2022/7/8 UP!
今回は、千葉東高校の山岳部という部活の紹介です。

山岳部、あまり馴染みのない感じがしますが、登山の競技をする部活です。
どんな内容かはこの後お伝えしますが、今年の5月13日、14日に千葉県の大会がありまして、千葉東高校は男女共に優勝。8月に四国で行われる高校総体、いわゆるインターハイに出場を決めています。ちなみに、男子か過去に3回、女子は2回全国制覇をしています。
JR西千葉、千葉大学のキャンパスに近いところにあります。まずは、部員の方三人にいろんな質問をしてみました。まずは男子部員の川勝健太さんに入部のきっかけを聞きました。

川勝さん
千葉東高校3年の川勝健太です。自分は学校から家がすぐ近いところにありまして、その東高校の前の校門の近くに横断幕が貼ってあって、毎年のようにあの山岳部全国大会出場とか優勝っていうふうなようなことが書かれていて、なんとなくその時には山岳部東高校強いんだっていうような。 イメージをいただきました。そういうようなイメージを持って興味をそそられたのがありますし、で体験入部に行って先輩方にも優しくしていただいて入ったような形になります。はいったときに競技って何するのかなっていうふうに、はあのうわからなかったので、まあ先輩方に色々聞いてみたら、まああの運動とか以外にもあの技能面を問われることも多々あるということ。 なのでそうですね、あの部活をとうして、あの人間として生きる力は確実に身についていると思いますし、あのいろいろな面でまあ社交性であったりとか、人を引っ張る力っていうのもついてる。と思うので、かなりこの部活で成長させられたなあっていう風にははい感じています。
千葉県の大会では1チーム四人で決められた重さを分担して背負って早く目的の山に登り切ったチームが勝てるというものだそうですが、インターハイとなると、ちょっと違うようなんです。どんな競技なのか同じく3年生の池野こむぎさんに聞きました。

池野さん
山岳部3年の池野小麦です。全国大会では歩いているコースの所々に審査員が待っていて、私たちが通るタイミングで体力面や歩行、技術面が見られて減点方式で採点されていきます。疲れたそぶりを見せると。 どんどん点が失われていく感じになります。山を登り終わったらそれで終わりではなく、テント設営の審査が始まり、ミスをしたらまた減点方式で引かれていきます。今度は炊事審査が行なわれて、あの日の使いかたが安全かどうか見られます。味は見られません。大丈夫です。 ペーパーテストと言われる審査がありまして、四人で一チームなんですけど、それぞれで別のテストを受けます。一人は天気図を描いて、一人は救急テストと呼ばれる山で、実際に怪我した時について正しい知識を持っているかどうかが審査されます。で、もう一人は気象知識ででもう一人は自然観察と呼ばれるテストで、地図は正しく読めるのかという審査が行われます。
はぁ~なんてため息ついているところが見つかったら減点、元気はつらつで登んないといけないようです。さらに、テントの張り方や調理の仕方、さらには4人別々のペーパーテスト、こんな多岐にわたって、いろんなことに気を遣いながらする競技ってないですよね
中学でも大学でも大人でもこの競技は存在しません。高校だからできるのかもしれませんね。だから、体力、知識力、判断力、チームワーク全部必要なんです。ただし、炊事、ご飯作りは味見はないので焦げていても減点にはならないそうです。 3年生の岩崎彩乃さんに練習方法について聞きました。

岩崎さん
山岳部3年の岩崎あやのです。(練習の)トータルの時間が2時間あるんですけど、最初の一時間はリュックに水を10キロから15キロぐらい入れて、階段を四階まで10から15往復したりしてます。それが運動なんですけど、次の一時間でペーパーテストの練習を。 していつも日頃4時に、NHKの放送で気象通報っていうのをやってるんですよ。それを聞いて、天気図をみんなで書いて、その天気図ができたのを見て前に書く人がいて、こう。今日はこういう天気図でしたねっていう確認をして終わります。たまに学校で炊事練って言って 山に実際に行って作る想定をしてご飯を作ったりしますね。主にカレーとか、そういう簡単なものが多くて、やっぱり山って物が捨てられないので、その中でいかにうまく料理するかみたいなのが問われるところになってきますね。 その目標に向かって進んでいくっていうのが、やっぱり達成感があって楽しいなってところではありますね。
取材したスタッフの話によりますと、重いリュックをいかに負担なく担いで階段をひたすら昇り降りする。コロナ禍ということもあるのかもしれませんが、黙々とひたすら昇り降り。練習というよりも修行?と感じたそうですよ。
その後が天気図を書いたりするお勉強タイム。確かにNHKの気象通報で天気図を書く練習をされる方は多いです。本格的登山をされる方は、もちろんやっているでしょうけれど、毎日気象要件は違いますからね。なんか部員の中にすごい人がいるらしいです。
過去のインターハイで、唯一気象のテストで満点を取ったという部員がいて、彼が、教壇に立って部員たちに、丁寧に解説しているんです。同じ高校生だから、説明がわかりやすいと他の部員からも好評なんだそうです。ここにお勉強中の皆さんの写真がありますが、本当に熱心にやられているのがわかりますよね。
2年前のコロナの時は学校自体がお休みになったり、画稿が始まっても部活ができなかったりと苦労も多かったようです。顧問の眞田武彦先生にお話聞いています。
山岳部顧問で眞田 先生
体力だけじゃなくて、登山に対する知識ですとか、気象に関する知識であるたりですとか、そういうもの求められますので、そういう意味でやっぱり特殊な競技だなあっていうふうにあの感じます。 伝統がずっと引き継がれていて、顧問が同行するっていうよりは、先輩たちからこう脈々と伝えてられているものがあって、それが非常にうまく伝わっていて、いい成績が続いているかなっていうふうに思いますね。普段山に登る時には和気あいあいと登ってますんで、そういう楽しい部分もあって、まあ、高校生ですとやっぱり純粋に競技として受け入れてもらって、彼らが持っている知識が、山岳部全体に伝わったりとか、彼らの持っている練習や体力が山岳部全体の体力を増進させたりっていう。そういう言い意味合いでも、大会を捉えることができるんで。 まあ、大会として、高校生でも成立するかなっていう感じはしますね。

現在の部員は男子50名ほど、女子17名。全国大会にはその中の選抜チームが出場します。ちなみに今年の競技日は8月5日から9日まで香川県で行われます。初日がペーパーテスト、そして3日間で3つの登山コースを登り、その間に審査員が山の中でチェックを行い、ご飯を作り、テントを張り、緊急事態に備えて自衛隊もバックアップでついてくれているという壮大なスケールで行われます。結果発表は9日の閉会式。そこまでは一切点数がわからないそうなので、皆さんドキドキなのだそうですよ。いい結果が出ることをお祈りしています。今日は、高校総体独特の登山競技と強豪校である千葉東高校をご紹介しました。
2022/7/7 UP!
- 「甲子園のある所で育った!」中西悠理がご紹介しました「千葉の高校野球」の情報は、以下のHPでご覧いただけます。

- 今年の県大会は、3年ぶりの有観客開催!
- 第104回全国高等学校野球選手権・千葉大会は、7月9日(土)から! 球児達の熱い夏が始まります!!
- 千葉県の新たな魅力を知って、
- 千葉県の観光・産業を応援していきましょう!

