階で 都市部の方々と連携した販売方法を使った六次化であったり、まあ、そういった地域連携型と 都市部連携型の二つの特徴がある六次化をやっているというのがまあ珍しいところかなと思います。

パスタやスペシャリテ、ドリンク、デザートも野菜たっぷりです。

實川さんたちは、自分たちの畑や工場だけでビジネスを完結せず、近隣の農家さんや食品製造業者さん、小売店のバイヤーさん、飲食店オーナーさんなどから、加工の依頼を受け、ピューレやカット、乾燥をはじめとする農産物の一次加工からパスタソースやジャム、ドレッシングなどの製造を請け負っています。

今後の展望と熱い思いをお話しいただきました。

實川さん

千葉県っていうのは日本一の梨の産地です。ただ、やはりこの千葉県の梨農家がかなり減っていたり、面積自体もかなり減っている状況です。そういった中でやはり日本一の梨の産地をこれからも守っていくためには、やっぱり一軒一軒の農家さんがこれからもっと規模を増やしていったり拡大してかなきゃいけないっていう中なんですけども、そこにはすごくまだ大きなハードルがたくさんあります。農業も 、スマート農業、機械化とかそういったものが進んでいますけれども、まだまだ梨作りにおいては人の手が必要になっているので、そういった部分を解決しながら、自社の中でももっと規模拡大し、生産量がもっと増えれば、今 数年前から弊社の場合は 海外に輸出というのもしているんですが、国内の市場に出すと共に、海外市場の方にもどんどん積極的に日本一の美味しい梨を届けていきたいと思います。

機械化は進んでも、梨づくりにはまだまだ人の手が必要。でもそれを解決しようと挑戦することで、強い農業ができてくんですね。

・梨工房 城山みのり園の梨をはじめ、お米や野菜、そしてドライフルーツやジャム、調味料などの加工品などは公式の通販サイトからお取り寄せすることができます。コミュニティCAFE&農家のキッチンLABO Farm to…の営業時間などについて、公式のホームページやインスタグラムでご確認ください。

https://www.instagram.com/p/CQ4isJwMpEm

http://www.shiroyamaminorien.com/

http://agrithree.com/

涼を感じる千葉その2 夏本番!まだまだ遊べる「蓮沼ウォーターガーデン」

2024/8/9 UP!

暑い日が続いていますが、この時期楽しいのがプールですよね。県内にもたくさんのレジャープールがありますが、中でも人気で歴史のあるプールを、ご紹介していきます。

その広さ東京ドームの1.5倍!県内最大級の規模を誇る山武市(さんむし)蓮沼(はすぬま)ウォーターガーデンです。

九十九里のほぼ真ん中、山武市にある県立蓮沼海浜公園の中にある施設でプールやスライダーなど、合わせて19もエリアがあるそうです!今年は7月6日からオープンしていまして、既に多くの方で賑わっています。まずは広報の水野陽子(みずのようこ)さんにこちらの特徴をご紹介いただきました。

水野さん:ここならではの特徴がですね、九十九里浜に面してるので、水着のままプールと海、出入り自由なのでもう一日でプールも海も楽しめちゃいます。結構いらっしゃいますね。一番人気は世界初登場のスプラッシュシェイカー。この世界初登場っていうのが、あの四つのスライダー要素を一度に体験できるそのコンビネーションの組み合わせが世界初なんですけども、その四つの特徴が、一つ目が暗闇の中を旋回して行って、次に七色のレインボーゾーン。で、その後激しい横揺れ。ラトラーという部分を通って、最後ブーメラン、大きな壁を登って降りてくるっていう四つの要素が体験できます。で、長さが182mありまして、スタートからゴールまでがだいたい50秒ほどお時間かけて滑っていただきます。

一番人気のスプラッシュシェイカーはゴムボートに乗って楽しむダイナミックなアトラクション。混雑すると2時間待ちなんてこともあるそうですが、監視員の方が、熱中症にならないように、時々水をかけてくれたりするそうです。ほかにも、19のエリアは「水の一生」をテーマに沿って造られていて、雄大な海をイメージした波のプールや、九十九里浜を一望しながら滑り降りるスライダー「渓流下り」など、バラエティに富んだ遊びがいっぱい。浅めのプールも充実しているので、お子さんも楽しめます。

そして、ことし、開設50周年なんですが、毎年なにかしら新しい企画を立てているそうで、新しいアトラクションが登場したんです。そして、園内で楽しめるグルメも教えていただきました。

水野さん:新しくサウンドスプラッシュというのができまして、音楽に合わせて四方八方からお客様に向かって水が飛び出してくる、水と音楽を一度に味わえる、上からお水が降ってくるような感じです。ノリがいい曲。いろんな年代の方にお越しいただいているので。大人から子供まで楽しめる音楽をちょっとこちらでご用意しました。全6曲が一日2回ずつ全部で12回行ってます。この九十九里地域はまぐりがとても有名なので、そのハマグリを活かしたはまぐりカレーとハマグリの焼きおにぎり。っていうメニューがございます。まだ小さいハマグリをご飯と一緒に炊き込んで成形して焼きおにぎりにしたものです。結構やっぱ手軽に。あのワンハンドで食べられるっていうのと小さなお子様とかも食べやすいので、すごく人気です。

音楽は、荻野目洋子さんのダンシングヒーロー/adoの新時代、クリーピーナッツのBling-Bang-Bang-Born    などがかかるそうですよ。プールも海も楽しめて、さまざまなアトラクションがあり、子どもから大人まで楽しめる蓮沼ウォーターガーデン。その人気は国内だけに留まらないようです。

水野さん:お客様、県内県外問わずやっぱ関東圏多く来ていただいてます。私勤めて11年になるんですけども、その当時に比べて今かなり外国人の方多くいらしていただいてます

中国、韓国辺りからもたくさんいらしてますし、最近すごく多いのがスリランカの方ですね。ちょっとこちらの地元山武市がいろんなご縁あってスリランカの方と非常に親密にさせていただいてたり、あと東京オリンピックの時の事前キャンプ地としても活用頂いてましたので、はい、今、スリランカの方が非常に山武市内多くいらっしゃいます。でそういったご縁もあって、スリランカの方にもたくさんご来園いただいてます。

蓮沼ウォーターガーデンへは車でいらっしゃる方が多いということですが、なんと、成田空港からこちらのプールの駐車場前までダイレクトに行ける空港シャトルバスが運行されているんです。成田空港第2ターミナルから「横芝屋形海岸(よこしばやかたかいがん)行き」でアクセスできます。

こういった広い場所ですと、夏、苦労するのが日陰探しですよね。じっとしていると、どんどん熱く(暑く)なってきてしまいます。。。でも大丈夫です。園内には快適に過ごせる有料の休憩エリアもありますし、こちらでは日よけのテントの持ち込みもOKなんだそうです。

水野さん:テントお客様自身でお持ちいただいたもの園内芝生の場所がすごく多いので、そういった芝生の広場を利用して持ち込んだテントもご利用いただけます。であとお食事とか飲み物もアルコール類除いて持ち込みオッケーですので一日楽しんでいただけます。8月後半になってくると、隣接する海にもちょっとクラゲが出たりするので、でもまだまだ暑い日続きますので、涼しくなりたい方、ウォーターガーデンプールの中でしたら安心安全で過ごしていただけますし。また、お盆すぎると比較的プールも空いてくるので園内も過ごしやすいかなと思います。9月中旬までやってますので、残暑厳しいので、はい、長く楽しめますので、ぜひ遊びに来てください。

芝生のエリアがあるのはほんとオアシスみたいで助かりますね。一人用のポップアップテントとか家庭用の大型テントを持ち込めるというのもいいですね!長い時間ゆったり過ごせます。しかも食べもの飲み物も持ち込みOKということなのでクーラーボックスとか持っていって楽しむのもいいのではないでしょうか?

ただし、園内はアルコール類の持ち込み禁止ですのでご注意ください。蓮沼ウォーターガーデン、今年の営業は9月16日まで。9月からは週末のみの営業です。

まだまだ続く暑い夏、楽しい思い出づくりにぜひお出かけになりませんか?

http://watergarden.hasunuma.co.jp/

久留里の名水(8/1~8/7水の週間)名水とともに生きる街「久留里」

2024/8/2 UP!

昨日、8月1日は「水の日」。そして7日までの1週間は「水の週間」です。暑い夏水の使用量が最も増える8月に、水の大切さや、水資源開発の重要性について考えるきっかけにしようと、昭和52年に制定されました。

今日は、豊富な地下水に恵まれ、“生きた水の里”として知られる、君津市久留里の名水をご紹介したいと思います。

君津市の久留里は、里見氏をはじめ数々の武将の居城となった久留里城の城下町として栄えた地区。街中に掘られた井戸から美味しい地下水が湧き出ていて、その美味しさと品質の良さで、千葉県では唯一「平成の名水百選」に選ばれています。「生きた水」とも呼ばれるこの“久留里の名水”について、まずは、君津市立久留里城址資料館の布施慶子さんにお話をうかがいました。

写真左:布施さん 中央:都築さん 右:ボランティアガイドの会の田畑さん

布施さん:もともと久留里から上流で雨が多いというのは一つの原因だと思います。それからこの辺りの地質が、東京湾を底とする地下水盆、、大きな地下水盆の淵にあたるというところがあると思います。そこで良い地下水が自噴する構造というのに恵まれているんですね。街中を歩いていると、井戸からくんでもいないのに自分で噴き出している水を見ることができます。以前、その高さ、どのくらい吹き出すのか計ったことがありますが2m40cmくらい噴き出している場所がありました。また、それ以外のところでもちょっと高さがはかりきれないくらい噴き出しているものもあります。久留里の周辺では188本の井戸があると言われています。で、この自噴井戸ですけれども、上総掘りという技術によってほられています。

溜まっている地下水の水位が掘った場所よりも高いところにあったり、地面の中の圧力の関係で噴き出してくるのが「自噴井戸」。久留里地区では、この井戸を掘るために「上総堀り」という掘削技術が江戸時代後期に考案されました。少ない労力で深く掘ることができる画期的な技法で、国の重要無形民俗文化財にも指定されています。どんな方法でどのぐらい深くまで掘るのでしょう?

布施さん:上総掘りの特徴というのは、竹ひごと「ホリテッカン」というのを使うのが最大の特徴です。竹ひごと言っても細いもので、1㎝太いものですと2、3cmの幅のものを作りますけれども、その竹ひごをロープの様に地下にずっと吊り下げてですね。その先端にホリテッカンというものをつなげます。ホリテッカンの先端にはサキワというまあ輪っかになった「ノミ」がついていまして、それで土を掘り崩していくイメージです。でうまくその土を回収できる仕組みもあって、でそれを回収するための彦車というのが付いていますけれども、上総掘りをご覧になった方は、その特徴的な大きな車の様子をイメージされると思いますけれども、その車と、そして掘っていく、ついて掘っていくという動きの繰り返しで、深さ数100mまで掘ることができる、ということですね。

布施さんが数百mと仰いましたが、実際には500~600m。技術的には、君津のあたりの土なら、1000メートルまで掘り進むことができたそうです。明治時代の中期に技術が完成し、久留里には多くの自噴井戸が掘られました。自噴井戸から湧く水の量は豊富で、水温は年間通してほぼ15度前後と夏は冷たく、冬は暖かい。日照りによる渇水や、停電による断水などの心配もないんですね。 

今回は君津市の久留里の名水をご紹介していますが、スタジオにもペットボトリングされた水「生きた水・久留里」をご用意しました!こちらは、久留里地区のお店や、JR久留里線の久留里駅を出てすぐの所にある「生きた水久留里 酒ミュージアム」などで購入することができます。

2008年に環境省による「平成の名水百選」に千葉県で唯一選ばれた「生きた水・久留里」ですが、実はその20年ほど前から、この豊富で美味しい水が、地域おこしになるのではないかという話が持ち上がっていました。そこで、当時の久留里の商工会青年部の皆さんが、それだったら水汲み場を綺麗にしていこうと活動を始めたそうなんです。当時、商工会青年部で、観光のために井戸を整備し直す活動などをされた都築広志さんに、その経緯を伺いました。

都築さん:水に関わったことは青年部当時のことでございますが、上町にある井戸まず一箇所を木で作って、きれいな囲いをして水を汲めるような形を作ったわけです。見映えも悪いということで。その当時水っていうものはあの都会の方、まあ、久留里は除いては、木更津でもなんでもカルキが臭くても普通の水道水は飲めないっていう人が結構多かったんですよね。それで久留里に行けば、こういう水を汲めるということがやっぱり伝わっていったんじゃないかなと思って。まあ、久留里の水は先人たちが。この土地で生きていこうと思って編み出した上総掘りというこの技法で今まで続いてるわけですから、これを私たちも大事に後を継いでおかなければいけないな、と思っております。久留里ではその水を使って。お酒とお豆腐これも大変美味しいものができております。

それまでも湧き出る水を受け止めるカメのようなものがあって、誰でも水を汲めるようになっていたんですが、そのままではあまり美味しそうに見えないということで有志が立ち上がって整備を始めたそうです。そして観光協会にその活動は引き継がれ、いくつかの水汲み場が綺麗に整備されていくことになりました。

久留里駅の駅前広場の一角にも水汲み場がありますが、朝早くから大変多くの方が次々と水を汲みにやってきます。ハイキング姿の方、マイカーできて大きめのペットボトルに入れている方、中には20リットルクラスのポリタンクをいくつも積んでくる方もいらっしゃいます。最後に、布施さんからリスナーの皆さんにメッセージをいただきました。

布施さん:久留里駅の周辺だけで五カ所の井戸が整備されていまして、そこは水質検査なども行われていて。安全に汲めるように整備されています。甘いような気がします。ほかの地域の方でお茶やお味噌汁に使ってる方からも時々きくお話なんですけれど、甘い気がする水です。あの私の勤めている久留里城資料館ですが、この久留里城というのが別名「雨城」と言います。それがまさに雨の多いということを示しているかなと思いますが、その「水が豊かであったこと」でお城ができたということでも知られています。久留里城に関する歴史やお話ししました上総掘りに関しての足場や、それから歴史用具なども紹介していますので、資料館の方にもおいでいただければと思います。

久留里城址資料館までは久留里駅から徒歩でおよそ30分ほど。久留里駅をでてすぐの場所に「久留里観光交流センター」があって、事前に予約が必要ですが、久留里城址資料館を含む「久留里城」へのガイドを「くるりボランティアガイドの会」の方にお願いすることもできます。

交流センターの中には「生きた水久留里 酒ミュージアム」も併設されていて、先ほどいただいたお水のペットボトルも「ヒエヒエ」で販売されています。この水で作られている「かずさ8蔵」のお酒の紹介や観光情報も案内してくれますのでぜひ立ち寄って、名水の里・久留里で街歩きを楽しんでみてくださいね。

酒ミュージアム

https://www.city.kimitsu.lg.jp/site/kanko/2188.html 

久留里城址資料館

https://www.city.kimitsu.lg.jp/site/kanko/2189.html

夜を楽しむアクティビティ 琥珀色の夜景を堪能~千葉港の「工場夜景クルーズ」

2024/7/26 UP!