- 夏といえば高校野球!という方、沢山いらっしゃいますよね。千葉のレベルは戦国時代と言われるほど高いので、県大会から目が離せませんよ。
2022/7/1 UP!
今回は上総広常についてのご紹介です。鎌倉幕府ができるまでのさまざまな出来事の中で、重要なキーパーソンなんです。「鎌倉殿の十三人」にも出てくる人物。4月に佐藤浩市さんが演じてらっしゃいました。ちなみにこの大河ドラマには以前この番組でご紹介した千葉常胤も出てきています。
上総広常は、平安時代末期の武将、豪族です。苗字にあたる上総は上総国からきているので、正式名称は平広常(たいらのひろつね)といいます。ゆかりのある一宮町教育委員会学芸員の江澤一樹さんに伺いました。

江澤さん:
「広常の生まれた上総氏というのは、もともと平氏の一族でして、まあ、平安時代の900年代に関東にですねやってきまして、そこからあのどんどん土着して行くような形になります。そこから 今の千葉市の方に千葉氏ですとか上総を本拠にしちあ上総氏いうのが生まれて来まして、上総地方の支配だけではなく、当時の香取神宮や鹿島のあったあのあたりまで勢力を伸ばしたと言われています。頼朝が平家打倒で挙兵をしたその後に、石橋山の戦いで平家に敗れて房総半島に逃れてくる時に、広常が頼朝の味方をしたと言われています。あの広常が頼朝に味方しなかったら、もしかしたら頼朝がのちに幕府を開くように生き延びることができなかったんじゃないかとも言われています。」
平家とは折り合いが良くなかったといわれる広常。のちに鎌倉幕府を作ることになる頼朝に加勢したというのは、先見の明があったんでしょうか?それとも別の思いがあったのかもしれませんね。当時、すでに今の一宮町、いすみ市、などの地域で勢力を誇っていた上総広常ですが、途中で悲運に見舞われます。一体何があったのでしょうか?
江澤さん
「頼朝のはじめの政権の中で、は重要な位置をずっと占めている中で、最終的には殺されてしまうんですけれども、きっかけになっているのが、おそらく寿永2年年10月宣旨と言われているものでして、頼朝が朝廷から自分の政権を認められる。 っていうものなんですけれども、それを受けたことによって、今まで頼朝は関東にいた豪族たちから担がれた存在から、いわゆる東国の主人という形に認められることになったわけです。つまりですね、頼朝からすると、あの広常たちの力に頼らなくてもいいような状況になった。 でこういった状況もあって、当時、東国の武士団でも代表的であって、かなり強力だった広常という人物が徐々に自分にとっては危険な存在に感じたのは確かかなと思います。おそらくそれが一つの広常を殺すことになった原因の一つじゃないかなと考えられています。」
頼朝にとっては、身内の中で力があるものがいつ裏切るかわからない。今でいうクーデターを起こしかねない、いろんな家来からの妬みの悪い噂とかもあったんのかもしれません。リーダーになった人はある意味孤独だから、苦しい選択をしないといけない時もあったのでしょう。
実は、上総広常がどこに住んでいたのか。これ謎なんです。ここに住んでいました、ここに屋敷がありました、という詳しい資料がほとんど残っていません。
現在、一宮町では歴史の教科書の副読本にもしっかり「上総広常」に関することが書かれているいわば「地元の雄」ですが、一宮町ではより広く多くの方に知っていただくためにこんな計画を持っているそうです。
江澤さん
「令和4年度かけまして、近隣の市町村・広常ゆかりの場所・・・一宮だけではなく、お隣のいすみ市さんとか、睦沢町さんにもありますので・・そういった市町村と連携しまして、資料の展示ですとかパネル展示、それからシンポジウムなど。 それから広常に関する冊子の刊行などを予定しております。(この地の)重要な人物として町興しに生かしていければいいかなと思っています。今、東京オリンピックの会場にもなったりしてサーフィンで盛り上がっているところであるんですけれども、サーフィンだけではなく、広常や他にも地元ゆかりの人物とか、歴史文化っていうものをどうやって発信していって、地元にどういうふうに知っていただくのかっていうのがこれからの課題であり、活動すべきところだと思っています。少しずつ普及啓発を進めていければいいかなと考えています。」
殺されてしまった広常が治めていた領土は、その大半が、千葉常胤に幕府から与えられたそうです。数奇な運命を辿っていますね。一宮町のおとなり、睦沢町の歴史民族資料館では7月1日から来年1月上旬まで「源平騒乱を生きた上総広常の時代と伝説」という特別展示が行われています。鎌倉幕府黎明期に活躍もしたけれど、一方で謎も多い上総広常、ここで新しい発見があるかもしれませんね。
2022/6/24 UP!
今日はその千葉県で牛乳など乳製品を中心に製造販売している古谷乳業を ご紹介します。
昭和20年創業の「古谷乳業」。カタカナで「フルヤ」と書かれたパッケージの「牛乳」は千葉県内の給食用牛乳の一つとして長年親しまれています。新鮮な原乳をもとに、安全でおいしい牛乳を製造販売し、低脂肪、自然志向、風味などの消費者ニーズの多様化にも対応されています。代表取締役社長の古谷裕彦さんに、まずは会社のルーツについてお話しいただきました。
古谷さん:
私の祖父が昭和20年、戦後間もないころに、千葉の成東という町で量り売りを始めたのがそもそものルーツでございます。もともと祖父が若い頃から牛乳関係にご縁があって、また生家である農家で牛を飼ってたということもありまして、この牛乳を売る商売を始めたと聞いております。やはりなんといっても地元の千葉の皆さんに育てていただいたというところが一番大きいところでございますけども、別の目線でみますと、やはり祖父並びに父はより商売を大きくしていきたいということもありまして、大きな消費地にいきたいということで、最初は千葉県銚子。それからまたその地元で育てていただいた後に、今度千葉市に昭和42年に工場を移しまして、本格的に首都圏を狙ってきたということで、そういうことで 発展してきたのではないかなと思っております。
現在は酪農が盛んな地域の成田に大きな工場を稼働していらっしゃいます。実はコロナ禍直前に、見学施設も新しくして、多くの方に見ていただこうと準備していたんですが、今現在は残念ながらお休み。でも近い将来、見学を再開しようと準備を進めているそうです。スタジオではプレミアムな牛乳「房の恵み」を試飲しました。商品づくりで大事にしていることなど、古谷社長、こんな風にお話されています。
古谷さん:
お客様のニーズやウォンツに答えていく商品作りが大事だと、商品開発を絶えず進めてきたというところもございますけれども、もう一つとしては、今の私どものコーポレーションアイデンティティであります。
「今日のおいしさ、明日の健康」ではないですけれども、美味しいものを食べたり飲んだりしていただいて健康になっていただきたいという気持ちを忘れずに、絶えず商品作りをしているところも、お客様に受け入れられていただいているところかなと思っております。時代も絶えず変わってきておりますし、なんといっても牛乳ですが、牛乳の中でも、私どもあのHTST殺菌をした牛乳がございまして、普通の牛乳に比べまして、低い温度で殺菌をしております。ステーキでいえばレアのようなものなんですが、いい品質のものを送っていただいているんですが、その中でも選りすぐったものをレアな殺菌方法によって、牛乳の風味がより感じられるような、製品になっております。