今回は「夜を楽しむアクティビティ」。暑い夏の夜、ちょっと涼しく過ごせる「夏の楽しみ方」・・・煌びやかな工場夜景を船上から間近に楽しめる「千葉港(ちばこう)の工場夜景クルーズ」をご紹介します。

北は市川市・南は袖ケ浦市まで6市にまたがり、全国2位の貨物取扱量を誇る千葉港。周辺には多くの工場が集まっていて、夜になると無数の光があたりを包みます。この工場夜景を船から真近で見ることができる人気のツアーが、千葉みなとから出発する「工場夜景クルーズ」。

今回はそのクルーズでガイドをされている鈴木海那(すずきみいな)さんにお話を伺っています。まずは、船内でガイドをするようになったきっかけについて教えていただきました。

鈴木さん:昨年「千葉ポートアンバサダー」として一年間活動させていただいて、その中でお昼の観光船での船内ガイドをやらせていただいたり、この定期便の工場夜景クルーズのガイドさせていただいたのがきっかけです。幼い頃からこの地域に住んでいて、最初は千葉市の観光PR大使として。5つの浜が千葉市にはあるんですけど、そこの浜を担当していて。去年「千葉ポートアンバサダー」という形で、より千葉港に特化したというか、もっと詳しく自分も知らなかったことを勉強したりだとかっていうのをきっかけにガイドをさせていただいています。

JR京葉線、千葉都市モノレールのちばみなと駅から歩いて約6分のところにある旅客船ターミナルなどの複合施設 ケーズハーバー前からクルーズは出発します。デッキ付きの観光船に乗って千葉港を周遊しながら夜景を満喫するのがメインのクルーズですが、日が沈みきる前のお楽しみもあるようなんです。

鈴木さん:楽しみ方としては、一応景色も一緒に楽しんでいただけるっていうのがポイントで、船が出港する時間も日の入りに合わせてなので、空がきれいに夕日が落ちてグラデーションになっているときとかは凄く写真映えもしますし、そこからどんどん暗くなっていって、工場夜景のライトがすごく映える暗さにもなってくるので、そこも楽しんでいただけるかと思います。その日の気候だったり、天候にもよるんですけど、マジックアワーって言って日が落ちる瞬間の太陽のちょっとピンク色がかったりする空。あとは青いグラデーションとかの空も。また四季折々でその空の色も変化して行くので、一度だけじゃなくて違う季節でも楽しんでいただけるかと思います。

港に沿って立ち並ぶ工場や食品コンビナートが創り出す「京葉臨海コンビナートの夜景」は「ちば文化資産」にも選ばれていて、中でも、きらびやかな工場夜景を鑑賞できるのが千葉市と市原市の臨海部です。それを見るのは海からが最適ということで、毎月2回「工場夜景クルーズ」が運航されています。これを千葉ポートタワーから見下ろす眺めは、「日本夜景遺産」にも認定されています。

実は、このクルーズでは条件が揃えばみられる、奇跡の景色があるんだそうです。

鈴木さん:結構遠くのほうまで見えることもあるんですけど、スカイツリーだったり東京タワー、あとゲートブリッジ。葛西臨海公園の観覧車もライトアップしているので、夜ちょっと暗くなってきてからが見どころかなと思うんですけど。2月と10月、千葉市からもダイヤモンド富士を見れるので、その期間もクルーズでダイヤモンド富士のコースとして運行してるので、ちょうど富士山のてっぺんにお日様夕日が落ちてダイヤモンド富士を見ることもできます。そうですね。千葉市からだと、幕張から蘇我まであるんですけど、トータルで10日間ダイヤモンド富士を見ることができるので、その中のこの千葉港で見れる期間っていうのを千葉市の観光協会のかたが出してくれるので、まあ、その期間に合わせてクルーズに乗っていただいて。結構条件が揃わないと厳しいところもあるんですけど、そこも見どころです。なんかすごく神秘的ですね。

その時期を狙って、工場夜景クルーズに参加される方も結構いらっしゃって、本格的なカメラを構えて、波の揺れと戦いながら撮影されているそうです。

さらに、最近この夜景クルーズは、アジア系のお客さんにも人気で、スタッフが取材に行った時は台湾からの団体さんが船の大半を占めていたそうです。最後に、鈴木さんからおすすめポイントをおしえていただきました。

鈴木さん:コロナあけてからは外国の方もすごく増えてきているなっていうふうには感じていて。この千葉港が日本夜景遺産にも登録されているので、クライマックスにあるコークス工場なんですけど、コークス工場の中でも、その白いライトとオレンジのライトで工場がそれぞれ分かれているんですけど、まあそれ一面一面切り取って写真撮ってもらっても全然綺麗だなって思うんですけど。こんな景色見れるんだっていう間近に最後のクライマックスちょっと楽しみにしていただければ、、、はい。千葉県でもこう身近に船に乗っていただけて、工場夜景も楽しめる。そんな素敵な場所がございます。千葉みなと駅からも徒歩6、7分ぐらいで到着できる。とてもアクセスのいいところなので、ぜひ足を運んでみてください。

力強く美しい工場夜景に加え、実は最後にレーザービームによるショーも楽しめるんです。

千葉港の工場夜景クルーズは、月2回の運行で全て予約制です。ホームページからまたは電話でお申し込みください。他にも、当日出航の30分前から乗船受付のコースや、季節限定のコースなどもありますので、まずは公式ホームページでチェックしてみてくださいね。下のリンクを参照して下さい

クラフトビールで地域活性!「銚子ビール」

2024/7/19 UP!

                            

ビールが美味しい季節ですが、千葉県にも人気のクラフトビールが次々と誕生していますよね!