この「房の恵み」のラベルによると殺菌は75度で15秒間。主流といわれる130度2秒とくらべて低い温度で時間をかけて殺菌しているから、生乳の風味がより感じられるんですね。「より牛乳感を楽しんでほしい」って言葉にすると簡単 だけど、実際商品にするのはすごい技術力がいると思われます。
戦後から順調に発展し、現在では千葉県を始め1都4県の皆様に愛されている 古谷乳業ですが、大きなピンチが2回、ありました。古谷社長に伺います。
古谷さん:
大変だったのは、東日本大震災の時と、後は数年前の千葉を襲った台風。この時が思い起こされるところであります。一番の大きな原因は停電です。私どもも、より酪農地帯に近いところでということで、今の工場の場所を選んだんですが、同時に周辺、緑の多いところでもありますので、それが台風によってかなり倒木が出たようで、電力網がズタズタになってしまったと。というところで、私どもの工場も止まりましたし、酪農家さんも搾乳した乳をすぐに冷やすためのクーラーが使えなくなったりというか、そのような影響をかなり受けてたところでございます。安定供給のために、もっと対策を取っていかなければいけないなあということも痛感しましたし、そちらの方も少しずつ進めていってるところでございます。
停電が復旧しても、工場の機械の点検や清掃、消毒を念入りに行って、酪農家の方々にも 同じように徹底した衛生管理の下で生産再開してもらわなくてはならないので、長い時間がかかりました。このことを教訓にさまざまな事態に対応できる方策を進めているんですね。
最後に、古谷社長の思いと、今、力を入れている分野についてお話伺いました。
古谷さん:
私どもも皆さんに、健康づくりに役立てるものを作っている美味しい物を作っているという自負もございますんで、さらに多くの方に手にとっていただいて、お飲みいただきたい、たべていただきたいという思いも強いところでございますので、その結果、私共もさらにより一層発展していければなと思っております。ですので、一都四県に限らず、さらに多くの皆さんにお届けできるように頑張っていきたいと思っております。特にヨーグルト関係に今、力を入れております。乳酸菌の力を使いながら、あるいは素材の良さを引き出しながら、より皆さんに喜んで頂けるような商品作りを今目指しているところでございます。

牛乳やヨーグルトだけでなく、デザートの麦芽ゼリーや、野菜飲料などさまざまな分野で「今日のおいしさ、明日の健康」を提案してくれている古谷乳業さん。番組ブログにホームページのリンクを貼っておきますので、豊富な商品ラインナップなどぜひチェックしてみてくださいね。
2022/6/17 UP!
第102回でご紹介するのは、柏の「葉生姜」です。生姜というと、刻んで薬味にしたリ、おろして下味をつけるときに使ったり、ちょっと黄色がかった根っこの部分を食べる「根ショウガ」を良く見ますがこれは、収穫した生姜を保存して寝かせたもの。掘り出したばかりのものは「新生姜」ですが、「葉生姜」というのは、なかでも小さく柔らかいものを若どりした 葉っぱがついた状態で出荷されるものです。

そこで今回は柏市逆井で現在3代にわたって葉生姜を作られている日暮光次さんにお話をお聴きしました。日暮さんはJAちば東葛「ふたば青果物出荷連合会」の会長で、葉生姜部会の会長も務めていらっしゃいます。

日暮さん:
親の代からやって自分も始めて50年です。その後、せがれ・孫まで三代でやってます。現状はこの地域で30軒ぐらいです。いや、高齢化でだいぶ減りました。あとタネ生姜の不足でだいぶ減りました。50人から60人ぐらいいましたね。2月下旬にタネ生姜の植込みの準備を始めて、9月中旬まで出荷しています。出荷は6月に入ってから出荷始めています。「かしわで」という直売所に出荷しています鮮度が一番ですね。瑞々しくて、全然乾いてないやつが、それが食べれば辛味もなく水分が充分にあって・・・それは食べればわかってもらえると思います。

はい、さらにタネ生姜を仕入れる先の農家さんも高齢化などで減ってきてしまっているそうなんですよね。ちなみに今、日暮さんのお話にあった農産物直売所「かしわで」は、かぶやねぎなどの地元で採れた新鮮な野菜や果物が並び、午前中に品薄になってしまうこともあるほど人気の直売所で、柏駅から車で10分ほどのところにあります。ところで「葉生姜」って流通がいきわたる前は今と違う食べ方をされていたそうなんです。

日暮さん:50年、その前は親なんかの頃は、根生姜が主流だったんですが、50年代、自分が初めてから、10年ぐらい15年ぐらい経ってからかな、大体スーパーが増え始まったし、その前は大体料亭ばかりで販売されていってたんです。料亭では葉生姜の天ぷらということで、生姜の部分だけを油で揚げて葉の部分を持って食べられていたみたいです。非常に好評でした。それがスーパーができるとともに、スーパーにも並ぶ量販店に並び、一般の人にも回るようになったんです。今消費量はだいぶ少なくなりました。若い人が食べれなくなっちゃったというのが、市場で言われる原因なんですが、我々としてはただ味噌をつけて一番簡単な食べ物だと思うんですが、なんでそれを食べてくれないのかなという不思議があります。

みずみずしさと歯応え、そして爽やかな辛みが魅力の柏の葉生姜。消費量が落ちてしまっているということで、生産者の方もいろいろ努力していらっしゃるようです。どんな風に食べたらおいしいのか、教えていただきました。
日暮さん:スーパーに販促なんかに行くと、朝獲って持ってったやつを食べてもらうと、これは全然味が違うっていうことで、喜んで食べてもらえるんですが、鮮度は葉先なんか見てもらえば全然緑で水気があって、それは見てもらえばわかると思うんですが、やっぱり白さが一番ですかね。消費が落ち込んだということで、農協でレシピを作成して、それを各市場とかに配布したりしております。中でオススメなのは、「しょうがご飯」とかがお勧めなのかなと思います。葉生姜とツナ缶の炊き込みご飯は、非常に美味しいです。釜の中に米を入れて、葉生姜、ツナ缶、醤油、みりんを少し入れてもらってスイッチを入れれば出来上がりです。簡単ですよね。非常においしいです。KOUSAKUさん、中西さん、私たちの作った非常に美味しい生姜を届けましたので、ぜひ食べてみてください。

ということで、スタジオに葉生姜を送っていただきまして、食べました!

新鮮な葉生姜の見分け方は、葉先のみずみずしさと、根の部分の色の白さ。黄色がかっているものは、乾燥して水分が足りないか、時間が経ってしまっている可能性があるとのことです。

ツナと葉生姜の炊き込みご飯。
葉生姜の根の部分をスライスしたもの、
ツナ缶、
しょうゆ少々、
お好みで味醂を入れて炊飯器で普通に炊けばOKです。
炊き上がって蓋を開けた時の香りがたまらないそうですよ。これからの季節、暑さで食欲が落ちてしまったときにもおすすめです。
最後に、日暮さんに美味しい葉生姜を育てるために気をつけていることと、メッセージをいただきました。
日暮さん:農家は自然相手ですので、葉生姜も露地栽培は非常に大変なんです。乾燥とかによって、生育がだいぶ違ってしまいますので、その辺が一番難しいところです。生姜は水分が命なんです。機会があれば、皆さんが直売所に行ったら直売所にあると思いますので、そこで一度買って食べてもらえばより新鮮なやつが食べられると思います。「かしわで」に自分の卸している直売所がありますので、そこでぜひ買って食べてもらえばわかると思います。毎日朝、直売所に出荷していますので「かしわで」で 食べて買ってください。

葉生姜農家さんの数は減っていますが、日暮さんをはじめとする葉生姜部会のみなさんで頑張っていらっしゃいます。作り続けていただくためにも、ぜひ召し上がってみてください。日暮さんの葉生姜は、柏の「かしわで」の他、船橋の農産物直売所「ふなっこ畑」にも出荷されているそうです。葉生姜の炊き込みご飯のメモなど情報番組ブログに載せておきますのでぜひチェックしてください。葉生姜の美味しさを実感するにはとにもかくにも新鮮なものが一番、ということなので、スーパーなどでも千葉県産の新鮮なものを探して 食べてみてくださいね。
2022/6/10 UP!
今回は、人口減少などで閉鎖された学校の校舎の活用についてご紹介します。千葉県のほぼ中央に位置する「長南町」では、平成29年に町内4つの小学校を廃校にして、1つに統合しました。 残された校舎をどう活用していくのか、というトピックです。

長南町の企画政策課の渡邉成就さんにお話を伺いました。まずプロジェクトのきっかけを伺っています。

渡邉さん:長南町は人口が減少傾向にあり、過疎地域にも指定されている町になりますので、このような状況で少子化に歯止めが効かないという中で平成29年に町内に4校あった小学校がすべて廃校になってしまったんですね。中学校の敷地に新しく校舎を建設して、小学校の方は統合したんですが、残った四校の廃校の活用、これが大きな課題という事になりました。その廃校を活用して「雇用の創出」であったりとか「交流人口の増加」といったような地域の活性化を図って、移住者・定住者を増やして、最終目的としては人口増加に結び付けていきたいと。そういった考えで廃校に特色のある企業を誘致して「長南町の廃校活用プロジェクト」ということでスタートしていったというのが、このいきさつとなります。

実は、四つの小学校に加えて幼稚園がひとつ廃園になってしまったそうです。その原因となった「人口減少」に歯止めをかけなくてはいけない。ほかの地域から人に来てもらって、町を活気づけるためにはどうしたよいのだろうと、色々と考えてある結論に達します。渡邉さんにお話いただきました。
渡邉さん:職員レベルでいろんな活用方法を検討したんですが、やはり行政の力だけで、大きな施設を活用していくということは非常に難しい面もありましたので、やはり民間企業の力を借りながら施設を有効活用して町の活性化にも繋がるような事業展開を図っていただく方向を検討しました。文部科学省のホームページの方に掲載をさせていただき、そうしたところ、関東の中で掲載されている件数は比較的少なかった時期でして、それで問い合わせがかなりですね、その当時は電話・メール等でいただいた、ということがございました。町民の方々に、やはりその小学校の建物・校庭というのは、愛着・親しみのある場所であるということもありますので、地域の方々に丁寧に説明をしながら理解をいただけるような活用を進めていきたいという事がありましたので、結果としては年間1校ずつぐらいのペースで進めてきたというのが実際のところです。

早速プロジェクトがスタートするかと思うのですが、廃校になったとはいえ、「学校」って地域の方々にとって思い出や愛着のある大切な場所ですよね。卒業生や地元の方のいろいろな思いやの気持ちに寄り添いながら進めてこられたので、およそ1年に1校というペースになったんでしょうね。
その4つの小学校ですが、「旧東小学校」は、撮影用スタジオや体育館を使ってのドローンスクールの会場として「越後屋スタジオ」に。「旧西小学校」は宿泊施設にカフェを併設した「ちょうなん西小」に。「旧長南小学校」はパソコンの相談窓口や買取、無料教室など、ITのなんでも相談ができる・集まるとかいた「集(しゅう)学校」として地域交流の拠点に。「旧豊栄小学校」は通信制の高校・専門学校になっています。さらに「旧長南幼稚園」は「竹の駅」としてNPO法人と企業が連携して地域の竹を資源として活用する拠点となっています。
民間企業に活用をしてもらうことで、廃校を拠点に人を呼び、町を活性化していこうと考えている長南町ですが、実は、同じ企画政策課には、ちょうど長南西小学校の卒業生がいらっしゃったんです。自分の卒業した学校が、団体宿泊施設、研修施設に生まれ変わったのをみてどう思われているか、長南町役場企画政策課の大村洋一さんに伺いました。