ハーヴェストムーン、KANGIKU、安房麦酒、きょなんビール、木更津オーガニックビールなどなどありますが、今回はその中から地元愛から生まれた銚子市のクラフトビール・銚子ビールで地域を盛り上げる「ミンナノチカラ」をご紹介します。

全国屈指の水揚げ量を誇る漁港や変化に富んだ風光明媚な景色で有名な銚子。その銚子発のクラフトビールブランド「銚子ビール」が今人気なんです。

クラフトビールは、小さな規模でつくられるもので、以前は「地ビール」とも呼ばれていましたが、その土地ならではの特色がパッケージや味に反映されることが多くお土産としても好まれます。銚子ビールのラベルにも犬吠埼(いぬぼうさき)灯台が描かれていて地元愛が伝わってきます。今回はその「銚子ビール」をつくっている、「銚子チアーズ株式会社」代表の佐久間(さくま)(よし)(え)さんに、まずは誕生のきっかけをききました。

佐久間さん:銚子ビールを作っております「銚子チアーズ株式会社」の代表しております佐久間です。銚子ビールは、銚子をテーマにしたビールを作りたいということで、もともと銚子といえば皆さん思い出すのがお魚だったと思うので、銚子エールという「銚子にエールを」っていう気持ちを込めた銚子のお魚に合うビールからスタートしたビール会社になります。藤兵衛本店という料理屋をやってたんですけれども、地域で宴会やるんだったら、ここみたいなところのお店と、それと酒の小売りのお店やさんも一緒にやってたんですね。だんだんだんだん銚子もですね、こう行ったり来たりしてる時になんかすごく人口も減っていくし。うちのお店もすごく忙しかったんですけれども、その人口が減ると同時にお店もなんとなく寂しい状況になっていて。なんとかできないかなっていうのを、実は東京で仕事をしていながらもずっと思ってたんですね。出張でアメリカ行った時にクラフトビールですごく町が活性化している様子を見て、ビールとか何か銚子に人が来る何かをやらなきゃいけないなと思って、中心になるモノとして、銚子ビールをやりたいなって言うことが、スタートのきっかけですね。

 「銚子の街が元気がなくなっていくのをなんとかしたい」そんな想いから、銚子のクラフトビールの構想が始まったんですね。佐久間さんは東京で商品のブランドの立ち上げなどに携わっていて、そのノウハウを銚子の町を元気にするためにいかしたい、クラフトビールで賑わう町を知って「これだ!」と思っていたんでしょう。もともとお酒が大好きな佐久間さんに、やがてアイデアを実現するチャンスが訪れます。

佐久間さん:ちょうど銚子市の方でUターンで起業する人とかいませんか?みたいなセミナーを開いてくれて、そこに参加させていただいて。銚子ビールの構想の話、したら、じゃあ、ちょっとそれで今度そういうビジネスコンテストが銚子市内であるんで出てみませんか?って言われたので。じゃあちょっと出て、みなさんの反応を聞いてみます、っていうことで出させていただいたところ、その地域クラウド交流会って言うので、実は優勝させていただいて。。。そんなにもたくさんの皆さんがあの銚子ビール期待してくださってるんだということが本当に嬉しくて。まずそれがきっかけで。更に実はそこで優勝すると千葉ビジコン、千葉県の今度ビジネスコンテストにも一次審査免除で出れるっていうことで。二次審査をへて、なんとそこでもファイナリストになれて。おかげさまでそこでも「千葉県知事優秀賞」をいただけて。そのおかげで「銚子ビール面白いじゃん」「応援してるよ」っていう多くの方に出会うことができて。やっぱりなんか出てみるもんなんだなっていうのは思いました。

ビール作りは全くの未経験だった佐久間さんでしたが、銚子市や県のビジネスコンテストで注目を集めます。地元銚子にUターンして2年後の2018年に銚子チアーズを設立。銚子の魚に合うビール「銚子エール」をはじめ、2020年には、日本財団「海と日本PROJECT」とコラボして犬吠埼灯台をモチーフに開発したビール、「犬吠WHITE IPA」「犬吠Black IPA」の販売を開始。国際的なビールコンテストでW受賞を果たしました。今も人気の商品で、売上の一部は灯台を守る活動に役立てられています。

銚子チアーズのクラフトビール、スタジオにご用意しました。

こんな風に素敵な商品ができあがるまでには、いろいろご苦労があったんです。

佐久間さん:醸造所を作ると、すごいお金がかかるって分かってたので、一旦、委託生産で作ってもらって、それをきちんとブランディングして銚子の町で銚子ビールとしてみんなが受け入れてくれるかということから始めようと思って。ビールのレシピをネストビールさんで一緒に作ってもらって。そこから、それを作ってくれる先を見つけて一年間はその委託生産でそれをたくさん売る。年間、実は6000L以上売らないと発泡酒の免許が取れないということがわかったので、とにかく委託生産でも6000L売れるか売れないか、それで継続するかどうか決めようということで最初の年はやってました。青魚に合う、臭みは消すけど、旨味を残すみたいな(味を探したら)アンバーエールスタイルが良い。辛口でお魚和食に合うやつにしていこうって。それを結構皆さん受け入れてくれて、おかげさまで初年度6000Lに近いところまで売れて。本当に皆さんのご協力なかったら無理だったんですけども、おかげさまで売れたので今に至ってるっていう感じですかね?

醸造を外部委託して状況を見ながらのスタート。行けるとなったところで 犬吠埼灯台の麓の犬吠テラステラスという商業施設の中に醸造所をつくりました。  そしてより多くの人に銚子ビールを届けたいと、大きな醸造所の新設を決意。 昨年、200年以上の歴史をもつ佐久間さんのご実家「藤兵衛本店」をリニューアルして、大きなタンクを備えた醸造所と併設のチョウシグッド・ビールカフェをオープンしました。タンク容量は約5.6倍と醸造量も大幅に増え、缶ビール製造の体制も整いました。

やっと軌道に乗ってきたみたいだとおっしゃる佐久間さんですが、当初の思いである「地元活性化」が一番の目的であることは変わりません。銚子産の発酵調味料「ひしお」や地元のハーブを使用するなど市内企業と共同開発した「銚子灯台コーラ」を発売したり、銚子電鉄とビール列車を運行したりと、その活動は広がっています。最後に佐久間さんが想い描いている銚子の未来を語っていただきました。

佐久間さん:もっともっとたくさんブルワリーが銚子も含めて、この地域たくさんできたらいいのにって思っています。特に銚子は醤油の醸造もありますし、最近ワインの醸造も始まりましたし、もともと日本の酒造メーカーさんが二社ありますし。そういう意味では「醸造の町」っていう形でもっとみんなが「銚子に来たら、いろいろ楽しいね」っていうふうになってもらいたいと思ってるんで。もっともっとブルワリーさんができたり、活性化していけたらいいなと思ってます。私自身もクラフトビールメインですけれども、将来的には蒸留酒とかそういうのもちょっとチャレンジしていきたいなというふうに思っています。いろんなお酒とか醸造といえばいろんなものが入ると思うんですけど、そういうことがもう点在してて、銚子にくると、そういう面白いものに出会えるみたいな風に(なっていくといいなと)思っています。

美味しい魚、美味しい野菜、そして美味しい銚子ビールや、その他のクラフトアルコール、こんな揃っている街はそうそうない、これを銚子ビールで繋げていこうという佐久間さんの挑戦に、これからも注目していきましょう。銚子ビールなど銚子チアーズの商品はインターネットでの購入もできます。

詳しくは、こちらのリンクを参照ください。

https://choshicheers.com

聖地巡礼 孤独のグルメに登場 源氏食堂

2024/7/12 UP!

「孤独のグルメ」というテレビ番組ご存知ですか?