大村さん:私の母校でもありますし、その母校がただ廃校になって何も手を加えずに廃校になっている状況と、今現在のこう、旧西小学校にカフェがあって大勢の宿泊施設になっているっていう・・皆さんにこう使われているという状況がやっぱり、ここの母校の卒業者としてはすごく嬉しくもあり、また気軽に自分自身も個人としてカフェを使用したり、体育館を使用させていただいたりもできるので、とてもそういう面ではすごく嬉しいといった感情が強いですね。はい。民間の企業さんが来ていただいて、実際、こう外部からの方も来ていただいて、楽しんでいただけている姿なりを見るとやっぱり、嬉しいという気持ちが本当に強いですね、はい。

小学校は鉄筋コンクリートの建物なので、耐用年数はまだまだあります。実際、カフェや学校で地元の雇用が生まれたり、ドローンスクール農業でも使う人が勉強できると大変人気なんだそうですよ。最後に渡邉さんに、「残している学校の機能」と、廃校活用プロジェクトのこれからについてお話いただきました。
渡邉さん:各小学校へ選挙の時の投票所、または災害が起こった時の避難所としての機能も、引き続き廃校になった後も、そういった機能を持っておりますので、そういったところを残しつつ、民間企業による有効活用っていうのを図っていくということで続けております。この廃校活用が始まって、ちょうど丸5年が経過したんですけども、それですべて長南町の空き公共施設の中に入っていただいた企業さんが、やはりこれからさらに定着してですね、それで地元の企業との連携であったり、町の行政との連携、または廃校活用企業同士の連携っていうものを深めていただきまして、それでさまざまな異業種の集まりになりますので、そこで良い化学反応が起こってですね、それで地域の賑わいですとか、経済の活性化、そういったことに繋がっていくようなことを目指して、町としてもこれから頑張っていきたいと思っています。

企業との契約は5年で更新となるため、町ではこれから徐々に、参加してくれた企業の5年間の実績をもとに、さらに今後5年10年と事業を続けていってもらうためのお話に入っていくそうです。廃校になってしまった場所が生まれ変わって人が集まる場所、魅力ある場所になっていけば、外部から 二拠点生活をする方や移住する方も入ってきて、町の活性化につながっていくと思います。町の人々、そして外の人、「ミンナノチカラ」を合わせた、長南町と企業の挑戦に、これからも注目していきたいですね。
https://www.town.chonan.chiba.jp/sangyou/kigyouyuuchi/kyuushougakkou/

2022/6/3 UP!
今回は、たてやま 海の鑑定団をご紹介します。NPO法人たてやま・海辺の鑑定団。南房総・館山沖ノ島を中心に、海辺を感じて自然を知る、環境の保全について一緒に考えてみようという活動をされています。南房総の海の魅力と、活動を通じての想いについてご紹介していきます。

NPO法人「たてやま・海辺の鑑定団」理事長の竹内聖一さんに、まずは活動拠点でもある沖ノ島の自然の魅力を語っていただきました。
竹内さん:NPO法人たてやま・海辺の鑑定団の代表の竹内と申します。沖の島の場合、黒潮の影響がまず強くて、東京からそんな遠くないにも関わらず、もう沖縄なんかいかなくてもいいぐらい、海の中のポテンシャルが高い。でもそれは、もともとそうなんですね。それと同時に海と森が一体となってて、南房総の自然環境の縮図みたいな場所ですね。自然を本当純粋に楽しむ、すごく穏やかなんですね。小さいお子様とかでも海にわりと身近に親しめる。その周りの海辺も全く同じで、南房総自体も海と森が繋がってますし、変化に富んだ海岸線があって、砂浜もあって、岩場もあって、そこに貝がいっぱいうち上がってて、海岸を歩いているだけでも本当気持ちがいい場所だというふうに思います。特に夏ぐらいからは黒潮に乗っかって、沖縄とか暖かい方にいる魚たちもいっぱいやってくるんです。熱帯の海にいるような魚たちも見られます。
そんな沖ノ島は、都心から車で2時間という近さなのに、黒潮の流れに乗ってやってきた暖かい海のカラフルなお魚たちがたくさん生息しいる、沖縄と張り合えるくらいの豊かな海が楽しめるところです。それをまずは多くの人に知ってもらおうとNPO法人を立ち上げたそうなんですが、活動を続けていくうちに、少しづつある変化に気づいたようなんです。
竹内さん:南房総館山のエリアにポテンシャルの高い自然環境たくさんあって、その中でも身近に感じ取ることができる、海のそのアイテムというか、題材として海岸の漂着物っていうのを一つ注目して活動していましてその海岸に流れ着く漂着物を、ある意味何でも鑑定しますよみたいな意味で「たてやま・海辺の鑑定団」という名前になりました。2004年からスタートっていうことだったんですけれども、発足当初は一番は本当の海の楽しさとか綺麗さとか、例えば東京からそんなに離れてない海にも、実は珊瑚が生きているとか、そういうことを伝えることがメインだったんですけども、そういう活動をしているうちに2010年ぐらいからですかね。海の環境自体がちょっとずつ変わってきてるっていうか、変化してるんじゃないかなっていう感覚があって、環境保全的なことにすごく力が入ってきたっていうのが現状ですかね。
竹内さん、長年海の紹介をして、海とつきあっていると、少しづつ何かが変化していると感じることが増えてきたのだそうです。例えば「磯やけ」。これは、簡単にいうと海の中の砂漠化のような感じで、藻とか、植物が育たなくなって岩と砂だけになってしまうような現象なんですが、そういうことも起きているそうです。海の環境は、台風など、自然災害による影響も大きくて、自然相手だと思ったようにいかないこともあるそうです。それでも、沖ノ島の海は魅力で溢れていて、「多くの方にそれを知ってもらいたい」という熱意は冷めることなく、竹内さんは、年に一度、千葉大学で講義もされているそうです。さて、この沖ノ島、魚だけでなく、実は貝も多くの種類が見つかっているんです。どんな貝がいるのでしょうか。
竹内さん:貝殻の量とかも種類もそのうち上がりっていう雰囲気、ザクザクあるんです。砂浜がドカーンとあるところとはちょっと違うんですよね。特徴的な貝は宝貝って貝があるんですよ。はい、この宝貝っていう貝は昔、実はお金になってたみたいな貝なんですけども、これが種類が五十種類ぐらいは確認されてるんですね。館山で、宝貝だけで。日本には八十八種類かな、そのもう五十種類っていうとかなりの量・・種類が見つかるんですよ。まあそういう黒潮のめぐみが本当に息づいている感じですかね。まあ、特に本当これからの季節スノーケリングをして、自分で魚をみるとかっていうことになると、その価値は身に染みてくるというか、そんな感覚があるかもしれませんね。僕たちはその活動、楽しい活動のあとにも必ずその水のサイクルの話をしますので、え、楽しい海と、みんなのおうちの水が流れていく排水溝も繋がってますよっていうことでお話はしていますね。
竹内さんたちは、この豊かな海、自然を未来に残すための心構えを多くの方に持ってもらいたいと、さまざまな海の体験の後には、必ず、「この海とお家の排水溝は繋がっているんだよ」という話をされているんですね。「たてやま海辺の鑑定団」では、子供たちだけでなく、大人も参加できる 海の体験プログラム、、探検や磯観察、スノーケリング、釣り体験などを行っています。海岸に打ち上げられた漂着物やゴミを拾ってその由来を考えるビーチコーミングでは、その拾ったものでアクセサリーを作る教室も開いているそうですよ。時にはイルカのジコツ(耳の骨)、サメの歯など、ラッキーアイテムを見つけられることもあるんだそうですよ。最後に竹内さんに、沖ノ島にきた方に何を感じてもらいたいか、そしてこれからの活動についてお話いただきました。
竹内さん:僕たちはその海の自然の素晴らしさとか楽しさを皆さんに伝える事をしていますので、そういう中でもその自然のことをまず知っていただくっていうことが一つ重要なことで、楽しいことを伝えるっていうことももちろんあって、そこで実際に生き物に触れてみたり、貝殻を探してみたり、そういう楽しい色々な宝探しみたいなことをやりつつも、現実的には今こういうことが起こっていますよ とかっていうことを皆さんに知っていただく。その知っていただいたことで、一つはその方が何か次の行動を起こしていただくちょっときっかけになればいいなっていうのと、自分のこととしてそういうことを捉えてもらって、場合によっては、僕たちがそれをやってるそういう環境再生の活動とかにもまた参加していただいたりとか、そういう風になってくれるといいなと思ってます。
沖ノ島の豊かな素晴らしい海と自然。50年後、100年後にそれを繋いでいくためには、沖ノ島近隣の皆さんの努力だけでは絶対に成立しません。私たち一人一人が、海、川、山、、、と豊かな自然を保っていこうという意識を持つことが大切なんですよね。ぜひ、海を楽しむためにも、毎日の生活の中でできることを考えていきましょう。
豊かな自然を体感、体験できる沖ノ島。海の中は北限域の珊瑚やカラフルな魚たち、そして豊富な貝やそのほかの生き物たちで溢れています。いざ目の前にすれば、千葉の海にきっと魅了されますよ。百聞は一見にしかず、ぜひ、ご自身で確かめに行ってみてはいかがでしょうか?
2022/5/27 UP!
今日ご紹介するのは茂原市にある「服部農園あじさい屋敷」。茂原駅前の観光看板にも表示されているこの場所、花の時期にはたくさんの観光バスがやってくるそうです。山の上から下まで一面の紫陽花に囲まれながら観賞できるんですが、その数は1万株以上。実は1万株以上は数えるのをやめたそう なんですが、こんなに多くのあじさいは元々生えていたのか?詳しくご紹介します。
まずはそのいきさつを代表の服部喜代志さんに 伺いました。最初は違うものを作っていたそうです。
服部さん:
今から30年くらい前に、私の父が荒れている山が忍びないと言いまして、山をきれいにいたしまして、その後にポツポツと紫陽花を植え始めたのが、ことの始まりでございます。最初に実は1万株ぐらいの紫陽花が挿木で着きまして、その紫陽花を植えていったわけでございます。私ども、いちごの専業農家でしたので、いちごはたいへんに病気とか虫に注意を払う果物でございますので、自分達が楽しむために、山に手間のかからない花として紫陽花を選んだわけでございます。農産物の直売もやっておりましたので、そこにお買い求めに頂いたお客様が、裏山に綺麗な紫陽花がいっぱい咲いておりましたので「みせて」ということでどうぞご覧くださいという話しで、それが始まりでございますね。

服部農園は千葉県でもかなり早くからいちご栽培をしていて「農園」と名前がついているのはその名残なんですね。
実は、紫陽花のお客さんが増えて、いちごどころじゃない状態になってしまった そうなんです。

服部さん:お客さんはもうどんどん増えていきまして、前の道が渋滞するような状況に陥りまして、慌てふためいたわけです。来ていただいたお客様にご迷惑をかけないようにしなくてはいけないということで、泣く泣くいちごのビニールハウスを駐車場に変えたわけでございます。いちごの専業農家の長男として、学生が終わって就農したわけでございます。それでもう一生をいちご作りで終わるだろうという思いで、まあ、家を継いだわけでございましたので、紫陽花を趣味でやる分には全く問題無いんですけれども、お客様を見ていただいて、いちごのハウスを潰す事にはだいぶ、抵抗がありました。

今や大変人気のスポットになった「服部農園あじさい屋敷」。泣く泣くいちごハウスを解体して駐車場に転換した服部さん。あじさいのお客様がふえるにつれてお客さまからいろんな意見やアドバイスをもらえるようになって、トイレを増やしたり傾斜の道を舗装したり、改善をしていきます。そのうち、服部さんの意識も変わって、新しいことを始めたそうなんです。

服部さん:お客様からいろいろとアドバイスを受けまして、花を見るだけじゃなくて、農家の目利きで他県から大勢お客様お見えになりますので、千葉県の6月の美味しい果物や野菜を提供しております。初夏の果物でありますので、メロン、キュウリ、そしてスイカにそれからちょうど枇杷の季節でもありますんで、これはお勧めという果物や野菜を販売しております。近くに白子の玉ねぎって、まあ結構有名になっておりますけれども、それをもう山積みで。そうですね、私共、ワンシーズン、一か月ちょっとの時に5t程度は捌かせていただいております。また、シーズンになりますと紫陽花も楽しみですけども、玉ねぎもすごく楽しみにしているお客様が大勢いらっしゃいます。