主人公の五郎さん、実は千葉県にも訪れているんです。その中の一つ、いすみ市の「源氏食堂」は、番組放送後、多くの聖地巡礼の方が訪れた名店です。一度閉店されたんですが、昨年の秋復活したという噂をきき、早速スタッフがお邪魔してきました。

孤独のグルメ・シーズン(ふぁいぶ)の第9話の舞台はいすみ市・大原駅のすぐ近く。空腹の五郎さんは「大衆食堂」という暖簾に惹かれ「源氏食堂」を訪れます。気になる、「ブタ肉塩焼ライスの(じょう)とイカとメンチのミックスフライ」を頼み、そこで、もはやステーキと言ってもいいその厚さと旨さに感動する、、、という流れで話が進みます。

2015年11月27日の放送後、しばらく、このメニューを自分も食べてみたいと、県内、東京だけでなく、番組のファンが全国から来ていたそうです。ところが、残念なことに、2019年、店主が急にお亡くなりになり、お店も閉店となりました。惜しむ声が多かった中、4年後の昨年の9月にこの店が復活したんです。気になるのは味ですよね?五郎さんが食べたあのメニューは復活したんでしょうか今回は調理担当の佐藤美明(さとうよしあき)さんにお話を伺いました。

左が佐藤さん

佐藤さん:源氏食堂調理担当の佐藤美明です。銀座の老舗のトンカツ店で30年修業してました。店を辞めたいと言ったら、店もじゃあもう閉めるってことになって、こっちの実家の方にいすみ市の方に戻ってきたんです。まあ3年間家業の手伝いながら、その中で声がかかってきたんです。ちょっとこの源氏食堂をとんかつ復活させたいからやってくれないかと。考えたんだけども、じゃあやりましょうと。テレビとか新聞に載ってて人が来てたというのは知ってました。前のオーナーさんの奥さんが店に来て、この「塩豚定食」はやり方を教えてもらってそれで再現みたいな感じになってます。

じゃあ、そもそもこの復活を仕掛けたのは誰だったのでしょうか?

大原までたくさんのファンの方がきていたのに、そのお店が閉じてしまって、がっかりさせるのは申し訳ない、と、なんとか「源氏食堂」を復活できないかと準備を進めていた地元の不動産屋さんがいたんです。とはいえ、以前のお店の味を継いでいる人はいない。もともとここはお肉屋さんで、その横で食事処として源氏食堂があったんです。お肉の仕入れも調理も一体でやっていて、「豚肉」を使ったメニューが人気だったので、まずはトンカツから復活させよう、と、東京で30年トンカツを揚げていた佐藤さんに白羽の矢が立ったんです。

ところで、佐藤さんは、最初のお話の通り、お店の存在は知っていたけれども孤独のグルメに登場した「ブタ肉塩焼定食」はもちろん、源氏食堂のメニューを食べたことはありません。そこで、当時の味を知る方々に話をきいたり、作り方を教えてもらったりしたそうです。準備が整いオープンしたのが昨年の9月12日。復活のニュースは徐々に広まり、いろいろなお客さまがきているようです。

佐藤さん:ツーリングの人たちは、食べるものがみんな一緒、なんで、前もって用意できるから、そこらへんも楽です夕方、学生がけっこう通るんでもう帰りにメンチだのコロッケだのいろいろ買ってはいみんなでガヤガヤ食べながら帰ってます。平日はこの界隈で働いてる人たちかなっていう現場の方とかも多いんで平日はそっちに偏りますね。昼間はいいんですけど夜がちょっと弱いんで、夜に力入れてみようかなと思ってます。結構ほら、ちょいのみでもいいんで、来てもらえるようなつまみ系増やして、それでやってみようかなと思ってます。

ツーリングのお客さんは「孤独のグルメのあのメニュー」を目指してくる方が多く、地元の高校生にはテイクアイトの揚げ物が小腹が空いたときのおやつ代わりに人気なんだそうです。 

人気ドラマ「孤独のグルメ」に登場し、全国からお客さんが訪れるほど人気となっていたいすみ市の「源氏食堂」。一度やむなく閉店したお店を復活させ、人気メニューの味を引き継いだ佐藤さんですが、とんかつ店で30年務めた経験を活かし、新たな看板メニューとして自慢の「とんかつ」を提供しています。味についてはご自身のこんなこだわりもあるそうです。  

 

佐藤さん:それは、肉の仕込み方。特殊工具を使って肉をぺったぺたにわらじカツ状態に伸ばして繊維分解して、その繊維をまた組み立てて柔らかくするっていう技術ですね。あとはもう油にもちょっとこだわってるんで。とんかつまあ、ひと切れでいいんで、塩を衣の上から少しかけて召し上がるとパン粉の味、肉の味、油の味もすべてわかるんで、是非一切れだけでもいいんで塩をかけて召し上がってください。ドイツ由来の岩塩を使用しています。

トンカツは、まずはお塩で。そうするとパン粉のサクサク感、お肉の甘みなどを感じられるそうです。そのままソースかけないで最後まで食べてしまわれる方も多いそうです。オリジナルのソースは、サラサラの野菜ソースと、ドロッとした濃口ソースの2種ご用意。ブタ肉塩焼もトンカツも、とにかく肉が分厚いのにやわらかくてびっくりするお客さんが多いそうです。今はお肉屋さんは無くなりましたが、メンチやコロッケなどのテイクアウトはOKです。最後に佐藤さんが皆さんへお願いがあるそうです。。。

    

佐藤さん:源氏食堂復活したんですがどうしても夜が弱いんで、ちょいのみでもいいんで、来てもらえたら助かりますで、後は電車でお越しのお客様はほんと時間に余裕を持ってご来店をお願いします。料理提供時間がかかる場合がございますが、まあ一人前ずつ手を抜かずやってるんでぜひお店の方にお越しください。

外房線の下りで大原にやってきて、30分後の上り列車で帰るようなプランを立てて来られる方がいらっしゃるんですが、トンカツなどは、丁寧に時間をかけて揚げているので、そのタイムスケジュールだとやはり難しい。ぜひ、大原の滞在時間、多めにとってほしいとのことでした。

地元愛が復活させ、佐藤さんが腕を振るっている「源氏食堂」は、大原駅から徒歩3分ほど、サーモンピンクの壁の色の建物です。

https://www.genjishokudo.com

孤独のグルメ 源氏食堂の回(テレビ東京ページ)

佐倉歴史さんぽ 城下町 佐倉の歴史を伝える旧堀田邸と武家屋敷

2024/7/5 UP!