白子の玉ねぎが5トンも売れちゃうって、すごいですよね実は、あじさい屋敷では、紫陽花の花の販売はやっていないんです。でも、皆さんには何か良いお土産を買って帰ってもらいたい。そこで、千葉の新鮮で美味しい野菜を販売する。服部さんもおっしゃってましたが、玉ねぎもコミで観光バスに乗ってくるリピーターの方もいらっしゃるとか。最後にあじさい屋敷が取り組んでいる花へのこだわりとおすすめの見頃の時間帯を教えていただきました。
服部さん:私共のあじさい園では特にピンク系・赤系の紫陽花に力を入れております。日本の土壌は酸性土壌でございますので、何もしないでおきますとどうしても、ブルー系、ブルーがかってきてしまいますので、肥料それから有機肥料も入れまして、なるべく綺麗な赤系のピンクを出すことに努力しております。紫陽花は実は曇りの日が一番いいです。それで曇りの日に、もし、ご覧できなければ、一日の中で一番綺麗な時間帯はといいますと、実は閉園前の一時間前です。私ども6時閉園となっておりますけれども、夕方の紫陽花が特におすすめでございます。

気温が高い昼間は、ちょっと元気が足りなくなっちゃうんだそうです。あじさい屋敷の開園期間は1か月なんですが、みなさんに綺麗な花を見てもらうために一年中ずっとお手入れをされています。花が終わったら、花を落として、枝を剪定したり、土の管理をしたり。もともとは、手がかからなそうということで、植えはじめた紫陽花人に見せるとなったら、こんなに手がかかるのかと思う毎日なのだそうですが、それでも、毎年見に来てくれる方々の笑顔を思い描きながら、日々、作業をされているそうです。茂原の服部農園あじさい屋敷、6月1日からの開園期間中、お休みなしということですが、 お出かけになる方、綺麗な紫陽花と、美味しい野菜にご期待ください!
2022/5/20 UP!
今回は、「食のちばの逸品を発掘2022」で金賞を受賞した「寝た芋けんぴ」をご紹介します。
「食のちばの逸品を発掘2022」千葉県産の食材を使った美味しい加工食品を通じて、多くの人に千葉県の食の魅力をご紹介する「食のちばの逸品」。コンテスト方式で2022年は4つの商品が選ばれましたが、今日はその中からおいしいサツマイモを更に美味しい商品にした農業会社が開発した、「寝た芋けんぴ」に込められた想いをご紹介します。
作っているのは香取市にある芝山農園。その成り立ちについて芝山農園の統括部長、平野二朗さんにお話お聞きしました。

平野さん:いまから300年ぐらい前にですね、現社長の先祖にあたる方々が、この福田中央地域を開拓し始めまして、それとともに農業を開始したことがきっかけです。法人化したのが10年ほど前なんですよ。で、その際にやっぱり焼き芋ブームというか、そういったものがありまして、焼き芋自体の需要というものが増えてきたので、その頃からさつまいもの方の生産に重点を置いて始めましたね。実際、生産していく中で、一般の消費者の方々にサツマイモの美味しい味わい方であったりとか、そういった部分が届けられて無いと思ったんですよね。なんでかっていうと、まあメディアとかでも紹介されているとは思うんですけど、サツマイモ熟成したら美味しいですよとか。今じゃ主流になっている考え方なんですけど、当時は全然皆さんに浸透してなかったんで、少しでも私たちの農家ならではの知識みたいなものがしっかりと付加価値になるんだよっていうものを皆さんに伝えたくて、で、それから独自自社の生産商品で焼き芋始めようと、焼き物商品開発に取り組みました。

収穫したサツマイモは、掘り立てよりも、低温で長期保存することで、甘みがググーーっと増すんです。中でも「寝た芋けんぴ」は熟成に向いたお芋を厳選し、貯蔵。味を審査し、合格したお芋だけを使っているんです。 こちらの芝山農園では社長自ら、自分達が育てたサツマイモの甘味を最大限に引き出すよう、「お芋を焼く機械」のヒーターの温度・時間などを調整されているんです。ほかにも、いろいろ工夫して、「冷やして食べても美味しい芝山農園の焼き芋」を苦労して作り上げたそうです。

そして次に何をしようかということになり、サツマイモの作り手だからこそ、その美味しさを伝えられるもの、、と考えて、「芋けんぴ」となったそうです。

平野さん:お芋といえば、やっぱり芋けんぴだったんですよね。それなら芝山農園らしいおいしい芋けんぴを作りましょうって考えた上で、まずはお芋にこだわりましょう。寝た芋っていうブランドでちゃんと熟成された管理されたお芋を使って、そして紅あずまというブランド芋使って、それで芋けんぴに仕上げましょうって考えたんですよね。で、実際、なかなかね、そういうブランド芋って、紅あずまって、まあ単価自体もいいものなんで、素晴らしいものなんで、なかなか使っている所がなかったので、これは面白いんじゃないかということで、紅あずまのその風味であったり、甘さであったりを生かすために何度も試行錯誤をしました。いや、本当に焼き芋と違って油使ってますんで、実際揚げて、その後に食感を感じたりとか、試食段階で、もう本当お腹いっぱいになりましたね。はい、やっぱり美味しいって言う一声いただけたのは嬉しいですし、実際それ以上の評価を頂いたんですよ。レビューの中で、口コミの中で、例えば「これを食べたら他のものは食べられない」とか、「もう今までのものとは全然違う」と「寝た芋さんが一番おいしいですね」っていう嬉しい評価をいただきましたね。

味は甘味、塩味、青のり味の3種類。
代々農業をなりわいとし、生産だけではなく加工にもこだわる芝山農園さん。さまざまな努力の裏には、こんな農業への想いがありました。
平野さん:千葉の逸品グランプリ金賞を頂きましたので、本当に嬉しいことなんですけれども、4年間ずっといろいろ試行錯誤、実際、商品を開発した後も色々といい物、いい物でやった上で、要は千葉県全体というか、皆さんに評価していただけたことは今までの努力が報われたというか、もう社員一丸になって取り組んだ結果だと思います。弊社はもともと「面白農業」っていうものを大々的に進めていますんで、実際、農業をして行く上で、その中でどのように面白みを発見できるかとか、そういったものを皆さんに実感できるように、農業者が少なくなっていると高齢化も進んでいると若者をどうやって農業に従事させられるのかと、そういったことを考えた上で「面白農業」っていう発想になったわけですよね。ただ作るだけじゃなくて、それをどのように、お客様に届けるとか、その美味しさを伝えられるかとか、まあやりがいを感じていかに続けていけるかっていう事をはい、今考えてますね。