                                                

おととい7月3日に新しい紙幣が発行されましたね。この新紙幣の肖像画になったのは、1万円札が渋沢栄一、5千円札が津田梅子、千円札が北里柴三郎。実は5千円札に肖像画が描かれた津田梅子ゆかりの地が、佐倉市なんです。

江戸城の東の防衛拠点であった佐倉藩は城下町として栄え、開明的藩主として知られる堀田正睦(まさよし)をはじめ、日本の発展に名を残す人物を輩出した歴史ある町。津田梅子のお父さんで農学者の津田仙(つだせん)も佐倉藩の出身なんです。今回はそんな佐倉市で今も見ることができる歴史的建造物をご紹介します。

江戸時代、西の小田原城、北の川越城とともに江戸防衛の東の要衝として栄えた佐倉藩。今も当時の藩士の邸宅などゆかりの建物が市内に残されており、見学することもできます。そんな歴史的建造物を案内し、歴史を伝える活動をしているのがボランティアのみなさん。今回は「文化財ボランティアガイド佐倉」の久保田里美(くぼたさとみ)さんに、まずはどんな場所をガイドしているのかおききしました。

久保田さん:私たちは「武家屋敷」「旧堀田邸」「佐倉順天堂記念館」でガイドを行っています。佐倉市は江戸時代、佐倉藩11万石として栄えてきました。現在、その時代の武家屋敷や、当時使っていた建物のほとんどは壊されてしまって今はないんですけれども、その残った一部を順天堂の記念館として皆様に公開していますまた、明治時代になって建てられた旧堀田邸も公開しています。武家屋敷は同じ鏑木小路(かぶらぎこうじ)にあった建物を一か所にまとめまして復元公開しています。

佐倉藩士が暮していた「武家屋敷」、最後の佐倉藩主である堀田正倫(ほったまさとも)の邸宅である「旧堀田邸」、そして現在の順天堂大学のルーツで、江戸時代に開かれたオランダ医学の診療所と塾であった「佐倉順天堂記念館」。こちらの3か所には、土曜、日曜、祝日、ガイドが常駐し、入り口で申し込むと、ガイドの方が説明しながら一緒に回ってくださるんです。時間は朝10時から。事前申し込みすれば、団体の方への案内も対応しています。そのボランティアガイドは、こんな風にはじまりました。

久保田さん:旧堀田邸は明治23年、堀田正倫公によって建てられた邸宅です。戦後売却され、取り壊しの危機に面したこともありました。市民の間にこの貴重な建物を残していこうという運動が起こりました。その後、この建物は市に寄贈され、平成11年に保存整備が終わった後に皆さんに一般公開をすることになりました。その際に市でガイドを募集しました。それはたった一回きりのガイドだったんですけれども、皆さんに大変好評を得ました。一回限りのガイド活動ではもったいないということで、翌年にボランティアでガイドをするという会を発足しました。その時はわずか10数名で始めたボランティアガイドの団体です。それから25年ほどたちまして、いまでは52人の仲間たちとボランティアガイドを行っています。

一般公開されるにあたって、募集されたガイドですが「これからもきっとたくさんの方が見にきてくれる、その人たちにも今後説明していきたい」ということでボランティア団体が設立されたんですね。所属するのは熱い想いとガイドとしての知識が豊富な皆さん。「武家屋敷」と「旧堀田邸」の見所を教えていただきました。

   

久保田さん:武家屋敷では3棟の武家屋敷を公開しています。なぜ3棟かと言いますと、それぞれ身分の違うお屋敷を公開しています。この3軒はどれも借家、、今で言う官舎になっています。ですから、皆さんに説明するときに。こちらが部長、課長、係長の家にそれぞれなっていますなどと説明しています。それは佐倉藩に厳しい決まりがあったからです。

武家屋敷に比べまして、堀田邸の方は旧大名家のお屋敷になります。明治時代に建てられたものですが、材料などはとても贅沢なものを使っています。建築関係の方がいらっしゃいますと、この一軒の中でこれほどの材料を見られるのはとても珍しいことだというお声をいただいています。じっと動かなくなってしまう方もいらっしゃいます。いろいろな工法などもご存じで、逆に私たちも教えてもらうことがあります。

官舎って、今で言う公務員住宅のようなものです。佐倉藩の藩士たちもそれぞれの石高(こくだか)、いわゆるお給料の差で、住むことができる家が違うのが、みるだけでわかるんです。3棟の武家屋敷はそれぞれ旧河原家(かわらけ)・旧但馬家(たじまけ)・旧武居家(たけいけ)住宅といって、最も古い旧河原家住宅は県指定文化財になっています。垣間見ることができる当時の武士の生活は、階級により違いがはっきりわかるようで、久保田さんの話によりますと、まず、玄関あたりにある畳の数からして違うんだそうです。壁も土壁や塗り壁など、はっきり違いがあって、3つ比べてみると切なく感じる方も多いようですよ。

そして、旧堀田邸の方はお屋敷というのだからかなり豪華なんです。建築関連の方もたくさん見に来るようなんです。こちらは国指定の重要文化財で、ドラマなどの撮影にも使われています。堀田正倫は廃藩置県ののち華族となり一度東京に移住し天皇に仕えましたが、佐倉に戻ってからこの邸宅を建てたそうです。建物の方ですが、お話にもあった通り、畳のヘリの材質が絹でできていたり、天井の板の大きさや数、見る角度によって見え方が違う襖など床の間の前の大きな畳ガイドさんのお話がなければ、気づかないこともたくさんあるそうです。そして大広間から見える通称「さくら庭園」と呼ばれる庭も国指定の名勝。桜の季節には花を楽しむ方で賑わうそうです。最後に文化財ボランティアガイド佐倉の久保田さんからメッセージをいただきました。

    

窪田さん:佐倉でゆっくり時間を過ごして歴史を感じていただければ嬉しいです。私たちは「武家屋敷」「旧堀田邸」「佐倉順天堂記念館」をご案内しています。他にも佐倉には「城址公園の周り」をご案内するガイドさんたちがいたり、一緒に街を歩いてガイドする団体の方たちもいらっしゃいます。皆さんの旅の目的に合わせたガイドを選んでいただいて、この佐倉を満喫してください。

佐倉にある国立歴史民俗博物館は、古代から現代までを網羅した博物館で大変多くの歴史ファンの方が来ることでも有名です。武家屋敷と旧堀田邸では年に数回、特別公開も実施されていて、普段は入れないところを見られたり、佐倉藩士の甲冑を着るイベントなどもあるそうです。城下町・佐倉の散策、私もボランティアガイドをお願いして、あらたな魅力と出会いたいと思います。

それぞれの建物の情報などについては佐倉市のホームぺージをご覧ください。

https://www.city.sakura.lg.jp/soshiki/bunkaka/bunkazai/sisetsu/

古民家×長狭街道 暮らすように泊まる「MUJI BASE KAMOGAWA」

2024/5/17 UP!

みなさんは「長狭(ながさ)街道」をご存知ですか?鋸南町(きょなんまち)保田(ほた)から鴨川市まで房総半島南部を横断する県道34号 鴨川保田(ほた)線の通称なんですが、実はこの長狭街道沿いには、古民家を活用した魅力的なスポットがたくさん登場しているんです。今日はそんな中からあの「無印良品」が運営する古民家の宿をご紹介します。

鴨川市の山間部には東京から一番近い棚田「大山千枚田」もあり日本の原風景が広がっています。この自然豊かなエリアで空き家となっていた築100年余りの古民家をリノベーションして昨年8月にオープンしたのが、無印良品初の中長期滞在施設「MUJI BASE KAMOGAWA」です。まずはオープンに至った経緯を株式会社 良品計画の野村(のむら)俊介(しゅんすけ)さんにききました。

野村さん:私が担当しているのは、宿泊滞在を専門にやっている部署で業務をしております。こちらの施設は「MUJI BASE KAMOGAWA」という古民家一棟貸しの中長期滞在型の宿泊施設となっております。この古民家は築百年ぐらいの古民家でして。当社は実は鴨川市でいろんな店舗も含めた活動を2014年ぐらいからしている中でご縁がありまして、あのオーナーからあのお借りすることになりました。2019年ぐらいに社員向けの宿泊施設として、まずは改修をしました。でその後社会の情勢が変わったりだとか、コロナがあったりする中で、この施設をですね、社員向けだけでなく、お客様に向けた滞在施設として出来るのではないかと。まあそういった経緯もあって、2023年の8月にですね。宿泊施設として開業できるリフォームを追加でやりまして、開業に至ったと言うような経緯でございます。

良品計画は、鴨川市(かま)(ぬま)地区の棚田(たなだ)保全のサポートをきっかけに10年ほど前から地元のお米でお酒(日本酒)をプロデュースしたり、農産物直売所やカフェも入る総合交流ターミナル「里のMUJIみんなみの里」を手掛けたり、鴨川市との関係を深めてきました。実は鴨川だけでなく全国で、自治体や地元住民が主役の地域活性化の動きに無印良品が巻き込まれる形で 「感じ良い暮らしと社会」の実現を目指しているんですね。

では、鴨川長狭街道の、築100年古民家のリノベーションはどのように進めていったのでしょうか?

野村さん:まあ、この地域よくある田作りと言われるこう田んぼの田の字になっている建物なんですけれど、そのベースは変えずに水回りですね・キッチン、お風呂、トイレといったところを今の暮らしに合わせたものに改修をしまして、もともと住宅の持っていた心地よさだったり、気持ち良さみたいなところは残しつつ、プラス無印良品で扱っている日用品と、それから地域の方に譲っていただいた家具類をミックスさせて「暮らすように滞在できる場所」という事をコンセプトにリフォームをしております。無印良品で取り扱っている日用品・・例えば食器類ですとか。キッチン用品、それから寝具お風呂周りのものなどはもう基本的に無印良品のものですべて揃えておりますので、店頭で売ってるものがそのままこの施設に泊まっていただくと試すことができると。無印良品で販売している物がかなり体験できるような設えになってるかと思います。

シーツや枕、アメニティなどはもちろん、キッチン用品、最近人気の食品なんかも無印良品のものが提供されているそうです。無印良品の商品を使いながら築100年の古民家の雰囲気も味わって時間を過ごす。100年という時の隔たりがあっても、この二つ、不思議にマッチするそうで、お客さんの多くは、次の予約もして行かれるのだそうです。この施設は1棟貸しで、基本は1組そして2泊以上という決まりになっています。例えば土曜日に渋滞で思ったより遅れて到着した場合、翌日の帰りの渋滞や時間が気になってゆったり過ごせない、なんてことがないように、しっかりと中1日を過ごしていただきたいということなんだそうです。

宿泊の受付は宿から車で5分ほどのところにある、みんなみの里でするんですが、受付がてら地元の食材を購入することもできるんですよね。食事の提供はMUJIBASEではないのですが、宿泊者専用のお米やお肉などの基本セットもありますし旬のお野菜や果物など食材も購入することができます。旬の食材のおすすめレシピも配布していますので、そこにある食材をみてメニューを考えるという楽しみもあります。さらに、MUJI BASE KAMOGAWAのお庭にも、実はいいものがあるんですよ。

野村さん:敷地内に無農薬でやってる畑もありますので、そこで取れてる野菜とかは宿泊の方、ご自由に収穫できますので、そういったものを使ってお料理してお酒を飲んでくつろぐみたいなことを皆さんされてると聞いてます。はい。パクチーですとかルッコラとか、あとは玉ネギなんかを今まさに植えているところでもうそろそろ収穫ができると思います。最初はあの取られすぎないかなって心配もしてたんですけれど、あの本当皆さん節度ある形で必要な分だけ収穫して召し上がっていただいているってことで、お客様からのコメントでもやっぱ滞在の中で一番良かったのが、その野菜を収穫してすぐにキッチンで料理して食べたみたいなことが良かったっていうのは、お声としてもいただいてるので、今のところ非常にご好評頂いてます。

こちら、予約がだいぶ先まで埋まっているということなんですが、この人気、実は国内だけじゃなくて、グローバルなものになっているんです。どんな方たちがいらしているのか、そして、この先のMUJI BASEの動きについても教えていただきました。

野村さん:半分位が海外の方なんですが、国で言うと韓国、台湾、香港、それからシンガポール、タイといったアジアとあと北米ですかね、アメリカ、カナダといったところからのお客様がみえてます。もうMUJI BASEに来たくて鴨川に来てる方があのほとんどかなと。観光で出回るというよりはこの地域、あるいはこの住宅の中でゆったりと過ごすみたいなことをされているかたが多いようです。今年の4月末にですね、香川県の豊島というところでMUJI BASE TESHIMAというのが第二弾として開業します。今年の10月頃を予定してますが、MUJI BASEの第三弾として同じく千葉県・大多喜町の旧老川小学校、養老渓谷のところなんですが、そこでMUJI BASE OIKAWAというのをやる予定になってます。特に千葉エリアに関しては、鴨川もこれから老川もやりますが、さらに活動広がっていくんじゃないかなというふうに思っています。

海外からのお客様は殆どの方が、成田空港や羽田空港から電車を乗り継いだり、レンタカーで直接鴨川を目指していらっしゃるそうです。そしてMUJI BASE OIKAWAの方は、秋頃のオープンを目指しています。こちらは、建物が元学校ということもあって、グループでの宿泊もできるようになるそうです。詳細は今後、ホームページなどに掲載されるとのことですので、気になる方はぜひチェックしてみてください。

https://www.muji.com/jp/ja/special-feature/mujibase/kamogawa

ちばガストロノミーアワード 極上の美食体験 プレゼンテスギ

2024/5/3 UP!

                                                

「ガストロノミー」という言葉を皆さんはご存知ですか?単に美食を追求するのではなく、食事と地域や文化との関係を考察する学問を指します。美味しい食材の宝庫である千葉県を「世界に誇れるガストロノミー県にしよう」とスタートしたのが「ちばガストロノミーアワード」の取組で、今年2月に第1回の表彰式が行われ、地域とつながり、千葉の食の魅力を最大限に表現している方や団体が「飲食店部門」「生産者部門」に分かれて選ばれ、さらに大賞・特別賞が表彰されました。

生産者部門で大賞を受賞したのは以前、番組でもご紹介した「須藤牧場」さん。他にもこだわりの生産者や飲食店が揃っています。飲食店部門の大賞が今日ご紹介する佐倉市のレストラン「プレゼンテスギ」。どんな取り組みやメニューが大賞に結びついたのか、オーナーシェフにお話を伺っていきます。

第1回ちばガストロノミーアワード飲食店部門で大賞を獲得した佐倉市のイタリアンレストラン、 「プレゼンテスギ」。JR佐倉駅から少し離れた白銀(しろがね)公園の目の前にあります。今回お話をうかがったオーナーシェフの杉岡(すぎおか)(のり)(とし)さんは、保育園に通っていた頃、テレビの「料理の鉄人」を見て料理人に憧れ、その志を貫いて料理人になりました。2016年に今のお店を構えたのですが、開店して2年位経った頃、とあるお客さんから衝撃的な話をされ、お店の方向性が変わっていくことになります。