農作業、、例えばサツマイモだけを作っていたら、忙しい時期とそうでもない時期というのができると思うんですが、農作業に余裕がある時期は「芋けんぴ」など、食品加工をやることで、年間通して仕事がある状態を作っているそうなんですね。農業に携わる人たちが減っていく傾向の中でこういった工夫をしていくのは大事なことでしょうね。焼き芋、芋けんぴの次はどんな展開をしてくれるのでしょうか?
平野さん:今、香取市の旧佐原地区の中で、実はカフェを経営しておりまして、カフェネタイモというお店なんですけど、そこにはもちろん、今紹介した芋けんぴであったりとか焼き芋が販売されているんですけど、一番がそこの売りが、芋ぺチーノっていうものなんですよ。それはどういった商品かっていうと、フローズンドリンクではあるんですけど、要はうちの紅はるかの美味しい焼き芋を原料として使って、紅はるかの甘味を生かした芋ペチーノ、販売してるお店なんです。この美味しさをやっぱり農家自体が再現しているというそういったところも考えて、飲んでいただければ、今後の例えば、私共というか、農家全体、農業界全体の評価につながるんじゃないかなと考えております。
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農作物を作るだけでなく、おいしく食べてもらう方法まで提案するのがこれからの「農業」を盛り上げるのかもしません。更に次のプランも進行中ということで、今後の芝山農園さんのチャレンジも楽しみです!。
人気の「寝た芋けんぴ」は芝山農園さんが経営するカフェ・・・佐原の小野川沿い「さわら町屋館」の中の「CAFE NETAIMO」で購入できるほか、公式サイトからお取り寄せすることができます。
◆ 「寝た芋」お取り寄せはこちらから→寝た芋オンラインショップ
2022/5/13 UP!
今回は、千葉のSDGs がテーマです。第97回でご紹介するのは、むつざわスマートウェルネスタウンです。まずはどんな構想から始まったプロジェクトなのかを睦沢町企画財政課の麻生喜久夫さんにお話しいただきました。

麻生さん:もともと町の課題であった少子高齢化・人口減少、あと産業の育成ということで、道の駅はもともとあったんですけど、それを移転拡充しようということで、道の駅機能としましては、健康に特化した支援っていうところと、防災拠点にもなっていますので、防災性に備えるというような施設とさせていただきました。特徴はですね、先ほど防災拠点ということでお話をさせて頂きましたが、睦沢町はですね、地下資源として天然ガスがとれます。で、その天然ガスを活用した事業によってですね、施設内で発電をして、そこで起きた電気をですね、道の駅の施設であったり、隣の住宅に常時供給をしているという事が一つの特徴ということになってます。

千葉県は国内2番目の天然ガスの産地で、睦沢町では水溶性天然ガスが豊富に産出されます。このエネルギー資源を道の駅と周辺の住宅で無駄 なく地産地消するということですが、実は、開業してからすぐに「防災拠点」としての実力を発揮することが起きたんです。
麻生さん:防災拠点ということでお話をさせていただきましたが、実はですね。令和元年9月9日の台風の時に、千葉県内全域にわたってですね。大規模停電がおきましたが、ええ、この施設につきましては常時発電をしているというところの中で、この施設にあるですね、温泉、温浴施設の温水シャワーの提供であったり、携帯のですね無料充電サービスというようなサービスをさせていただいて、防災拠点としてのですね 能力を発揮したという実績があります。
令和元年の台風15号では千葉県内の各地で長い間停電が続きましたが、こちらの道の駅とスマートウェルネスタウンの住宅は停電しなかったんですね。さらに、近隣の皆さんにシャワーの提供や携帯電話などの充電サービスの提供もできた。それから、この町には地元をはじめ日本中から視察の人がたくさん来るようになりました。
防災拠点としての強みもわかったところで、道の駅としてはどういった取り組みをその他にしているのでしょうか?道の駅むつざわの早坂淳一さんにお話をききました。

早坂さん:地域の方のみならずですね利用していただこうというサービスに考えてまして、イタリアンレストランであったりとか、温浴施設を併設した複合的な施設になっています。

道の駅の裏側でですね、ガス発電を使いながら、この施設の電気排熱を利用してですね、温浴施設に利用しながら複合的な施設として、皆さんにご利用いただいているというところでございます。その中のガス発電の使っている、天然ガスっていいますのは、この辺一帯は「南関東ガス田」というところからですね、そのガスをこちらの方に供給してもらいながら、まず発電機で電気を起こしてます。で、その水溶性ガスを抜いた水を温泉水の水としてですね、それを供給してもらいながら、ガス発電で電気を起こした廃熱利用で、その水を沸かしながらこちらで活用させてもらって、その使った水を、もう一度、またそれを地下に戻すと、天然資源の循環型社会の形成に資するもので運用しています。
ガスで発電した施設の電気排熱で水溶性ガスをぬいた水を沸かして温浴施設で使って、その水をまた処理して地下に戻す。本当に無駄なく循環しているんですね.
つまり、この地下水はこの施設と地下の間をぐるぐると回っていて循環し、戻した水にまたガスが乗っかってくるというようなイメージなんですね。一説には、この地域のこの使い方で行くと後400年とか500年は持つという話もあります。発電量も、使用量に応じて細かく制御して無駄を避けているんです。
道の駅むつざわ つどいの郷では、その他にも人口減少や高齢化という地域の課題のために、新しい産業を生み出そうという動きもスタートしているそうです。
早坂さん:人づくりって言いますか、産業も含めて我々やはりこれから継続的に直売所の支援、産物の支援も考えてますので、その辺の人づくりも進めていかなきゃいけないということで、農業勉強会であったりとかですね、一次産業の支援で耕作放棄地を活用した中で、オリーブを植樹してまして、そこから出てきたオリーブを搾油しながら加工室で商品化した六次産業化に向けた取り組みを同時に進めてまいってます。こういった人づくりと、それから産業支援をすることによって、ますます地域のために貢献していく一つの拠点づくりが必要なのかなと、運営する立場としては考えています。

高齢化などによって、農業を諦めた土地を再利用してオリーブを植えていく。道の駅にもシンボルツリーとしてオリーブの木が植えられています。まだ大量に作れるまでには至っていないそうですが、この農作物を根付かせ、若い年齢の方々に睦沢に移住してきてもらうのも睦沢町を持続していくための大事な取り組みなんですね。持続可能なまちづくりという、日本の郊外の町の課題 に正面から取り組んでいる睦沢町の動きに、これからも注目していきたいですね。