杉岡さん:万人受けしそうなものを、僕もみんなに美味しいって言ってほしいので、そういうものを知ってる食材で料理をしているような感じでした。うちの店に来てくれるようなお客様男性の方なんですけど、「これは本当にあのシェフが作りたいお料理なの?気を悪くしないでね」なんてお話してくれて、「銀座の方でついこの間食べたのお寿司、どっちがおいしいかって言った時に、やっぱり値段じゃなくお料理の味で言うならば、銀座の鮨の方がごめんねシェフ美味しかったよ」なんて言われて。「でもこれがあなたが使いたい食材でこの料理だったら私たちは好きだから通うけどもっと何かできるんじゃない?」みたいななんか言われて。少しやっぱ悔しいってのもやっぱありますけど、その食材やっぱ勝てないって、正直、パワーがやっぱどうしても足りなかったので、安くて美味しい食材も、もちろん世の中にはもう本当たくさんあるっていうのは知ってるんですけど。アワビにはアワビの良さがあったり、伊勢海老には伊勢海老の良さなんていろいろ千葉県にはやっぱ高級な食材もあったりして、それをいつかはやっぱ、使ってみたいし、美味しいのはもちろんコックなんで知ってるんで、そうですね、使いたかったので使ってくお店にしてきました。僕の世界観を表現する、SUGIワールドのイタリアンを食べてもらうような方向性に変わってきました。

お話によると、圧倒的なパワーの食材でもっと感動する料理を作りたくなったんですね。開店当初は、ランチで1500円とか3500円のメニューを出されていたそうですが、もっと自分が納得したいい食材を使えば、もっと美味しくなる。杉岡さんの千葉県産の食材を使った料理の研究が始まります。日本全国、取り寄せたい美味しい食材はありますが、輸送に時間やコストがかかるし、野菜や肉はやはり新鮮なものを使いたい。だったら実は地元・佐倉をはじめ千葉はものすごく美味しいもので溢れているんだから、それを使って圧倒的に美味しいものをつくろう!と試行錯誤し、今や半年先まで予約で一杯の「スギワールド」を貫くお店になっていったんです。

でもそんな地域の美味しい食材、どうやって見つけて行ったのでしょうか?

杉岡さん:それこそイタリア人やフランス人なんてのも地元本当に愛してたりもするので、ちょっとそんなイズムもちょっと自分の中にもあったりもするので、僕は千葉県が本当に大好きなので。おすすめのおいしい食材というと、あのヤギのミルクなんてのはついこの間、もうアワードの授賞式の席でクルックフィールズさんの社長さんと少しつながることができたのでちょっとお伺いして、ヤギのミルクにもちょっと僕はビックリして臭みがもう牛乳よりも無いかな?なんて形で。そこでちょっとヤギのミルク使いたいです。なんて社長にお願いして送ってもらったりもして使ってます。僕の場合はもう本当に一人でなんも持ってないし、何もできないので、いろんな人に助けてもらって、これ何とかなりませんかとかっていうと「あるよ」とかって言ってくれたり、使っていいよって言ってくれたりするので料理に使ったりはします。

杉岡さん自らアンテナを張り巡らせて食材探しをされているんですが、お客さんや知り合いの方からの情報が本当に貴重なんだそうです。その食材を仕入れて料理するだけでなく、自分の農園で育てたり、自ら山に入ってきのこを収穫するなど、千葉県産食材へのこだわりは、どんどん強くなっていきました。お店の評価も次第に高まり、フランスの本格レストランガイド「ゴー・エ・ミヨ」日本版にも3年連続で掲載され、知る人ぞ知る人気イタリアンになっていきます。

「プレゼンテスギ」 は、ランチもディナーも一斉のスタートで、2時間ほどをかけてじっくりいただきます。ある日のメインの豚料理は予約の時間の3時間前から準備し2時間かけて火を通すなど、調理にも徹底的にこだわりをお持ちです。様々な料理を楽しませてくれる杉岡さんですが、具体的に、どんな料理が出てくるのでしょうか?ひとつご紹介いただきましょう.

杉岡さん:ついこの間までやってたメニューで、うちで「里山の音と香り」っていうデザートがあったんですけど、それは僕が今里山で感じてる音と香りをお皿の中に盛り込んでいるデザートだったんですけど。トレビスなんてちょっと苦みのある野菜もパリパリに焼いてあげたものを皿に盛り込んであるんですけども、まずは僕は里山で探検していると葉っぱ踏むとパリパリ踏む音があったりするので、そこをちょっと表現するために、まずパリパリに焼いたものをお客様に説明で「手でバリバリ割ってくださいね」なんてお願いすると、目つぶってるお客様なんか「本当山歩いてるみたいな音がする」なんて言ってくれて。「次、崩し終わったら下にチョコレートが隠れているので、一緒に合わせて食べてください」なんて言うと、あの里山でふきのとうがとれたりするので、ふきとチョコレート合わせて口の中で今度里山のふきの香りがしたりするので、今僕が里山で感じている音と香りってところでそんなものを楽しんだりするので。僕の記憶を体験しながら、お客様が料理を食べるみたいな形ですね。なんか少し五感にも訴えられるようなものをなるべく盛り込んでいきたいななんて形で、、、

お料理だけでなく、レストランの内装も壁を塗ったり、テーブルクロスの理想の色や手触りにこだわったりと「スギイズム」は徹底しています。でも他の方々からのアドバイスも受け入れてとにかくいいものにしていくという、杉岡さんの人間性が感じられるお店になっています。なぜかドラゴンボールのフィギュアが並んでいる場所もあるんですよ。「おいしい」だけでなく、「楽しい」「感動」という感覚も味わってほしいと創り出した場所では、お食事されて本当に涙する方もいたそうです。

https://presente-sugi.gorp.jp/

コースの内容はその日の食材や季節で変わります。いろいろな食材を発掘したり、育てたりしている杉岡さんですがその興味は尽きることなく、常に「もっと新しい食材を!」と探しているそうです。

杉岡さん:あのシェフ今何考えてるんだろうなんて時はうちのインスタグラムなんか覗いてもらうとこのシェフ、これ、今いじくってるんだろうな。なんてのが分かると思います。皆様にも僕、知らないことが本当たくさんあるので、いろんな人にうちの所にこんなのあるよなんてのはもう本当にインスタグラムでDM飛ばして頂けたら、僕も本当にここはいっていいんですかなんて言って、多分お邪魔しちゃうと思うので。「ぜひあのこんなおすすめの食材が、実は千葉にはあるんです。」なんてあったら教えてもらえたらなあなんて形でこの間も僕ドリンクでライチをちょっと使ってたんですけど、千葉のがないんですよね、なんて話したら「何言ってるの?スギさんあるよ」なんて言ってくれて。皆様に紹介していただいて、食材なんかもいいものは積極的に使っていきたいなと思うので、ぜひ。一人で探し切れないのでご紹介よろしくお願いします。

ジビエ料理にも情熱をお持ちで、千葉の美味しい木の実などを食べている動物たちは、やっぱりおいしいんだそうで実はあのキョンも美味しくなってテーブルにのる時もあるそうです。

千葉の力のある美味しい食材を杉岡さんの腕でさらに美しく、五感に訴えるメニューにしていくプレゼンテスギ。予約の方法など、詳しくはお店のインスタグラムをご覧ください。こちらのインスタグラム、見ているだけでワクワクしてきますよ!

https://www.instagram.com/presente_sugi

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